バディファイトif〜臥炎キョウヤに弟がいたら〜 作:楠木東弥
高校生なので勉強の難易度が指数関数で増えており追いつくのが精一杯で、モチベーション以前に時間がありませんでした。
が、ハーメルンを久しぶりに開いたら感想がありましてね。
バディファイトが好きというのが伝わってきて、モチベーションが再燃しました。
冗長になりましたが、言いたいことは一つ。
感想は作者の最大の褒美なので、みんなどんどん書こう!一言だけでも結構嬉しいものだぞ!
ロウガのターンが終わり、ダビデのターン。
コキコキと首を鳴らし、いつものように口角を上げる。
相手を威圧させると同時、一度思考を整えるためのルーティンだ。
(さぁて、こっからどうするべ。ケルベロスがくれば俺に勝ち目はねー。ならこのターンに決着を付けてぇとこだが……クソグレムリン、もっとあのカード入れとけや)
「ドロー」
【黒毒竜のブラッドナイフ】。
有用だが、ダビデの欲しいカードではない。
「チャージアンドドロー……ヒャハッ、イカサマなんてする必要なかったなぁ!センターにコールだべ!【
「いーヒャッはっヒッヒッ」
現れたのは、まるでハロウィンの要素を混ぜ合わせたようなモンスターだった。
かぼちゃの頭からは青の霊気が溢れ、魔女のローブと帽子を身に纏い、骨のみの胴体はまさしくだろう。
そしてこれがグレムリンが仕込んだ対策であり、ダビデの切り札である。
「能力発動!ロウガ、テメェのセンターにモンスターをコールだべ」
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【
ワールド:ダークネスドラゴンワールド
属性:《死》《深淵》
サイズ:0
打:1/攻:0/防:2000
■【起動】相手のセンターにモンスターがいないなら、相手のドロップゾーンのカード1枚を選び、このカードをレストする。レストしたら、選んだカードを裏向きにして、「サイズ0/攻撃力6000/防御力6000/打撃力2」のモンスターとして、相手のセンターに出す。
『イーヒッヒッヒッ……あ、間違えた。これ魔女の笑い声だった』
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そう、つまり、”相手の場にモンスターがいないなら作れば良い”という事だ。
この考えは、かなりロウガに刺さっている。
まず、センターにモンスターを置かれるので武器で攻撃出来ない。
どかそうにもサイズ0のため、サイズオーバーすることが無い。
「まさか貴様……」
ロウガが想像したのは、最悪の戦法。
このまま自身の武器攻撃を封じ、デッキアウトまで待つというものだった。
「おいおい、流石にそれは興醒めだべ。つまんねぇだろ。【ブラッドナイフ】を装備。テメェら、アタックだべ!」
「バディに向かってテメェは口が悪すぎるだろ、ダビデ」
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【黒毒竜のブラッドナイフ】
ワールド:ダークネスドラゴンワールド
属性:《武器》《黒竜》
打:0/攻:7000
■【装備コスト】ゲージ1を払う。
■君の場の《黒竜》のモンスター全ての攻撃力+2000!!
■“霊撃”相手の場のモンスターが攻撃で破壊された時、相手にダメージ1!
『黒毒竜の血が染み込んだ短剣。触れただけで激痛に苛まれる』
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計4点の霊撃が炸裂し、ロウガのライフが6にまで削れる。
いつぞや悠斗がやったように、”魔装合体”出来ないギリギリのラインだ。
「ターンエンドだべ」
☆山崎ダビデ ライフ:8/ゲージ:2/手札:3/センター:【ボーンレイバー ビリ・キナータ】/ライト:【アーマナイトデスゲイズ】/レフト:【死竜 デスゲイズ・ドラゴン】
「ドロー、チャージアンドドロー。ライトにバディコールだ、【アーマナイト・バスター・ケルベロス “A”】!”魔装合体”!」
バディギフトで甘抉りは2回攻撃を得て、打撃力も3に上昇。
無駄のないプレイングで、強力無比なロウガの十八番だ。
「キャスト、【裂神呼法】。さらにキャストだ、【斬魔滅葬陣】!」
「チッ、なんでンなもん持ってんだよ」
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【裂神呼法】
ワールド:デンジャーワールド
属性:《闘気》《ドロー》
■【使用コスト】ゲージ1を払い、ライフ1を払う。
■カード1枚を引く。さらに、君が《武器》を装備しているなら、カード1枚を引く。「裂神呼法」は1ターンに1回だけ使える。
『神に近づくために鍛えるのではない。神すらねじ伏せるために、己を鍛えるのだ』
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【斬魔滅葬陣】
ワールド:デンジャーワールド
属性:《闘気》《斬魔》《破壊》《地獄》
■君のセンターにモンスターがいないなら使える
■【使用コスト】ゲージ1を払い、ライフ1を払う。
■次の2つから1つを選んで使う。
・君の場の《武器》の攻撃力以下の防御力を持つ相手の場のモンスター全てを破壊する!
