仮面ライダーリューマ   作:クロバット一世

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其の六十九 激アツな爆炎ライダー!!の巻

「けっ、なんだよ不発かよ…つまらねえなぁ!!」

 

全身に火傷を負って意識を失った炎佐にため息を吐くとエラスモテリウムスカルは炎の戦斧を振り回して勢いよく襲いかかってきた。

 

「理吉!!炎佐を連れて早く離れろ!!」

 

「俺の所為だ…俺が炎佐さんにドライバーを渡したから…だから炎佐さんが…!!」

 

「くそっ!!」

 

迫り来るエラスモテリウムスカルに気づいた俺は慌てて理吉へと叫ぶ。しかし自責の念に押しつぶされている理吉には聞こえておらず動かずにいた。俺は慌てて駆け寄るが、それよりも早くエラスモテリウムスカルが近づき2人へと戦斧を振り下ろす。

 

「だめだ…間に合わない…!!」

 

「はあっ!!」

 

その時、オルグが理吉の前に現れてトプスパーダの盾でエラスモテリウムスカルの戦斧を防いだ。さらにガルーダがプテラアローの連射でエラスモテリウムスカルを後退させる。

 

「何やってるんだ!!早く撤退するぞ!!」

 

「っ!!わかった!!」

 

ガルーダの言葉に我を取り戻した俺は煙玉を取り出すと地面に叩きつけて大きな白煙を放つ。

 

「おいっ!!こっちだ!!」

 

すると俺たちへと屈強な老人が声をかけて手招いてくる。悪人側の忍と一目でわかった俺は倒れる炎佐と動けずにいた理吉を連れて老人に着いて行った。

 

 

 

 

 

 

「ぐっ…なんてくだらねぇ真似を…!!」

 

煙が晴れると、そこにはリューマたちの姿は無く、エラスモテリウムスカルのみが立っているだけだった。

 

「クソが…まだ全然戦い足りねえよぉ!!くそがぁぁぁぁぁ!!」

 

イライラを募らせたエラスモテリウムスカルの怒りの叫びが辺りに響き渡った。

 

 

 

 

 

「よしっ…ここまで来れば大丈夫だな」

 

「ここは…」

 

老人の案内で隠し通路に案内された俺たちは蛇邪学園の内部の大広間に来ていた。そこではスカルに襲われた生徒たちが医療班によって治療を受けており、その中に先ほどの炎で満身創痍の炎佐もいた。

 

「蛇邪の隠し通路は迷路のようになっている。ここの地理に詳しくない奴らがここまで入ってくるかはまぁ無いだろう」

 

「ありがとうございます…えっと貴方は…」

 

「この方は我々悪忍を束ねる『頭領』鬼炎様だ」

 

「おう、そんなわけだ。よろしく」

 

「「「へ?」」」

 

凛さんから告げられた衝撃の事実に俺、満月、蒼良は空いた口が塞がらなかった。

 

 

 

 

 

「まぁこれでも食って体力回復しろ」

 

「…………あ、はい」

 

目の前の鬼炎に戸惑いながらも俺たちは目の前に置かれた巨大なおにぎりを食べ始める。

 

「にしても…お前が半蔵の弟子ねぇ…」

 

「じいちゃんのこと知ってるんですか?」

 

俺のことをじっくりと観察する鬼炎の言葉に俺は不思議そうに聞いた。

 

「若い頃によくぶつかり合った仲だ。なかなか手強い奴だったよ。結局現役の間に何度も殺し合うことになっちまったからな…この傷もほとんどあいつに付けられた」

 

「あはは…そ、それはそれは…」

 

そう言って体の傷を自慢げに見せびらかす鬼炎に俺は苦笑いを作ることしかできなかった。

 

「頭領、そろそろ本題に入らせてもらってもよろしいでしょうか?」

 

「ん?おお、すまねえな」

 

するとため息を吐きながら険しい顔の忍が声をかけてきた。初めて見る顔に首を傾げると蒼良が声をかけてくる。

 

