やはり伝説の餓狼達が俺の師匠なのは間違っているだろうか。   作:佐世保の中年ライダー

95 / 135
千客万来は何かをもたらすだろうか。

 

 ねぇ比企谷君……私と闘って…。

 

 何と言い表わせばいいんだろうか、思い詰めた様な或いは鬱屈した思いの箍が限界を超える席を切って外れそうになっているとでも言えばいいのか。

 そんな表情と声音でもって彼女は俺に対戦を求めて来たんだが、では何故この状況へと至ってしまったのか説明せねばなるまい。

 

 事は二日前へと遡る、それはこの千葉市とサウスタウンとの姉妹都市提携の話を雪ノ下邸にて伝えられたその翌日、早朝鍛錬を終えた頃に鍛錬場にやって来た結衣からもたらされた提案が事の発端だろうか。

 

 「明後日さベイサイドタウンで花火大会があるって言ってたでしょ、だからさ皆で行こうよ!……ねっ駄目かな?」

 

 思わず見る者を楽しげな気持ちにさせる様な満面の笑顔と高音で鈴の音のような軽やかな声で結衣が俺達を誘う、この顔と声音で誘われた日にはそりゃもう露伴先生バリに『だが断る』なんて言えやしないし、それに。

 

 「結衣さん、結衣さん、安心して下さい、実はですね私達元から花火大会行く予定だったんですよ、だよねっお兄ちゃん。」

 

 誘われて速攻で小町が応える、てか小町さんやお前さんは受験生なんだが受験勉強の方は大丈夫なのかねと問い質したいところではあるんだが、その辺りは雪乃が面倒を見てくれているから案外大丈夫だったりするんだよなこれが。

 っと話が逸れたな、俺達は当初から小町が言う様に花火大会へ行く予定だったんだが、それは今回の花火大会が千葉市とサウスタウンとの姉妹都市として提携した事を公に発表する場となっていた事などのイベント事も含まれているからってのもある訳だ、まぁ別に今回そのイベントの表舞台に俺達が立つ事は無いんだがな。

 

 「おう、実はな明後日の花火大会は雪乃の家がスポンサーに付いてるしな、それにここにいる人達には話しても良いかなアンディ兄ちゃん?」

 

 サブレを少し遠ざけてリードを木に繋げ此方に来れないようにした事で安心して飛び登った木から降りてこれた(それでも若干サブレを警戒しているのはちょっと笑えるけどな)アンディ兄ちゃんに俺は確認を取る。

 

 「そうだね、ここに居る人は信頼に足る人達だろうし大丈夫だろう。」

 

 顎に手を添え少し考える素振りを見せるが直ぐに結論を出したアンディ兄ちゃんは肯定してくれた、俺はアンディ兄ちゃんに頷き話を知らない皆(結衣、川崎姉弟、留美、小町)に説明をする、千葉とサウスタウンの姉妹都市提携の話を。

 

 「でな、明後日の大会の日にその正式な発表があるって訳なんだよ。

 まぁぶっちゃけて言っちゃうけど、それによってベイサイドタウンの名が千葉サウスタウンって改められる事になるんだ、これもまだ内密にしといてくれると助かる。」

 

 結衣達を前に俺は昨日聞かされた話を掻い摘み話すと、一部を除いて目を見開いて驚きの色を現していた。

 そりゃな、姉妹都市提携なんてこんな意外にも大きな話になってるなんて皆想像もしてなかっただろうしな。

 

 「うん、解った誰にも言わないよ。」

 

 結衣が声に出して素直に同意すると他の皆も頷きつつ同意してくれた、まぁ皆話しの解る連中だから何の不安も無かったけど。

 ソレからもう一つ伝えといた方が良いだろうと思う懸案があるから、この際伝えとこうか。

 

 「ああ、それから川崎姉弟にはもう一つな、極限流の千葉道場もベイサイドっていや千葉サウスタウンに開設される事が決まってな、その建設工事着工前の地鎮祭が花火大会の後に予定されているんだと、もしかしたら坂崎のご隠居からお前達にも参加しないかって連絡画あるかもな。」

 

