Fate/whitenight 怪物と兵器と人類史と   作:(´・ω・)

3 / 18
私はラフムにぶっ刺されたグゥに少し興奮しましたはい
これがいつでてるか知らんがまぁ、その日から書いたと思ってくれれば
もっかいバビロニア再生しよ

あ、前書きマテはないよ、ちょっとそういう精神状態じゃないか



流石に落ち着いたわ

material?  聖杯戦争
最近GOばっかで忘れたか?
ってことで振り返りと違いだ、こうでもしないと作中キャラ全員黙る面子だからわかんねぇ

とりあえず七人の魔術師(それ以外)というか端的に言うと『サーヴァントを使役できる』って条件さえあればほぼOK、ただのポケモンだよこれ。

尚、この世界線ではヨーロッパ全土で一回(前作)、冬木で一回(あれ)、アメリカで三回と全国の地方でちっちゃいのが複数回だけである・・・なんで指で数えれる程度で魔術師が三桁死んでるんだ


第二話  永続狂気帝国セプテム

・・・・・

・・・・

・・・

 

 

『ワタシヲミナサイ』

 

 

女の声が聞こえた。

どことなく冷たく輝いている

だがどこに手を伸ばそうと届きはしなかった。

 

誰が呼んでいるのだろうか。

 

 

『我が名は■■ ■■■■■』

 

誰だ、誰の記憶だ

夢だ

世界だ

 

腕を伸ばし鈍い光を掴む。

すると手の甲に小さな熱を感じた。

 

それは何だろうか

今までに感じたことのない暖かさ。

安心感だろうか

 

とても暖かく、そして儚いものだ。

 

『アナタハ■■■■?』

 

 

 

「・・・夢か・・・・くだらない」

 

謎の声に答える間もなく気が付いたらソファで寝ていた。

バーサーカーはいつの間にか俺の上で寝ていた。

 

取り敢えずバーサーカーを自室に運んでから工房とは言いがたいがまぁ何となくな作業場の椅子に座る。

 

取り敢えず回収してきた宝石を六角形へ加工しそれらに複数の魔術を刻印しパスを繋げる。

『強化』『投影』

この二つは魔術師には無意味というよりは過剰火力だがサーヴァント相手には別だ。

宝石一つ一つに投影から強化そして射出を行う刻印を刻みそれらを全て魔術礼装に張り付ける。

 

 

「・・・射出・・・起動」

 

軽く自分を中心に半径三メートル程度を回るように指示を出し宝石を射出する。

 

そこから自動で一つの宝石から二十の剣を投影し、同時に強化を施して固める。

後は射出命令を停止させそのまま消滅させる。

 

「ひとまず成功か・・・・矢は一本できる程度か・・・せめて十はないと心許ないなぁ」

 

そうぶつくさ言いながら

大きなルビーを鏃の形に加工して穴を開ける、その中に小さな宝石を詰め合わせ鏃を完成させる。

鏃には投影や強化に追尾を刻印し羽根部分に戻ってくるように刻印を施す。

 

 

ただ、なんとなく部屋に置いてあった懐中時計を見る。

時間は11時を刺していたがそれが昼か夜かは知らない。

ただそっとそうと認識して再び、作業を始めようとすると扉が開き一人の少女が入ってきた。

 

「・・・マシュ・・・」

「少し、よろしいでしょうか、先輩」

 

「あぁ、別に構わないが」

 

すると彼女はそっと隣に座り一つの質問をしてきた。

 

「先輩は過去に聖杯戦争に参加した時にエルキドゥさんと契約して勝利したいうのですが他にはどんな人たちがいたのですか?」

「あぁ、そうか冬木では一回しか聖杯戦争が無かったのだな・・・まぁヨーロッパ全土での聖杯戦争もあれっきりだりうがな・・・参加した面子なぁ・・・はっきり言うと全員が異端であり天才、そしてそのサーヴァントもまた様々だったな」

「異端?それはつまり魔術協会に属していない、または敵対しているということでしょうか」

「あぁ、全員、封印指定というまぁ面倒くさいもんにかけられた不幸者たちさ」

「なるほど・・・具体的にはどんなマスターやサーヴァントが居たのでしょうか」

 

「そうだな、セイバー『ヘラクレス』、ランサー『アルトリア』、アサシン『ジャック・ザ・リッパー』、ライダー『源 義経』、キャスター『ダビデ』、バーサーカー『エルキドゥ』、そして女神『イシュタル』・・・恐らく、本来はアーチャーの枠をなにかしでかしてイシュタルを現世に呼び出したのであろうな・・・」

