バディファイトif〜臥炎キョウヤに弟がいたら〜 作:楠木東弥
でもまぁ、以前は一ヶ月に2回とかだったから随分マシになったはず。
てか、今回のタイトル城之内死す!並のネタバレで草。
そういや、最近3DSでバディファイトキャラのデッキを作って調整していますねぇ!
その中でもジェムクローン、ヴァリアブルコード、煉獄騎士デッキにロマンを感じたけど、実力はお察し。
強いと思ったのは《獄天竜 ヘルエンド・ヘブンズ》主軸の灼熱地獄デッキです。
んで、気付けばBPが100万を超えていた。うせやろ?
「見事だ、未門牙王。ターンエンド」
★悠斗 ライフ:5/手札2/ゲージ:0/センター:《ドラムバンカードラゴン ドリル・ラム・バスターブレイク》/レフト:《神火の騎竜 ローメディウス》
僕の正真正銘の切り札、《ドラム バスターブレイク》は対抗無効だ。
しかし、その効果は《ドラム》とバトルしている間だけ発動するもの。
バトルした後に復活魔法である《ドラゴン・ハート》を使われても、どうしようもない。
しかし、しかしだ。
なぜ牙王は、手札に《ドラゴン・ハート》を持っていた?
あの魔法は、『必殺技で倒された時』という条件が付いている。
必殺モンスターも必殺技の枠組みに入っているので復活は可能だが、気になるのはそこではない。
僕のデッキは必殺技を入れる事が出来ないのだ。
牙王が必殺モンスターを知っていた可能性は、ほぼ0%。
ならばどうして……。
いや、これはただの言い訳だな。
大事なのは未門牙王が生き残った、この事実だけだ。
「すげぇ……やっぱすげぇよ悠斗先輩!アンタのファイト、すげぇワクワクする!」
「そう……か?僕のファイトがワクワクする……?」
「あぁ!まるでびっくり箱みてぇだ!」
いやまぁ、確かに僕のデッキは牙王にとってびっくり箱みたいなものだろう。
なにせ、必殺モンスターを始め世間一般には認知されていないモンスターがデッキに入っているのだから。
何が来るかわからない、というのは割と恐怖だと思うけど……牙王はそうではないらしい。
「いくぜ悠斗先輩!《ドラム》!センターをこじ開けろ!」
「任せろ!突貫!ドリル・ラム・バンカー!」
ドリルによって《ドラム バスターブレイク》が破壊されるが、ソウルガードで復活。
「《ドラム》は2回攻撃を待ってる!もう一回《ドラム》にアタックだ!」
「えぇい、オイラと同じ名前でややこしいんだよ!くたばれぇぇぇ!!」
そして《ドラム バスターブレイク》が破壊され、僕のセンターがガラ空きになった。
《ドラゴナックル》と《ヴェノムハルパー》、合わせて4ダメージ。
残りのライフは1で、なんとか耐えられた計算だけど……。
「ファイナルフェイズ!」
ハハ……そりゃ、そうなるよな。
瞬間、ファイティングステージの結界ギリギリに
そして、どこからともなく現れた黒竜の腕が剣の柄を握り、強引に鎖を引き千切る。
露出した剣は、あの龍炎寺タスクの代名詞とも言えた必殺技で——。
「《ガルガンチュア・パニッシャー!!》」
それが、僕に向けて振り下ろされる。
炎に燃える視界の中、僕のライフが0になり、バディファイト結界が解除された。
そして、牙王がスポーツが終わった時のように構えを取り、
「押忍!ありがとうございました!」
と言った瞬間、またも大歓声が響き渡った。
あーあ……ハハ、僕の負けか……。
「未門牙王!とても……とても楽しい勝負だった!」
「あぁ!俺も楽しかったぜ!」
これでわかった。
未門牙王、彼は……いや、彼らは十分臥炎キョウヤの脅威になりうる。
それがわかっただけで、わざわざファイトを申し込んだ価値があったというものだ。
「なぁ!俺とダチになってくれよ!」
「ダチ……?あぁ、友達か」
友達……まぁ良いか。
特に損があるわけでもないし、なっておいた方が気軽に交流出来るだろう。
「わかった。僕で良ければ、牙王のダチにさせてくれ」
「あぁ!もちろんだぜ!」
