仮面ライダーリューマ   作:クロバット一世

86 / 86
其の七十三 紅蓮の双竜!!の巻

「カップルが次々と襲われている?」

 

忍の仕事斡旋所にて、炎佐は鬼炎から新たな仕事の話を聞いていた。

 

「ああ、最近この辺りの街で何人も被害が出ていたな。男の方は全員重傷で病院に運ばれていて、女の方は行方がわからなくなっている。襲われた男曰く、骨の様な姿の怪物が襲ってきたらしい」

 

「骨の怪物…十中八九スカルの仕業だな」

 

「だろうな、そういうわけでお前にしか頼めない仕事だ。報酬は弾むからやってくれるな?」

 

鬼炎から依頼書を受け取ると、同席していた香澄が依頼書に不備が無いかをじっくりと調べると内容に納得して頷いた。

 

「うん、この報酬なら問題ありません」

 

「くそっ…あんたがいるせいでピンハネ出来なくなっちまったよ…」

 

「そもそもピンハネすんじゃねえ」

 

ため息をつきながらぼやく鬼炎に呆れながらも炎佐は依頼を引き受けて立ち上がった。

 

 

 

 

「はぁ…この前は炎佐さんに追い回されてクタクタになったなぁ…」

 

炎佐との大喧嘩ではあまりの激闘により体への負荷が大きく、身体中が筋肉痛に襲われていた。

 

「まぁでも、そのおかげでようやく炎佐さんが香澄さんと向き合う決心がつきましたからね(注・違います)。結果オーライと思えば良かった良かった」

 

自身の言動が大きな誤解を仲間たちに広めているとは梅雨知らず、理吉は機嫌よく街を歩いていた。

 

「ん、あれって…おーいダ〜リ〜ン」

 

突然声をかけられて振り向くと制服に身を包んだ四季が手を振りながら駆け寄ってきた。

 

「四季さん…どうしたんですか?」

 

「今日は暇だからこっちに遊びに来てたんだけど…そうだ!!もしまた会えたらダーリンに頼みたい事があったんだ!!」

 

「頼みたい事?」

 

 

 

 

「ふ〜んふ〜んふふ〜ん♪」

 

その頃、同じ街に飛鳥と竜司もやってきた。可愛らしい私服に身を包んだ飛鳥は極めて上機嫌で鼻歌を歌ってた。

 

「そういえば2人っきりで出かけるのって久しぶりだな」

 

「うん!!今日は思いっきり楽しもうね!!」

 

「あはは…一応忍務ってのも忘れるなよ」

 

嬉しそうに言う飛鳥に俺は少し呆れながらそう答える。

最近この街で若いカップルが襲われて男性が病院送りにされ女性が攫われる事件が多発しており、現場の状況からスカル関連の疑いがあると判断され、その事件解決のために俺たちに白羽の矢がたったのだ。なお俺のパートナー役として飛鳥の他に斑鳩先輩も立候補したがじゃんけんによって飛鳥が選ばれた。負けた時の斑鳩先輩は何故か信じられないくらい落ち込んでいた。  

 

「げっ…お前らも来てたのかよ…」

 

ふと声が聞こえて振り向くと、苦虫を噛み潰したような表情の炎佐と香澄さんが並んでいた。

 

「炎佐と委員長さん…お前ももしかして事件を解決に?」

 

「まあな、ほんとは焔とかに協力してもらおうとしたんだけど委員長がどうしても自分が行くって聞かなくてな」

 

「えへへ…」

 

炎佐の言葉に香澄は恥ずかしそうに微笑みながら頬に手を当てる。

 

「りゅーくん、この娘誰?」

 

「あ、はじめまして…炎佐紅蓮隊の新入りの香澄です。炎佐くんの幼馴染です」

 

「なぁーんだ、炎佐くんの…なら問題無し」

 

一瞬目が恐ろしくなった飛鳥だったが香澄さんの自己紹介を聞くとたちまちいつもの笑顔を見せた。

 

「飛鳥さんは…もしかして竜司さんの彼女さんですか?」

 

「えっ?えええええっ!?////////あ、あの私は…」

 

「あはは、委員長さん。飛鳥と俺はそんな関係じゃないって、飛鳥も困ってるじゃん」

 

