バディファイトif〜臥炎キョウヤに弟がいたら〜   作:楠木東弥

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第2章開始ぃ!
全く外出てないから暇すぎて、気付けば完成してたゾ。
そういえばこの前誕生日を迎えて15歳になって、やっとR15を付けれるようになりました。
とは言っても俺の小説はどちらもR15なシーンなど一切ないわけで(捕食シーン?知らんな)

いずれR15が付かなければならないものを書いて、「これR15じゃないですか?」って言われるのが夢。
ていうか、みんな15歳未満の時でも平気でR15のやつ読んでたよね?


第二章 ABCカップ開催編
第10話 なんの変哲もない日常を(適当)


「くぁぁ……」

 

相棒学園中等部、2年A組の教室。

朝読書の時間で、僕はいつものように盛大な欠伸をかいた。

あぁ、眠い。

イーター戦による精神力の消耗で、なお眠い。

読書時間は後5分しかないけど、せめて寝とこう。

というわけで机に突っ伏そうとすると、それが何かに遮られた。

 

『キィィ』

「痛いから引っ張るな……イーター」

 

僕の貴重な睡眠を遮る存在、イーターに声をかける。

ちなみに、イーターと言ってもあのビル数階分のサイズではなく、おたまじゃくしサイズの方だ。

それを引っ剥がそうと、イーターはモンスター特有の怪力……顎力?で抵抗する。

餅のように若干形が変わるが、イーターは依然僕の頭に噛み付いたまま。

こ、こいつ……僕の睡眠を邪魔する気か?

 

ディザスターフォースを使うのも一つの手だが、こんなしょうもない事に使いたくないし、使うべきではない。

と、そこで再度眠気が襲ってきたので、もう一度欠伸をする。

すると、丁度隣の席から声がかかった。

 

「なんや、居眠り王子は今日も眠そうにしとんなぁ」

 

声の主はそう言ってケラケラ笑っている。

てか、居眠り王子ってなんだ居眠り王子って。

あれか?授業中いつも居眠りしてるからか?

 

「しょうがないだろ?ほぼ徹夜だったんだよ」

 

ドラゴンワールドやデンジャーワールド、マジックワールドなどの異世界にもちゃんと時間という概念が存在し、昼夜がある。

そしてどんな異世界も、地球と流れる時間は一緒らしい。

地球で過ごした1秒は、異世界で過ごした1秒と変わらないのだ。

いやまぁ、一日の周期が違うので日本では夜だったのに異世界では昼だった、なんてのはありふれた事だけど(というか、昨日のレジェンドワールドがそうだった)

 

「なんや、悠斗だけえらい宿題多かったんか?それは同情するで〜、宿題は学生の敵やからなぁ」

「んー、強いて言うなら、宿題よりめんどくさくて難しかったな」

 

イーターのカード化なんて偉業、宿題如きと一緒にされては困る。

ちなみに、この関西弁を使う男は禍津ジン。

飄々とした雰囲気で、いつも2つの黒いダイスを持ち歩いている、ギャンブラー気質な男だ。

 

「その宿題よりめんどくさくて難しい用事は、このようわからんモンスターに関係あることなんか?」

「お、よく分かったな。大正解の花丸だ。じゃ僕は寝る」

「ちょい待ちぃや、そないな面白そうな話、俺が噛まんわけないやろ?」

 

つまりジンは、イーターをカード化した経緯を話せと。

が、そんな事ホイホイと話していいものではないし、話す意味もない。

バディポリス、ドーン伯爵が箝口令(かんこうれい)まで敷いたしな。

 

「たまたまパックからバディモンスターが出て、興奮で眠れなかった。はい終わり」

「ほーん。ま、今はそういう事にしといてやるわ」

「はいはい。じゃ、おやすみ」

 

と言って眠ろうとするが、相変わらずイーターに邪魔されて昼休みまで一睡も出来なかった。

イーターよ、華子さんかドーン伯爵に頼んで君を殺してしまってもかまわんのだよ?

