バディファイトif〜臥炎キョウヤに弟がいたら〜 作:楠木東弥
《灼熱の鉄甲番長 デュエルイェーガー》
ワールド:エンシェントワールド
属性:[竜王番長]
サイズ:3
打:2/攻:10000/防:5000
コールコスト:君のデッキの上から1枚をこのカードのソウルに入れ、ゲージ2を払う。
■君のドロップゾーンにサイズ3のモンスターが5枚以上あるなら、このカードの打撃力+1し、貫通を得る。
■”対抗”:君の手札のサイズ3のモンスター1枚を捨てて良い。捨てたら、このカードをスタンドする!
能力:ソウルガード
『使い手の熱気に呼応するが如く、鉄甲は激しい熱を帯びる』
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悠斗くんのデッキがほぼサイズ3のモンスターで構成されているため、かなりの猛威を震えるモンスター。
「来たれドラゴン、舞えよ竜!ダークルミナイズ、ドラゴンズヴァーズィン!」
「爆発的ドラゴンデッキスペシャル!ルミナイズ!超爆ドラ!」
確か、爆が作ったドラゴンデッキだから爆ドラだったか。
そして超が付いているという事は、あの時よりも進化してると考えて良いだろう。
まず間違いなく……《ガルガンチュア・パニッシャー!!》は入っているはず。
「それでは、バディ〜」
「「「「ファイト!!」」」」
「「オープンザフラッグ!」」
「ドラゴン・ツヴァイ」
「ドラゴンワールド!」
先行は僕からか。
じゃあ……まずは小手調べだ。
「チャージアンドドロー。センターに《超武装騎竜 ガルガニックフェザー・ドラゴン》をコール!そのままアタックだ」
「ライフで受ける!」
牙王のライフが8となり、ターンエンド。
★悠斗 ライフ20/手札3/ゲージ:3/センター:《超武装騎竜 ガルガニックフェザー・ドラゴン》
「へへっ、行くぜ!ドロー、チャージアンドドロー!ライトに《ヴェノムハルパー・ドラゴン》、レフトに《迅雷騎士団副団長 ゴルディオン・ハルバード》をコール!」
「再び私をコールしてくれた事、感謝いたします。未門牙王」
《ヴェノムハルパー》は深紅と銀の外皮に身を包み、身体中から刃が突出している四足歩行のドラゴンだ。
そして《ハルバード》は黄金と白銀の鎧を纏い、斬撃用の短槍を2本構えている。
まぁ、短槍と言ってもそれは《ハルバード》にとってで、人間にとっては十分長槍に分類されるが。
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《ヴェノムハルパー・ドラゴン》
ワールド:ドラゴンワールド
属性:[武装騎竜][赤竜]
サイズ:1
打:2/攻:4000/防:1000
■このカードが相手にダメージを与えた時かモンスターを破壊した時、君のデッキの上から1枚をゲージに置く。
『斬撃と毒撃、お好みなのはどちらかね?』
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《迅雷騎士団副団長 ゴルディオン・ハルバード》
ワールド:ドラゴンワールド
属性:[武装騎竜][赤竜]
サイズ:2
打:2/攻:6000/防:6000
コールコスト:ゲージ2を払う。
■このカードがセンターに移動した時、相手の場のモンスター1枚を破壊する。
能力:移動
『振るわれしは黄金の双牙——まさしく、疾風迅雷が如く』
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「そして装備、《鉄拳 ドラゴナックル》!」
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《鉄拳 ドラゴナックル》
ワールド:ドラゴンワールド
属性:[ドラゴン][武器]
打:2/攻:4000
装備コスト:ライフ1を払う。
■このカードが相手にダメージを与えた時、君のデッキの上から1枚をゲージに置き、君のライフを+1する!
■”対抗”:ゲージ1を払って良い。払ったらそのターン中、このカードの攻撃力+2000する!
『君の心が相棒と共にある限り、鉄拳が錆びつく事はない』
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《ドラゴナックル》か。
これまた割と厄介で、パックから出にくいカードを。
にしてもあの鉄拳、手の甲あたりに太陽のマークが刻まれているあたり牙王にピッタリだな。
「おおっと!早速来ました牙王フォーメーション!牙王選手、初っ端から飛ばしてきたー!」
牙王フォーメーション……?