・相手の場の魔法全てを破壊する!
『これで終わりだ……俺も、貴様らも!』
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「ハァァァァ!」
「ぐわー……なーんちって。キャスト、【黒竜の盾】だべ」
「2回攻撃だ。墳ッ!」
「容赦ねェなおいっ!」
「まだだ!ゲージ1を払いスタンド、再攻撃!」
「ぐぉぉ……!」
ダビデのライフは3にまで減少。
これで本領発揮ではないのだ。この化け物に勝った悠斗に内心苦笑する。
「はっはー。やるねぇ、荒神ちゃん。相変わらずキメェぐらい強ェべ。それがキョウヤの為だなんて泣かせるねェ」
「ほざけ。貴様が勝てば話すと言ったぞ。ターンエンド」
☆荒神ロウガ ライフ:5/ゲージ:4/手札:3/装備:【崩滅槍 天抉り】
「まぁまぁ、少しは付き合ってくれよ。ドロー」
今のダビデの手札はそれぞれ【ブラック・リチュアル】、【デアアストレ】、【ブラッディームーン・ドラゴン】。
あぁ、良い。非常に良い。
何が良いって、
「ドロー魔法があんのが最高だべ。キャスト!【ブラック・リチュアル】で【ブラッドナイフ】を破壊だべ!」
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【ブラック・リチュアル】
ワールド:ダークネスドラゴンワールド
属性:《黒竜》
■【使用コスト】君の場の《黒竜》1枚を破壊する。
■君のデッキの上から1枚をゲージに置き、君のライフを+1し、カード2枚を引く。「ブラック・リチュアル」は1ターンに1回だけ使える。
『肉体など器に過ぎぬ。魂が屈しない限り、黒竜は不滅』
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「ライトに【ブラッディームーン】をコール。んでもって【デアアストレ】をキャストだべ」
【デアアストレ】。
使用者のライフが4以上の時に使え、使用者のライフを3に減らす代わりに4ドローする癖のある魔法。
そして、ダビデはダークコアデッキケースから3枚を引き、
「クック……」
――もう一枚を、自身のポケットより取り出した。
観客室、てる美が声を荒げながら席を立つ。
「ンなっ!?あいつ、やりやがったださわ!」
「フン、隠す気もないか」
自身のデッキビルドに絶対の自信を持つグレムリンにとって、”イカサマしないと勝てない”と言われたようなものだ。
怒り……よりも、呆れが先にくる。
「でも、なんでロウガは何も言わないですし? 反則負けにできるですしよ?」
「イカサマをさせた上で倒す。それでこそ真の勝利と思ってるのかも。美しC美学ねぇ」
「フフフ……ハハハハハ」
笑った。
なんも脈絡もなく、唐突に。
物静かに二人のファイトを見守っていた臥煙キョウヤが、笑い出した。
その事実に、ディザスターメンバーは各々目を剥く。
「どうしたのですか? 随分と嬉しそうですが」
「あぁ、なんでもないよ、ジェネシス。少し、ね」
まるで、あの時のようだ。
人知れずそう思ったキョウヤは、再び視線を移した。
「意外だべ。何も言ってこねぇのな」
「言ったところで貴様はファイトを続行するだろう。それに」
「それに?」
「「貴様は友ではない。凡百の間違いを正すなど、時間の無駄だ」
「凡百って俺のことかよ、荒神ちゃん」
返事はない。
センターゾーンで腕組みしながら、その鋭い視線をダビデに向け続けている。
「ヒャハッ!テメェは今から、その凡百に倒されんだよ!【アーマナイト・デスゲイズ】!ロウガにアタックだべ!」
ロウガのライフは4に減少。
だがダビデはそれ以上攻撃する事なく、ファイナルフェイズに移った。
「これで終わりだべ。キャスト、【スロウ・ペインフォー】」
「ぐ、がっ、あぁ……!はっ、ぐぁぁぁぁ!」
自身の場の《黒竜》一枚を破壊し、相手に4ダメージを与える魔法。
ダビデがイカサマで引いたカードの正体だ。
霊撃のそれとは全く異なる、紫の雫。
それは【ブラッディームーン】を、ダビデを、ファイティングステージを照らしながら……ロウガに迫った。
カウンター魔法を使う様子はない。
つまり、
「俺の勝ちだべ。荒神ロウガ」
ロウガのライフは、0に減少した。
「キャスト、【地獄還り】」
美しい美学という使い方って合ってるんですかね?
調べたんですが、哲学系のためか難しい言葉が多く理解を放棄しました。
それと、ディザスター会議はこれにて閉幕です。
もう二つだけ短編を挟んでやっと本編いきます。
結局一切ABCカップが行われなかったの草。スケジュールガバガバかよ。
無理に本編に合わせるとボロが出る事に気付いたので、これからは群像劇風でいきます。