やはり伝説の餓狼達が俺の師匠なのは間違っているだろうか。   作:佐世保の中年ライダー

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それぞれの思いを乗せて花火大会は始まろうとしている。

 みんなーっカレイd……あーっ、ゲフンゲフン、ンッンンっあーテステス。

 みんなーっ『やはり伝説の餓狼達が俺の師匠なのは間違っているだろうか。』がまじまるよーぉっ!『やはり伝説の餓狼達が俺の師匠なのは間違っているだろうか。』を読む時は部屋を明るくしてモニター画面を少し離してから読んでね。

 

 と、あまりの自分の味方の少なさに嘆き哀しみたい己の心の弱さを茶番のネタに包みアバン的前回のあらすじでも始めて心を強く保とうかと思ったけど、よくよく考えて見たらネタに逃げる時点で俺の心は強く保てていませんね。

 まぁ、俺はヒヨッコ格闘家だから別に幻の○技も天使○技もマスターしようとは思っていませんのであしからず。

 あっでも小3の時から兄貴達に鍛えてもらってたから肉体的には案外やろうと思えば出来るかも。

 スンマセン調子に乗りました、それに技名に天使を冠するのならばそれは俺では無くマイエンジェルたる小町もしくは戸塚にこそ相応しいと言うものですね、なので俺としてはどちらかって言うとゴールデンフェニッ○スでもマスターしようかと思います……えっ、いい加減本編に入れってですかそうですか。

 

 

 

 「う…舞さんとアンディさんがそう言うなら、ほら皆もヒキオからかうのもう控えるし。」

 

 舞姉ちゃんとアンディ兄ちゃんがやんわりと皆を窘めてくれ、真っ先にそれに同調したのはもうすっかり二人に心酔していると言っても過言では無い総武高校オカン属性No.1ギャルと言っても過言じゃ無いあーしさんだ、つか俺はさっきから過言って言い過ぎだろ。

 そしておそらくNo.2はサキサキだろう、当作の読者諸氏の中にはサキサキこそがNo.1なんじゃねと思われる方も居るだろうがしかし、彼奴の大志やけーちゃんに接する態度は行き過ぎた姉弟愛姉妹愛から生じたもので、それは歳下の弟妹の面倒を見るうちに幼い頃から培われてきた物で、対するあーしさんは多分歳下の弟妹は居ないと思われる。

 それと比してあーしさんの場合は総武に入学し腐女子さんと出会うう事によってその属性を開花させたのだろう、或いはずっと前から種は(戦場でトチ狂ったシャク○ィによってでは無いだろうと思うが)既に蒔かれていたのかもだが蕾から花が開いたのは間違いなく腐女子さんの存在が在ってこそだろう、いや知らんけど。

 

 「いやーっ、優美子の言う通りっしょマジあんまからかい過ぎるのは良く無いべぇ、マジごめん比企谷君!」

 

 「いや、まぁ、おう?」

 

 あーしさんの控えめな号令に真っ先に同意して詫びてくれる戸部ってもしかして案外良い奴なのか、はたまたそれとも腐女子さんこと意中の海老名さんにいいトコ見せたいだけなのか、そこの所は分からんがまぁ此処は素直に感謝してやらんことも無い。

 

 「あーってか皆何時の間にか集合してたんだな、これじゃ班分けした意味無くなってんじゃね?」

 

 しかし人出が多いからって事で一応周りに気を遣って通行の邪魔にならない為にイベント開始時間まで分散してたってのに、何だかんだで集結してしまって結果一つ所に密集する形になってるし、もうこりゃあ会場入りした方が良さそうな気がするんだが。

 

 「何いってんだよ八兄い達が雪乃姉ちゃん達と逸れたって聞いたからオイラ達八兄いと結衣姉ちゃんの事探してたんだからな。」

 

 さも憤慨とばかりにちびっ子クレーマーが文句を付けてきやがる、いや北斗丸もそれなりに心配してくれて俺達の事を探してくれたのかもだからクレーマーは言い過ぎか。

 

