やはり伝説の餓狼達が俺の師匠なのは間違っているだろうか。   作:佐世保の中年ライダー

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何気ない朝の鍛錬の様子です。


やはり俺達が新たな気持ちで始動するのは間違っている?

 

 真夏の太陽がその灼熱のエネルギーによって版図を拡大するにはまだ幾許かの時間的余裕か残されている早朝、昨夜は昨今のこの季節には珍しく熱帯夜とはならず案外涼しかったが故の恩恵を受けたのか、この朝は大変に涼しく過ごしやすく寝覚めも爽やかだった、そう真しく正月元旦おろし……っと(あっぶ)ねぇまた同じネタを使うところだったぜ。

 何なら不知火家の所在地たる河○湖周辺の、この季節の朝の気温と大差ない程だと俺の体感がそう言っている、うん此れは大変ありがたい事だ。

 

 「94、95、96、97、98、99ぅ、ひゃあくぅっ………。」

 

 さて前フリも終わった事だしな、此処らでひとつ俺の現在の状況を説明しようと思う、いや訂正しよう俺達のと言うべきだろうな。

 今日も今日とて俺達は何時もの如く早朝トレーニングに励んでいると言う事はこの作品をこれまで読んでいただいた皆様には想像出来たと思う、って何だよ作品って?

 まぁ良い、それで話を戻すが現在何時もの如く何時もの鍛錬に使わせてもらっている雑木林公園にて、先ずは俺とサキサキと共に留美がスクワット百回を終わらせたところからだ。

 

 「よし、大分出来るようになったな留美、お疲れ様少し休憩しておけよ。」

 

 「ああそうだね良い感じだよ留美、それと水分補給も忘れずにね。」

 

 俺とサキサキはまだスクワットを続けつつ留美に休憩を促すと彼女は『はい師匠』と素直に返事をしつつ休憩に入る。

 まだ鍛錬を始めたばかりで基礎体力が備わっていない留美に、いきなり俺達と同じ分量の運動量を要求する訳にはいかないからな、過度の運動は体を壊す事に成りかねないのでトレーニングメニューは身体の成長と体力の増加に合わせて増やせば良い。

 

 「ところでだがな川崎、留美の事なんだが……ふっ、ふうーっ、ふっ、ふうーっ。」

 

 スクワットを継続しつつ俺は川崎に相談を持ちかける、それは留美の今後について。

 

 「ふっ、ふうーっ、ふっ、ふうーっ何だい改まって。」

 

 「いやな、俺なりに少し考えてみたんだけどな、まぁ留美の体術の基礎についてなんだけどっ、ふっ、ふうーっ、俺のは八極正拳をベースにしたマーシャルアーツ、いわばテリー・ボガード流とでも言えばいいのか、まぁそれはいいんだが、ふっ、ふうーっ、思うにだな留美にはあまりそれは合わないんじゃ無いのかってな。」

 

 テリー・ボガード流なんて言ってはみたがテリー兄ちゃん本人はジェフ流喧嘩殺法って言ってるんだよな、っとそれは兎も角としてその技の数々はパワフルにして豪快って感じで、女の子の留美にはもしかしたら基本ベースにするのには向かないんじゃね、と吾輩は愚行するでありますですハイ。

 

 「はーん成程ね、じゃあアンタは何が留美に合うって思ってるのさ。」

 

 話してみたところサキサキも何かしら俺と近い事を感じていたんだろうか、川崎がダイレクトに問い返し俺もそれに答える。

 

 「そうだな、何方かと言えば留美は手数や足捌き何かを増やす事を重点的にやった方が良いと思うんだよな、だからスタイル的にはムエタイ……もしくは川崎と同じ極限流のロバート師範のをベースにしたスタイルのが合うんじゃって。」

 

 俺が考え辿り着いた答えはそれだ、ジョーあんちゃんのムエタイとロバート師範の極限流空手、俺はあんちゃんからその技と少しだけムエタイの初歩的な動作とを学んだが、それはテリー兄ちゃんのスタイルを大きく崩してしまわない程度の初歩の初歩もいい所で、とても留美に確りと教えてやれるレベルじゃ無い。