 

「なるほど、ではマスターの方は」

「マスター?まぁそれは別の日にな・・・はっきり言うと思い出したくない」

「・・・その・・・もしかしてですけどとても大切なものを」

「あぁそうさ、そういうことにしておいてくれ」

 

 

部屋を出て廊下をなんとなく歩き続ける。

 

「面倒くさいだけじゃないか」

「うるせえよ、どうやって簡単にあれを語れるか、面倒事の上に面倒事被せたようなものだぞ」

 

通気口から吐き出されるように泥が溢れそこから声が聞こえた。

泥は出しきったと同時にいつもの形に少しずつ変形をしていき、ほんの十秒でもとに戻った。

 

「アインツベルン、魔術協会、女神、大規模すぎる聖杯戦争、封印指定魔術師七人そして本物の聖杯、ただそれだけじゃないか」

「その最後が本来はまずいんだよ、今でこそ俺の手中だからいいが、はっきりい言うと管理したくねえよ、これさえあれば根源にすら到達できるだろうしな、いやそう思い込んだ馬鹿しかいないさ」

 

意味もなく廊下を歩きつつ言葉を交わす。

大体一周しようとしたとき、唐突に館内放送が流れ、施設に明かりがついた

 

「・・・聞こえるかしら・・・聞こえるわよね、今すぐ管制室に集合しなさい、これより第二特異点の修復を開始します」

 

彼女の声は以前とは違ってもう心配の必要もなさそうだった。

 

「さてと、それじゃあ始めましょうか、なぁランサー」

「了解だよ」

 

 

相変わらずなんか慣れないが黙って管制室に入る。

入ったときには一つの地図があった。

 

「来たわね藤丸、それじゃあ早速行ってきてちょうだい」

「事前情報なしかぁ」

「・・・・別に貴方ほど実力なら並大抵はどうにでもなるでしょ、全幅の信頼を掛けているのよ」

 

うわめんど

 

「あーはいはい、地点からしてローマ、大方ローマ帝国関連だろ・・・・ローマか」

 

あれが保管されてあればいいが

 

 

「じゃあ、数日で終わらせてみましょうか」

 

コフィンに入りまた飛ばされる。

 

 

 

 

 

■■■■■■

 

■■■■

 

「憎い」

 

「なぜ」

 

「アァ」

 

暗いどこか

また謎の声が聞こえる。

 

誰だ

 

だが、引き寄せられている

 

■■■■

 

「マスター!!」

「・・・草原?寝てたか・・・」

 

 

そっと起き上がり周囲を見渡す。

特におかしいところはなく、どことなく、あの時を思い出す。

 

「・・・マシュは?」

「ついさっき下で戦闘があったんだよ、その時に加勢に行って今は皇帝と会っているだろうね・・」

 

皇帝

 

あぁ、やっぱりローマ帝国

 

 

「そうか、じゃあランサー、ささっと探知しちゃって」

「もう終わっているさ、一番反応が多いのはローマとマドリードさ」

「敵はマドリードに居るのか・・・届くか?」

「もう少し近付きたいね」

 

仕方がないから近くにあった馬に跨がり街道を走る。

 

「飛べばいいじゃないか、どうして・・・あぁなるほど」

 

ある程度街道を走っていると正面から無数の兵士と巨大な岩の兵器が行く手を阻んだ。

 

「これよりは連合ロー」

 

取り敢えず投影で適当に剣を造って兵士の首を跳ねる。

そのまま一気に疾走し前線を抜け進み続ける。

 

「これで完全な黒だけどやるかい?」

「雑魚に用はないよ、適当に引き連れて殲滅でいいさ」

 

さすがに二人乗りは無理なのかある程度走るとそこで馬が止まり

周囲には万は居る軍勢に囲まれた。

 

「よし、これならどこに乱射しても当たるな」

「あぁ、僕もここからなら威力は微妙だけど射程圏内さ」

 

そういいながらランサーは空に、俺は宝石を射出し魔力を流す。

 

数分の沈黙の後、ランサーの行動を見破ったのか一斉にこっちに突撃を始めた雑兵は断末魔をあげることもなくほぼ全てが全身に剣や槍、そして魔力の爆発で全身が焼け消滅した。

