問題児と時空間の支配者が異世界から来るそうですよ?   作:ただのふわにゃん

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最強の魔王への挑戦

【ギフトゲーム名 『鷲獅子の手綱』

・プレイヤー 逆廻 十六夜

 

       久遠 飛鳥

 

       春日部 耀

 

           ・クリア条件 グリフォンの背に跨り、湖畔を舞う。

 

・勝利条件 “力”“知恵”“勇気”の何れかでグリフォンに認められる。

 

・敗北条件 降参か、プレイヤーが上記の勝利条件を満たせなくなった場合。

 

 宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗とホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します。

 

                             “サウザンドアイズ”印】

 

 

 

【ギフトゲーム名 『白き夜の魔王との決闘』

 

・プレイヤー 二宮 蘭丸

 

白夜叉

 

 

 

・勝利条件 相手プレイヤーの降参。

 

相手プレイヤーが戦闘不能になった時。

 

・敗北条件 降参か戦闘不能不能になるか。

 

相手を殺害する。

 

・宣誓上記を尊重し、誇りと旗とホストマスターの名の下ギフトゲームを開催します。

 

 

 

“サウザンドアイズ”印】

 

 

 

「よし、こんなもんかの」

 

 

 

白夜叉は二つの契約書類を作った。一枚は十六夜達“挑戦”のギフトゲーム。もう一つが蘭丸と白夜叉の“決闘”である。

蘭丸のギフトゲームの前に十六夜達の“挑戦”がおこなわれた。ゲームを行ったのは耀。グリフォンは“誇り”を耀は“命”を賭けた。最初は飛鳥、黒ウサギが止めようとしたが十六夜と白夜叉、蘭丸が制し、ゲームがおこなわれた。

 

結果は耀の勝利であった。空中を踏みしめる様に走るグリフォンにしがみつく耀、壮絶なスピードと極寒の山脈に差し掛かり、普通の人間では生きていられないレベルであるが耀はなんとか耐えた。そして耀の勝利が確定したその瞬間、耀はグリフォンの背中から落ちた。慌てて助けようとする黒ウサギだったがそれを十六夜が止め、耀を見ると耀は奇跡を起こした。不慣れながらも空中を踏みしめながら降りてくる耀に全員の視線は釘付けになった。

耀のギフトは彼女の父からもらった木彫りのペンダントで白夜叉も詳しくは分からないらしく現状は異種族と会話ができる事と友達となった種からギフトを譲り受ける事くらいしか分からないらしい。

 

「まあその話の続きはこの後するか………のう小僧」

「ッ………‼ あぁ、さっさと始めるとしますか」

先程の和やかな表情から一変した白夜叉に蘭丸は冷や汗が止まらなかった。少女の見た目からは想像出来ない程の存在感と太陽の星霊として圧倒的とも言える程の格の違い。蘭丸の戦いを唯一見ている黒ウサギでさえ万に一つ勝てると思っていなかった。

「あぁ………どうして蘭丸さんが白夜叉様と戦う事に………」

「これ、蘭丸くんは生きて帰れるのかしら」

「うん、正直私達が束になっても勝てないと思う」

飛鳥と耀も平静を装っているが白夜叉の放つ圧に圧倒されていた。蘭丸の勝敗より生死の心配だった。

「それは違うぜお前ら」

 ただ一人十六夜だけは蘭丸を面白そうに見つめている。

「十六夜さん⁉ それはどういう………」

「確かに白夜叉は化け物レベルに強いだろうな。今の俺たちとは比べ物にならない位にな。だが多分蘭丸は勝つ以外にも何か狙いがありそうだぜ」

 そう言われて黒ウサギは蘭丸に視線を移すと決して白夜叉に対して圧倒されてはおらずどこか楽しげに見えた。彼の実力は先程確認済みでコミュニティを再建するにあたって無くてはならない一人であると確信していたがそれ以上に白夜叉の恐ろしさを知っている黒ウサギは彼がここで命を落としてしまうのではないかという心配がまさってしまうのであった。

「蘭丸さん……」

自身のコミュニティを救うために異世界から召喚し騙すような形でコミュニティに加入させようとしていた自分を許し手助けをしてくれると言ってくれた彼は実は結構なお人好しなのだろう。