 なので半端な物しか身に付けさせる事は無理だろう、となればやはり身近に居て確りと監督指導が出来るサキサキの極限流空手ベースの方が確りと身に付けされてやれるだろう、その旨を俺はサキサキに伝えた。

 

 「ふうーっ……確かにね、あんたの考えは一理あるかもね、いや現実的に考えて其れが妥当かね。」

 

 サキサキもどうやら俺の考えを妥当だと認めてくれた様だ、まぁそうなると川崎に今以上に負担を掛けてしまう事になってしまうし、其処は申し訳無く思う。

 

 

 「この間極限流の道場にお邪魔した時に留美が、あちらの門下生の子達と仲良く稽古をしていただろう、あれを見てもしかしたら行けるんじゃって思ったんだよな、おっ!。」

 

 俺が言い終えたタイミングで、アラームの電子音が『ピピーッピピーッ』と鳴り響く、それはスクワットを始めて五分が経過した事を伝え示す音だ。

 しっかしこのアラーム、まるで俺達の話を理解したうえに空気まで読んだかの様な実に見事なタイミングで鳴りやがった全く将来が末恐ろしいぜ、まぁソフトウェアの書き換えとか無い安物のタイマーだし将来性とか無いけどな。

 因みにだが、今の俺のスクワット等の基礎鍛錬は回数では無く五分動いて一分休憩って感じのラウンド制を取り入れている。

 

 「おっと、五分経ったか、とまああの時なやっぱり歳の近い同性の仲間とか居た方が留美の為にもなるんじゃと実感したんだよ。」

 

 あの千葉村での沈んだ顔をしていた留美と、極限流空手道場で同世代の女の子達と共に短い時間だったけど汗を流し笑い合っていた姿。

 極限流空手千葉道場(仮)も早ければ年明け位にはオープンするかもだし、俺や川崎が付いてやれない時なんかは道場へ通って学ぶのも有用だろう。

 まぁそれとは別に新学期になって、これまで仲を違えた娘達ともよりを戻せりゃ良いんだけどな。

 

 「ふうん、アンタ案外ちゃんと考えてあげてるんだね、確かにアンタの提案は悪くないってアタシも思いはするけど、どうだろうね……何と言ってもさ留美はアンタに憧れて鍛える事を選んだんだろうからそれを忘れるんじゃ無いよ、それに留美はまだ始めたばかりなんだからあんまり頭でっかちに考えないで、暫くは様子見も兼ねてつつ色々教えてあげてから将来的な事を決めてもいいんじゃないのさ。」

 

 うーん俺だって川崎が言う事も解るんだが、留美にはなるだけ早く道筋を掴ませてあげたいって思いもあるし、さてどうしたものか。

 

 「のう八坊ワシも沙希ちゃんの意見に賛成じゃよ、この世にはのぅ急いては事を仕損じると言う言葉もあるんじゃ、聞けば留美ちゃんは鍛錬を始めて一月にもならんのじゃろう、それならば八坊と沙希ちゃんとで確りと時間を掛けて留美ちゃんの資質を見極めてやれば良い。」

 

 留美の今後についての俺達の会話に十平衛先生が徐に交ざり意見を述べる、その十平衛先生の見解は川崎の物と同意見だ、その声音はセクハラ爺モードが引っ込み長年格闘の世界に格闘者として、そして指導者として身を置いて来た年長者の重みが感じられる、但し。

 

 「ロープでぐるぐる巻にされてる人に言われても説得力が無いんだよなぁ。」

 

 この朝の鍛錬に参加してくれた十平衛先生だったが、来て早々川崎に対して鼻の下を伸ばしセクハラ行為を働こうとしたところを舞姉ちゃんにとっ捕まり、その身を捕縛されたって訳だ。