それでも歩みを止めないためしかたなく空を飛んで半径七十メートル全域に宝石を展開させ投影品の雨を降らせる、もちろん地面に着弾一歩手前で自動で魔力の流れを変える刻印を刻んでおいたため爆発もする。

 

ランサーもランサーで五、六回程度ビームをぶっぱなしてスペインを焦土に変えた。

 

でも気がかりなのは

 

「サーヴァントはどこだ・・・」

「そういえば確かに反応がないね軽く探知しようか」

「いや、いいさ、それよりも地面を通ってやつらの本拠地にでもいくか」

「別に歩けばいいじゃないか、マスターならあの程度の濃さでも汚染出来るじゃないか」

「面倒なんだよ、ほら、さっさと穴」

「っもう」

 

浮遊を切って地面に着地すると同時に地面が沈み込み地中に空洞が生成される。

 

「アリアリアイリアリ」

「なんだそりゃ」

「なんかこう気合いを出す的な」

「ふぅん、わかんね」

 

溶けて変形し続ける地中を走りながら確実に反応のあるところに到着する

ちょうど大きな魔力反応があるところで剣を振ってかだら飛び出るがそこにはなにも無く、ただの廃墟であった

 

「ここだね・・・・あれ」

「うーん?焼け跡じゃあないか・・・聖杯落ちてるし・・・なんか変だな」

 

周辺の魔力を汚染して環境を整え通信をかける。

 

「はーい、しょちょー、聖杯とったけどマシュどこー」

「うわっ・・・急に繋がった・・・え、えぇマシュなら霊脈の確保にエトナ火山に行ったわ、聖杯をマシュに回収させれば今回のミッションもクリアよ」

「りょうかーい」

 

 

直ぐに濃度を引き上げ通信干渉を遮断する。

 

「取り敢えずエトナ火山にれっつごー」

「じゃあ溶岩遊泳でもいこうか」

「拒否権」

「無いよ」

 

無理矢理腕を引っ張られ飛んでもな速度で地中を抜ける。

全身にランサーが覆い被さって泡状に変形し、まるで動く巨大な埴輪みたいな感じになり溶岩のなかに突入する。

 

「あっつ・・・いくら熱伝導を減らしてもあっついな」

「ごぽぽぽ」

「喋るなやけどするぞ」

「こぽぽぷぷぽぽぽ」

 

マグマの中を泳ぎつつマシュの反応を探知し近くの岩盤に入り込んで地面に向かって動き出す。

ついでになんか隠れてるレフ・・・・なんとかの足元から。

 

「殺っちゃえマスター!!やっぱ僕がやる」

「どっちだよ」

 

 

腕の一部がチェーンソーに変形し超高速で回転してまるで七色に光る刃となりダイブと同時にレフの腕を切り落とす。

斬られた腕は空を回転し落ちる前にぐじゅぐじゅにとけて蒸発した。

 

「ヒャッホォォォォゥゥゥ」

「耳元で叫ぶな」

「うぐっ・・馬鹿な・・・うぐあ・・・アァァァ」

 

少しずつ察し始めたのだろうか、このチェーンソーの刃の部分『ヒュドラの毒牙』であることに。

 

 

ある時神は造った。

 

人と神を決別させようとする男を止めるために

人と神を繋げる鎖である兵器を

 

男は兵器を視てある女を出した

 

女は兵器と語りそして交わった

 

兵器は力を犠牲に理性を得た

 

これはあるよくみる過去の話だ

 

 

 

だが冷静に考えると、それはある意味の悪手でもあった!!

効率的に殺戮を行う兵器が理性を獲得した!!

 

ならばやることはひとつであった!

兵器はその全て知識、経験、そして残りの力を結集し

 

兵器は強大な力の代わりに全てに対応する究極の『武』を備えたのだ!

 

それは一種の人類の『力の進化』の一片なのかもしれない

だがこれだけは言える。

 

過去未来現在

生半可な神ごときでは

いや、規格内の地球上の生命体では

この暴走兵器と渡り合うことは不可能という事実だっ!!!