こうして、僕は牙王のダチになった。
◆◇◆◇
ファイターだけが通れる、ファイティングステージの外へ繋がる通路。
そこで悠斗は、
「くっそ……」
と悪態を吐き、壁を軽く殴った。
その行為は、悔しさから。
ソフィアとは違い、圧倒的にメタられていたわけではない。
だというのに、負けた。
それが、悠斗の心に不安と影を落とす。
『マスター……』
そんなバディを見て、エーヴィヒカイトも悔しさを覚えた。
自分がもっと強かったならば。
自分がもっと強いモンスターを召喚できたならば。
そんな後悔が、思考を埋め尽くす。
「……なぁヴィー、牙王ってファイトを始めてまだ一年も経ってないんだよな」
『確か、そのはずだ』
「ハハ、そんな奴に負けたのかぁ。ソフィア以外に負けるつもりはなかったんだけどなぁ……」
悠斗は、ずっと昔からバディファイトをやっている。
4年前からは、各ワールドを旅して数々の強力なモンスターをカード化して回り、確実に強くなっていた。
それが、死線も潜っていないような小学生に負けたのだ。
悔しくないわけがない。
「……多分、てか絶対、僕はこれ以上強くなるのは不可能だと思う」
『であろう、な……強いモンスターをデッキに加えたところで、それが戦力強化に直結するとは限らない』
「だから」
『ならば』
「『これ以上強くなりたいなら、
それは、彼らが前々から思っていた事。
エーヴィヒカイトが強いと言われる理由は、その能力故だ。
ライフ2を払い、強力なモンスターをサイズ0としてコールする。
逆に言えば、そこしか強い箇所がない。
攻撃力も防御力も高いとは言えず、2回攻撃も貫通もなく、他に強力な能力などすらない。
もっと言うならば、ライフ2を払うという、ツヴァイでなければまともに扱えないデメリットがある時点で強いとは言えないだろう。
『我は強くなりたいし、可能性だってあるだろう。だが、確実に強くなれるかはわからない』
「強くなれる可能性が低いとか、そんな事は言ってられない。強くならなきゃ、兄さんの計画は潰せないんだ。強くなるしかないんだよ」
まぁ、その前にABCカップがあるけどな、と呟いて。
こうして一組のバディは、更なる強さを求めた。
◆◇◆◇
「行くで、メグミ。随分とおもろいモンが見れたわ」
メグミと共に悠斗対ロウガ、悠斗対牙王を観戦していたジンは、そう言って立ち上がる。
いつものように、指で2つの賽子を弄りながら。
「ジン、貴方はどう思う?未門牙王のこと」
「まぁ、悠斗に勝っとる時点で強いっちゅーのは明白や。やけどまぁ」
そこで一旦言葉を区切り、前髪で隠れているチューナーの瞳を見据え、
「俺の敵やないで」
ケラケラと笑った。
嘲笑するように、純真無垢に、見下したように笑う。
そして、メグミと共に誰に対してでもない言葉を紡ぐ。
「「だって、悠斗は前より弱く
ジンはこれからの展開を思い、顔を手で覆って笑う。
こうして一組のファイターとチューナーは、高みの見物と洒落込む事にした。
◆◇◆◇
「牙王のやつ、初っ端にしては使いこなせてるな」
「そうね。でも、負けてた可能性も十分あったわよ?」
「わかってる。改善点はまだまだあるって事だ。デッキビルダーの腕がなるぜ」
そう観客席で話すのは、牙王のデッキビルダーである大盛爆とそのライブラリー、宇木くぐるだ。
彼らは牙王のファイトを観戦し、デッキの改善点と悠斗の情報を集めていた。
その理由は、
「で、どうだくぐる。悠斗先輩の使うカード……特に必殺モンスターに心当たりはあるか?」
「いいえ、ないわ爆ちゃん。どのパックにも収録された事ないもの」
「くぐるがそう言うならマジでそうなんだろうな。臥炎財閥の関係者だから、で済ませられるレベルを超えてる」
本来、モンスターをパックに収録して出すには様々な過程を経なければならない。
その中でも特に関門なのは、バディポリスへの申請だ。
