そろそろ伏線もちらほら
「まずは、迷宮探索お疲れさまでした」
自室にて俺はアリスさんと対面していた。時間帯は夜で室内には俺とアリスさんしかいない。
こそこそとしている理由は明白でアリスさんが何者なのか、何故南雲のピンチを知っていたのかなどを聞くためだった。以前交わした約束をかなえる為に2人っきりになったのだ。
「んで、いろいろと教えてくれませんか貴方の事を」
「勿論ですよ。…しかし、ここでは誰が聞いているか分かりません。場所を移して構いませんか?」
こんな時間に誰かが聞き耳をしているとは思えないのだが…とは言え話すつもりはありそうなので、了承する。
「でもどこへ行くんですか?ほかに人気のない所なんて…」
「まぁまぁそうですね…私の手を握ってくれませんか」
差し出された手を遠慮なく握る。白くほっそりとした手だ。すべすべとしてとても手触りが良いのでずっと触っていたく……あれ?何で俺こんなにも遠慮なく女の人の手を握れるんだ?普通此処は戸惑うところじゃないのか?
「では行きますよっと」
そう言った俺の疑問はすぐに遥か彼方へ吹っ飛んでしまった。何せ気が付いたら自分の自室から一気に別の場所へといたのだから。
「……は?」
ドーム状と言うのだろうか、広大な敷地に作られた太陽の光、遠くには滝に水辺、畑に白い建築物。訳が分からない。俺はさっきまで部屋にいたはずなのでは…
「期待通りの反応ありがとうございます。ここは反逆者の住処。…いえ解放者ですか。まぁ私からはどっちでもいいです」
俺の傍から離れたアリスさんはくるりと振り返り満面の笑みで笑った。
「ようこそ
「ふんふ~ん♪」
鼻歌を歌いかなりの上機嫌でお茶の準備をするアリスさん。通された場所は白い建物のリビングルームでかなりの生活感ある場所だった。シックなデザインの部屋からして中々の高級感あふれる場所である。
道すがら教えてくれた説明によるとここはオルクス迷宮二百階層目だというのだ。表側の百階層を超えた先にある本当のオルクス迷宮の最深部で、迷宮を作った先住民の居住区をそのまま借りているとの事だった。
人の気配は全くない、一応生活感はあるけど…アリスさん誰も居なさそうだ。やけに小奇麗なで生活感あるこの居住区は妙に物悲しい…ここを一人で管理しているのだろうか。
「ここには自動で掃除をしてくれるロボットが居ますので管理していませんよ。寝泊りやちょっとした拠点扱いでしょうか。私にこんな広い所の掃除なんて無理ですよ~面倒臭いですし~」
俺が考えていることが分かったのか背を向けながら答えるアリスさん。エスパーなのだろうか、時々考えていることを読まれている気がする。
「顔に出やすいんですよ貴方は。はい、お茶です」
「ぬぅ…ありがとうございます」
受け取ったお茶は俺の好みドストライクの白湯かと見間違うほどの薄いお茶だった。うぅむまさかここまでとは…いい仕事してますねぇ
「さて、何から説明をすればいいのやら…」
ふむと言った感じで頭を捻るアリスさん。ならこちらから質問させてもらうとしよう。そう言った俺の問いに快く頷くアリスさん。なら色々聞くとしよう。…教えてくれないかもしれないけどな!