俺がなんとか誤解を解こうと笑いながらそう言った瞬間

 

「りゅーくんの馬鹿ぁぁぁ!!」

 

「ぶへぇっ!!」

 

飛鳥渾身の一撃が炸裂して吹き飛ばされた

 

「…あっちも大変そうだなぁ」

 

そんな2人のやり取りを見ながら香澄は少し呆れながらも微笑んだ。

 

 

 

「ん?おいあれって…」

 

飛鳥に殴り飛ばされた俺はふと遠くに見えた2人組に気づいた。

 

 

「あれって…」

 

「四季と理吉?」

 

 

 

 

 

「つまりこの文法を使えば…」

 

「そっか!!やっとわかったし!!」

 

カフェテラスに座る2人はテーブルに英語の本を開きながら勉強をしました。

 

「でも驚いたよ、いきなり『英語を教えて』って言われたから…」

 

「えへへ、あたし将来は黒影様に教わったとおり海外に出てみたくてさ〜でも英語習おうにも忍務もあって大変だし…それでたまに困ってる外国人を助けたりしてたんだけど、この前ダーリンの英語聞いてすごい上手かったからさ、教えて欲しかったの」

 

「いやいや、昔から勉強してただけでそんなに大したことは…」

 

四季に褒められた理吉は照れくさくなって思わずにやけてしまった。

 

「クルル…」

 

すると理吉のホルダーに入っていたキーが変化してテリジノサウルスが現れた。

 

「あれ?この恐竜って…」

 

「ああ、最近仲間になった恐竜ですよ。のんびり屋で自分から出てくるなんて珍しいな」

 

テリジノサウルスはクンクンと匂いを嗅ぐと四季のバックに近づいた。

 

「もしかして…これの匂いが気になるのかな?」

 

「クルゥッ♪」

 

四季はバックを開けると中からメイク道具を取り出した。するとテリジノサウルスは嬉しそうに鳴いて喜んだ。

 

「あはは、テリジノったらすっかり懐いてるな」

 

「クルゥッ♪」

 

 

 

 

 

「あの2人…なんだが良い感じだな」

 

「うん、まさか2人がデートしてるなんて思わなかったよ」

 

「そうだな」

 

俺と飛鳥が不思議そうに眺めていると、炎佐が感慨深く微笑んでいた。

 

「善と悪の許されざる恋…相容れないはずの恋をアイツは成し遂げようとしてるんだ…果てしない茨の道を選んだアイツのことをどうか応援してやってくれ」

 

「そりゃもちろん…ん?なんだアイツ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よお…楽しそうにデートしてるなぁ…」

 

その時、突然声をかけられて振り向くと、以前四季をナンパしていた男か立っていた。

 

「お前は…一体何のようですか?」

 

理吉はその男が放つ禍々しい気配に反応して即座に身構えた。

 

「どいつもこいつも俺を見下しやがって…俺の恐ろしさをお前らにも教えてやるよ…!!」

 

「っ!!それは…」

 

そう言って男が取り出したものに理吉は驚愕する。それは恐竜の骨を思わせるカグラドライバー、デスカグラドライバーと禍々しいスカルキーだったからだ。

 

『デスカグラドライバー!!』

 

驚く理吉と四季をよそに男はデスカグラドライバーを装着する。

 

『ディロフォ!!』

 

さらに男はディロフォサウルスの装飾がついたスカルキーを起動してデスカグラドライバーへと挿し込む

 

『ドンドロロンロンドロンドロン!!ドンドロロンロンドロンドロン!!』

 

ベルトから怪しい音声が鳴り響き足元に禍々しい泥が溢れ出る

 

「変…身…!!」

 

『死装!!ディロフォ!!』

 

男が鍵を回すと泥の中からディロフォサウルスの骨が現れて男の身体に纏わりつき、ディロフォサウルスのトサカを彷彿させる巨大なブーメランを握りしめた仮面ライダーへと変身した。

 

「仮面ライダーに変身した…!?」

 

「どいつも…こいつも…俺の強さを思い知らせてやるよぉ!!」

 

 

 

 

 

 「良いね良いねぇ…その調子で存分に暴れてよ…仮面ライダー…んー骨の恐竜だから…化石で…うん、仮面ライダーフォッシルがいいね」

 