「あの方は蛇邪学園の学園長だ…現役の悪忍の中では最強と言っても過言じゃない人だよ」

 

「マジか…」

 

凛さんに蛇邪の学園長に悪忍のトップ…思わぬラインナップに俺と満月は驚きを隠せずにいた。

 

 

 

 

  

 

「これよりスカル討伐までお前ら善忍とは一時休戦とする。あのスカルは仮面ライダーの連携が無ければ倒せないと判断した。」

 

蛇邪学園長の言葉に俺たちは頷く。ティタノボアにメガロドン、親衛隊とは何度か戦ったが、今回の奴は明らかに格が違う。俺たち単独では倒すことは無理だろう。ただ…

 

「正直言ってそれだけじゃ不十分かもしれないです。あの途轍もない耐久力を突破する力の持ち主がいないと…」

 

エラスモテリウムスカルは凄まじいパワーと俺たちの必殺忍法をも耐え切る耐久力の持ち主だ。俺たち仮面ライダーの中でも一撃の火力に長けたガリューが戦えれば別だが…

 

「心配すんな、それなら切り札がいる」

 

「切り札?」

 

その時、鬼炎の告げた発言に俺たちは耳を傾ける。

 

「俺たちが新しく開発したライダーシステムだ。あれはとことん変身時のパワーを追求した性能になっている。あのドライバーで変身した仮面ライダーが加われば確実に奴を倒せる。」

 

「でもさっきは…」

 

炎佐があのドライバーで変身しようとした結果、そのエネルギーに呑まれて大火傷を負った。炎佐が変身できないならあと他に誰が…

 

「ドライバーの適合者ならもう検討がついている。あの時、ドライバーのすぐそばにいて、共鳴していた奴…それは…」

 

その言葉に思い出した。あの時、ドライバーを持っていたのは誰だったのか…そして、その叫びに応えるようにドライバーが起動したのを…

 

「…理吉」

 

俺は部屋の隅に蹲っている理吉に視線を向ける。

 

「間違いねぇ、先ほど調べてみたがこいつの適合値はずば抜けて高かった。変身すれば間違いなくゴルゴサウルスの力を完全に引き出すことが出来る…出来れば…な」

 

鬼炎も視線を向けるが理吉は虚な眼のまま顔を俯かせたままだった。

 

「理吉くん、話は聞いてただろ?君があのドライバーで…」

 

「…出来ません」

 

蒼良が声をかけるが理吉は俯いたまま力のない声で呟いた。

 

「俺に…そんな資格なんてありません…仮面ライダーになんて…なれっこない…」

 

「理吉……」

 

 

 

 

 

 

 

 

「どこだぁ!!どこに逃げたぁ!?出てこぉい!!」

 

その頃、蛇邪の外では行方をくらませた竜司たちを探してエラスモテリウムスカルが暴れ回っていた。エラスモテリウムスカルは燃える戦斧を振り回して建物を破壊していくが、物言わぬ瓦礫を壊しても鬱憤を晴らすことは出来ずにいた。

 

「やれやれ、そんな探し方では一生見つけられませんよ」

 

そこへ呆れた顔を見せながらアルゲンタヴィススカルが翼を羽ばたかせながら地上に降りる。

 

「うるせぇ!!奴らばどこだ!?見つけ出して殺してやる!!」

 

それに対してエラスモテリウムスカルは周りの瓦礫を壊しながら怒りに任せて叫ぶ。

 

「まぁ落ち着きなさい、私も奴らの居場所を見つける手伝いをしてあげますよ。ほら、さっさと手伝え」

 

「は、はい!!わかりました!!」

 

そう言ってアルゲンタヴィススカルは首根っこを掴んでいた1人の青年を地面に放り投げて命令する。青年は怯えながらもとある場所に近づくとそこに隠されていた仕掛けを丁寧に操作していく。

 

「なんだこいつは?」

 

「悪人崩れの私の部下ですよ。今はスカルキーの開発部署にいたのを連れてきました」

 

やがて青年が操作を終えると壁の一ヶ所が動き出し抜け道が現れる。

 