 「おうそうか、そいつはすまんな北斗丸、しかしその手に持った美味そうな焼きモロコシが台無しにしてんぞ、ってか俺も普通に食いたいんだがな焼きモロコシ。」

 

 「コイツはオイラんだから絶対にやんないからなッ!」

 

 俺の言葉に反応して食い掛けの焼きモロコシを後ろに隠そうと身を引く北斗丸だが、コイツは俺の事をどんな人間だと思っているんだよ。

 

 「いや、安心しろ人の食べかけとか取らないから。」

 

 いや本当に生き残りをかけたサバイバルな環境に居るって訳でも無し人の物を奪ったりしないっての、ってかどちらかって言うと俺は奪われる側なんじゃなかろうかと思わんでもない。

 主に小町とか小町とか、小町と二人で出掛けると大概俺が奢る事になるんだよな、まぁ小町はまだ中学生だしバイトとか出来ないからしょうが無い面もあるしそれに小町は何と言ってもマイエンジェル、それは謂わば信仰の対象。

 となるとそれはお布施とかお賽銭みたいな物って事で、ってかお布施とかって確定申告の時の経費とかに計上出来るのかな、それって所謂寄付をしてるみたいなモンだと思うし。

 もっと言うならマイエンジェルって事はある意味我が帰るべき故郷も同然って事になり、じゃあ俺はふるさと納税してんのと変わんないんじ無かろうか……あっ!だとするとよくよく考えるに俺ふるさと納税に付き物の返礼品を受け取ってないわ、今更そんな事実に行き当たって俺愕然。」

 

 「わぁー…マジお兄ちゃん考えてる事ダダ漏れだよ、それに相変わらず訳分かんない上に何かセコい事言ってるし。」

 

 おっと、いつまで経っても治らない俺の何時もの癖が出てしまってたか、イカンな俺のお口と心のチャックを安心安定高品質のY○K社製の強固な物に付け替えなきゃな、メイドイン某国製のパチ安モンレベルの品質しかない自分のマウスジッパーにビックリだわ。

 あっと、そう言えばジョジョのスタンド名とかって大抵洋楽とかのバンド名とか曲名から付けられてるが、アニメ版の海外配信だと版権の関係上そのまま使えないって事で名前をいじられているそうだが、ブチ○ラティのスティッキー○ィンガーズなんてジッパーマンとかクソダサな変更を加えられているそうだ。

 さっきJrが嘆いていたよ『ナぁ解るダロうコレだカらオレは日本語を学ボウって思っタんだヨ!』ってな、悲しいけどコレ現実なのよね。

 

 「そうだぜ八兄い、大体八兄いは毎日小町っちゃんの美味い料理を食べてんだろう、だったらたまに奢るくらい安いもんだろう。」

 

 「おっ、やあ〜っまる君ってばいい事言ってくれるねぇ〜、そうだよ小町はお兄ちゃん風に言うんならさ、もう最初っから返礼品を先払いしてんのも同然じゃんね!」

 

 へ〜っ、なあんだそうだったんだぁ、俺ってば返礼品を先払いでもらってたんだね、八幡ちっとも知らなかったよぉって何か上手い事言い包められてる気もするが小町がそう言うのなら多分そうなんだろう、うん多分。

 

 「……っと、ところでアンディ兄ちゃん、十平衛先生の姿が見えないけど何処行ったの、あの爺様は。」

 

 そして俺はちょっと強引に俺の不利的状況を打破するべく、いやそんな格好良いもんじゃ無く不利的状況から逃げるんだヨぉする為に話を変える。

 常に舞姉ちゃん始め奇麗所の揃ったこの集団に在って、あのセクハラ爺さんの姿が見えないなんて不思議でならない。

 

