Fate/whitenight 怪物と兵器と人類史と   作:(´・ω・)

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豆知識
バサドゥの台詞はラフム語と同じキーボード
槍混じりドゥは普通に人語。

まえちしき2
アルトリアの宝具設定実は剣と槍と結界しか考えてなくて他は実はただの宝具的な扱いだったから雑。

おまけ
キングゥはかわいいし良識がある


おまけ
皆は今日のHF第二章は見たかい?

いいよね

セイバー

それはそうとなぜ桜ベースに色々手を加えただけのつもりのハイン君がここまで桜っぽくねえのだろうか、始めと中盤はどことなく合わせれたのに気がつけばよくあるのになってたよ。


人類最古の英雄王と冥界の女主人

神代の世界とは本来、現代の人間には対応できる環境ではなく。

まさに神々の世界であった。

 

もし、ただの人間がなんの対策も無しにこの世界に訪れるのであれば一週間原型を止めればいい程度だろうか。

 

ヨーロッパ全土に神代のテクスチャを張ったイシュタルも所詮張るだけであった。

本当の意味でこの世界は気分がいい。

空気が軽い

魔力が馴染みやすい

そして、ここなら全力を出しても現代ほど生態系や概念が変質しないのがいい。

 

「なんだあの兵器・・・イシュタルのマアンナにあったような感じの砲だな」

「なんだろうねあれ、幾つか荷台につまれて運ばれてはいるけど、多分後ろに箱詰めされてあるラピスラズリが火薬の変わりなのだろうね」

 

結構趣味いい造り嫉妬しそうだけと気にしないようにして街道を眺めながらウルクへ向かう。

ある程度飛行していると目下に大きな街が見える。

 

今までの遠くで見る街よりも圧倒的に大きく、祭壇だろうか?色々な人が集まり活気に満ち溢れていた。

 

「さぁ、マスターここがこのメソポタミア文明最大の都市ウルクさ、取りあえずギルに会うために天井から行こうか」

「・・・え?」

 

急に首根っこをつかんで有無を言わさず急降下を始める。

予測可能回避不可能

 

すぐに全身を強化し衝撃に備えその中央に突入する。

 

結構控えめに入ったのか天井をぶち破るだけで済み、砂煙が舞う。

 

「会いたかったよギル!!!」

 

そう、笑いながら本人的には友情を確かめるつもりだったのだろうか。

拳を握り拳圧で奥の空や山が吹き飛ぶくらいのグーパンを寸前で止める。

 

しかし王も何一つ顔色を変えずただこちらを見据えていた。

 

「・・・なんだこの粘土板の数・・・読めねぇ!!!」

幾つかの山積みになった粘土板を手に取りほんの少しの知識と共通する文字で頑張って解読をしてみる。

全くわからん、治水や交通整備だろうか、流石に最古の文明と言われるだけあってあらゆるシステムの側面を持った内容が存在している。

 

「・・・ギル?おーい僕だよー、おーい」

「・・・・・・」

 

「なぁ、バーサーカー、流石におかしくねえか、死んでない?」

「流石に死んでるはず無いよ・・・・」

 

ペタペタと頬をさわるが一切動かずただずっと前を見据えている。

御臨終ですね。

 

「・・・死んだなこれ、死因がショック死か・・・いや、過労か?どちらにせよ、どうしたことだか」

「どどど、どうしようマスター、昔のギルならいつものように」

「まぁなんだ、適当に死体隠して冥界から魂だけ持ち帰れば良いだろ」

「そうだった、よしすぐに行こう」

 

いくってどこよ。

それどころか確かコイツ冥界下りでルール破りしてたよな、したといったよな、いや、違う

これ、俺が墓穴掘ったのか?