「完了しました。ここから学園内部へと潜入出来ます。」

 

「ご苦労だったな。さぁエラスモテリウム、早速行きましょう。」

 

「よっしゃぁ!!待ってろ仮面ライダー!!全員ぶっ殺してやるぜ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ!!頭領…スカルが内部に入り込んだようです」

 

「ちっ…思ったより早くバレたな…!!」

 

蛇邪学園長の報告を聞いて舌打ちする鬼炎は、即座に周りの部下に的確な指示を出していく。鬼炎の指示を聞いた部下たちも即座に動き出して辺りは騒がしくなっていった。

 

「おまえら、例のスカルが侵入してきた。早速だが奴はお前らに任せる。俺たちは生徒の避難誘導が終わったらお前らに加勢するつもりだ。出来ればこいつにも加わって欲しいんだが…」

 

鬼炎はチラリと理吉を見るが、彼は今なお蹲ったまま動かない。

 

「戦意がねえんじゃ仕方ねえ…なんとか踏ん張ってくれ」

 

「分かりました…行こう、2人とも」

 

「あぁ…ほら竜司いくぞ」

 

俺は蒼良と満月と共にスカルを迎撃するために歩き出す。しかし、部屋の隅で蹲る理吉に視線を向ける。そして、

 

「理吉!!俺、信じているから」

 

俺は信じてる…理吉が『変身』するその時を

 

「どうすんだ坊主?あんだけ言われて蹲ったままでいる気か?」

 

 

 

 

 

「そこまでだ!!」

 

俺たちが待ち構えていると、アルゲンタヴィススカルとエラスモテリウムスカルが周囲を薙ぎ払いながらこちらへと歩いてきていた。

 

「おやおや、もう来ましたか…ですが、ガリューもいない状況で我々に勝てますかな?」

 

「待ってたぜ仮面ライダーども…今度こそぶっ殺してやる!!」

 

余裕の笑みを浮かべるアルゲンタヴィススカルと殺気を込めた形相でこちらを睨みつけるエラスモテリウムスカルに俺たちは身構える。

 

「いくぞみんな!!俺たちの力を見せてやろうぜ!!」

 

「ああっ!!」

 

「もちろんだ」

 

「「「変身!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

「無理ですよ…俺なんか…」

 

竜司たちや鬼炎がいなくなった一室では今なお理吉が蹲っていた。

 

「俺なんかじゃ…仮面ライダーになんて…」

 

もともと忍としての才能も無い、戦いのスキルも何も無い、それでも勇気なら友達の竜司たちに負けないと思っていた。

しかし自ら動いて尊敬する炎佐の力になろうとして、逆に彼を傷つけてしまった。唯一誇れると思っていたものも役に立たない…そんな自分が仮面ライダーになんて…

 

「なれっこ…ないよ…」

 

 

 

 

 

「おい…そんなところで何蹲ってんだお前は…!!」

 

その時、全身に包帯を巻いた炎佐が壁に寄りかかりながらフラフラとした足で歩いてきた。

 

「炎佐さん…!!ダメです…寝ていないと…火傷が…!!」

 

理吉がふらつく炎佐に駆け寄ったその瞬間、力を振り絞って放たれた炎佐の拳に殴り飛ばされた。

 

「んな情けねえ面ぁ…俺に見せんじゃねえぞ理吉ぃ!!」

 

「え…炎佐…さん…?」

 

理吉は殴られた頬をさすりながら炎佐を見つめる。殴られた頬は、ただ殴られただけどは思えないほど痛かった。

 

「お前は…はっきり言って忍の才能なんて碌にねえ。大事な機密事項をペラペラ喋るし、撒菱ばらまくし投げた手裏剣が真後ろにいる俺の頭に刺さるしな」

 

その通りだ、と炎佐の言葉に理吉は思う。それは紛れもない事実だからだ

 

「けど…お前は俺の修行…一度たりとも途中で根を上げることはなかった」

 

疲れてぶっ倒れても、何度も拳骨頭にくらっても、一度も修行を投げ出したりはしなかった。

 