「あの力は確か…デスドラとか言う奴が使っていた能力か…ドライバーは破壊されたと聞いたが…」

 

「壊れましたよ?新しいのを作ったんですよ。もともとあれを作ったのは僕ですし」

 

仮面ライダーフォッシルの様子をビルの屋上から眺めていた刃が隣にいる青年に問いかけると衝撃的な事実を話し出した。

 

「デスドラの戦闘データを元により性能アップを可能にし、さらに恐竜の力を宿したスカルキーの製造にも成功した新型のデスカグラドライバー、その性能テストといこうじゃないですか」

 

「おらぁっ!!」

 

フォッシルは手に持ったブーメランを振り上げると勢いよく突撃して理吉たちへと斬りかかった。

 

「四季さん危ない!!」

 

「きゃっ!!」

 

理吉は咄嗟に四季を抱き寄せてフォッシルの攻撃を回避した。するとその勢いで近くにあったテーブルが斬り裂かれ、その勢いで地面に大きな亀裂ができた。

 

「ははっ…やっぱりすげぇ…こんな力を手に入れられるなんて…このまま俺をコケにしたやつらに思いしらせてやる!!」

 

フォッシルはもはや正気ではなく手に持った禍々しいブーメランを力任せに振り回し目に見えるものを手当たり次第に斬り裂いていた。

 

「こうなったらやるしかない…変身!!」

 

『バーニングライズ!!激アツ!!爆裂!!大・噴・火!!仮面!!ライダー!!ガッツガッツガッツ!!』

 

理吉はヴォルガノドライバーを装着して仮面ライダーガッツへと変身すると、勢いよくフォッシルへと突撃して攻撃を受け止めた。

 

「その力…どうやって手に入れたか教えてもらうぞ!!」

 

「ほざけぇ!!」

 

 

 

 

「あははっ!!本音を言えばリューマかガリューと戦わせたかったけど、これはこれで面白そうだ!!」

 

フォッシルと戦うガッツを見つめる青年は頬を染めながら腹を抱えて笑い始めた。

 

「どう?僕が作った新たなスカルライダー…仮面ライダーフォッシル、なかなか面白いでしょ?」

 

「…正直言ってあまり魅力は感じられんな、そもそも変身者があの程度の雑魚では話にならん」

 

嬉しそうに眺める青年とは打って変わって刃はつまらなそうにため息をついていた。

 

「逆に考えなって、ただの雑魚でもあれだけの力を手に入れられる…いずれ君にも使わせてあげるからさ…ん?」

 

ふと気配を感じて青年が見下ろすと竜司たちが理吉に加勢しようと駆けつけてきた。

 

「流石に今邪魔に入られるのは嫌だな…少し加勢するか」

 

 

 

「いくぞみんな!!」

 

「ああ!!」

 

謎の仮面ライダーの突然の奇襲に俺たちは即座に戦闘態勢へと切り替えて理吉へと加勢へ向かった。しかしその瞬間、俺たちの周囲を無数のアントスカルが取り囲む

 

「なっ…これは…!!」

 

「考えるのは後だ!!とにかく早く片付けるぞ!!」

 

 

 

 

 

 

「おらぁっ!!」

 

「ふん!!」

 

フォッシルはブーメランを力任せに振り回してガッツへと斬りかかるが、対するガッツはその攻撃を容易く受け止めて反撃にフォッシルの胴を殴りつける。無防備な胴を殴られたフォッシルはガッツのパワーを耐えきれずに吹き飛ばされてしまう。

 

「やっぱりこいつ…戦闘スキルは大したことない!!」

 

勝機を見出したガッツは一気に畳み掛けるべく接近した。対するフォッシルはガッツの猛攻にどんどん押されていき殴り飛ばされる。

 

「ぐっ…くそぉ…どいつもこいつも…そうやって俺を見下しやがって…どいつもこいつもぉ!!」

 

「ぐっ!!」

 

追い込まれたフォッシルが怒りを爆発させたその瞬間、全身から禍々しいオーラが吹き出し、その衝撃でガッツは吹き飛ばされる。

 

「もっとだ!!もっと力が…俺をバガにする奴らをぶちのめす…最強の力をぉ!!」

 

勢いよく突撃してきたフォッシルのパワーがさらに増大し、その斬撃でガッツの装甲に大きな傷が生じる。

 