それが何なのかわからないが、今の牙王はそのフォーメーションが組まれているらしい。
「《ハルバード》、《ガルガニック》にアタックだ!」
手札に防御カードは無く、あっても使う価値はないので大人しく破壊される。
「俺と《ヴェノムハルパー》で悠斗先輩にアタック!」
「ライフだ」
これでライフが16となり、牙王のゲージが+2される。
ふむ……今の牙王が狙っている事が、なんとなく分かった。
「牙王、君はゲージを溜めて《ガルガンチュア・パニッシャー》を打とうとしてる。違うか?」
「おっ、大正解だぜ、先輩」
やっぱりか。
おそらく、《ガルガンチュア・パニッシャー》を打ちやすいように爆がゲージを溜めやすいデッキを構築したのだろう。
そのデッキビルドの手腕は、手放しで称賛できる。
ディザスターのデッキビルダー、グレムリンに勝るとも劣らないレベルだ。
★牙王 ライフ:8/手札:4/ゲージ:3/ライト:《ヴェノムハルパー・ドラゴン》/レフト:《迅雷騎士団副団長 ゴルディオン・ハルバード》/装備:《鉄拳 ドラゴナックル》
「僕のターン。ドロー、チャージアンドドロー。ライトにバディコール、《超越竜王 エーヴィヒカイト》。さらに手札から《幸いの竜 フォーボルカ》を捨て、ゲージ+2。そしてライフ2を払い、《エーヴィヒカイト》の能力発動!」
デッキの上から3枚がオープンされる。
1枚目、《紅晶竜 カンパーリ》。
2枚目、《超流星竜 ゼニスレイター》。
3枚目、《緑晶竜 シード・ルー》。
ここは《カンパーリ》をコールしたいところだが、それは出来ない。
なにせあの《ハルバード》の能力で、僕のモンスターは確定で一体破壊される。
破壊するモンスターはソウルガードがない奴を選ぶのが普通であり、つまり僕はソウルガードを持つモンスターを選ぶ必要がある。
そして、その条件をクリアするモンスターはこの中でただ一体、《シード・ルー》だけだ。
「センターにコール、《緑晶竜 シード・ルー》」
《シード・ルー》は、《カンパーリ》と同じく[プリズムドラゴン]だ。
しかし、こちらはあのように見る者を感嘆させるような魅力はない。
それどころか、恐怖を覚える人もいるだろう。
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《緑晶竜 シード・ルー》
ワールド:スタードラゴンワールド
属性:[プリズムドラゴン]
サイズ:3
打:2/攻:8000/防:5000
コールコスト:ゲージ2を払い、君のデッキの上から1枚をソウルに入れる。
■このカードが破壊された時、君のライフを+1!
■このカードが攻撃した時、君のライフが7以上なら相手の場のモンスター1枚を破壊する。
能力:2回攻撃/ソウルガード
『自分がどんな過程を経て生まれたのか、我らにもわからないのだよ』
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「アタックフェイズ」
「《ハルバード》!センターに移動だ!そして能力発動、《シード・ルー》を破壊!」
「《シード・ルー》の能力発動、ライフ+1だ。そして、《シード・ルー》で《ハルバード》にアタック。さらに能力発動、《ヴェノムハルパー》を破壊」
これで《ハルバード》を破壊し、4点を叩き込む。
その予定だったが、牙王は予想以上にやり手だったらしい。
「キャスト!《ドラゴエナジー》!」
「おおっと出ました《ドラゴエナジー》!場の[武装騎竜]一体の攻防を+3000させる、圧倒的初見殺しのカードです!そして魔法が使えない悠斗選手!これを防ぐ手段はナッシング!」
「ハハ、やべー。やったなぁ」
これは、シンプルに僕のプレイミスだ。
《ヴィー》で攻撃していれば、まだ2回攻撃を持つ《シード・ルー》がいた。
2回攻撃を持つ《シード・ルー》を先に攻撃させてしまった、僕のミス。
いつもならサポート室から注意してくれるソフィアも、今だけはいない。
「《ヴィー》で《ハルバード》にアタック。そのままターンエンドだ」
★悠斗 ライフ:17/手札:2/ゲージ:1/ライト:《超越竜王 エーヴィヒカイト》