「お前の根性は、誰にも負けねぇ…だからこれぐらいの事でへこたれてんじゃねえ」

 

「炎佐さん…」

 

理吉は眼から涙が込み上げてくる。自分の憧れる彼は、自分のことをしっかりと見ていてくれていた。

 

「ほら、こいつを持ってさっさと行ってこい」

 

すると炎佐は手に持っていたヴォルガノドライバーを理吉に差し出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おらぁぁぁぁぁ!!」

 

「ぐっ…!!」

 

一斉に飛びかかる俺たちに、エラスモテリウムスカルの炎を纏った戦斧の一撃が襲いかかる。危険を察し慌てて回避すると叩きつけられた衝撃で爆炎があたりに放たれて、その熱に苦悶の表情を浮かべる。

 

「くそっ…こうなったら…!!」

 

『ユナイト!!スティラコ!!』

 

「はぁっ!!」

 

「ぐっ…!!」

 

俺はダイノコネクターにスティラコキーを挿しこみ回して仮面ライダーリューマ・スティラコユナイトへと変身し、エラスモテリウムスカルの体にスティラコの角を突き刺して電撃を流し込む。

 

「痛えなぁ…このクソガキィ!!」

 

「うわぁぁぁぁ!!」

 

しかしエラスモテリウムスカルはスティラコの電撃を耐え切ると戦斧に炎を纏わせて目一杯俺に叩きつけて吹き飛ばす。

 

「リューマ!!」

 

「余所見とは余裕ですね!!」

 

「くっ!!」

 

オルグとガルーダが俺に視線を向けた一瞬の隙を逃さずアルゲンタヴィススカルは巨大な翼を羽ばたかせて接近すると手に持った錫杖でオルグを殴りつける。ガルーダも反撃して矢を連射するが、アルゲンタヴィススカルが手をかざすと矢が止まってしまい方向を変えてガルーダへと襲いかかる。

 

「貴様ら如きでは我々には勝てない、全員倒して持っているキーを全ていただくとしよう」

 

『アーミーアント!!』

 

『ディノポネラ!!』

 

アルゲンタヴィススカルはさらに両手に持ったキーからアーミーアントスカルとディノポネラスカルを生み出す。

 

「ギィ!!」

 

「ギギィッ!!」

 

「仮面ライダー…発見」

 

「即刻…抹殺」

 

大量のアーミーアントスカルを率いたディノポネラスカルがジリジリと傷だらけの俺たちへと近づいてくる。

 

「これは…ちょっと不味いかも…」

 

 

 

 

 

その時、足音が聞こえ俺たちはその方向を向いた。そこには真っ直ぐと覚悟の決まった顔で歩いてくる理吉の姿があった。

 

「あれは…」

 

「理吉くん…!!」

 

「待ってたよ、理吉…!!」

 

理吉の眼を見て彼の覚悟を確信した俺たちは笑みを浮かべる。

 

「俺…いつも失敗ばかりでみんなに迷惑かけてしまうんです…だから、みんなのような仮面ライダーになんてなれっこないと思ってた…」

 

『ヴォルガノドライバー!!』

 

理吉は呟きながらヴォルガノドライバーを腰に装着する。

 

『ギギィッ!!』

 

アーミーアントスカルたちは武器を手に取るとドライバーを装着した理吉へ襲いかかる。

 

「そんな俺の根性を…あの人が認めてくれた…」

 

『マグマゴルゴ!!』

 

理吉がマグマゴルゴキーを起動すると、理吉の周囲から灼熱のマグマがが噴き出してアーミーアントスカルたちを吹き飛ばす。

 

「だったら期待に応えなきゃ…漢じゃねえ!!」

 

理吉の叫びと共に、ヴォルガノドライバーの上部にある鍵穴にマグマゴルゴキーが挿し込まれる。

 

『マグマグマグマ!!マグマグマ!!マグマグマグマ!!マグマグマ!!』

 

ヴォルガノドライバーから音声が響き、マグマは巨大なゴルゴサウルスへと形を変える。

 