いち早く冥界に行きたいからこの王様殺したのか。

 

そんな思考を一旦払ってバーサーカーに掴まって全速力で空へ上がり移動する。

だいたい数キロ程度飛ぶと何もない大地で急に止まった。

 

「されマスター、生け贄の覚悟はできたかい?」

「おいこら今、聞いたぞ」

「そうやって分かっているのにすっとぼけるのはどうかと思うよ、じゃあ、エルキドゥの冥界下りと行こうか!!」

 

バーサーカーの腕から生えた鎖が地面を貫通し程よく大きな穴が開き、その穴は光を通さない文字どうりの暗黒と行っても変わらなかった。

ゆっくりと穴の中に入ると急に青白い雷が四方八方から降り注いだ。

 

「なんだこれ?!マスター!!」

「うっせえっ!!」

 

すぐに辺り一面に魔力を放出し飛んでくる雷を反らし辺り一面の壁にぶちまける。

 

「まったく、僕たちはなにもしていないじゃないか、これからそのふんぞり返っている玉座から引きずり下ろして返してもらうだけなのに」

「おまえなぁ・・・これどう見てもルートミスだろうが!!あれ絶対迎撃兵器だよな!!冥界て死者の国だし生きてたらダメ系だろこれ」

「じゃあ冥界全土マスターの魔力で汚染すればいいじゃないか!!」

「できるかぁ!!!」

「「ハハッハッハハ!!!!!」」

 

笑いながら飛んでくる雷の元に雑に投影した剣を弩砲に装填し撃ち込む。

ひとつ、またひとつと吹き飛ばしていると急に雷撃が止まり周辺に無数のなんか幽霊っぽいのがでてきら。

 

「今を生きる者よ、我が名エr「ねぇマスターやっていい?」「やるしかGO!!」だわっ?!?!」

 

なんか色の違う巨大なゴーストが喋り出すけど聞く耳持たず。

すぐにバーサーカーがゲロビで辺り一面を無差別に破壊し巨大なゴーストも一撃で木っ端微塵に吹き飛ばす。

 

「さてと、よくわからないのも全部凪ぎ払ったし後は降りるだけだね」

 

そういいどんどん辺りを見渡しながら冥界を下る。

少しずつ空気が冷たくなり底が見え始める。

 

途中に建っている謎の壁を粉砕しながらその岩を椅子にして休憩を挟み最下層一歩手前に到着する。

下ではついさっき見た王様とキングゥがお互いにいろんなものを射出しあい、見たこと無い金髪の女が巻き込まれたのか焼け焦げてぶったおれている。

 

「・・・なにやっているんだ、ほっとこ」

 

呆れつつ邪魔になら無いように裏手に回りそっとよくわからない少女の傷を治し観戦できる位置にあった岩場に座り内ポケットにあるクッキーを食べる。

冷たい

 

冥界とはこうも寂しいところだろうか。

花の一つも存在せず、光は一切届かず、冷えきった世界

 

「・・・終わるな」

 

キングゥが無数の鎖を地面から打ち上げ始める。

その無数の鎖は一本の巨大な槍になり落ちる。

 

だが、幸だろうか不幸だろうか。

一瞬キングゥの瞳に迷いがあった。

 

ふざけているのか?

戦いにおいてその一瞬の気の迷いは場合によれば死と同義。

その一撃は男の頬に触れるだけで少し奥の岩盤に直撃した。

 

「宝具を使っておいてそれか・・・まぁ、例え別物であろうと貴様は『エルキドゥ』というモノだったか」

「なにやってんだキングゥ!!当てろよ!」

「バーサーカー・・・いやまぁ、どう見ても真剣勝負だがなぁ」

 

どっからか湧いてきた本人の何気にえげつない一言があまりにもあれ過ぎる。

 