「感情の昂りでさらに力が増大する…この辺はスカルと同じ…!!」

 

「きゃっ!!」

 

「…ははっ♪」

 

その時、逃げ遅れた少女が足を挫いて転んでしまう。

 

『絶殺の術!!』

 

その瞬間、フォッシルはデスカグラドライバーを叩き、ブーメランに膨大なエネルギーを蓄積させる。そしてそれを投げると巨大な斬撃となってガッツらに襲いかかった。

 

「っ!!お前ぇぇぇぇぇぇ!!」

 

『ヒッサツバーニング!!』

 

フォッシルの企みに気づいたガッツはレバーを引いて全身に炎を纏うと斬撃の前に立って腕を交叉して受け止めた。

 

「ぐっ…くそっ…こんなパワーとは…!!」

 

なんとか防ぎ切ったガッツであったが、ダメージは大きく変身解除されなかったがその場で崩れ落ちた。

 

 

「さてと…」

 

「くそっ…このままじゃ…」

 

フォッシルはガッツにトドメを刺そうとゆっくり近づいてくる。倒れるガッツがなんとか起きあがろうとするがダメージが大きくてなかなか起き上がれない

 

「危ない!!」

 

その時、ガッツを守るように四季が前に立つ。そこへフォッシルの巨大ブーメランが勢いよく振り下ろされ、彼女に直撃しそうになる。

 

「………っ!!」

 

 

 

 

 

 

 

「………え?」

 

フォッシルの攻撃が四季に直撃したかと思われたが、四季が目を開くとガッツが自身を抱き寄せてフォッシルの巨大ブーメランを受け止めていた。

 

「四季さん、大丈夫ですか!?」

 

巨大ブーメランを受け止めたガッツの手には血が流れているが、彼はそれを気にすることなく四季の安否を確認した。

 

「あたしは大丈夫…ってダーリンこそ手が…!!」

 

「俺は大大丈夫です、それより…危険な目に遭わせてしまって申し訳ありません」

 

ガッツは四季を守るように前に出ると手から滴る血に気を止めることなく身構える。

 

「あとは任せてください…四季さんには、指一本触れさせない!!」

 

「…っ/////!!」

 

 

 

 

「俺の邪魔しやがって…そういうのが一番ムカつくんだよぉ!!」

 

「ふっ!!」

 

「がぁっ!?」

 

攻撃を邪魔されたフォッシルは再び激昂しながらさらに力を上昇させてガッツへと襲いかかる。しかしガッツはその攻撃を素早く見切ると無防備なボディへと渾身のパンチを炸裂させた。

 

「お前の力の上昇は確かにすごいけど…そんな力任せな暴力じゃ俺は倒せない!!」

 

「クルゥッ!!」

 

ガッツの叫びに呼応するようにテリジノサウルスが雄叫びを上げるとキョウリュウキーへと姿を変えてガッツの手元に収まる。

 

「いくぞテリジノ!!俺たちの力を見せてやるぞ」

 

『テリジノ!!』

 

ガッツがテリジノキーを起動させるとヴォルガノドライバーの左側が開いて鍵穴が現れる。

 

『炎武!!テリジノ!!』

 

そしてテリジノキーを挿しこみ回すとガッツの両腕にマグマが集まり長く鋭い一対の巨大な爪が装着される。

 

「舐めるな雑魚がぁ!!」

 

フォッシルは怒り狂いながらさらに斬撃を放ってくる。しかしガッツは両腕の爪を振り回すと飛んでくる斬撃を次々と斬り落としていく。

 

「なんだと!?」

 

「これが俺の新しい力だ!!」

 

「くそっ!!」

 

今度はブーメランを遠くから投げつけるフォッシルだったが、ガッツはその攻撃を爪で容易く受け止めると投げ返してフォッシルへと直撃させた。

 

「くそがぁ!!だったらこの技でみんな纏めて消し去ってやる!!」

 

『絶殺の術!!』

 

激昂するフォッシルはデスカグラドライバーを叩くと凄まじいオーラを纏わせたブーメランを巨大化させて力一杯投げつけた。しかし、躱そうとすれば後ろの四季たちに当たってしまうその一撃にもガッツは全く動じない。

 

「お前なんかに…誰も傷つけさせない!!」

 