 

「いい声で鳴き出すねぇ、あの程度の戦力と準備で僕とマスターを同時に相手しようなんて実にくだらない、ハハハッ、ねぇ、次はどこを切り落とそうか、それとも、解かそうか、あぁそうだ」

 

包んでいた皮が砕け始めそれらが泥状となりそして人の形を形成する。

 

「変に遊ぶなよランサー・・・」

 

釘だけをさしておいて鎖を投影し下に居るマシュや現地のサーヴァントだろうか?を回収しながら周辺を探知する。

 

 

「・・・ま・・・じゅ・・・」

「ん?なにか言ったかい?」

 

下手な隠し方をしているレフを心の中で嘲笑いながら周辺の場を整える。

 

「たかがサーヴァント風情がぁ!!」

「ふ・・・・ぜい?」

 

何か呪いの塊のようなもので蹴りかかってきたが次の瞬間をするまもなく

 

「一応冠位なんだよぉ!!」

 

足を魔力を込めた拳で殴り飛ばす

レフは同時に全身の魔術回路がズタズタに引き裂かれ暴発し、崩れ出した。

 

「うごあぁぁぁな、なぜだぁ!!なぜ私の肉体がぁぁと、溶けるっ!」

 

「うんうんうんうん、最高だね、そうだよ、ただの魔力供給だよこのマヌケぇ!ただ僕はマスターの魔力をこの体に流し込み、それを拳に集め君に与えた、軽く君の許容量の100倍程度さ、どうだいあまりの量に感じるパワーと崩れ出す恐怖は、ッフフハハッどうしようマスターハハッ・・・」

「いい加減殺れよ、次があるんだ・・・まぁ、もう少しぐらいなら許すけどさ・・・なに指切り落として埋めてるんだよ」

「あぁこれ?ご存知ピラニアさ」

「うごぇっうぐがあぁぁ」

 

なんかもうかわいそうに

 

なんねえわ

むしろ苦しんでいる様を見るとちょっと

 

興奮しねえわ

 

 

「まぁ、ランサーが楽しそうで何よりだよ」

 

マシュや兵士を引っ張りあげ取り敢えずランサーの肩を掴む。

その時にはレフの肉体は七割溶けきって脳や肺はピラニアに食い破られ

もはや原型もなくというか忘れた。

 

なんだっけこいつ

 

「オォォ!!」

 

取り敢えず溶岩に捨てようとした瞬間肉体が変形し強大な肉の塊

不規則に動く無数の眼球

尋常じゃない魔力反応

並みのサーヴァントでは太刀打ちできそうにもない気配

 

あぁなるほど

 

「我ガ名ハ、フラウロス「じゃあ魔術王によろしくな糞雑魚」」

 

名前を聞いた瞬間敷いていた陣を起爆しマグマに叩き落とす

マシュや兵士はランサーが鎖の網で回収していたため一応落下は避けれた

 

「・・・やったか?」

 

取り敢えず槍を二千本程度溶岩対応で強化し射出しておく

とどめに一発だけ火山噴火を起こせるほど強力な魔力を込めたナイフを投げさっさとその場を去る。

 

 

 

「勝ったッ!第二特異点完!・・・仕込みはこれでいいか」

 

焼きうまい棒が完全に溶けきったのを確認しさっさと本題に移る。

ランサーとマシュと一緒にいる赤い・・・赤い・・・。

派手だなぁ

 

 

こっちに気づいたのかマシュが盾を持って近づいてくる。

見た感じ所々に土とか血とかが付いていてどこかで戦闘をしてたのだろう。

 

「先輩、敵性反応もロスとしましたし聖杯を」

「・・・今はダメだ、むしろこれからが本題なんだよ」

 

 

今ここで帰ると勝算無くなるからな、急いでいかないと。

 

「いったいどういうことでしょうか、理由を説明してください」

「今のマシュは正直足手まとい・・・すまん、冷静に考えればランサーが滅茶苦茶強いだけか・・・まぁいいや、ちょっとここだ辺で戦いの経験を積んでおけってんだ、でなきゃ死ぬぞ、俺はお前を何回も救う気はないからな、自分で歩いてくれ」

「ですがもう連合ローマは消滅」

「いや、ローマの地下宝物庫だ」

 

まるで訳のわからないというような顔をする彼女を無視し、話を始める

 

「まず、ローマの地下宝物庫なんて、歴史にはねえよ、いや、正確には地底だなあれ、言うなればローマの地下にある『アルビオン』の断片だ、これに関しては、まり・・・所長が聞いたことがあるのでは?無いと困りますよ」

 

「え、えぇ、そんな話聞いたことはあるけど本当なの?」

「うっせえなぁ、嘘なら言わねえよ、俺は聖杯戦争でイシュタルを倒すためにアルビオンと地下宝物、なんならモスクワの地底聖堂の深層まで潜り込んで帰ってきたんだよ、信じられないなら今からもう一回無駄に時間かけて潜るか?数週間は帰れねえぞ」