「貴様がカルデアの「そもそもだよそもそも、マスターはキングゥが人類の敵でギルを殺せば勝ちなのにそれをしないキングゥをどうして庇うんだい?」マス「いやいや、あいつ中身が別物になろうとバーサーカーなんだから流石に・・・」ター「あるわけ無いだろ、僕はマスターと組むとき以外はただ合理的に判断して目標達成する兵器なんだ、じゃあ何でもないキングゥは当然」か「いやいや、だからこそ外すのだろうがあいつは兵器じゃなくて新人類なんだ、ならば人間より優れた知能はあるさ、感情もあるさ、兵器とすればゴミも良いところだけど人とすれば普通じゃないか?」「魔術師のマスターが人を語るのかい?」「うっせえ、俺はただ人類の答えを知りたくて根源を目的に行くだけだ、どっちかというと魔術使いだよ」「あぁそうだね、あのときも聞いたよそして話がずれたね、まずキングゥは僕なんだだからギルは殺さなくちゃならない当然じゃないか」「あぁそうだったもうメチャクチャだよ、キングゥはキングゥなんだから別にバーサーカーに」いい加減にせんか!!!「「うっさい!!」」ハ、ハイ「まずねマスター、キングゥはあれだけ僕に対して旧型なんて言い出したんだそれはつまり僕よりも優れた兵器という事なんだだから兵器は兵器らしくギルを始末しなくちゃならない当然だろ、この僕の答えに文句あるかい?」「ない!!だがそれとは別だよバーサーカー、キングゥはさっきも言ったけど人なんだ、バーサーカーみたいに常に合理的判断や目的のみで物事を達成できるものじゃないんだよ、人間には感情がある、理性がある、だからきっとキングゥはガワは多分バーサーカーの死体に聖杯かなにかを突っ込んで中身を全く別のキングゥという一個体になったんだ、だからきっと記憶を見て躊躇ったんだよ」「あぁそうだね、さっき冥界全土を確認したけど僕の肉体はなかったつまりキングゥは僕だ、だから余計に腹が立つんだ、僕がギルに手加減なんて許せない、だから全力で許さない」「えぇぇ(困惑)」「そういえば本題を忘れていた、マスター、エレシュキガルを探さないと」「しょうがない、このよくわからない少女を釜茹でにでもして脅してみるか」其奴がエレシュキガルだカルデアのマスターと親友ゥ」

 

どこからともなく聞こえた男の声に一瞬だけたじろぐ。

 

「あぁこれエレシュキガル・・・まじかバーサーカー」

「ギルが言うしマジだろうね、うん」

「我は少しヘソを曲げる好きにせい、もうじきカルデアの面々も来るであろう」

 

そういい、近くの平たい岩にうつむせにねっころがり眠り出す。

 

「ほらキングゥ今ならギルの寝首をかけるよやらないのかい」

「あーそのなんだキングゥ、今日は帰れ、色々あったんだろ、冥界の女神を味方に引き入れようと訪れた急に王様が空から降ってきて成り行きで戦闘になってこんな本人から口撃されて」

 

何を見たのか知らないが弱っているキングゥの襟を掴んで揺らすバーサーカーを静止させそっとポケットに入っていたコーヒー味のガムをそっとキングゥの服の裏側に隠す。

 

「僕は───僕はエルキドゥじゃないんだ。そうだ、殺さなくちゃ、うん、殺さなくちゃ」

「そうだわかるかい?『イシュタル』を殺すんだ、いいね」

 

だめだこれ

 

ふらふら歩きながら男に近づきそっとその輝く手刀を振り下ろそうとするが流石にあんな精神状態だはもはや寝ているだけの男にすら当たらずその場に倒れる。

 

「なんかもぅ可哀想になってきたよバーサーカー」

「ひと思いにキングゥを仕留めるかい?べつにキングゥを始末してもティアマトは目覚めないそれどころか聖杯をこちらの物に出来るんだ、本気のティアマトへの対抗できる時間が好き放題とはいかないけど少なくともこっちが有利な状況に持ち込めるさ」

「いや雑に拘束しておけ、それからどっかでまた返せばいい、正直キングゥ程度、脅威でも何でもないんだ」

 

別にここまで来ると人類とか運命とかどうでもいい。

ただ、答え合わせだけがしたいだけだ。

 

「うぅん・・・ここは・・・」

 

目が覚めたのか袖を掴みながら辺りを見渡す。

 

「おや、お目覚めですか女神様」

「だわっ?!」

 

顔を赤くしとっさに離れたあと玉座のようなただの岩に座り周囲の赤い粒子を集めて一本の槍にする。

 

「我が名はエレシュキガル、どう「ねぇマスター面倒だしボコろう」・・・・用件はなにかしら、場合によっては無条件で受け入れてあげてもいいのだわ」

「そこでふて寝してる王様の魂返して」

「その程度の事・・・えぇ、いいわ、返してあげる、私を屈服させれるならね!!ゴホァッ」

 

巨大なゴーストが現れバーサーカーにブン殴られて粉々になるまでの間約0.5秒

 

「あ、ありえないのだわ、エルキドゥの攻撃は」

「拳圧で殴ったから当然じゃないか」

 

まぁ、うん。

理不尽よな。

 

「バーサーカーは強いね・・・これで抑えられている方だもん」

 

まず元々エルキドゥ自体が普通の聖杯戦争なら反則といっても良いぐらい強いのに狂化加えたらね。

 

「さてとエレシュキガル、約束通りギルの魂を返してもらおうか」

「わ、わかったのだわ」

 

なんだろうかこの構図

カツアゲか?

