バディファイトif〜臥炎キョウヤに弟がいたら〜   作:楠木東弥

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気付けばカラーバー、しかも赤が付いていました、まる。
何度も何度も見返して、やっと現実だと理解したゾ。
ハーメルンであまり人気のないバディファイトでこれは嬉しい……嬉しくない?
これからも週一投稿にはしたいから、オッスお願いしま〜す。
あ、後感想ください感想!
マイページを開いて、感想が来てたら滅茶苦茶嬉しいんですよ。


第11話 対決!荒神ロウガ!

それから。

まだ弁当を食べ終わっていないソフィアを置いて、僕は初等部校舎を走っていた。

理由は単純明快、未門牙王とファイトするため、6年C組の教室を目指しているのだ。

しかしまぁ、ただでさえだだっ広い校舎なのでかなり距離があり。

ほぼ全速力で走ったため、6Cの教室前に着いた時には額に汗が滲んでいた。

 

うーん……やっぱりディザスターフォースがあるとはいえ、真面目に体を鍛えるべきだろうか。

と、そんな事を考えながらスライド式の扉を開ける。

すると、僕に視線が集中した。

中学生が初等部の教室に来る事が珍しく、尚且つ僕が臥炎キョウヤの弟だから、というのもあるのだろう。

 

「未門牙王は……いた」

 

視線を動かし、教室の隅でカードを広げている牙王を発見した。

ので、机と生徒を避けながら牙王に近付いていく。

向こうもこちらに気付いたらしく、その鋭い目つきで僕を射抜いている。

いや、多分睨んでないな。あれが普通なんだ。

そして、牙王の席に近づいたので口を開く。

 

「えっと、君が未門牙王?」

「そうですけど……アンタは?」

「僕は悠斗、臥炎悠斗だ。後、タメ口で良いよ」

「そうか!話のわかる先輩で助かるぜ!んで、悠斗先輩は俺に何の——」

「ブフゥッ!」

 

と、牙王が僕に要件を訊く最中に、誰かが吹き出した。

その人物は牙王のすぐ隣で弁当をかき込んでいたのだが、それを吹き出してしまったらしい。

 

「うぉぉっ!?どうしたんだよ爆!」

「おまっ、牙王!知らないのか!?」

「知らないって何がだよ」

「この人は臥炎財閥の御曹司、臥炎キョウヤの弟だ!」

 

へぇ、この弁当を吹き出した人は爆って言う名前なのか。

オレンジの半袖の上に青いつなぎを着て、白い鉢巻のようなものを巻いている。

しかしこの人、なんで半分だけつなぎを捲っているんだ?

 

「へぇ、すげぇんだな!悠斗先輩!」

「いや、凄いのは僕じゃなくて兄さんの方だから」

 

実際、僕は何も凄くない。

一応、生物学に関してはいくつか偉業を成し遂げているが、それだけだ。

コアデッキケースの生産方を確立した兄さんの方が、圧倒的に凄い。

 

「それで用件だけど、僕とファイ——」

「おい、貴様が龍炎寺タスクのライバルか」

 

と、またも同じタイミングで誰かが吠えるように叫んだ。

またか……と呆れながら声の主の方向、扉の方に視線を向ける。

そこには、肩に《アーマナイト・イーグルA(エース)》を乗せた荒神ロウガがいた。

 

中等部2年ランキング1位の人間がなぜここに……いや、さっき叫んでたな。

貴様が龍炎寺タスクのライバルか、と。

なら、ロウガも牙王とファイトしに来たってことか?