 

「ちょっとまって、アルビオンの深層ですって?!」

「あぁそうだよ、何回死にかけたろうな、二度といきたくねえわ、実りが無さすぎるんだよ」

 

マシュの全身に何回も強化を施しながら雑に対応をし、準備を整える。

 

「おーい、さっきからそちらでのみ何やら話しているが余にもなにか利益のあることを申してみよ、別に此度の戦の報償としてある程度は許すが、余も知らぬものが余の足元にあるのは興味があるのでな」

「・・・金銀財宝、神話の真実、後は見果てぬ世界です」

「おぉ、そうか、ならばすぐに出発しよう、歴代のローマ皇帝誰もが知らぬ未知の世界、そこに名を刻む余の姿、是非とも皆に見せたいものだな」

 

それかほどなくして船に乗り、ローマへの帰路についた。

勿論何もないわけではない

 

霊墓アルビオン

そこには無数の現世より消えた幻獣種が住み着き、無数の神秘が埋もれ

その迷宮に挑む魔術師は数多く存在したらしい。

たしか生還したものはなんか変な称号だかを貰えたのだろうか

くだらない

 

揺れる船のある船室で話は始まった

 

「そうだなぁ、俺の冒険なんてただ『イシュタルを殺し聖杯を獲得する』その一点でやったからな、そこまでさ」

 

「それでもよ、きっとこんな状況じゃないとあなたと話せないじゃない」

 

「まぁそうだな、あの聖杯戦争の後、時計塔に入って証拠全部消して封印指定もさせねように死んだ扱いにさせたし、しゃあないか、まぁ軽く言うと俺とランサーが潜ったのは大体地下24300km、貴様らで言うところのなんだっけか・・・『妖精域』だったか、まぁそこすら余裕でぶち抜いたなにかだよ、敢えて第一踏破者の俺が名付けるなら『虚数迷宮』だな、うん、文字通りマントルすらぶち抜き、星を貫通してもなお続く地下マイナスの世界、故に虚数の迷宮、まぁぶっちゃけるとそこよりも先もあるけどイシュタル殺すのが本題だからそこにいた気の良い妖精に霊石貰って帰ってきた、ピンと来ないか?確か地下80kmかそこらがお前らの限界点だろ、おいおいそんな顔するなよ」

 

「これは封印指定ね、もしぶちまけられたら魔術世界の根底に関わるわ」

「だから黙ってるのだろうが、こういうカードは持ってるだけで最強だからな、さてじゃあ、今回挑むローマの地下宝物庫だが、はっきり言うとそこまで潜らん、というか浅い、一応目的のものは地下30km程度だから出てくるのもせいぜいヒュドラとかその程度さ」

「ヒュドラが程度・・・ですか」

「別にファブニールほど危険なのは宝物庫には居ない、ヒュドラの毒と集団戦を取る獣人に気を付けとけ、俺はランサーと先に目的の物を回収して帰ってくる、別に入り口で耐えるだけで良いさ」

 

「カルデアの、ローマであるぞ!」

 

その声と同時に心を切り替えすぐにコロッセオに走って向かう。

恐らく

これはこの特異点最大の戦い

走りきれるかは知らない。

だが、ここであれさえ手に入れておけばこの後に戦いに有利に働く。

 

 

「マスター・・・準備はいいかい?」

「あいつらじゃあ絶対に死ぬ、だから死ぬ前にけりつけるぞ『バーサーカー』!」

 

令呪を切りブーストをかける。

 

「過去に挑む二度目の宝物巡り、始めようかッ!!」

 

腕が巨大な薄緑の流体のようなものになり

振り下ろされた一撃が大地を貫き

神秘を封じ込めていた岩盤を破壊する。

 

魔術礼装に全力で魔力を回し、一気に最下層を目指す。

 

無数の竜を通り抜け壁を破壊する。

 

一層

また一層

進むごとに魔力は神代へと高跳びのように深まり

周囲の魔獣もどんどん神秘を纏い始め

もはや周辺を自分の魔力で汚染しないと三秒で死ぬようなとんでもないレベルの濃度の魔力になり、最下層はもはや神代も生ぬるい

 

エーテルの世界だった。

 

「はぁはぁ・・・ごほっ・・・」

 

体が耐えきれずに崩れ始め吐血する

すぐに書き換えをしたところで流石に厳しい。

バーサーカーがすぐに傷口に入り込んで修復をしてくれはしたがダメージは体に残り続け、少しだけふらつく。

 