 

「よし、じゃあ帰るかバーサーカー」

「まだ本題は終わってないよマスター」

「あぁそうか、そうだった」

 

取りあえず簀巻きになったキングゥを背負い鎖で固定してから座る。

 

「さて、エレシュキガル、キングゥとどんな会話をしていたのかい?正直に話せば苦しめはしない」

「な、なにもないのだわっ」

「そうかそうか、なら」

 

そういうとバーサーカーは懐から一本の液体が入った注射器を取り出しエレシュキガルに突き刺した。

 

「はわっ・・・?」

「さて、エレシュキガル、キングゥと何を話した」

「き、キングゥと『三女神同盟』について・・・え?」

 

あーなるほど自白剤

 

「気付いたかなフフッ、そうだよ、君が口を割らないのは始めから想定済みなんだエレシュキガル、文字通り泥水すすって生きていくような神だ、だが」

 

 

 

「我がドイツの医学、薬学は世界一ィィィ!できんことはないイイィ────ッ!!」

「おめぇイラクだろ」

「・・・良いじゃないか」

 

一度咳払いをし再び話を始め出す。

 

「ふんふん、まぁいいや、ならばエレシュキガル、僕の死体はどこだい?聞いた話によると僕が死んだあとギルは冥界に持ってきたそうじゃないか」

「無いわ、ある日突然消えたしまったのだわ」

「やっぱりか」

 

これでキングゥが何者か決まったな。

 

「じゃあこれで質問は最後にしようエレシュキガル、君は三女神同盟に入ったのか否か」

「・・・入ろうとしたところにあの王様が来て成り行きでキングゥが戦闘を始めて流れたわ」

「そうか、もう少し遅ければ色々こじれそうで助かったよ、じゃあ僕からひとつのおねがいだ、ティアマトは必ず殺す、いや正確には今からでも殺せるけど確実に仕留めたいからね、もし、マスターや僕の魂が来たら返してほしい、到底無理な願いとは知っているだが、一度だけそこを曲げてほしい」

「バーサーカー・・・」

 

「なんならマスターの貞操あげるから」

「少し気をかけた俺が馬鹿だった」

 

「そう、この私をエレシュキガルと知ってここまで乱暴に扱って・・・ふーん」

 

少しずつエレシュキガルの纏う空気がイシュタルと同じような・・・なにかどす黒い

いや、黒いでは表現できないなにかになり始める。

 

「だ、だわぁ~~」

 

ある程度の力が出ようとした瞬間急にそれらが霧散しその場にへたりこむ。

 

「?」

「あれ、なにもない」

 

「この少女の身体では出力が出しきれないのだわぁ」

 

あー、なるほど。

そういや、あれでもガワはサーヴァント、制限もされるか。

 

「ねぇ、バーサーカー、冥界ってさルールあったよね」

「あぁ、そのルールに従うからこそ彼女は冥界にて最強、まぁ僕とマスターのコンビよりは下だけどね」

 

流石にこんなことでルール破って最悪消滅なんてさせるのは気が引けるしどうし

 

「エレシュキガル、一度消滅して生き返ることはできるか?」

「そんなのできるわけ無いのだわ、それこそ・・・あ」

「あ?」

 

一瞬聖杯に手をかけたがすぐに手放して目を見る。

大方賭けみたいなモノだろうか。

 

「全てを終えた後、『この』私をリセットして巻き戻せばいいのだわ」

「どこまで?」

「・・・それは・・・多分、この人類史が生まれる少し前まで」

「それでいいのか?さっきも言ったが別にティアマトは倒せる、無理にそこまでする必要はないだろ」

「別に構わないのだわ、貴方がずっと私の隣に居てくれるのだから」

 

はい?