「変身!!」

 

『バーニングライズ!!激アツ!!爆裂!!大・噴・火!!仮面!!ライダー!!ガッツガッツガッツ!!』

 

理吉がレバーを引くと鍵が回り、ゴルゴサウルスが理吉に喰らいつく。そして理吉の全身をマグマが纏わりつき、メタルブラックのボディにオレンジの装甲を身につけた仮面ライダーへと変身した。

 

「おお〜!!」

 

「変身した…!!」

 

「凄い…!!」

 

理吉が変身した仮面ライダーから放たれるエネルギーに俺たちは驚愕の声をあげる。

 

「まさか…6人目か!!くそぉっ!!」

 

「ギギィッ!!」

 

「ギィッ!!」

 

「はぁっ!!」

 

アルゲンタヴィススカルの合図と共にアーミーアントスカルが一斉に理吉へと襲いかかる。しかし理吉が放つマグマを纏ったパンチは一撃で2体のアーミーアントスカルを吹き飛ばして爆散した。

 

「うそぉっ!?」

 

そのあまりの破壊力にガルーダは思わず驚きの声をあげる。

 

「理吉…やっぱりお前すげぇ!!」

 

「そう…俺は秘立蛇邪学園の理吉…またの名を…」

 

理吉をふと目を閉じると、己が変身したその名を名乗る。

 

「仮面ライダーガッツ!!紅蓮の道を、舞い進む!!」

 

「関係ねえ!!お前もこいつら諸共ぶっ潰してやるぜ!!」

 

「待て!!迂闊に攻めたら…」

 

エラスモテリウムスカルは全身に炎を纏うとアーミーアントスカルを引き連れてガッツへと襲いかかる。アルゲンタヴィススカルが慌てて止めようとするがエラスモテリウムスカルは構わず戦斧をガッツへと振り下ろす。

 

「お前如きが…炎佐さんの力を勝手に使うな!!」

 

ガッツは左足に力を込めるとマグマが集まり左足がオレンジ色に光り輝く。そして無防備になっているエラスモテリウムスカルの懐に強烈な蹴りを力一杯叩きつけた。

 

「がっ…ぐわぁぁぁぁ!?」

 

蹴りが炸裂すると、凄まじい爆発と共にエラスモテリウムスカルは吹き飛ばされ、その弾みでアーミーアントスカルが巻き込まれて焼き尽くされた。

 

「あ…熱ちぃぃぃぃ!!なんなんだこの蹴りはぁ!?俺の鋼の肉体が通じねぇぇぇぇぇぇ!!」

 

もがくエラスモテリウムスカルは炎を纏っているはずの懐に真っ赤に焼けた蹴り後がくっきりと残っていた。

 

「凄い…こんなパワーがあるなんて…これなら、俺も戦える!!」

 

 

 

 

 

「不味い、想像以上のパワーだ…手伝いましょうエラスモテリウム、こいつら全員は流石の貴方でも…」

 

「テメェが俺に指図すんじゃねえ!!」

 

ガッツのパワーにアルゲンタヴィススカルはエラスモテリウムスカルへと加勢しようとするが激情したエラスモテリウムスカルは戦斧を振り回して拒んだ。

 

「テメェら許せねぇ…殺す!!全員俺の力で叩き潰してやる!!」

 

「仮面ライダー…抹殺」

 

「仮面ライダー…抹殺」

 

エラスモテリウムスカルに呼応するかのようにディノポネラスカルも大鎌を構えて俺たちへと接近する。

 

「ん?」

 

その時、俺の持っているティラノキーがガッツに共鳴するかのように浮かび上がるとガッツの手に移動する。

 

「ガッツ!!それを使ってみろ!!」

 

「わかりました!!」

 

『ティラノ!!』

 

ガッツがティラノキーを起動すると、ヴォルガノドライバーの左側が開いて鍵穴が現れる。

 

『炎武!!ティラノ!!』

 

ガッツがティラノキーを挿しこみ回すとガッツの左手にマグマが集まりティラノサウルスの顔の形の装甲へと形を変えた。

 