モンスターをバディポリスの研究施設に出し、生息地や成長過程、体の構造などを解明され尽くしてから、やっとカード化の許可が出る。
そのため、今でもカード化されていないモンスターは多い。
爆とくぐるは、臥炎の力でそれらのモンスターを譲り受けたのかと思ったが、必殺モンスターを見てその認識を改める。
「必殺モンスターは、バディファイトの常識を覆すカードだ。いくら臥炎財閥だろうと、手に入れるのは無理だろうな」
「つまり、違法モンスターかそれに準ずる何か、って事でしょ?でも、もしそうだとしてもこんな場所で使うかしら?」
「そこなんだよなぁ」
違法モンスターは、バレた時点でバディポリスに捕まる。
だからこそ、こんな場所で使うとは思えないのが2人の共通認識だ。
「でも悠斗先輩のデッキ……ビルドしてみたいな」
「フフ、爆ちゃんはそればっかり。でも、確かに私も興味あるわ」
自分たちの力で、あのデッキをどこまで強くできるか。
こうして一組のデッキビルダーとライブラリーは、そんな思いから悠斗に近付く事にした。
◆◇◆◇
「見たか猫シャツ!牙王兄ちゃんが勝った!」
「だから猫じゃねぇ!虎だ!」
席を立って牙王を指差し、興奮したように叫ぶのは未門花子、牙王の妹だ。
そして、花子に負けず劣らずの声量で叫ぶのは虎堂ノボル、初等部ランキング2位のファイターである。
彼らも牙王のファイトを観戦、もとい応援するためにここにいた。
「これで牙王兄ちゃんは学園一位だー!」
「アホ!なんでそうなるんだよ!」
「え?だってそうでしょ?」
「はぁ……確かに牙王はロウガ先輩を負かした悠斗先輩に勝ったけどな、だから最強ってわけじゃないんだよ」
ノボルは出来るだけわかりやすく説明するが、花子は頭上にハテナマークを3つほど浮かべた。
「小3にはわかりづらかったか」と煽ってから、頬を膨らませている花子にさらに説明を重ねる。
「いいか?カードゲームってのは少なからず運が絡んで来るんだよ。だから、たまたま勝ってもそれが運の産物なんてのはザラにある。つまり、牙王は運ゲー野郎って事だ」
「むぅぅ……!牙王兄ちゃんは運ゲー野郎なんかじゃないもん!この猫シャツ!」
「だぁから!猫シャツじゃねぇ!」
そんな仲の良さそうな2人に、周囲の人は頬を緩める。
そんな中、ノボルはふと思った。
バディのいない自分は、牙王に勝てるのかと。
おそらく、勝てる可能性は限りなく低いだろう。
初等部2位という地位が、脅かされていく感覚。
なんとかしなければならないのに、何も出来ない無力感。
様々な思惑が交錯する中、ABCカップの開催がすぐそこまで迫っていた。
途中からのやつ、なんか書きたくなったから書いた。
久しぶりの三人称だから、クオリティはあまり……。
あ、今更だけどこれから前書きと後書きはバディファイト関係の事(大体フレーバーテキスト)について語りますよ〜語る語る!
さて、今回語るのは《運命の守護者 タスク》くん。
彼のフレーバーテキスト、超ガチレアは『君を助けるため、僕は未来からやってきたんだ』、究極レアは『僕はこの世界を守りたい。ジャック、お前と戦う事になっても……!!』、プレミアムレアは『この世界での僕の役目は終わり……お別れの時だ』なのですよ。
これらを見た読者諸君、妄想が捗らなかった?
俺は捗りました。
つまり何が言いたいかと言うと、ダンジョンワールドで一章、ストーリーを作ってもよろしいですかね……?
後、《青空の皇女 クウ》とか《シャイニーアップ!!花子》とか《見習いシスター ハナコ》とか《トレジャーハンター パル子》とか《謎多き占い師 ソフィア》とか《魔王の片腕 ソフィア》とか《魔物使い カザネ》とか《見習い忍者 アカツキ》とか《不滅の剣聖 ショウセツ》とか可愛くてすこ。
『牙王は強くなる。俺なんかより、ずっとずっと強くなるさ』ってフレーバーテキスト感動しました。
バディファイトアニメ大好き読者なら、誰のフレーバーテキストかすぐわかるよね?