 

◆◇◆◇

 

「くぁぁ……」

 

昼休み、相棒学園の屋上。

弁当を食べながら、僕はまたも盛大な欠伸をかいた。

 

「大丈夫ですか、悠斗様」

 

と、ソフィアに心配の言葉を投げかけられる。

レジェンドワールドに行っていたせいで隈が酷い僕とは違い、ソフィアはいつも通り健康的な肌をしていた。

 

「全然大丈夫じゃないけど……ソフィアは眠くないのか?起きてる時間で言えば僕より長いだろ?」

「今日は寝ても問題のない授業が多かったので」

「あぁ、確かに理系が多かったなぁ」

 

これは別にイキリでもなんでもないが、常にモンスターの遺伝子情報に触れている僕にとって理科、特に生物学は基本的に授業を聞く価値がない。

僕の助手であるソフィアもだ。

なお、地理や公民が何もわからない僕と違って、ソフィアは全ての教科で順位一桁というバケモノスペックをしている。

 

「それで悠斗様。本当に未門牙王に挑むのですか」

「ん?そりゃまぁ。お礼もしたいしな」

 

ちなみに、お礼というのはイーター戦の事だ。

未門牙王のバディがドラムでなければ、僕はドラムをデッキに入れなかった。

つまり、イーターに勝てたのは少なからずドラム、元を辿れば牙王のおかげでもある、というわけだ。

 

「なんや自分、牙王に挑むんか」

「お前は……禍津ジン」

「ほぉ、あの書記様に覚えてもらえとったとは光栄やで」

 

なぜかジンに話しかけられた。

ちなみに、ジンの後ろにはバディである闇狐とチューナーの真間雁メグミがいる。

わざわざ何のようだろうか。

 

「何の用や?とか思っとるんやろ。バレバレやで、自分」

「そんな顔に出てたか?」

「当たり前や。んで、自分らに用はない」

 

んん?じゃあなんで来たんだ?

 

「俺ら友達やろ?友達と昼飯食べたいって思うのは不思議やない。せやろ?メグミ」

「ジン、サラッと友達を騙そうとする人は友達とは呼べない」

「何サラッとネタばらしすんねん!俺の計画が破綻したで!?」

 

……まぁ、そんな事だろうとは思ったけど。

と、そこで背筋がピリピリするような寒気を感じた。

隣を見るとソフィアがいつもより冷たい視線をジンに送りながら、ポンチョの中に手を突っ込んでいる。

ソ、ソフィアのやつ……いざとなったら無理矢理ディザスターフォースで目的を吐かせる気だ……。

 

「禍津ジン、貴方はなぜ悠斗様に近づいたの。理由次第では——」

 

——消す。

と、唇の動きだけでそう言った。

ソフィアの言葉がマジだと気付いたのか、闇狐と真間雁はジンの後ろに隠れ、ジンを人質に差し出している。

 

「死になさいジン。元はと言えば貴方が原因よ」

「ジン、私は2度も死にたくない」

「ちょ!?なにすんねんメグミ!自分ほんまに幼なじみか!?それに闇狐は俺のバディやろ!」

 

おぉ、なんかのコントを見てるみたいだ。

流石関西人、これが関西人の血筋ってやつか。

 

「んで、本当の理由はなんなんだよ」

「……はぁ、しゃあないなぁ。これは極秘機密なんやけど……」

 

ジンはそう言って頰をポリポリとかくが、

 

「早く話しなさい」

「分かった分かった、話すからその殺気抑えてくれや」

 

ソフィアの脅しには逆えず、ジンはポツポツと……いや、滅茶苦茶ベラベラ喋ってんな。

 

「シドー会長、知っとるやろ?」

「あぁ」

「んで、近々ABCカップが開催されんのも知っとるよな?」

「知ってる。てか、僕もソフィアも生徒会のメンバーなんだから知らないわけないだろ」

 

ちなみに僕が副会長、ソフィアが書記である。

ていうか、もうすぐABCカップかぁ。

あれ、準備とか生徒会に一任されるんだよなぁ。

面倒クセェ、マジで面倒クセェ。

 

「自分らが一番知っとるはずやけど、シドー会長は自己顕示欲が高いんや。まぁ親がバディポリス幹部のボンボンやし、仕方ない部分はあるやろうけどな」

「で?それが僕に近づいてきた事にどう繋がるんだよ」

 

まぁ、大体は見当が付いている。

だからこれは確認だ。

 

「ABCカップで優勝したい言うて、俺に依頼してきたんや。有力ファイターの情報収集、そして決勝で当たった時は絶対負けろ、ってゆーてな」

「はぁ!?」

 