 「ああ、十平衛先生なら藤堂さんと春日野さん、それに鶴見さん母娘と一緒に先に会場の方へ行ったよ、サカザキさんと沙希君の演舞を見る為にね。」

 

 ほう、あのセクハラの権化と言って過言じゃない爺様が珍しいな、もしかして古い知り合いのサカザキのご隠居がこれから演る演舞に格闘家としての血でも騒いだのだろうか。

 イヤだが待てよ、アンディ兄ちゃんや舞姉ちゃんが女性陣をガードしてるからさしもの十平衛先生と言えどもおいそれとらセクハラ行為におよべない訳で、だとするとあの爺様の事だしご隠居とサキサキの演舞を見るって口実をでっち上げて……。

 

 「アンディ兄ちゃん、ちょっとそれってヤバいんじゃね?あのスケベ爺様の事だからお目付け役が居ない所で何をやらかすか判ったもんじゃ無いって思うんだけど、言うなりゃ猛獣を野に解き放つみたいなさ。」

 

 アンディ兄ちゃんは俺のその発言により沈思黙考下顎に手を当て真剣、いやもういっそ深刻って位に考え込んでしまっている、きっとこれ迄の十平衛先生の悪行の数々を思い返しているんだろう。

 アンディ兄ちゃんと十平衛先生の付き合いはもう二十年以上だしな、その悪癖による被害は舞姉ちゃん共々とんでも無い回数被っている筈だ、まぁたまにはその長い格闘家生活により培った経験則からくる助言とか年の功らしく良い事も言うんだがそのあり余る助平根性が全てを台無しにしてんだよなぁ。

 

 「……舞。」

 

 「ええ、行きましょうアンディ、悪いけど八っちゃん私とアンディは先に行くわね後の事はお願いね。」

 

 アンディ兄ちゃんは黙考の末についに答えを導き出した、それは恰も『それって殆ど3Dプリンターと変わらんやん』と突っ込みを入れたくなる某A○eシステムの様に、大体あのシステムって親子三代の間にどんだけ稼働していたんだろうな、あっそう言えば二代目の人って俺と声が似てんだよな……ってそんなのどうでも良いし関係無いな。

 アンディ兄ちゃんが舞姉ちゃんに声を掛け皆まで言わずに舞姉ちゃんは速攻同意し十平衛先生のセクハラ行為を防ぐ為に去っていく。

 

 「あっ、師匠!不知火の姉ちゃん!ちょっと待ってよオイラも行くから、っと八兄い小町っちゃんや姉ちゃん達の事は八兄いに任せたからな!」

 

 ガツガツッと残りの焼きモロコシを高速で食い終え北斗丸も二人を追って走り出した、頬にモロコシの食い滓を引っ付けて。

 

 「あ〜っはいはい解ったから行くんなら早く行けよ、あと食い終わったモロコシの芯はちゃんと所定の場所に捨てるんだぞ。」

 

 「おう!分かってるってばよぉそんな事!」

 

 そう言うと北斗丸はスタコラサッサと走り去って行った、不知火流忍術の歩法を駆使して他の通行人にぶつからずその隙間を縫うようにあっと言う間に夕暮れの通りを花火大会会場方面へと。

 しかし北斗丸の声で『〜てばよ』とか言われると何処ぞのラーメン大好き忍者みたいで妙な気分だ、えっとあれがナ○トだから北斗丸はメンマで良いか。

 

 「ねえ八幡君、私達も此処に居ても埒が明かないのだからアンディさんたちを追って移動してはどうかしら。」

 

 「うむ、そうであるな我も雪ノ下嬢の提案に賛成するぞ相棒よ。」

 

 雪乃がこの場からの移動を提案し材木座が何故か即座にその意見に賛成の意を示し、他の皆も続けて頷く。

 

 「だな、まぁ今からじゃ間に合うかは解らんけどサキサキとご隠居の演舞は興味あるからな。」

 

 「えっ、お姉さm…川崎さんが!?」

 