と、そんな事を考えている間にも、ロウガは距離を詰めてくる。

 

「もう一度聞く。貴様が龍炎寺タスクのライバルか」

「あぁそうだぜ……ですよ。荒神ロウガ先輩」

「フッ、そうか。龍炎寺タスクが認めたライバルというのはお前か」

 

ロウガの奴、久しぶりの再会なのに無視かぁ。

いやまぁ、僕はロウガが所属している組織、ディザスターを抜けた人間だ。

嫌われるというのも、無理のない話だろう。

 

「放課後、俺とファイトしろ」

「どうしてファイトしなきゃならないんですか」

「お前にはこの前、キャッスルで言ったはずだ」

 

と、牙王とロウガだけで話が進んでいってしまう。

にしても牙王、心なしか僕や爆と話す時よりも声が荒いような気がする。

ロウガには好印象を抱いていない、ってことか。

 

「だったら、ちゃんと名前で呼んでくれよ……!」

「フッ、お前なんぞ龍炎寺タスクのライバルで十分だ」

 

牙王とロウガの間で、バチバチと火花が散った。

一番側にいる爆も、2人をハラハラとした表情で見守っている。

って、待て待て。

 

「ロウガ、悪いけど僕っていう先約があるんだ。順番は守ってくれ」

 

ロウガの肩を掴むと、鬼のような形相で睨まれた。

が、僕はこれでも世界を滅ぼすモンスターと対峙したこともあるんだ。

それくらいで引くほど、甘くない。

 

「えぇっ!?悠斗先輩ってそのために来てたのか!」

 

牙王が驚いているが、今は無視だ。

 

「フンッ、悠斗、お前に興味はない」

「それを言ったら僕だってロウガに興味ない。僕はただ、牙王と戦いたいだけなんだよ」

「ならばファイトだ。どちらが先に未門牙王と戦うか。それを賭けてな」

「あぁわかった。上等だよ」

 

ロウガは数秒間僕を睨んだ後、鼻を鳴らして出ていった。

これは想定外の事態だけど、まぁいいか。

勝てば牙王と戦えるのだから、さして問題はない。

 

「あー、すまん。勝手にあんな事言って」

「いや、問題ないぜ先輩。俺も戦ってみたかったしな」

「え……?でも、ロウガとのファイトは嫌そうに見えたけど」

「あー、それはその……」

 

言葉に詰まり、視線を泳がしている牙王を見て察した。

なるほど、何か事情があるって事か。

なら、無理に聞き出すこともない。

それに……さして興味もないしな。

 

◆◇◆◇

 

「バディファイトあるところ奈々菜パル子あり!」

 

放課後、ファイティングステージ。

僕とロウガが定位置に着くと、上空にUFOが現れ聞き慣れた声がステージに響いた。

そのUFOに乗っているのは、初等部6年の放送部員、奈々菜パルコさんとそのバディ《火星人UFO タコ助》だ。

 

「ななななんと!今回の対戦カードは意外や意外!中等部ランキング1位の荒神ロウガ選手と、あの臥炎財閥当主の弟、臥炎悠斗選手だぁー!」

 

まぁ、意外といえば意外か。

僕は基本ファイトをしないし、ロウガと戦ったことなんてなかったのだから。

 

「どういう経緯で対戦カードが組まれたかは不明ですが、この2人の対戦を夢見た方は多いのではないでしょうか!?ロウガ選手は当然として、悠斗選手はランキングには載っていませんがその実力はランキング上位に匹敵するともっぱらの噂!大熱戦になるのは火を見るよりファイヤーです!」

 

しかしあの子、テンション高いなぁ。

同じ女子でも、ソフィアと正反対の性格だ。

 

「来たれドラゴン、舞えよ竜!ダークルミナイズ、ドラゴンズヴァーズィン!」

「エースの力がお前を砕く!ダークルミナイズ、エース・デフィート!」

「それでは宣言しちゃってください!バディ〜」

「「「「ファイト!」」」」

「「オープンザフラッグ」」

「ドラゴン・ツヴァイ」

「デンジャーワールド」

 

数百単位の観客の宣言で、ファイトが開始する。

先行はロウガからだ。

 

「チャージアンドドロー。装備!《崩滅槍 天抉り》!」

 

赤く染まる、三叉の槍。

それを装備し、ロウガはセンターエリアに降りた。

ここまでセオリー通りか。

 

======

 