「まず、貴方はいったい何者なんですか」
「なら改めて自己紹介を。私の名は『アリス・アニマ・リエーブル』…最後の解放者にして予言者と呼ばれるものです」
今明かされる名前。意外と苗字とかあったんだ…ってのは置いといて最後の解放者と呼ばれるのも気になるが一番気になる物がある
「予言者?」
「正確に言えば自称ですが」
予言と言うと先の未来が分かるという奴だ。…違ったか?でもまぁ大体そんな感じの奴だったよな。だからあの迷宮で何が起こるから知っていて…
「ええその通りです、まぁ助言はしましたが直接手助けをする気はありませんでした」
「何で?あの時アリスさんが何が起きるのかを言ってくれたら」
「違うんですよ」
複雑な表情を浮かべるアリスさん、違うとは何なのだろうか。そんな俺の疑問はすぐに答えてくれた。
「私が予言した…より正確に言えば私が見た世界とは違う事があったんです」
「何が違って…そもそもあなたの見た世界?」
アカン、気になる事が多すぎて何もかも知りたくなってくる。…少し俺の質問は控えてた方が良いかな?
「私が予言で見た世界と明らかに違う事。それは貴方の存在です」
「……俺?」
「本来なら貴方はいなかった。存在しなかったんです。だから私は様子を伺う為にあなた達に近づいたんです」
え?俺存在しないってどういう事?アリスさんが見た世界ではハブられたの俺?やばいぞやばいぞ想定外の説明で情報量が多くなってきたゾ!?
「だから私は…うん?混乱してる?あー…順を追って話しましょう。…説明が下手でごめんなさい」
いえいえ、それでは順番にお願いいたします。
「まず、話を戻しますね。まず解放者とはどういう者か説明いたします。解放者とは人が神から解放されるために戦う者達の事を指します」
「神からの解放?…エヒト神の事か」
「そうなりますね。貴方方を無責任に呼び出し嘲笑う屑のエヒト『ルジェ』の事です」
クスリと微笑むアリスさん。ふむ?ここは嫌そうな顔をするのが普通なのでは…。その後続いた説明によると解放者たちというのはエヒト神が人の命を好き勝手弄んでいると気付きそれに反逆する者達の総称だったらしい。しかし頑張って抗ったが今は全滅しておりもはやこの世界にほぼいないという話だった。
「強力な力を持ち神に対抗できる集団といえども所詮は人の身だったという事です。バラバラになった七人は神に対抗できる強者が出てくることを願い、それぞれが迷宮の中に自身が残した神代魔法を残していったのです」
「ふむ。それでアリスさんはその解放者たちの子孫にあたると」
「……まぁそういう事ですかね。正直な話私にとっては解放者たちがどうしようと何を願おうと興味が一つも持てないというスタンスなのですが」
む?何だろう複雑そうな表情を浮かべているアリスさんが少し気になる。違うな…何かを隠している?又は嘘をついている?
「とはいえ私には予言の力がありました。端的に言えば部分部分の未来が見えると言う物です。それで見た未来では…南雲君。あの子がエヒトを倒す未来を見たのです」
「南雲が?いやいやアイツ錬成師だぞ?そりゃやり方ひとつで戦えるかもしれんが一応非戦闘職業だぞ?」
そして一応ではあるがオーヴァードでもある。
「それが出来たんですよ…あなた方の世界の武器である銃を使って」
「…えぇ~」
アイツが銃を?そりゃ南雲はミリタリーに少しは齧っている奴だがそれでもそんな簡単にできる代物だとは思えない。…いやいやどう頑張っても無理だろ。だって普通の高校生が銃をだぞ?…3Dプリンターでもあるのなら話は別かもしれないけど。