 まぁ、あの辺りの土地って確か大半が埋め立て地だった筈だから、過去に何かしら曰く付きの土地って事も無いだろうけど、地鎮祭ってのはそこに建物を建てるとか住むことになるって事を土地の神に報告し安全な暮らしを祈願する為の儀式だったよな、そう考えたら古来からの土地じゃない埋立地ってのはどうなんだろうな。

 いやでもこの国は八百万の神が棲まう国だし新たに作った土地に新たな神が宿っているって考えもあるのか。

 

 「へえそうなのかい、教えてくれてありがとう比企谷、アタシの方からもご隠居に確認してみるよ。」

 

 なんて話をしてから二日後、やって来た花火大会当日は皆が我が家へと集合してから千葉サウスタウン(予定)へと出発する事となり、まぁ家にアンディ兄ちゃんはじめ不知火流関係者と十平衛先生も居る訳だしその流れは至極当然と言えるんだけどな。

 

 「はちくん、はちくん!私すっごく楽しみです、だって去年はこの時期家族旅行に行ってたからはちくんや皆さんと一緒に過ごせなかったですからね。

 あっでもでもはちくんと二人っきりでいい感じの雰囲気の中で花火を観るのも良いかもですね、と言う訳ですからはちくん今度は二人だけで行くように私の事を誘って下さいねっ!

 あっそう言えば私の出番って随分と久し振りな気がするんですけど、どうやら存在を忘れられている訳では無かったんですね一安心です、もう当分出番は回ってこないのかと心中やきもきとしていたんですよぉ。」

 

 オレンジ色を主体とした浴衣姿のトロピカルな印象の少女、集合早々に長ゼリフをまくし立てるそれは誰か、まぁ大体お解り頂けるだろうが取り敢えず説明しておくと。

 

 「みんなのアイドル永遠の可愛い後輩ポジションからはちくんのハートを射止めた一色いろは十六歳、久方振りに登場ですっ♡」

 

 バチコンとウィンクにプラス目元横ピースで決めて魅せるいろはすさんは某喜久子さんよろしく『オイオイ』と突っ込みを欲しているのだろうか、僕には解らないよ(良い子の皆は迂闊な契約話に乗っちゃ駄目だぞ、八幡との約束だ!ってか身内に乗りそうな声をした娘が居るだろうって、いいんだよそんなの俺が阻止するに決まってるんだから)と何処かしらから淫獣の声が聞こえた気がする。

 てか俺が言う前に自分から言い出しましたよこの娘ったら、もう性の無い娘です事ね。

 

 「あーはいはい長ゼリフご苦労さんでした一色パイセン。」

 

 が、そう言った事を色々とスルーして俺は適当にいろはを労っておく事にしたんだが、どうやら当のいろはパイセンと来た日にはそれがお気に召さなかったご様子でジト目の上目で俺を見る。

 世の中にはこんな目で見られることにエクスたる人も居るらしいが、俺は別にそんな性癖の持ち合わせは無いのでこのいろはパイセンのジト目の理由が奈辺にあるのか原因を突き止めるべきだろう。

 

 「……むぅ〜っ、とう何なんですかはちくんはッ!本当に久し振りの出番なんですからもっと親愛の念を込めて相対してくれてもおかしく無いところですよ此処は、それなのに“パイセン”とか変な呼び方するなんてはちくんはいろはちゃんに対する情が無くなってしまったんですか。」

 

 腰に手を当て憤慨してる風を装いながらいろはは文句をたれて来るが、そんな仕草も一々可愛いだけだから効果は無いんだよな、だからそんな物で俺が揺るがない事をいろはにも把握してもらいたいもんだ。」

 

 そんな事を思いながら周りを見廻すと何故だか皆の様子がおかしい、アンディ兄ちゃんや舞姉ちゃんは笑いを堪えてプルプルしているし、雪乃と結衣は何だか生暖かくも余裕を感じされる眼差しで俺といろはを見てるし、当のいろはと来たら俯いて半ば顔を隠し多状態で下げた両手の拳を握りしめてそれを外側にほぼ水平に上げブルブルしている。

 

 「なっ、何だよ皆してどうしちゃったの一体!?」

 