 おっと、俺の口を付いて出たサキサキの名に食い付き咄嗟にお姉様って言い掛けた、遥ちゃんさんかゆっこちゃんさんの何方かは知らんけどここにも一人シスターズが居やがりましま、案外シスターズって広く深くその根が我が校には侵食している様だ。

 名付けるならばシスターズネットワークとかどうだろうか、だが女子のこう言った事にはあまり突っ込むのはよろしく無い様な気がするので此処はスルーするのが吉だろう、腐女子さんとは別ベクトルの恐ろしさを感じるし。

 てか彼女さっき舞姉ちゃんとアンディ兄ちゃんが現れた時真っ先に舞姉ちゃんの事を綺麗な人とか呟いてたよな、って事は彼女はソチラの人なの……うぉっとぉ!?悪寒が。

 

 「うん、サキサキがね空手のお師匠さんと一緒に演舞とかパフォーマンスとかやるんだって。」

 

 結衣が屈託なくこれから行われる花火大会開会を彩るプログラムの一つとして組み込まれている極限流の演舞について彼女等に説明し、途端にその目をキラッと輝かす女子が一人。

 

 「ねえ、私達も開会式観に行こうよ、クラスメートとして川崎さんの晴舞台を見届けようよ!」

 

 さがみんさんともう一人のツレにテンションを若干上げて訴える、これは多分だが彼女は今心の中では若干どころか物凄い爆上げ状態なテンションになっている事だろう。

 『そう言うなれば彼女は今正に最高に「ハイ」ってやつだ状態に陥っている可能性大ッ。』しかし腐女子さんと違って自分がシスターズの一員であることを大っぴらに出来る程には恥じらいを捨てられないんだろうか。

 まぁもしかしてだがさがみんさん達も本当は薄々気づいているのかも知れないがな。

 しかし残念ながら彼女は知らない、もう時間的に開会式は既に始まっている頃合いだと言う事を、そして会場はもう既に多くの人が良いポジションを陣取っているだろうからな。

 尤も俺達は予め雪ノ下家のご厚意で貴賓席を用意していただいているから別段急がなくとも問題無い。

 

 「……………。」

 

 しかし、何だかさっきからこの三人組のリーダー格だろうと思われるさがみんさんが無言で居るのが妙に気になるんだが、何かしら気に障る事でもあったのだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『破ッ!破ッ!破ーッ!』

 

 『むんッ!セイッ!とりゃーぁッ!』

 

 会場の貴賓席へと俺達一行が到着した時にはもう既にサカザキのご隠居とサキサキによる演舞は始まっていた、会場に設えられた舞台の上に並び立ち極限流の型を披露する師弟の様子が設置された巨大なモニターに映し出されている、此処でちょっとこの花火大会の会場について説明せねばなるまい。

 

 この花火大会の会場は千葉市ポートサイドの新興埋立地の埠頭、凡そ六百メートル程の岸壁でそれは大型客船二隻を停泊させる事ができる規模だ。

 その岸壁付近はまだ港湾施設と商業施設が幾つか点在している程度で、後は数百台規模のキャパがある駐車スペースと集会やミニライブ等を行える小さなステージがある。

 なので普段船舶が停泊していない時は海辺の公園的に一般に開放されいて早朝などはジョギングや飼い犬の散歩コースとして利用されているしベンチや樹木や芝生などもあり休日などはデートコースの定番にもなりつつある。

 

 そんな埠頭の中心部と言える場所に海を背に単管パイプ等で地上高約1メートル広さ約20M²×8M²程の特設ステージを組み、その両サイドには巨大なスピーカーと照明設備が、ステージ背面中央付近にはこれまた巨大なモニターが設置され今現在はそのモニターに演舞を披露するサカザキのご隠居とサキサキの雄姿が映し出されている。

 

 『以上が我が極限流空手の基本的な型となります、それでは引き続きちょっとした余興をお見せしよう。』

 