「俺のターン!ドロー、チャージアンドドロー!レフトに《ヴェノムハルパー・ドラゴン》をコール!さらにライトにバディコール!《ドラムバンカー・ドラゴン》!」
「やっとオイラの出番だ!暴れるぜ牙王!」
「おう!《ドラム》、悠斗先輩にアタックだ!」
《ドラム》がいつぞやのように武器を吹かし、僕に突っ込んでくる。
「突貫!ドリル・ラム・バンカー!」
「ぐっ……!」
これで、僕のライフは15に。
全部食らったら9か……それは、ちょっとどころじゃなくマズいな。
「俺と《ドラム》、《ヴェノムハルパー》で連携攻撃!」
「全部ライフだ!」
《シード・ルー》があんなアッサリと破壊されたのが、ここにきて響いてる。
★牙王 ライフ:10/手札:2/ゲージ:5/ライト:《ドラムバンカー・ドラゴン》/レフト:《ヴェノムハルパー・ドラゴン》/装備:《鉄拳 ドラゴナックル》
僕のターン。
早速ライフ2を払い、デッキの上から3枚をオープンする。
「ライトに《神火の騎竜 ローメディウス》をコール。そしてセンターに《魔竜の眷属 デストラクタ》をコール。ライフ2を払い、ツードロー。さらに《魔竜の眷属 ゴライオウ》を捨て、ゲージ+2」
これで僕は手札、ゲージ共に3か。
「《ヴィー》で牙王にアタック」
「受けるぜ!」
「《ローメディウス》の2回攻撃!」
「それも受ける!」
「《デストラクタ》でアタックだ!」
「ぐっ……!」
これで、牙王のライフは3。
ドーン伯爵から口止めされているが……ここで使わなきゃ、僕は勝てない。
だから使う。
「ファイナルフェイズ!必殺コール!《ヴィー》をソウルに入れ、センターに《ドラムバンカー・ドラゴン ドリル・ラム・バスターブレイク》をコール!」
「ななななんとぉ!悠斗選手、必殺モンスターなるものを使ってきました!必殺技と思われますが、悠斗選手はモンスターしか使えません!という事は、あれはモンスターなのでしょうか!?ですが、あんなものは見た事がありません!」
必殺モンスターは、未だカードの量産化がされていない。
持っているのは、各ワールドの深部に潜った極々少数だけ(まぁ、この《ドラム》は別口だが)
パル子さんがこんな反応をするのも無理はない、か。
「いけ《ドラム》!牙王にアタックだ!」
牙王の《ドラム》より大きく、より鋭利なドラム・ラム・バンカーが稼働し出した。
辺りに心地の良い重低音を響かせ、赤い炎と白い煙が吹き出し始める。
そして、そのまま勢い良く牙王に向けて飛んで行く。
対抗が使えない牙王にドリルが突き刺さり、呆気なくライフを0にした。
「はぁ……はぁ……楽しかったよ、牙王」
ゲームエンドを告げるシステムアナウンスが鳴るのを待っていると、別の音がどこかから響き始めた。
ドクン……ドクンと、何かが脈動するような……そう、まるで心臓のような……。
「……まだ……だ……」
その呟きは、牙王から漏れた。
反対側のファイタースペースに視線を向けると、《ドラム》の衝撃でうつ伏せの状態となった牙王がいる。
この心臓のような鼓動は、牙王が出しているのか。
「まだ……終わってねぇ……」
そして、牙王は立ち上がる。
フラフラになりながらも、ゆっくりと、確実に。
そして見た。
牙王の心臓に重なるように、赤いオーラで出来た心臓があるのを。
「まだ勝負は、終わってねぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
あの魔法の名は、《ドラゴン・ハート》。
ライフが0になった時、ライフ1として復活出来る魔法だ。
その魔法で、未門牙王は僕の猛攻から耐え抜いたのか。
「ハハ……見事だ、未門牙王。ターンエンド!」
もっと強い復活魔法(《バディトゥギャザー!》)があるのに、わざわざ《ドラゴン・ハート》を使った理由。
俺がバディファイトを始めた理由に繋がるのですが、俺が小学校3、4年の頃、バディファイトの漫画が連載開始しました。
んで、第一話でタスクくんはアニメとは違い、《ガルガンチュア・パニッシャー》を使って牙王くんのライフを0にしたのです。
その時使った復活魔法が、《ドラゴン・ハート》だったんだゾ。
何年も前の事なのに、それはかなり鮮明に覚えていてなぁ。
思わず、使いたくなったのですよ。