 「なる程のう…これが所謂お約束と言うやつなんじゃな、ヌフフやるではないか八坊よ、こうやって娘っ子達のハートを掴んで行ったという訳じゃな。」

 

 顎髭を撫で付けながら煎餅を噛るなんて器用な真似をしながら十平衛先生が訳の解らない事をほざく、この人は何を言ってんだと俺の頭の中にはクエスチョンマークが飛び交っているんだが、小町などは十平衛先生の言葉に尤もらしく頷き同意してる。

 

 「いや何、何なのっ?」

 

 「お兄ちゃんまた声に出してたんだよそんな仕草も可愛いって辺りからさ。」

 

 俺の疑問に小町が答えてくれて疑問は解消されたが、なる程またしても俺は途中から声を出してたって訳か。

 こりゃお約束って言われても仕方が無いのか、つか何か理由を知ったからか急に恥ずかしくなって来ましたよ。

 

 「……もうはちくんは、どっちがあざといんですか……」

 

 顔を上げはしたけど、俺とは目を合わせず少しその顔を背けながら頬を染めてぽそりと呟くいろは、確かに最近のいろはは以前と比較するとあざとさよりも自然な可愛らしさをさらけ出してくれている……と俺は実際思っているし、現に今の仕草だってな……。

 

 「むぅ、ハッチンってばいろはちゃんとばっかりイチャイチャしてズルい、もっとあたしともしてよね。」

 

 そんな状況に桃色を主体としたスウィートな浴衣姿の結衣が割って入り、俺の右手を両手で包む様に握りしめ少しだけ潤ませた瞳でアピール、つてか最近はどうもいろはよりも結衣の方があざとさを身に付けている気がするんだが、それは気の所為だろうか。

 つかこの大所帯でそう言う行動は控えてもらいたいんものなんだが…くっ此処はどうするべきだろうか、彼女達の気持ちを受け入れて又俺も彼女達に気持を受け入れてもらったが、如何せん俺には経験値が足りな過ぎてどうすべきか咄嗟に判断が出来ないんだよな。

 誰か選択コマンドを視界に提示してくれて序にチュートリアルもやってくれない物かと思わずにはいられ無い状況だよこれ、つか俺としては朝飯の量を控え目にしたし早々にパオパオカフェへと向かいたいんだがな。

 まぁ昼飯に誘ってその答えが『僕も頑張らないとね』とか答える何処ぞのCV石○彰さんな熊本舞台なゲーキャラもどうなのって思うが。

 

 「まあ此処でこうしているのも何だしね、皆取りあえずは出発しようか、リチャードがパオパオカフェで僕達が来るのを待っているはずだしね。」

 

 行動不能に陥りかけていた俺を見かねてアンディ兄ちゃんが助け舟を出してくれた、今日此れからの本題である花火大会を前にしその開始前にパオパオカフェへと立ち寄り昼食でもとマイヤさんにお呼ばれしているんだが、その為にもそろそろ出発した方が良いしな。

 

 「ふふふっ、そうね結衣ちゃんもいろはちゃんも八っちゃんとは何時でもイチャイチャ出来るでしょう、だから今は急ぎましょう、ね!」

 

 「そうだよぉ八兄ィに姉ちゃん達、あそこの店ってすげぇ美味いんだよなあ、だからオイラ早く食べたくて仕方ないんだよな。」

 

 そこに舞姉ちゃんが言葉を継ぐが、その発言は俺的にはどうなのかと思うんだけどな、それに比して北斗丸はと言うと相も変わらずのマイペースっぷりを発揮してやがるが、取り敢えずはこれでこの一騒動の終焉が来るのなら良しとすべしかな。

 

 「くっ、私としたことが出遅れてしまったわ……。」

 

 何だか聞き様によっては恐ろしく感じる事をボソりと呟いたのは、藍色主体の浴衣を涼やかに着こなす雪乃だった。

 俺は聞いてない、何も聞いていない、何か耳に入って来たとしてもそれは幻聴以外の何物でもない。

 おっと忘れていたが、現在我が家へ集まったメンバーを紹介しておくべきだろうな。

 先ずは比企谷家からは俺と小町、因みに両親は夏季休暇が終わり今日か仕事で不参加である、まぁ屋台のお好み焼きかたこ焼きでも土産に買ってきてやろう。

 それから我が家へ滞在中の不知火流のアンディ兄ちゃんと舞姉ちゃん夫妻と北斗丸に、半ば以上不知火流関係者と化している十平衛先生だ、ちょっとばかり大勢人が集まる場所に行かせても良いものかと思わないでも無い人物が混ざっているけど、抑止力となる人材が居る事だし大丈夫たよな……だよな!?