 因みにだが、今この場には俺たち以外にアンディ兄ちゃんと舞姉ちゃん、そして小町と大志と序に北斗丸も居る。

 そして今は舞姉ちゃんが小町に稽古を付け、アンディ兄ちゃんは大志と北斗丸がこの後組手を行う事になっているんだが、それの立会を受け持つ予定だ。 

 舞姉ちゃんと小町は何時もの様に和気藹々と。

 大志はアンディ兄ちゃんに対して緊張しているのがアリアリと伝わる程に吃りながら返事をしている、まぁ三十路は超えたとは言えどもその面貌は以前と変わらず美形だし、更には有名な格闘家でもある訳だからなそうなるのも頷けるし何ならうなず○マーチを歌うまである。

 対する北斗丸はイラッと来る位にいつも通りのマイペースだ、とは言え北斗丸のこう言うメンタルの図太さを俺は結構評価していたりする、まぁ本人に直で言うと調子に乗るだろうから言わないが。

 

 「全くのう舞ちゃんと言い八坊と言いもっと年寄りを労ってはどうじゃ。」

 

 縄で上半身を縛られた状態で地べたに胡座で座り込みつつ十平衛先生はそんな愚痴を溢すが、どう考えても自業自得としか言い様が無いんだけどな。

 

 「十平衛先生がセクハラ行為を辞めりゃ皆尊敬もするし労りもするんじゃないっすかね、てか昨夜は十平衛先生が結衣達にもセクハラかまそうとするから俺は排除しただけなんすけどね。」

 

 大体がだこの爺様と来た日にはやはりお約束を外しはしない、今言った様に十平衛先生は昨夜予想通りやりやがりました、雪ノ下邸から自宅へと帰還し我が家へ集った雪乃と結衣といろは。

 雪乃から知らされていた様にいろはと結衣も旅行の土産を持って我が家へ来てくれたんだが、まぁ雪乃も含め若くてとびっきりに可愛い三人の女子高生が居ればどうなるか、十平衛先生を知る人ならその後の展開はお解りいただけるだろうから此処ではそれを語るのは控えよう。

 

 

 

 

 

 

 数十分を掛けてしっかり基礎メニューを熟した俺と川崎と留美の三人は、大志と北斗丸の実戦組手を見守り監督するアンディ兄ちゃんの側へと向かい二人の様子を尋ねてみる。

 

 「アンディ兄ちゃん、どんな感じ、北斗丸と大志の様子は。」

 

 「八幡か、そうだね二人元中々どうして実力伯仲良い感じに刺激しあっているかな、手数では小柄で動きの素早い北斗丸が有利、一撃の重さでは流石は極限流を学んでいるだけあるな、大志君に歩があるよ。」

 

 へぇ、元々自分の弟子でその才能を認めている北斗丸は兎も角として、アンディ兄ちゃんってば大志の事も意外に高評価だな。

 

 「ありがとうございます、アンディさん。」

 

 あら川崎ってば、大志が褒められたのが余程嬉しかったのかしかつめらしい態度を意識しつつアンディ兄ちゃんに礼を述べるけど、だが川崎よ俺には見えているぞお前の口角が緩んでるのがな。

 

 「なっ、何さ言いたい事があるなら言ってみなよ!」

 

 俺の目線に気が付いた川崎は自分のユル顔を見られた事が恥ずかしかったのかキッと目を釣り上げてそう言うんだが、それはもう如何にも照れ隠しで御座いますって公言している様な物なんだよな。

 

 「ふぅ、いや別に。」

 

 真っ赤な顔の川崎に内心結構萌えを感じてしまった何て事は大っぴらには言わないでおく、なぜなら俺の人生の選択コマンドは『いのちだいじに』だからな。

 

 「へぇ〜っ、案外やるじゃん!大志の兄ちゃんっ!」

 

 ぐっと左手の人差し指を大志に突き付け嬉しそうな北斗丸、その背中には自分の身の丈に合わせた訓練用の竹光を背中に装備し右手をその柄に掛けている。

 

 「そう言う北斗丸も流石にKOFに出場しただけはあるね!」

 