 

「三分・・・か・・・道を知っていたから良いものの、明らかにここら辺は人の来る場所じゃねえ、いや、生物じゃねえ、まさに神の世界、いや妖精や精霊の世界だな・・・だが、俺は二度も踏破したぞ・・・ハハハッ」

 

目の前にある白銀の神殿の扉を開ける。

 

目の前には

 

あり得ないものが存在した。

 

巨大な筒

 

機械でできたなにかよくわからない巨大な人みたいな兵器

 

「・・・ん?」

 

筒の外になにか無数の文字が書かれている、埃を払い首をかしげて見る。

文字はなんかよくわからない神話の文字だろうか

 

「???なんだこれ、よめねえ」

「マスター?」

 

バーサーカーが近づいてきた文字をさわる。

 

「あ、る、て、み、す。だってさ」

「こんなのあの時は無かったぞ・・・まぁいいかぁ、台座はあったか」

「あぁ、これでしょ」

 

そういってバーサーカーが一つの黄金のボウガンを取り出す。

 

ギリシャの神

アルテミスが使っていたといわれる

 

放てば必ず当たる権能を組み込まれた金のボウガン

アルテミスの弩砲。

しかしこれでオリオンを誤射して粉微塵に吹き飛ばしてしまったが故に川に投げ捨てられそのまま行方知れずだったらしいがいつ誰がローマのこんな地底にぶちこんだのだろうか。

 

「こいつは現代に至るまで所有者はいないだろうしいいだろ」

「さてと、それじゃあマスター、全力で帰ろうか」

「そうだな、ここは息苦しくて堪らん」

 

通ってきた道を全力で戻りつつボウガンに矢を装填する。

ボウガンはとても軽くそして扱いやすく同時に力も感じる。

 

「試射にはちょうど良いな」

 

ヒュドラを飛び越えながら振り向いて心臓めがけて引き金を引く

 

放たれた矢はヒュドラの首を貫通して大きさにして直径三メートルの穴を開け心臓を貫きそこから削り取るようにあらゆる方向に暴れまわった後に戻ってくる。

ただ一発の矢でヒュドラは肉も残さず消滅し残ったひとつだけの首だけが地面に横たわる

 

「やっぱつえーよ、これ」

 

確認を終えすぐにまた地上へ急ぐ。

大体地下4kmぐらいのところで無数の竜に囲まれているマシュたちを確認した。

見た感じ周辺の魔力に耐えきれずに爆発した兵士やボロボロのサーヴァント

まぁ、そうなる

 

「よくもまあここまで来たな。ランサー!」

「わかったよ、的確に迅速にいこう」

 

周辺から鎖を放ち竜や魔獣の頭を吹き飛ばす。

周囲を軽く探知して反応が無いのを確認しすぐに着地する。

 

「大丈夫ではないな、うん、ここから先は二段飛ばしで魔力濃度が高まるから帰るぞ、死んでも良いなら案内するけど」

「・・・先輩はこうなるのを知っててあえて言ったのですか」

 

マシュも足と肩に負傷があり、目の様子からして無理して戦っているのは簡単に察することができた。

 

「いや、精々入り口で全滅しなければ最良だと思っていた、ずいぶん良い英雄だなマシュ、大体察しはつけそうだ」

「・・・・これ以上は不可能か・・・仕方あるまい、総員引き上げよ、そしてこの事は他言するでない」

 

彼女のどこか落ちた声に兵士たちは迅速に対応し退路につく。

どこかで拾ったのか黄金の宝石箱を抱え、とぼとぼと上に上がっていく。

あれひとつで地方買えるのだがな。

 

 

ある程度すると急に帰還の合図が来て、帰還を始める。

 

「・・・しょうがないこともあるさ、帰るか」

 

 

意識が一瞬混濁し目が覚めるとそこはいつもの光景だった。




マテリアル  アルテミスの弩砲

え?弓じゃないのか?
そもそも前作書いたのたしか2005年とかそこらなんで知らなかった。
アルビオンについても何それ美味しいの状態で頑張って理由付けしたこういうのはしゃあない

ただの『何でも自動追尾弾』発射装置と言いながら生物だって飛ばす、魔力も飛ばせると優れもの、威力もちゃんとあって生半可なサーヴァントは霊核に着弾して即死させられる。

だがその真の用途とは

次回オケアノス

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。