「私も詳細は知りません、なんかケロッと作っていたので。まぁいいです。ともかく貴方達が遭遇したオルクス迷宮でのあの事件で南雲君は奈落に落ちてしまいました」
「そして偶然にも生き残り、そこからエヒトを倒すほどの強さになったってか。…あんまり想像つかないなぁ」
「本当の事ですから私には何とも言えません。ただ貴方が居ない世界では南雲君は奈落に落ちて最強(笑)イキりDQNハーレム野郎になっていました。」
一人あの底の見えない奥底で取り残された南雲の事を考えても想像できないというのが本当の事である。だってふつう死んじゃうもん。いや、それよりも何、最後の付け合わせた言葉。
「トータスでは存在しない銃を使ってイきり散らし複数の美少女に都合よく好かれる存在の事です。本当に何なんでしょうねアレは。主人公補正つけすぎにも限度がありますってば」
「……」
心底嫌そうな顔をするアリスさんであるが俺からしてみればいきなり親友をクソ野郎と呼ばれたことにふさわしい。そりゃアリスさんはそんなに南雲とは知り合って間もないからそう言えるかもしれないが南雲はそんなアホな事をするはずのない奴である。イラッと来るのは仕方のない事だ。
「あー貴方は実際見ていませんもんねぇ。寧ろ貴方の介入…正確には存在ですか。ともかく貴方が居たことで私の知る未来や世界とは大きくかけ離れて行ったのでそうなるはずありませんもんねぇ」
「その俺の存在ってどういう意味なんだ。言葉通り受け取ればいいのか」
「ええ、言葉通りです。私の見た世界では貴方はいなかった。南雲君は独りぼっちで檜山君たちからいじめられていました」
「…それこそ想像つかないんだけど」
俺の居ない世界、生まれていない世界であり影も形もない世界。出鱈目な話なのになんでだろうか俺はこの話を疑いなく信じてしまっている自分に気が付いた。
「事実ですからね。それで貴方の存在を知った私は様子を伺う事にしました。本来なら南雲君を監視する予定をキャンセルし本来居ない筈のイレギュラーである貴方の行動に注目したのです」
それで俺の傍に近づいてきたと。…ならアリスさんは元々王宮にいた人ではいないって事か。
「そういう事です。そうして潜伏して…驚きましたよ、貴方の存在が潤滑油になっているのか皆仲が良さそうでしたからね。正直見ていてワクワクするのが止まりませんでした」
「ワクワク?なんで?」
「いったいどうなっていくのだろうかと。
それで、あの鞄と助言か。何だか手の平で動かされている感が強いが、まぁ手助けをしてくれようとしたのは感謝するべきだろう
「それで、お前はこの先どうするんだ。また王宮に行くのか」
「変わりませんよ。貴方の傍で貴方の行動を見ています。さっきも言いましたが私はエヒトもこの世界の命運もどうだっていいんです。ただ、私は『
解放者やらの理念も先祖の願いもアリスさんは興味が無いと断言している。…それでいいのだろうか。
「…良いんですよ。それで、いいんです」
そのまま深い息を吐いて目をつぶってしまったアリスさん。何だろうね少し疲れているのだろうか。
結局その場で説明は終わってしまい、俺はこの秘密基地に一泊することになった。王宮の方で何か問題があったらどうするのだろうかと思ったがそこはアリスさんがどうにかするので泊まっていけという事になった。
最も泊まる大きな要因となったのが
『いやまぁ…正直ここに人が訪れるのっていないので…駄目ですかねぇ』
と上目遣いで言われたのが理由かもしれないが。
まぁ何だかんだでこの秘密基地みたいな空間はとても俺好みなので有り難く使わせていただく。ほら、何だか知らないところでお泊りってわくわくするじゃん?