 オープンフィンガーグローブと各所に簡易プロテクターを装着した大志が構えを取ったままの体勢でそれに応える。

 中坊二人がまるで格闘マンガの主人公とライバルが対峙しているかの様に二人しての掛け合い、二人は俺達が来る二分程前からこの組手をやっていたらしく、どうせなので俺達もアンディ兄ちゃんと共に暫し観戦する事に。

 

 「ヨシ、次は俺からっ!」

 

 左構えのオーソドックスな体勢から大志が北斗丸との距離を詰めるべく前進を始め、元からそれ程離れて対峙していた訳でも無く二人の距離は秒の間に打撃が届く距離となる。

 迎え撃つ北斗丸の方は身体を小刻みに揺らしながらリズムを刻む、その右手は変わらず背の竹光の柄に掛けたままだ。

 

 「大志のヤツ思い切ったね、小柄な北斗丸君が相手とは言っても、相手は竹光持ってるからその分リーチの不利はカバー出来るんだからね。」

 

 北斗丸のそれは短刀程度の長さの物だが、とは言え不知火流忍術の素早く予測の難しい挙動はハマれば驚異的だ。

 

 「ああ、けど北斗丸のヤツ手裏剣や苦無まで持ってるからな遠距離からの攻撃手段も持ってんだよな、だったら至近距離でその飛び道具を封じて更に獲物も振り回せなくするってのは良策って言えるかもな。」

 

 まぁ流石に模造刀の竹光同様に手裏剣と苦無も非殺傷のゴム製だが、それでも当たりゃ痛いのに変わりは無いからな封殺するに越したことは無いわ。

 大志と北斗丸の身長差は見たとこ十センチ程度、顔面狙いなら気持ち下方へと向ける位な物だしそれ程軌道修正を余儀なくされるなんて事も無いだろう。

 

 「シャァっ!、セイっ!」

 

 そして再開された(後から来た俺達から見れば開始っぽいけど)二人の組手は大志の牽制を兼ねた左の高速ブロー、此れはジャブに近い性質の物でダメージ狙いじゃ無いっぽい、俺も割と使うし。

 ソレを北斗丸はウィービングで難無く避ける、三発の左を連続で回避するが続けて大志が放った右のローキックが北斗丸の左脚の脹脛を微かに捉えた。

 

 「ってぇ〜っ!?」

 

 だがそれはピシッと微かな音が響いただけだった為、クリーンヒットとは行かなかったが北斗丸の体勢を少しばかり崩す事は出来た様で、ソレを好機と大志は北斗丸の腹部を狙ってミドルキックを繰り出す。

 

 「破あーっ!……なっ!?」

 

 しかしそれは北斗丸にヒットはせず空を切ってしまう、何故なら北斗丸は体勢を崩しかけながらも持ち直しバック転回でそれを回避し大志との距離をとり反撃に転じやがった。

 

 「今度はオイラだっ、ヤッ!」

 

 ダッシュからの高速スライディングで大志の足元を狩る事を狙う北斗丸、だがそれを大志は後方へジャンプにより回避する、だがしかしそれは小癪な北斗丸の狙いだった。

 

 「掛かったな!くうーはだんっ!!」

 

 空へと回避した大志だったが、それは今回は悪手となり空破弾の直撃を受け大志はダウンを喫してしまう。

 

 

 

 「ぐっ……まだっ!」

 

 ダウンを食らってから数秒、腹を抑えながらも根性を見せて立ち上がる大志の姿に俺は少しだけ大志を見直した。

 まだまだ姉ちゃんには及ばないけど大志もやっぱり武の道を往く男としての心構えを持っていたんだな。

 まぁ、それは置いといて俺は大志の姉であるサキサキの様子が気になりその顔をチラリと見てみたが、やはりと言うか何て言うか。

 ハラハラとした様子で目を見開き大志を見守っているが、今にも飛び出して大志を介抱したいって言ってる様なものだよな、このブラコンめ!