 演舞を披露し終え薄っすらと汗を滴らせながらサカザキのご隠居がマイクを通して伝える、その声に応じる様に会場に大型のフォークリフトに載せられてセダンタイプの乗用車がステージの手前に運ばれて来た。

 俺達がいる貴賓席からステージまではそれなりの距離が有るのでその自動車の細部を目視では確認出来ないが、其処は会場の巨大モニターが大きく映し出してくれている為に遠くに居る観客にもある程度の状況は知る事ができる、モニターから見て取れたその自動車は多分だが廃車として処分されてる物だったのではないかと言う事が窺える程には古い物だと解る。

 

 『この自動車を的として我が極限流の奥義をワシと弟子の沙希嬢と共に披露したいと思う。』

 

 『押忍!』 

 

 フォークリフトが自動車を降ろし移動して行くのを待ちサカザキのご隠居がそう告げると会場に詰め掛けた観衆から歓声が上がる、サカザキのご隠居とサキサキの名を観客がコールする。

 

 「ほう、拓馬め此処で大技を披露して魅せて来たる道場開設に向けて門下生を大量に確保出来る様に弾みをつけようと言う算段じゃな。」

 

 珍しく、大変珍しく、もう一度言うとても珍しい事に十平衛先生が女の人に目もくれず真面目にこのイベントを見学していた事に驚きを隠せない俺ガイル。

 

 「十平衛先生、八幡師匠、沙希師匠とサカザキ老師はもしかして超必殺技を出すつもりかな?」

 

 留美が興味津々って感じにキラキラと輝く瞳を俺と十平衛先生に向けて尋ねてくる、千葉村で初めて出会った日からまだ僅かな日時だが留美の表情は目に見えて明るくなって来ている、これは良い傾向だな。

 

 「ああ、十中八九、いや百パーそう来るだろうな。」

 

 留美の質問に俺は一言そう断定し十平衛先生がそれに続け語り掛ける。

 

 「うむ、そうじゃったの留美ちゃんは八坊と沙希ちゃんからも武術を学んでおったのじゃな、では留美ちゃんこれから二人が放つ技をしっかりとその目に焼き付けるのじゃよ。」

 

 曾孫、いや玄孫に接する様な好々爺然とした態度と長い時を格闘者として生きて来た先達としての態度、その二面性を顕して十平衛先生は留美へ告げる。

 全く普段からこんな感じだったらこの爺様も多くの人達から尊敬されるだろうにな、助平過ぎるせいでそれを台無しにしてんだよなぁ。

 

 「はい!」

 

 

 

 安全策として四方を超電磁フィールドウォールで囲い……ってどえらく金掛けてるな、まぁサウスタウンとの姉妹都市提携が正式にアナウンスされた訳でその日に向けて千葉市としても大いに盛り上げたいんだろうし、雪乃ん家の様に名のしれた複数の地元企業もスポンサーとしてかなりの額を提供しているし。

 

 『征くぞ沙希坊!』

 

 『押忍!ご隠居。』

 

 自動車から数メートルの距離をおき師弟二人横並びに陣取りロックオン、あらやだお二人さん狙い撃つ気満々の気合の入りようです事。

 両の拳を小脇に添えて二人揃って気合充填「はあーっ!」「ぬおーっ!」と声を上げる……そして両手を頭上で交差し左脚を前方へ、上体を右方へグッと力強く捻り込む。

 

 『覇王ッ至高拳!』

 『覇王ぉ翔吼拳!』

 

 掛け声と共に己の身の丈になんなんとする程に巨大で眩い光を放つ気弾が超高速で自動車へと向かって撃ち出され、それは僅か数瞬で自動車へと着弾すると轟音を轟かせ自動車をクラッシュさせ大きくその場から吹き飛ばすと超電磁フィールドウォールにぶつかり轟音を立て地へと落ちた。

 

 『…………………。』

 