《崩滅槍 天抉り》

ワールド:デンジャーワールド

属性:[タイラント][武器]

打:2/攻:7000

装備コスト:ゲージ2を払う。

■場のこのカードは相手のカードの効果で破壊されず、手札に戻せない。

■君のライフが回復した時、君のデッキの上から1枚をゲージに置き、そのターン中、このカードは2回攻撃を得る。

この能力は1ターンに一回だけ発動する。

『千丈の堤も、蟻の穴より崩れる。天井の世もまた同じ』

 

======

 

「さらにライトに《タイラント・ジン》をコール」

 

======

 

《タイラント・ジン》

ワールド:デンジャーワールド

属性:《タイラント》

サイズ:1

打:2/攻:3000/防:2000

■”ランプの願い”:君の場の《武器》が攻撃した時、君のライフを+2!

“ランプの願い”は1ターンに一回だけ使える。

『どんな願いでも叶えてやろう。ただし、対価は頂くがな』

 

======

 

そして、ロウガが直接アタックしてきた。

《ジン》の能力でライフ+2され、ライフ回復したことでゲージ+1される。

限りなくシナジーが高く、無駄がない。

 

「はぁぁ!」

「くっ……!」

 

ライフが18になり、僕のターン。

 

★荒神ロウガ ライフ:12/手札:4/ゲージ:2/ライト:《タイラント・ジン》/装備:《崩滅槍 天抉り》

 

「ドロー、チャージアンドドロー」

 

マズいな。

手札に《超越竜王 エーヴィヒカイト》がいない。

かといって、他のモンスターをコールしたのでは()()()()()()()()()()

こうなったら、強引に引き寄せるか。

 

「センターに《魔竜の眷属 デストラクタ》をコール。ライフ2を払い、ツードロー」

 

チッ、チャージカードは来たがヴィーは来ていない。

 

「さらにレフトに《舎弟見習い ゴーゴー・剛》をコール。デッキから3枚をオープンして……よしっ、《超越竜王 エーヴィヒカイト》を手札に加える。そして、そのまライトにバディコール!」

『ハッ、荒神ロウガよ。貴様なぞ、我がマスターの敵ではない』

「アホ、それはまだわかんないだろ」

 

バディファイトは、どれだけ良いカードが揃うかにかかっている。

それに……ロウガは僕の弱点とも言えるカードを持ってるしな。

 

「《幸いの竜 フォーボルカ》を捨て、ゲージ+2。さらにライフ2を払い、《ヴィー》の能力発動!デッキから3枚オープン。その中の《剣竜隊長 ドライ・エッグ》をサイズ0でセンターにコールだ!」

 

《デストラクタ》を破壊し、新たなモンスターがセンターエリアに召喚される。

3メートルほどの巨大な赤竜が鎧を纏い、巨大な双剣を構えているそのモンスター。

 

======

 

《剣竜隊長 ドライ・エッグ》

ワールド:ドラゴンワールド

属性:[武装騎竜][赤竜]

サイズ:3

打:2/攻:8000/防:6000

コールコスト:ゲージ2を払う。

■このカードが攻撃した時、相手の場のモンスター全てを破壊し、破壊した枚数分、相手にダメージ!

『武装騎竜団剣竜隊長が相手になろう』

 

======

 

「《ドライ・エッグ》でファイターにアタック!そして能力発動、《ジン》を破壊してダメージ1!」

「受けよう!」

「《ヴィー》と《ゴーゴー》も続け!」

「くれてやる!ぐっ……!」

「ターンエンド」

 

★悠斗 ライフ:15/手札4/ゲージ:1/センター:《剣竜隊長 ドライ・エッグ》/ライト:《超越竜王 エーヴィヒカイト》/レフト:《舎弟見習い ゴーゴー・剛》

 

「ドロー、チャージアンドドロー。チッ、ライフ6か」

「5以下だと、お前の独壇場が展開されちゃうだろ?寸止めは当然だ」

「フンッ、そんなもので俺を止められると思ったか?キャスト!《闘気暴走》!ライフ2を払いゲージ+4!」

「マジかよ……!」

 

これでロウガのライフは4。

マズいな、アレが来るぞ……!