「すげぇ!!俺のダイノコネクターと同じことができるのか!!」

 

「リューマ、一緒に戦いましょう!!」

 

「もちろんだ!!」

 

 

 

 

 

 

 

「くそっ!!エラスモテリウムの奴…頭に血が昇ってる…これでは連携が…」

 

「さっきはよくもやってくれたな」

 

勝手に暴れるエラスモテリウムスカルに苛立つアルゲンタヴィススカルがリューマ達に気を取られた瞬間、オルグが接近して反撃の一太刀を浴びせる。

 

「ぐっ…」

 

「これはお返しだ!!」

 

さらにガルーダが放った死角からの矢がアルゲンタヴィススカルへと炸裂する。

 

「この…!!」

 

アルゲンタヴィススカルはさっきのように手をかざし念力で矢を操るが、その隙にオルグが再び接近してアルゲンタヴィススカルを斬りつける。

 

「やっぱりその能力、一つの物体しか操れないみたいだな」

 

「仕組みさえ分かれば対処は訳ないね」

 

「くっ…!!」

 

アルゲンタヴィススカルが気づくと2人に囲まれてエラスモテリウムスカルと完全に分断されていた。

 

「さあ、反撃と行こうか」

 

 

 

 

 

「はぁ!!」

 

「おりゃあ!!」

 

「ぐぅっ!!このぉっ!!」

 

俺のスティラコの電撃とガッツのマグマを纏ったティラノの一撃がエラスモテリウムスカルの強靭な肉体に確実にダメージを与えていく。

 

「戦闘力…想定外」

 

「危険…抹殺」

 

そこへディノポネラスカルが俺を殺そうと大鎌を振り上げて斬りかかる。

 

「させるか!!」

 

そこへガッツが飛び込みティラノの顎で大鎌を止めると右手で殴り飛ばす。その背後にもう一体のディノポネラスカルが現れて襲いかかる。

 

「はぁっ!!」

 

それを俺の電撃で動きを止め、ガッツの蹴りが吹き飛ばす。仮面ライダーとしては初めての連携とは思えないほどに息が合い、理吉の…仮面ライダーガッツの頼もしさに嬉しくなる。

 

「くそぉ…許せねぇ…テメェらだけは許さねえ…絶対…絶対ぶっ殺してやる!!」

 

満身創痍のエラスモテリウムスカルは怒りを爆発させると近くに倒れているディノポネラスカル2体の首を掴むと全身の炎を解放する。そして炎の熱でディノポネラスカル達が焼かれるとそのエネルギーがエラスモテリウムスカルに流れ込んでいき、体が肥大化、炎を纏い、鋭い牙と角を持つ巨大なサイのようなエラスモテリウムスカル巨獣態へと変身した。

 

「グォォォォォ!!」

 

「あの馬鹿…暴走したのか…!!」

 

巨獣態になったエラスモテリウムスカルを見てアルゲンタヴィススカルは舌打ちをする。

 

「ああなったらもう手はつけられない…やむを得ないな」

 

そういうと苦悶の表情を浮かべながら翼を羽ばたかせて撤退した。

 

 

 

 

 

「グォォォォォ!!」

 

「うおっ!!」

 

「危ない!!」

 

我を忘れたように暴れ回るエラスモテリウムスカル巨獣態の突進に俺たちは慌てて回避する。そのパワーは先ほどを遥かに上回り、手がつけられなかった。

 

「2人とも無事か!?」

 

そこへアルゲンタヴィススカルと戦っていたオルグとガルーダが加勢にやってきた。

 

「あいつ…完全に暴走している。」

 

「こいつを止めないと、せっかく直している学園がめちゃくちゃになってしまいます。なんとか止めないと」

 

俺たちの言葉に2人も頷く。

 

「奴の装甲を破るにはガッツのパワーが鍵を握る…僕たちで奴の動きを止めて、道を切り開くんだ」

 

「ま、そうだろうな」

 

「やってやろうじゃん!!」

 