『ヒッサツバーニング!!』

 

ガッツがレバーを引くと全身から炎を纏って爪にマグマを纏わせてさらに巨大化させ、回転しながら突撃した。

 

「必殺忍法!!クリムゾンサイクロン!!」

 

ガッツの必殺忍法はフォッシルのブーメランに直撃するとそれを軽々と破壊してフォッシルへと炸裂した。

 

「ぐ…そんな…チクショォォォ!!」

 

ガッツの必殺忍法を喰らったフォッシルは断末魔を上げると爆発、爆炎の中から男が崩れ落ち、足元に破壊されたディロフォスカルキーとデスカグラドライバーが落ちた。

 

「あっ!!」

 

「ギギィッ…」

 

しかしその瞬間、地面からアントスカルが現れるとデスカグラドライバーを拾い上げてすぐさま地面へと潜ってしまった。

 

「あのドライバー、一体誰があんなものを…」

 

 

 

 

 

「あははっ、まあまあいいデータがとれた♪」

 

アントスカルからデスカグラドライバーを受け取った青年は嬉しそうにデスカグラドライバーを眺める。

 

「もっとデータを集めれば…きっと僕にとっての最高の仮面ライダーが作れる、あはは、ははは」

 

「…お前の企みには興味はない。だが、強くなれるというなら貴様を利用させてもらおう。」

 

「もちろん、歓迎するよ。一緒にもっと面白いことを始めようか、あはっあはは♪」

 

嗤う青年の背中を睨みながらも刃は青年と共に歩き出した。

 

 

 

 

「か…体が動かない…!!」

 

仮面ライダーフォッシルとの激闘を制したガッツだったが、ドライバーの活動限界を超えて戦い続けた反動で全身の筋肉が悲鳴を上げてそのまま倒れてしまった。現在は四季に膝枕されながら介抱されている。

 

「おーい理吉、あの男の持ってた端末調べたら攫われた女の人たちの居場所がわかったって、今救援に向かって全員無事だったってよ」

 

「本当ですか!?それは良かったぁ〜」

 

女性たちの無事を聞いた理吉は安心して笑顔になる。

 

「それにしても…まさかお前ら付き合ってた訳じゃなかったのか…」

 

そこへどこかがっかりしたような様子で炎佐もやってきた。あの後、理吉と四季の関係について炎佐と理吉の間で話が噛み合わず、詳しく聞いてみたところ、ようやく炎佐の誤解が解ける形となった。

 

「まさか炎佐さんが四季さんのことをそんなふうに誤解してたなんて…でも四季さんも無事で良かったですよ」

 

「えっ/////!!う、うん…ありがと…」

 

「…?どうしたんです?」

 

「な、なんでもない!!」

 

頬を赤く染めて顔を逸らす四季に理吉は首を傾げた。

 

 

 

 

 

 

「こんなに…男らしい人だったなんて知らなかった…」

 

自分が揶揄うと顔を赤くして恥ずかしそうにしていた彼、でもいざというときには真っ直ぐとした眼をして身を挺して強敵相手にも立ち向かう…そんなかっこいい彼にあたしは…

 

「あたし…チョロすぎるし…//////」

 

 

 

 

 

「ふふ、あの娘…全く誤解ってわけでもなさそう♪」

 

顔を赤くしている四季の本心に気づいた香澄は人知れず微笑んだ。

 

 

 

 

 

 

 

「理吉くん…何してるの…?」

 

そのとき、今まで感じたことがないほどの重圧が降り注ぐ。声のする方を振り向くと、全身から禍根の力を溢れさせる紫が光の灯ってない眼でゆっくり近づいてきた。

 

「む…紫…さん?ど、どうしてここに…?」

 

「理吉くんが敵に襲われたって聞いて…駆けつけたの…そしたら…何してるの?」

 

「い、いや…これは…」

 

「ちょ、ちょっと待って!!ダーリンはあたしを守ろうとして…」

 

「ダーリン?」

 

慌てて四季が庇おうとすると、紫さ更に恐ろしい形相になる。

 

「ダーリンッテ…ナニ?」

 

「ひぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!」

 

 

 

 

 

その後、紫を宥めるのに竜司、炎佐らが奮闘することになるのだが…それはまた別の話

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
点
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。