 直に目撃した人もモニター越しに見ていた人達もそのあまりな光景に言葉を失い静寂が会場を支配する、しかしそれはほんの数秒間の事。

 

 『Wooooooooo!!』

 

 やがてそれは巨大で爆発的な歓声へと取って代わられ、おそらくはかなり遠くまで轟き渡っている事だろう。

 しかしサキサキさん、貴女俺と対戦した時は自分の覇王翔吼拳はまだまだ師範代クラスには及ばないとかって言ってたけど、今のはサカザキのご隠居の至高拳の弾速にに十分ついて行けてたよね。

 あれからまた腕を上げたんだなサキサキさん、俺次にやり合ったら果たして勝てるかな………。

 

 「あれが極限流奥義覇王翔吼拳か、嫌ぁまいったなあ私の真空波動拳は当然として、ううんもしかするとリュウさんの真空波動拳よりもずっと威力が高そうだね。」

 

 「確かに俺も凄いと思いましたが、それ程でありますか春日野先生。」

 

 貴賓席にて春日野先生と材木座師弟もその驚異的な威力に驚きを隠し得ず二人は共にその感想を言い合う。

 

 「川崎さんもあの年齢であれ程の力を付けているし坂崎さんも全く老いを感じさせ無い、あの力やはり極限流空手恐るべしですね。」

 

 「香澄おば様のお父様が目標とし好敵手と認める流派だけの事はある、と言う事ですね。」

 

 藤堂さんと姉ノ下さんの藤堂流師弟も同様だ、だが聞いた所によるとサカザキ総帥は藤堂さんの事を好敵手としてその実力を認めているって言うし、その闘う姿はあいにく見たことは無いけど貴方も相当な物だと思いますよ。

 

 「では、その極限流の川崎さんとガルシア師範に勝った八幡君はもっと凄い人だと言う事なのね。」

 

 「あっ、ですですそうですよねぇやっぱりはちくんは凄いんですよね♡」

 

 俺の背後に居た雪乃が姉ノ下さんの発言に続きとんでもない一言事をぶっ込みいろはが激しく同意とばかりに久方振りにハートマーク付きで宣う。

 今の俺の心境は『やめて やめて もうやめて ビックリほんとにさせないで やめて やめて もうやめて こっそり後ろに居ないでよ!』だッ、いやこっそりでは無いんだが。

 君達のそのお言葉のお陰で見てみなさいな、藤堂さんと春日野先生と姉ノ下さんがメッチャ俺を見てるんですよ怖いです、あと怖い。

 ここは俺も四谷○こちゃんを見倣って見えない子ちゃんになりたいと思うんですがどうでしょう。

 

 「へぇ〜つ、そうなんだ比企谷君ってそんなに凄い男の子なんだぁ、へぇ。」

 

 ニタリと口の端を曲げて姉ノ下さんが嗤いながら少し態とらしくつぶやき以上の声音で言う、嫌もうそれ声音ってより怖音ですよ。

 

 「イヤあれはだな、川崎の時はどっちが勝っても可怪しくない位に拮抗していて偶々俺が勝てたって感じの所謂薄氷の勝利ってヤツだし、ロバート師範との対戦は勝ったってより勝たせてもらったって感じだったよね、君達それ見てたよねあんまり大袈裟に言わないで下さいお願いします!」

 

 周りの格闘に関わりの有る方々の目から物凄い圧力が発せられている様で俺は焦り必死こいて否定の発言を口にするのだが果してどうなる事やら、願わくば大事にならない様にお願いします。

 

 

 

 

 

 

 次回予告

 

 

 

 極限流師弟による演舞とパフォーマンスも終わり俺達は華やかな花火を楽しむが、その楽しい時間も終わり皆それぞれに帰路に着こうとしたその時、何と姉ノ下さんが!?

 コレはやっぱり受けるしか無い!無いッ!無〜い!

 次回、姉ノ下の スゴい 挑戦

 

 拳は夢、そして戦場(そら)

 

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