「へぇ~でっけぇ風呂だな~」
と言う訳で折角なのでここのお風呂を使わせていただくことになった。ライオンモドキの動物の彫刻から温水が流れてくるという仕組みだ。こういう仕掛けは地球も異世界でも変わらないのかねぇ?今更か。
「……はぁ~」
温かい風呂に体を弛緩させゆっくりと体を伸ばす。体の疲れはほぼ無いのに声が出てしまうのは精神的に疲労がたまっているからだろうか。
思えば考えることは山ほどあるのだ。確かにオルクス迷宮で俺達は無事に帰ることが出来た。だが、危機に接したことでクラスメイト達はブルッてしまいもはや戦争どころではないのだ。…正直な話元から戦争がどうこうしようも俺達には避けられない問題なのだが。
そして俺の能力もある。中野からの説明でようやく自身の身体の異常に気付いたが、オーヴァードとして覚醒した俺はどうするべきなのだろうか。
見た目は完全に人間で心もそうだと言いたいが、実際は生きている化学製品プラントである。今はまだ慣れていないが調合や中野の教えを受ければどんな薬でも作れそうな予感がするのだ。…割とマジでやばすぎる力かもしんない。それは南雲も同様だが。
今後はどうすればいいのだろうか。騎士団の人達…正確に言えば副長からは戦力としてあてにしていないと言われてしまった。俺や南雲は後方支援としての役割があるからいいとしてほかの皆はどうするんだろう。どう行動するば良いんだろう。
本来なら先生にでも相談したいが、愛子先生の肩にこれ以上重荷を背負わせたくないのだ。ただでさえあの人だってこの状況で参っているかもしれないのにさらに他の人の面倒を見ろだなんて…正直俺の『男』としてのプライドが許せない。だーれが好き好んで女におんぶに抱っこしてもらわなきゃいけねーんだっつの!
「あぁぁあああ~~~ほんとうに何でおれたちは…こんな所に」
つーかおれたちをどいつもこいつもなめやがって!おれたちはだれかのふみだいでもなければもぶきゃらでもないんだぞ!
いきているにんげんなんだぞ!それをちゃんとわかっているのか!?
「……?」
温かい温泉のお陰か頭がボーッとする。視界は白くなんだかふらふらとしている様な…?
「あ、まず……これ…のぼせて」
ふらりと揺れる体に力なんて入る筈もなく、俺はそのまま風呂の中に沈んでしまうのでした~
「玉ひとつおとされた~」
温かい感触だった。頭にある柔らかい物に頭を無意識にこすりつける。酷く温かくて懐かしさを感じるのだ…まるで愛用している枕みたいで。
「か~な~らず~ふふふーん~はであうだろー」
調子外れた声が聞こえる。かなり上機嫌なのだろうかそれはまるで歌みたいで、しかし肝心なところが鼻歌ってどうなんだろう?別にいいけどさ
「ここにいるよ~…あと何でしたっけ?まぁいいや、ふんふふーんっ↑」
「おい」
「あ、起きましたか」
思わず突っ込んで自分の声で目を覚ました。上からは弾むような声、見上げれば白い肌とサラサラとした銀髪とこちらを見て微笑む翠色の目。
「……ほあ!?」
「あっ」
思わず飛び起き距離を置けばどうやら俺は件の謎の女性アリスさんに膝枕をされていたみたいだった。場所はいつの間にか客室のような場所で風呂場では無かった。運ばれたのだろうかあの細腕で。
「あーあ。もうちょっと見ていたかったのに~残念」
ものすごく残念そうな顔をして溜息をつくアリスさん。その様子はいつもの見た姿とは違って酷く子供っぽい。何だろうずっと年上だと思っていたがもしかしたら俺と同年代いや年下かもしれない。女の年齢は未だによくわからん。
「あ、れ?…俺」
「のぼせていましたよ。お風呂場で考え事をしたくなるのは分かりますが長考するのは駄目ですよ」
「ア、ハイ…なんスかその格好」
俺に説教をするのはいい。風呂でのぼせるなんて危ないからだ。しかしだ。この人の格好を見ると物凄く抗議をしたいのだ。