 えっ!お前が言うなって、ハイすみません調子こきました、だからそんな目で見ないで下さい川崎さん。

 

 「二人共其処まで!」

 

 立ち上がり再度構えを取り直そうとしていた大志と迎え撃とうと身構えていた北斗丸に対してアンディ兄ちゃんが組手の終了を告げる、まぁ此れはあくまでも組手であって試合では無いからな。

 此処で止めるのも仕方無いかな、まぁ当の本人達は何だか肩透かしってか消化不良って感じで、アンディ兄ちゃんを見てるがな。

 

 「え〜っ、何で止めんのさ師匠っ、オイラまだやれるよっ、大志の兄ちゃんもそうだろう!」

 

 やはりそれに食って掛かって行く北斗丸は序に大志にもそれを振る、組手の続行を願う気持ちが大きいんだろうな、その気持ち解らんでもないぞ俺もな。

 

 「うん、俺もまだ行けますよアンディさん!」

 

 大志も北斗丸に同意しアンディ兄ちゃんに続行を申し出るが。

 

 「忘れちゃいけないよ二人共、此れはあくまでも組手であって試合では無いんだよ、今日の所は此処迄にしておきなさい。」

 

 アンディ兄ちゃんの言葉に渋々と同意し此処は引き下がる二人だが、俺は一つ気になる事がありそれを川崎に尋ねてみる事にした、それは極限流奥義の一つ覇王翔吼拳を大志が体得しているかどうかって事なんだが。

 

 「……いや、残念だけどまだ大志はそこ迄には至って無いね。」

 

 川崎は俺の問に本当に残念そうな面持ちで答える、大志はまだ奥義体得に至らないと。

 そうなると残念だが今現在の実力は北斗丸の方に歩があるって事だな、あいつ何だかんだと独自の超必殺技とか身に付けてるし、それに何と言ってもこの間KOFに出場した事が何よりも大きいしその差が出たんだな。

 

 「そうか……けどまぁ大志達も俺達もまだまだ発展途上だしな、これからだろ知らんけど。」

 

 別にはぐらかすって訳じゃ無いが俺は川崎にそう答えておく。

 

 

 

 

 

 「ヨシ、今日の鍛錬は此処まで、皆お疲れさまでした。」

 

 二時間程の朝の鍛錬を終え、使わせてもらった雑木林を簡潔に清掃し修練の終了の挨拶をと皆集合したその時、此方に近づいて来ている様な小犬の鳴き声が聞こえて来た。

 俺にはその子犬の鳴き声に聞き覚えがあり、そしてこの時間にこの場へ訪れる可能性のある人物の姿が容易に想像が出来た。

 振り返り階段のある方へ顔を向けその件の一人と一頭が登り来るのを俺は待っていると、直ぐにその姿が現れる。

 

 「やっはろーハッチン!皆もやっはろーっ!」

 

 それは愛犬のサブレを散歩させていると言うより散歩させられていると言った方がしっくりと来る、小さな小さな小型犬サブレに引っ張られる由比ヶ浜結衣の姿。

 

 「おう、おはようさん結衣ってかお疲れさん。」

 

 息を切らせながらも頑張って挨拶をする結衣に俺は挨拶を返す、階段を登り終え俺の元に辿り着いた結衣は両手を膝に付き荒くなった息を整えるが、うん前屈みになるとその大きさが如実に現れますな。

 

 「うわっ!」

 

 サブレが俺に飛び付いてきたんだが、その俺の隣に居たアンディ兄ちゃんがそれに驚きの声を上げ、自身も大きく飛び上がり巨木の太い枝の上に飛び上がる。

 

 「ふぇっ!?アッ、アンディさんどうかしちゃったの?」

 

 そのアンディ兄ちゃんの奇行をと不思議思った結衣が、俺に何事かと問うんだがまぁそれは言ってしまえば簡単な事でな。

 

 「……アンディ兄ちゃん、実は犬が苦手なんだよ。」

 

 「そっ、そうなんだ、何か悪い事しちゃったかな、あははは………。」

 

 秋のイベントの話を聞きその気持ちを新たにした俺達の初日の鍛錬の終了は何だか締まらない形となったが、まぁこんな事もあるわな。

 

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