ジンの言葉に僕は驚き、ソフィアは呆れたように肩を竦めた。

シドー……あいつ、いつまでも学習しないなぁ……。

いやまぁ、ガロウズの遺伝子情報をあんな簡単に取れた時点でわかっていたけど……。

 

「でも決勝で当たるとは……いや、出来るな」

 

あの人は、あんなでも生徒会長だ。あんなのでも。

ABCカップのマッチングなんて、どうとでも出来るだろう。

それこそ、シドーに有利な相手を連続でマッチングするようにする、なんてのも可能か。

 

「ても、それを僕に知らせたら意味なくないか?」

「はっ、当たり前やろそんなの。なにせもう交渉決裂しとるからな。口止め料を貰っとらん情報なんて、どうしようと俺の勝手や。で、たまたま悠斗がおったから声をかけた。それだけやで」

「ハハッ、ジンらしいな」

 

このカラカラと笑ってるジンの姿、録画してシドーに見せたいな。

シドーの悔しがる姿が脳内再生余裕である。

 

「で、こっちは話したんやしそっちも喋ってもらうで?ま、大方見当は付いとるけどな」

「未門牙王と勝負したいんだよ。なにせ、あの龍炎寺タスクに勝ったんだからな」

「やっぱりなぁ、俺もあの試合は感動したで」

 

と、ウンウンと頷いているが、後ろの真間雁がすぐに否定した。

 

「嘘。ジンはあの時、『勝てるわけないやろ。そないな事より特売行くで特売!メグミも付いて来ぃや!』って言ってた」

「そ、そんなわけないやろ。ちゃんとスマホで見とったで?」

「それも嘘。牙王くんが龍炎寺くんに止めを刺す瞬間、ジンは半額の牛肉に夢中になってた」

「なんでメグミはそないな詳細まで知っとんねん!?」

「私はジンのチューナー兼マネージャー。情報収集は当たり前よ」

 

そう言って真間雁はジンの目の前でピースを作り、完全勝利を収めた。

しかしこの2人、ほんと仲良いなぁ。

なんていうか、気軽に話せる仲というか。

 

「お、俺のことはもうえぇんや。悠斗、もうすぐ昼休み終わるで?もう行った方が良いやろ」

「え?うっわ、後20分しかなのか。早く食べて——」

「その弁当やけど、もうないで?」

「え?」

 

そんなはずないだろ。

だって、まだ僕は半分も食べてないんだぞ?

などと考えながら視線をすぐ下、弁当に移すと本当になかった。

ちなみに、ソフィアの弁当はちゃんと残っている。

が、僕の弁当がないのを見て、

 

「も、申し訳ありません、悠斗様。私の注意が甘かったばっかりに……」

 

と言って項垂れているソフィアはわずかに顔を怒りに染め、腕が震えていた。

無表情が普通のソフィアがこんな表情をするというのは割とレアだ。

心なしか、全身から負の雰囲気が出ているような気がする。

というか、一体犯人は誰なんだ?

 

『ケフゥ』

 

という声が、ベンチの下から聞こえてきた。

ベンチの下に手を伸ばすと、モンスター特有の感触が返ってきたので勢い良く引っ張る。

 

『キシャア』

 

出てきたモンスター、イーターは首……首?のような部位を傾げているが、僕は見た。

イーターの口の周りに、幾つもの米粒が付着しているのを。

 

「悠斗様」

「みなまで言わなくて良い。僕に考えがある」

「ダー。悠斗様の思し召しのままに」

 

その瞬間、僕とソフィアの心は完全に一致した。

——今日の夕飯、イーターだけ抜きな。




登場人物の資料を集めるためにアニメ見てたら、色々なキャラが好きになったゾ。
その中でも特にジンと真間雁が好きになったので、原作より活躍シーンが多くなるのも致し方なし。
てか、今回ファイトもなければ話もほとんど進んでなくて草。
ちなみにミニイーターが出てきているのには理由があり、カード化したはいいけど、イーターはあくまで大邪神。
その力は完全にはカードに収まらず、このように出てきてしまっている、と解釈してくれれば……。

取り敢えずもう言うこともないから、高評価と感想ください!オナシャス!
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