ヨクバリスの王に俺はなる!   作:社畜だったきなこ餅

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お久しぶりです、創作意欲が壊滅したりしてたのですが……何となく意欲が戻って来たのでヨクバリスを書きました。
なお作者は、未だにDLCを買っておりませぬ。

ちょっと今回ヨクバリスさんチート臭いかもしれない。


嵐の中じゃ輝けない

 

 

 今日も今日とて平和だったり平和じゃなかったり、よく見ると平和かもしれないけどやっぱり平和じゃないワイルドエリア。

 そんな愛すべき我がテリトリーにて、俺は新顔のウールーに特訓をつけていた。

 

 

『また注意が逸れているぞ! 相手の攻撃の打点を見極めてダメージを散らす事を忘れるな!』

 

『は、はい!!』

 

 

 俺と相対しているのはまだ年若いウールー、それも訳ありな事情で俺に弟子入りみたいな事をしているポケモンだ。

 経緯を説明すると長くなるのだが……まぁ簡潔に言うなれば。

 

 ワイルドエリアの隅っこで、ダンデによく似たショタがウールーを抱き抱えて二人そろってメソメソ泣いてたのを見つけたのが切っ掛けだったりする。

 そんな事をしている理由を聞きだすのにもまた難儀をしたものだが、なんでも大事な兄を侮辱してきた相手に手も足も出なかった事がショックだったらしい。

 

 正直このショタ、兄貴の事大好きすぎるだろうと内心引いたのは内緒であるが、それでも放っておけないのもまた事実。

 同時期にジムチャレンジに挑んでいる幼馴染にも負けが込んでる事から、思いつめてる様子も見えたのでちょっと手を貸す事にしたのである。

 

 でも正直あのショタ、多少難儀する事あれど俺と意思疎通できてたから……トレーナーより、研究者とかそっちの畑の方が向いてる気がしないでもない。

 

 

 閑話休題

 

 

 そんなこんなで俺とウールーのスパーリングじみた特訓が一段落すれば、もふもふの体毛が気持ち萎んだ感じになったウールーが地面へとへたり込んでいる。

 俺? 駆け出しポケモンのスパーリングパートナー程度で疲れるような、軟な鍛え方はしていないのだ。

 だがこれで特訓は終わりではない、身体を酷使したら次はお勉強の時間だ。

 

 

『はぁ、はぁ……』

 

『よーしお疲れさん、今日はこのぐらいにして座学と行こうか……ゴンべ、ヨーギラスちょっと手伝ってくれ』

 

 

 尻尾からオレンの実を3個ほど取り出してウールーの目の前に置くと、養育しているポケモンに手伝ってもらいつつ座学の準備を始める。

 コレは数年前から始めたモノなのだが、まぁ簡単に言えば……。

 

 

『早速だが始めるぞ、昨日は自分の力を高める技について説明したな? 復習だが【まるくなる】の効果は覚えているか?』

 

『はい! 自身の防御力を高める事で相手の攻撃を耐えやすくなります!』

 

 

 そんなに難しいモノを教えているワケじゃなく、俺の経験則も踏まえた内容を教えているだけだったりする。

 

 

『よろしい、【まるくなる】事で耐久力がある部分で受ける姿勢を取り。時に相手からの衝撃で転がる事でダメージを逃がす事も出来るからな』

 

『はい!』

 

 

 そしてその中で、俺なりに噛み砕いた技術を口頭で伝授もしている。

 いくらタフなポケモンでも、一点集中で攻撃を食らい続けたら只では済まないのは生き物だから当然なのだが。

 ダメージを意図して逃がす、見切りながら必要最低限の損傷で済ませるという技術が生き残る事に最も大事になってくるのである。

 

 ざっくり体の範囲を頭部、胴体中央に両側面、背面中央に両側面、両腕と両脚に分けて考えた場合。

 ポケモンによってこの体の部位に応じた耐久力が、露骨に変化してくる……まぁ当然と言えば当然だが。

 

 その中で自身の特性を理解し、どこで受けるかどこに逸らすか、どこへのダメージだけは絶対に避けるかというのを知識として叩き込むのだ。

 そして同時に、この知識と考え方は相手の急所に効率的に打撃を与える事にもつながるが……まぁ今はいいか。

 

 目の前で必死に受講しているウールーは、今までの俺の経験からすると恵まれた耐久力と決して遅くない足回りを駆使した立ち回りが重要な種族だからな。

 その手の狙いすまして急所を狙うという所業は、どちらかというとドラパルトやニャースのような連中の領分なのである。

 

 

『お父様、そろそろ日も落ちて来ましたわ』

 

『ん? そうか、じゃあここまでだな。さぁ飯の準備するぞー』

 

『あ、あの師匠! 食事の後に訓練をつけて頂いても……!』

 

『ダメだ、めいっぱい運動してひたすら勉強し、腹いっぱい飯を食べてぐっすり眠るのが俺流だからな』

 

 

 一刻も早く強くなりパートナーであるダンデ酷似ショタの力になりたいと願うウールーは、必死に訴えかけてくるが俺は容赦なく却下。

 しかし熱心なウールーは、じゃあせめてこれだけは教えてほしいと食い下がってくる。

 

 

『一体何が聞きたいんだ?』

 

『は、はい。師匠って時々やってくるトレーナーを撃退するとき色んな技使ってますけど、明らかに5個以上技使ってるのが不思議で……』

 

『あーー……そう言えば説明してなかったな』

 

 

 ウールーの質問に俺が世話しているポケモン達も興味深そうな視線を向けてくる、というかドラパルトまでそんな目を剥けてくる。

 そう言えば説明してなかったわ。

 

 しかしコレ、ある意味裏技というかなんというかなんだよな……。

 

 

『まず最初に説明しておくと、俺も一回の戦闘に使える技は4種類が限度だ。仮に使い方を知っていても5個目の技使おうとすると上手くいかん』

 

『え? でもお父様って、私が見てる中でも【はらだいこ】に【ばかぢから】、【たくわえる】と【はきだす】。【ジャイロボール】に【ころがる】に……【のしかかる】や【サイコファング】は使ってますわよね』

 

『よく覚えてるなお前……』

 

 

 ちょっとこのドラパルトちゃんが怖いよお父さん、娘に応援してもらってる身としては誇らしくもあるが。

 あ、ウールーが絶句してる。

 

 

『簡単な話さ、複数の技パターンを頭の中に構築しておいて。特定の行動を呼び水にその技パターンに切り替えてるんだよ』

 

『そんな事、出来るもんなんですか?師匠……』

 

『出来ると楽だなーって思いながら5年間ぐらい鍛錬したら、出来たわ』

 

『何も参考にならない!!』

 

 

 ウールー白目を剥いて絶叫、ついでに世話をしているポケモンやドラパルト達まで変な生き物を見る視線で俺を見る始末である。解せぬ。

 一回出来てしまえば後は……戦闘前に足を勢いよく踏み鳴らしたり、拳を打ち合わせたりと言ったアクションで切り替えれるから便利なんだけどなぁ、コレ。

 

 

 




ホップのウール―が暫くの間手持ちから外れてたのは、特訓してたからなんだよ!!理論。

ちなみにヨクバリスの技のパターン切り替えは戦闘中には不可能なので、切り替える余裕を与えない勢いで連戦を挑めば削り殺せます。
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