「はい?」

「ハハハハハッ!!!あーなるほどね、マスター」

 

なんか笑いながら背中を叩くバーサーカーにつれられ少し離れたところで向かい合う

「ほら、マスター、あれだよ、あれ、ネルガルの冥界下り」

「あ」

 

 

『なんだこの岩ぶっ壊そ』

 

『わーきれいな食事、別にいいや、ここまで豪勢ってことは誰かのだろう』

 

『お座りください?痛そうだし別にいいか、浮いて移動しよ』

 

 

やべっこれネルガルの冥界下りまんまだった。

 

「エレシュキガルも結局神さ、きっと彼女にははっきりとマスターを認識できれ無いよ、それこそ、『ネルガルに近しいナニカ』程度さ、七日相手して逃げればいいよ」

「うーん、話反らして今日は逃げるか」

 

一回深呼吸をしエレシュキガルと向かい合う。

 

「あぁ、わかったよエレシュキガル、じゃあもしもの時は手を貸してくれ、そしたら俺は必ず冥界に訪れ、君のその美しい手を握り、共にあろう」

「まかされたのだわ、このエレシュキガルが手を貸すのだわ!!」

「ありがとうエレシュキガル」

 

エレシュキガルの手を握ったあと逃げるようにその場を離れようとする。

すきあらば変なものを突っ込むのがイシュタルだ

何をされるか分かったものじゃない。

 

「その、貴方の名前は」

「藤丸でいいさ、エレシュキガル」

偽名で完璧に逃げれるよね

 

「わかったわ藤丸ね、もし貴方に何かあったら『この星の半分を交互に探して』でも見つけてあげるわ」

 

あかんこれ

 

 

「あ、あぁそうか、ソレハアンシンダナー、サスガダナー」

 

どうしよ、イシュタルのマアンナ借りて冥界沈めるか、いや、沈むのか?

バーサーカーで消そうか。

 

神なんてろくなもんじゃない。

 

「いいのかいマスター、僕的にはエレシュキガルはましな方だよ」

「俺は旅がしたいんだ、それを止めるやつなら全員アウトだ」

「まぁ、そうだね、その点は僕も認めるよ、きっと彼女はマスターを認めるし分かり合えるさ、でも同時にその本来の立場に縛られ続けるのが彼女だ」

 

見えない空を見上げながら歩いていると急に鎖が延びていたから体に手を当てると腹から鎖が貫通していた。

 

「・・・キングゥか」

 

少し赤くなった服をさわる。

血で汚れているから洗うのが本当に面倒だ。

 

「どおして、痛がらないんだ」

「痛くないからだ、知っているんだろ、お前、俺の体の一部がティアマトその物だってことをよぉ、あ、バーサーカーこれ抜いて」

「・・・ひとつだけ聞かせてくれ、なぜそこまで死に恐怖がない、君は人間だ、どうしようもなくただの人間のはずだ」

 

人間か

 

まさに試練だったのだろうか。

人間と怪物の境界線。

 

「そうだま、今だってお前は俺の心臓を狙っているが別に恐怖はない、簡単じゃないか『俺は死なん』ただそうやって自分の意思に全力で従っているだけさ、死なないから死なない、それだけさ、キングゥ、もし俺を殺したければティアマトの細胞を混ぜられていない頭と左腕と左肩を狙えまぁ、最近少しずつ蝕まれていってる感じはするからどこが人間だった部分かは俺も知らん」

 

「そうか、ならもういい、僕も壊れるまで人類の敵でいよう」

「いいんじゃないか・・・それが貴様の意思であれば尊重しよう・・いてぇ、風穴空きやがった」

 

地上に出ると取りあえずキングゥの鎖を砕き自由にさせる。

 

「俺が死ぬかあの怪物が死ねばティアマトは目覚めよう、まぁ目的を達成するまでせいぜいあの怪物を護っておくがいいキングゥ、俺は直接手は下さん」

「そうかい、それでもいいさ、魔獣の総数はもう君達旧人類を遥かに越えている、そうやって勝てる気でいるのもそう長くはない」

 

そう言い残し空を飛んでまた森の方へ行ってしまった。

 