 そして俺の、俺の大切な雪乃、結衣、いろはの三人だ。

 

 それから追記しておくと、川崎は本日バイトの為朝からパオパオカフェにて労働の最中だし大志は予備校で不参加と言う事だ、なので俺の不安要素の一つが消えて一安心だ。

 そして留美はと言うと流石に今日は帰りが夜遅くなる事から親御さん、鶴見先生と共に向こうで合流する予定だ。

 

 

 

 

 

 

 

 我が家を出発して徒歩と電車を利用して一時間程、時刻は午後一義を過ぎ俺たち一行はパオパオカフェへと到着しオーナーであるマイヤさんが用意してくださった席へと店長に案内していただき、それぞれ任意に席へと座る。

 その道すがら、もう既に祭りの準備が整い営業を始めていた如何にも夏の祭りの風物詩たる出店の屋台が通り一体に所狭しと並び営業を始めていた為に、その匂いに誘われ北斗丸があっちへフラフラ此方へフラフラとするし、この時刻から既にお祭り気分が盛り上がった連中が繰り出して賑わっているものだから、パオパオカフェへ到着するのに倍近い時間が掛かってしまった訳である。

 

 「いやぁ外観も凄いものだけど店内も凄いものだな、此れは本場のサウスタウンの店舗よりも数倍は大きいんじゃないかな、これだけの店舗を構える事が出来るなんてねやはりリチャードの経営手腕は大したものなんだろうな。」

 

 「うむ、全くじゃのう客の入も良さそうじゃし何より若い女の子が多いのもポイントが高いぞい、ムフフフっ」

 

 店内の状況を見回して感想を述べた二人の言葉、その二つの発言が誰の物かは容易に理解してもらえるだろうから敢えて誰とは言わないが、この爺様本当ブレないよな。

 昔の手ブレ補正機能とか無かった頃のカメラを扱わせたら凄い鮮明な写真が取れるんじゃね、まぁ但し被写体が女性限定でしかもえっちいモノになるんだろうけどな。

 

 「お褒めいただき光栄であります、アンディ・ボガード様、山田十平衛様。

 間もなくオーナーも本日のイベント開催式も終え、此方へと戻られるでしょうが皆様方にはどうか先に御食事をごゆるりと堪能して頂きたく存じます。」

 

 案内してくれた店長が恭しく挨拶をしてくれて、俺達はやっと昼食にありつける事となった。

 

 「ヤッホーご飯だご飯〜もうオイラ腹ペコでお腹と背中がくっついちゃいそうだったんだよなぁ!」

 

 チャッカリと小町の隣に陣取った北斗丸がメニュー片手に煩いが、腹が減って堪らないのは俺も同感であるので此処は敢えて突っ込んだり窘めたりしないでおく。

 このパオパオカフェは高級レストランとか鯱張った店では無く、高校生には若干値が張るが一般大衆をメインターゲットにするレストランだしな。

 と、そんな状況の中で俺達の席へと近付いてくる二人の人物の姿を俺は視界に捉えた、それは先に追記にて語った一組の親娘だ。

 

 「こんにちは皆さん遅くなりました、本日は私共もお招き頂きましてありがとうございます。」

 

 「ありがとうございます……。」

 

 鶴見先生がまずは招待を受けたことに礼と挨拶を、続いて留美がペコリと頭を下げて挨拶を。

 何時も口数の少ない留美だが、今日は母ちゃんが一緒の為か緊張気味に見えるってかついこの間のジョーあんちゃんのタイへの出立前の宴席でも留美はこんな感じだったっけな。

 まぁ留美は基本的にお母さんっ子の様に俺には思われる(それは間違っちゃいないと思うが)し嫌って感情は無いだろう、どちらかってと気恥ずかしさの方が勝ってるのだろうか、まぁそんな留美も初々しくていい感じに可愛いけどな。