今のアリスさんの格好はとてつもなくラフだ。普段のメイド姿はどこに行ったのか、短パンとTシャツだけと言う物凄くラフすぎる格好なのだ。男物を好んでいるのだろうか?振る舞いが少年っぽい。かろうじて女の子らしいのは首元からぶら下げた白い花を模したペンダントだけだ。
「あ、この格好ですか。いつもこの場所ではこの服なんですよ。楽ですし、脱ぎやすいですし」
「いや…もうちょっと女の子としての嗜みを…」
「好きでしょう?この格好」
気軽にジャンプするのはいいのだが、へそやらうなじ辺りがみえて非常にアレなのだ。目に悪い!いや眼福だけど目に毒だ!慌てて目を逸らした俺に舌打ちが聞こえてくる
「チッ…ヘタレが。そんなんじゃ彼女の一人も出来ませんよ!」
「うるせぇ!ほっといてくれよ!」
「ふっそうやって何時までも拗らせていると三十歳を目前にしてから後悔し続けるんですよ。童貞さん」
「ど、どど童貞ちゃうわ!」
なんともまぁ先ほどとは打って変わって明るくケラケラ笑うアリスさん。なんつーかどっと疲れる。さっきまであんなに悩んでいたのにそれが馬鹿らしくなってしまう。
「はぁ……あー頼みたいことがあるんだけどいいか」
「どうぞ?」
先ほどの茹だった思考の中で浮かび上がったのは
「俺に力を貸してくれないか?」
「私が、ですか?」
良くは知らないがここが本当にオルクス迷宮最深部だというのならアリスさんはかなりの実力者となる。
このオルクス最深部に行ける力と予言の力。それを大いに使うことが出来ればこの異世界からの脱出は無理でも戦争なら上手く行けば止められるかもしれない。だから力を貸してほしいんだ。
「貴方は俺がこの世界で知り合った誰よりも不可思議な人だ、でもきっと誰よりも信じてしまうような物を俺は感じるんだ」
それは常々感じていた事だった。俺はどうしてもアリスさんの事を無条件に信用しまうのだ、無論全てをって訳ではないが…何なんでしょうねこの感覚?例えるなら父さんと話しているような安心感?
「だからって訳でもないけど力を貸してくれないか」
「………へぇ。そうですか私の力を貴方が借りたいですか。へぇ~~」
なんか物凄くニマニマと笑っている。滅茶苦茶上機嫌で悪だくみを企んでいる顔で…凄く嬉しそうだ。落ち着かないのかさっきからペンダントを何どもニギニギと触っている。
「いいですよぉ~私も貴方が何をするのか楽しみにしていましたし~ぶっちゃけ私が裏で色々とするのも飽きてきましたしねぇ~」
「裏で色々? と、ともかく良いって事でOK?」
「OKです!寧ろジャンジャン頼んでください、私の力は貴方の力、
滅茶苦茶にこやかなスマイルで手を差し出してくる。俺もその手をぐっと握る。…何だかがっちりと歯車がかみ合った感触を受けてしまうのはこの人と相性がいいからなのかな。
「あ、でも私をアテにするのは無しです。それに私一人の力で事を済ませようとするのは無しです。つまらないですから」
「分かってる。あくまでも俺が頼むはささやかな事だらけだ。世界を救えってもんじゃない…だからまぁ期待しておけよ」
退屈な日常に彩りを。何てカッコいい事を言えるわけじゃないけど、やるのならとことんやってやる。
「楽しみです。…貴方が何をするのか、ワクワクしてきますね」
華やかな表情で笑うその笑顔はとても子供っぽく俺もつられて同じような表情をするのだった。
(…上手く行きました?上手く誤魔化せました?……あぁ~~~緊張した緊張した!やっぱヤバイって!あんな見透かされそうな目で見られたら簡単にゲロりますって!あぁぁあぁああ~何とかなってよかった、やっぱり嘘をつくのは本当の事を混ぜるのが一番ですね!それ以上に隠していることがありますけど!気づくかな?気づいてくれるかな?…ふふ、気付いてくれたら……うん、嬉しいなぁ)
一言メモ
アリス 嘘つきで隠し事が多い。実態は結構抜けているアホである。オルクス迷宮最深部でボッチ暮らしをしている。裏で色々としていると言うが…柏木からは妙に信頼されている。
リエーブル 神託を受ける巫女であったとある始まりの解放者の姓。…嘘つきが名乗った姓