「やったねマスター、夜食が増えるよ」

「やだなぁ、毎晩肉ってどうかと思うよ、やっぱりパンだよパン、あとじゃがいも」

「でもドイツではメインの料理は肉ばっかりじゃないか」

「まぁ、うん、ドイツって結局そこまで海に目を向けたかというとだけどうん、じゃがいもあるよ」

 

少しふざけ合いながらウルクへの街道を進んでいると馬車で来ていたマシュと合流し、そのままウルクへと戻っていった。

 

とはいえ。

ウルクにつく頃には夜も遅く流石に王への謁見も叶わず、そのままマシュに連れられ在るところへついた。

 

「見てください先輩!ここが私達カルデアの拠点、言うなれば『カルデア大使館』です!!」

「ほぉ、ずいぶんと花が多いではないか、とはいえ、ちと多すぎるだろマシュ」

 

流石に窓辺すべてに花を置くとは参った。

とはいえ、やはりマシュは一人でできる。

 

その事実が安心感を与えた。

俺には時間がないから見てられないが彼女は自分で進んでいる。

もうすぐ答え合わせの時間だ、きっとその美しい瞳には答えがあるのであろう。

 

そう思っているとバーサーカーが見慣れない服装で肩を掴んできた。

 

「なんで僕よりセンスがいいのだろう・・・」

「むしろお前は何を飾っている」

「・・・木彫りの熊とか粘土版とかだよ」

「他には」

「・・・むぅ、ギルの馬鹿が会おうとしないからせっかく僕の部屋でマスターと三人であの聖杯戦争の事を語ろうとしたのに・・・」

「お前があんなことしなければ少なくとも余裕はあったさ」

 

とりあえず騒がしい屋内から逃げるように屋上に上がり空を見上げる。

 

あの光輪はいまだ消えず残り続けている。

 

「・・・あぁ、あと少しであの星々の海へ飛び込めるのだろうか」

 

かき消せないノイズが走り続け視界を奪う。

世界は一瞬で赤色に染まり見えていなかったナニカにも手が届く。

 

しかしそのナニカに触れた瞬間世界はまたいつものものに戻りそして指先が少しだけ黒を主体とした赤い線の入ったナニカに包まれていた。

 

「あぁ、痛みは感じる、四角もある、でも、体は変わっていない、受け入れてしまえば一瞬だ」

 

風に当たりながらゆっくりと寝転がると一人の男が隣に座りだした。

その男は一言で言うと胡散臭い。

白と黒を主体とした服装、雑に切った感じの髪

そして変な塔のような杖。




オマケマテェ

ねぇな。
イシュタルにでもしようと思ったけどもうちょい後でいいか

よし雑談といこう
今日はHFあったし
桜を見る会と称してダチ公どもとみてお茶の間冷えたし
雑にハイン君と桜でいこう。

正直三ルート(ほぼ強制ルート固定)の中でも個人的にHFは好きだったりする。
決して麻婆ルートとかイリヤルート何て言ってはいけない。
たぶんそうだけど

まぁなんだ、要素を合わせようしたらなんかへンになった
『無自覚な加害者である被害者』
っぽくした
実際黒くなる前の桜が無意識にかつメルヘンに人を食うところみたいに
ただそこに在るだけ、ただいるだけで全ての生命の法則をねじ曲げる
本人的には制御して扱えると思っている
だが規模が違いすぎて目の届かないところでは手遅れな惨状が起きる、いいよね
別に本人の意思とかまったくなくやっているって部分はあったりした
だがイシュタル万能過ぎた
なんかへんになった

おっかしーなー
本来なら主人公に落とされるヒロイン枠の筈なのに気がつけばラスボスわーやだ

あの桜の士郎との過程で死んだ魚のような目に光が灯るように
ある意味神にも等しい全てが同じ概念に見える視点と絵の具で無理矢理書き換え変えたような灰色の世界を映す瞳に本当の意味で『色彩』と『居場所』を与えられかわっていったように

少しずつ壊れて
歪んで
ずれて
その少しずつの綻びが決壊したとき
そこから這い出る『化け物』であり『汚物』がたまらなかった。

本当に
どおしてそんな彼が

中盤から終盤にかけて覚悟決めたナニカになったのだろうか
私にもわからん、イシュタルがラスボス過ぎたのだろうか

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