ガルーダの作戦に頷き、俺たちは並んで構える。新たなライダーと共に、スカルから人々を守るために

 

「グォォォォォ!!」

 

再び突進を仕掛けてくるエラスモテリウムスカル巨獣態の前にオルグが盾を構える。

 

「援護は僕の出番だ!!」

 

さらにガルーダの矢がエラスモテリウムスカル巨獣態の眼や鼻、足などに放たれ、そのダメージで速度が若干落ちる。

 

「威力が弱まれば…俺でも止められる!!」

 

突進を防いだオルグは力を受け流しながら軌道を変えると近くの壁にエラスモテリウムスカル巨獣態をぶつけた。

 

「今度は俺だ!!」

 

俺はエラスモテリウムスカル巨獣態の真上に乗り移ると背中にスティラコの角を突き刺して体内に電撃を流し込む。そのダメージにエラスモテリウムスカル巨獣態な動きが完全に止まった。

 

「ガッツ!!トドメは任せたぞ!!」

 

「はい!!」

 

『ヒッサツバーニング!!』

 

ガッツがレバーを再び引くと全身から炎が溢れ出る。そして先ほど以上のスピードでエラスモテリウムスカル巨獣態の懐に入り込むと強烈なアッパーで巨体を天高く打ち上げる。そしてそれを追いかけるようにガッツは勢いよくジャンプする。

 

「必殺忍法!!ヴォルケーノダイナマイト!!」

 

エラスモテリウムスカル巨獣態の頭上まで飛び上がったガッツは足にマグマの力を集中させると落下の勢いをプラスしての強烈な蹴りを叩きつける。その一撃によりエラスモテリウムスカル巨獣態の体は貫かれ、全身が燃え上がると勢いよく爆散、煙が晴れると意識を失った撃と粉々に砕けたスカルキー、そして超絶スピノキーが落ちていた。

 

「炎佐さんのキー返してもらったぞ」

 

「理吉!!」

 

変身を解除して超絶スピノキーを拾い上げた理吉に俺は駆け寄った。それを見た理吉は嬉しそうに笑い

 

 

 

 

 

 

「うっ…!!」

 

そのまま崩れ落ちた

 

「理吉ぃ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「くそっ!!まさか撃までやられるなんて…!!」

 

アジトに戻ったアルゲンタヴィススカルは怒りと焦りに任せて机を叩いた。

 

「残る親衛隊は刃と私だけ…このままでは…もう後がない…くそぉっ!!」

 

「…………。」

 

その様子をヨハネが静かに見つめていた。

 

 

 

 

 

医務室

 

「ただの筋肉痛だ」

 

「脅かすな!!」

 

「いやほんとに痛いんですって!!体を動かすのも…ぐぉぉぉぉ〜!!」

 

倒れて動けなくなった理吉をベットに運んだ俺は診断にほっと安心した。

 

「適合したとはいえ変身したことによるパワーの増加に筋肉が耐えられなかったんだろう。おそらく長時間の変身も無理だろう。これからは少しでも変身時間を増やせるように修行を組む必要があるな」

 

「うう…でも、これからは俺も戦えるんですね」

 

話を聞いている理吉はどこか嬉しそうだった。

 

「ま、ここからは忙しくなるだろうからな…精々頑張れよ」

 

隣のベットで寝ていた炎佐は笑みを浮かべながら理吉にそう言って寝転がった。

 

「炎佐さん…」

 

「落ち着きなって紫ちゃん!!理吉くんなら大丈夫だから…」

 

「理吉くん!!」

 

その時、静止する蒼良を振り切りながら紫が勢いよくドアを開けて入ってきた。

 

「あ…紫さん…よかった無事で…」

 

「心配…したんだからぁ!!」

 

紫は目に涙を目一杯浮かべると勢いよく理吉に抱きついた。

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

「うわぁぁ紫!!今理吉に抱きついたら不味いって!!」

 

「うわぁぁん!!」

 

「こ…この感触は…嬉しいけど…た、助け…ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

この抱きつきによって理吉が完治する日にちが3日増えたとか





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