 

 

 

 

 

 鶴見母娘を新たに加え始められた昼食の席、その料理の味に皆舌鼓を打ちつつ思い思いに会話と共にそれを楽しむ、朝食を少なめにした上に時間が遅くなった為に尚更その料理の美味さが倍増して感じるが、生憎俺は海原雄山や山岡士郎でも味皇でも無いから料理の味やその調理法に蘊蓄を述べるだけのボキャブラリーの持ち合わせは無いので、そう言うのを楽しみたい諸氏はどうかソチラに目を通して欲しい。

 宴もたけなわ、皆一様に食が進みかなりの量を腹に収めてしまい、花の乙女たる十代女子達は後程乗るであろう体重計のメモリの事を気にしつつも、やめられない止まらない状態だ。

 

 「だってしょうが無いじゃん、此処の料理がすっごく美味しいんだもん。」

 

 「ええ私も普段はこんなに食べないのだけれど美味しくてつい食べ過ぎてしまうのよ、決して普段ならこんなに食べてはいないのよ。」

 

 高二女子二人がそんな言い訳を口にするが、俺からすると『まぁ健康的で良いんじゃね』って感じ何だが、女子的には違うんだろうか。

 

 「ふふふっ大丈夫よ結衣ちゃん、雪乃ちゃん、心配なら私が後でダイエットに効果的な運動を教えてあげるから。」

 

 舞姉ちゃんのその言葉に三人の女子高生達は瞳を輝かせて『お願いします舞さん』と異口同音に口にし、食事を再開する。

 そして其れから暫くして、漸くこの宴席を儲けてくれたマイヤさんが帰還したと店長から俺達へ伝えられ程無くしてそのマイヤさんが数人の人物を伴いこの席へと来られた。

 

 「やあ皆さんおまたせしました。」

 

 右手を上げてマイヤさんが俺達へ挨拶をすると続けてマイヤさんと共にやって来られた人達からも挨拶の言葉を述べられた。

 その人達とは、雪乃の両親である雪ノ下夫妻とその姉である陽乃さん、この人と会うのはこれで三度目となるが相変わらず人好きのする表情を作るのが上手だな、見る人が見りゃそこには感情的な物があるとは感じられ無い味気無い物だがな。

 そして最近は頻繁に会っている気がする極限流空手創始者たる坂崎のご隠居ともう一人は、初めて会う人だな。

 年の頃は四十代前半ってところか、雪乃の母ままのんと同じく和服姿のちょっとキツめな美人って感じの女性だ。

 その佇まいから俺はこの女性がただならぬ実力を持つ格闘者である事を感じ取った。

 それはアンディ兄ちゃんと舞姉ちゃんに十平衛先生も同様だった様で、三人の眼光が少しだけ鋭くなっている。

 この女性が一体何者なのか、以前雪乃から聞いた話があるので俺には少しばかり心当たりがあった。

 

 「紹介しよう、この方は雪ノ下婦人の古くからの友人で雪乃君とこちらの陽乃君の古武術の師でもある、藤堂香澄さんだ。」

 

 マイヤさんが至極落ち着いた声音でその女性を俺達に紹介してくれたおかげて緊張感が幾分薄れたが、やはりそうだったのか。

 

 「はじめまして皆さん藤堂流古武術の師範を務めます藤堂香澄と申します、どうぞよろしくお願いします。」

 

 見た目から感じるよりも穏やかな声音で藤堂さんは俺達への自己紹介と挨拶をしていただき、この方々を交えてこの昼食会は再開された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




恥ずかしながら勘違いをしていました。それは藤堂香澄の年齢なのですが、彼女の年齢をリョウとロバートよりも三歳くらい歳下だと思っていたのですが、公式設定だと六歳歳下でした。
なので年令的にゆきのんのママと同世代か一つ歳下位だと考えていたんですが、しょうがないのでこの作中では香澄さん四十四歳とさせていただきます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。