 

「センターにバディコール!《アーマナイト・ケルベロスA》!」

「フンッ、ぶちのめしてやろうぜロウガ!」

「当然だ!《ケルベロスA》の能力発動!魔装合体!」

 

瞬間、地獄の番犬が《天抉り》と合体した。

これが、これこそがAの能力……!

アイテムと合体し、絶大な力を与えるというもの。

 

======

 

《アーマナイト・ケルベロスA》

ワールド:デンジャーワールド

属性:[アーマナイト]

サイズ:2

コールコスト:ゲージ1を払う。

■”魔装合体”:君のライフが5以下なら、場のこのカードを君の場の《武器》のソウルに入れて良い。

■このカードが君の《武器》のソウルにあるなら、その《武器》の打撃力+2!

■”ガルチャージ!”:このカードが君の武器のソウルにあるなら、ゲージ3を払って良い。払ったらそのターン中、その《武器》の打撃力+3する。

 

======

 

今のロウガのゲージは8。

ということは、間違いなくアレが来る!

 

「ゲージ6を払い、《天抉り》の打撃力+6!つまり、今の《天抉り》の打撃力は10だ!」

「ななななんと!通常のフラッグであれば一撃で消し飛ばす打撃力だぁ!悠斗選手のライフは15だが、バディギフトでライフが回復したことにより今の《天抉り》は2回攻撃を持っています!防御魔法を持っていない悠斗選手、ロウガ選手の猛攻をどう乗り切るのかぁ!?」

 

うん、わかりやすい解説をありがとうパル子さん。

しかし打撃力10の2回攻撃とか……ちょっと、強すぎるんじゃないかな。

 

「まだだ!《アーマナイト・グリフォンA》をコールし、再び魔装合体!これで《天抉り》は貫通を得た!さらにキャスト!《餓狼深気功》。ライフ+2、さらに貴様のライフが俺より4以上あるなら、さらに+6だ!!」

「来たよ最悪のカードがさぁ!」

 

最初のライフ差から、10もあるのだ。

僕とのファイトは、最も《餓狼深気功》を使いやすいだろう。

そして、今のロウガのライフは13……!

 

「貴様のライフ、消し飛ばしてやろう!《天抉り》で《ドライ・エッグ》にアタックだ!」

 

これで《ドライ・エッグ》が破壊されれば、貫通で僕はダメージ10か。

それは、少々どころではなくマズいな。

 

「手札の《魔竜の眷属 カース・ドラゴンJr.》を捨てる!捨てたら、その攻撃を無効化する!」

「なんだとっ!?ならば、2回目だ!」

「手札の《氷竜王 グラキエス》を捨て、ライフ1を払う!その攻撃を無効化だ!」

「おおっと悠斗選手!あの打撃力10の2回攻撃から完全に耐え抜いたぁ!ファインプレー!なんというファインプレーだぁ!」

「クソッ!ターンエンドだ!」

 

さて、このターンで決めさせてもらうぞ!

 

★ロウガ ライフ:13/手札:1/ゲージ:2/装備:《崩滅槍 天抉り》




俺がキャラのデッキをチューニングする時は、3DSでデッキを作ってひたすらNPCと対戦します。
そうしたらここまずいな、とかこのカードは別のにしたほうが強いな、とか課題点がバンバン見つかるので助かりますねぇ。
というか、神シリーズのカードも登録されたゲーム、スイッチで発売されないかなぁ。
神シリーズで作ってみたいデッキとか、たくさんあるんすよねぇ。

あ、後この前やっとフルコレクターという称号を獲得できたゾ……。
『ヒーロー対戦 NEW generations』っていうパックに収録されている、《暦級五番艦 サツキ》と《火星のイケメンヒーロー タコ助》の帝都クウと奈々菜パル子が可愛すぎるのだが。
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