「どうかご無事で……」

もはや賽は投げられてしまったこの勝負黒ウサギは、どのような結果であれ無事を祈ることしかできなかった。

「―――シッ!」

 一呼吸着いた刹那、凄まじい爆発音と衝撃が起きた。蘭丸が白夜叉目の前まで接近し、拳を繰り出していた。その威力は凄まじく湖畔の水面が大きく氾濫し二人の周りには隕石が衝突したようなクレーターができでいた。

「ほほう! 大した威力だ。決闘を選ぶだけはあるのう」

「チッ…簡単に受け止めといて何を言ってやがる‼」

 表情を変えずに片手で拳を受け止めた白夜叉に蘭丸は追撃を手を緩めず連撃を繰り出したがその全てを躱し、受け流していた。決闘が開始して十秒足らずの間に辺りが荒廃していた。

「スピードも威力も大したものだがそれだけしか見せぬのなら私を甘く見すぎてるぞ?」

「そうかい…ならちょいと見せてやるよ‼」

「ほう───何ッ⁉」

白夜叉は自身の真横からの衝撃によって吹き飛ばされていた。彼女は油断は一切していなかった。寧ろ一目見たときから只者でないと見抜いており彼の挙動の全てを観察していたが、視界の外からの攻撃は予見できずまともに食らっていた。

「くっ‼」

「まだまだこれからだぜ白夜叉!」

─動揺─時間にすると一秒にも満たない時間であったが蘭丸ははそこを見逃さずに攻勢にでた。白夜叉も咄嗟に防御姿勢をとったが蘭丸もお構いなしと言わんばかりにガードの上から殴りつけた。確実に防御したと思い込んでいた白夜叉だったが違和感と共に先程の不意打ち気味に食らった攻撃とは比べ物にならない衝撃が全身を襲った。

「グヌッ……うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ⁉」

「白夜叉様⁉」

「嘘ッ?」

「どうなっているの⁉」

「ハハッ! とんでもねぇ奴だな!」

 四人は目の前の光景に目を奪われていた。白夜叉は“階層支配者”としても破格の実力を持っているだけでなく魔王としての格の違いを目の前で見せつけられた。それ故に十六夜達は決闘を諦めざるをえなかった。その相手に蘭丸が善戦どころか強烈な一撃をいれていたのだった。

「でも、今白夜叉はガードしたように見えたんだけど」

「ガードはしてたさ。だがあいつの攻撃はただのパンチじゃなかったみたいだぜ」

「…! まさか⁉」

十六夜の言葉にハッとした黒ウサギだが、その言葉を聞く前に吹き飛ばされていた白夜叉も戻ってきた。だがその表情は先ほどとは打って変わって真剣そのものであった。

「……おんし、その力まさか……」

「やっぱり知ってるか、俺も聞きたいこともあるしな……終わったら話してやるよ」

「呵々! 面白い!あやつ(・・・)の言う通りのやつだのう!私をもっと楽しませてみろ、“時空間の支配者”よ! ちなみにあの程度の衝撃波では私を倒すことなどできんぞ!」

 白夜叉は威圧感すら覚える笑みを浮かべた。それと同時に霊格が上がっていくのをこの空間にいる全ての者が肌で感じていた。

「…まじでスゲェな、こりゃあ俺も本気でいかないとな」

 もとより蘭丸は手を抜いていたわけではなかった。ただ百パーセントを出せない今の自分の持てるすべてをぶつけなければ第一の壁を超えることは出来ない。

 文字通り全てを出し切る必要があると

「ここからが今の俺の本気だ‼ 行くぜ白夜叉ァ‼」

 その瞬間、蘭丸が一気に三人に増えた。そして目にも見えない速さで間合いを詰めた。

「分身に瞬間移動か! 面白いがまだまだ甘いのう‼」

「グッ! まだまだだ」

 だがそれを白夜叉は難無く一蹴する。吹き飛ばされた蘭丸の分身は陽炎のように消えていった。だが蘭丸も怯むこともなく向かっていき白夜叉の後ろに回り込み、蹴り上げる。蘭丸は蹴りだけで空間を切り裂いていたが紙一重のところで躱されてしまった。

「ふふん、瞬間移動で背後をとるだけではな、それだけ威力の蹴りも通じないというものよ」

白夜叉は躱した勢いのままカウンターのを入れるが攻撃は蘭丸の胴体をすり抜けていた。

 

 

 

 

 

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