『どうも皆さん、おはこんばんちは。いつもパタパタ空を飛ぶ、天羽飛鳥です。』
『はいはーい。天っ才博士、葉加瀬なのはだよ。』
『束さんも見つかり、協力も取り付けたのでいよいよ時間が過ぎるのを待つだけになりました。』
『まぁボクは超絶忙しいんだけどね!』
『ちょっと大掛かりなの作ろうとするとすーぐミニゲーム漬けだからね、このゲーム。ゲーム内時間で数ヶ月とか普通にかかるし。』
『しかもその間、まったく自由がないって言うね。ただでさえ時間かかるのにご飯食べないとペナ付いて効率下がるから、食堂への移動で時間取られたりするし。』
『2人プレイだから私が食事の用意して持ってって時間の有効活用してるけど、それにしたって授業とかあるからこのゲーム、自作機体とかほぼほぼ無理なんだよなぁ。外部委託すると関連機体が敵になったりするし。』
『そもそもソロだと整備科のステータスに寄せると、ポイント足りなくて操縦者として弱くなるからねぇ。原作キャラは両立してるのに。』
『一応ステータスが上がらない訳じゃないけど、CからBはともかくBからAが長いし、Sとか年単位で注ぎ込まないと無理だからなぁ。』
『そのせいでガンダムとかあるのにあんまり売れてないんだよねこのゲーム。操縦者でも整備科でもどっちも面倒だから。』
『まぁそれはさておいて、これからは面白そうなことがあるまで飛ばします。』
『やることなさ過ぎて代り映えしないからね仕方ないね。』
篠ノ之束がIS学園にやって来て早数日。葉加瀬なのはの作っていた量子型演算処理システムの製作に加わり、その製作スピードが2倍になって2月中の完成が見えてきたことで、天羽飛鳥は安心して完成を待つだけの日々を送っていた。
更識楯無から生徒会長の仕事を本格的に引き継ぎ始めているが、それはそれとして暇な飛鳥はなのはたちに食事を届ける時以外はレクイ・コンべの元に遊びに行っている。もちろん専用機持ちたちとの訓練や突発的に発生する楯無のイベントには参加しているが、それはそれとして暇をしていた。
「私も趣味作るべきかなぁ。」
『料理は趣味では?』
ダブルオークアンタのコア人格の元を訪れ、ゼロシステムによって作り出されたボール型のロボットと遊ぶ娘を見ながらそんなことを言う飛鳥に、クアンタはそう返した。
「確かに料理はよくしてるけど、私のって家庭料理が中心だし、ただご飯作ってるだけだしさ。趣味って言えるか分からん。」
『レシピ本買ってるなら趣味では?』
ご飯を作るだけで趣味なのかと悩む飛鳥に向かって、クアンタはレシピ本を買っていることを根拠に趣味だと言う。
「その基準だと確かに……でも日に5回も6回も料理しないからなぁ。食べ切れるけど暇つぶしには向かないし。」
『お菓子は作らないの?』
「お菓子はなのはがぶくぶく太るから……。」
お菓子作りを勧めたクアンタにそう言いながら、クアンタが出してくれたクッキーを食べ紅茶を飲む。
『いつもパフェとか食べてない?』
「ある程度の糖分はないと頭が回らないからいいんだけど、私が趣味で作り始めると多分、つまみ食いしてぶくぶく太るんだよなぁ。」
食べ切れもしないのに無駄にデラックスパフェ盛りを頼みたがるなのはは相応にスイーツ好きだ。横にお菓子があれば少しの空腹でパクパクと食べるだろう。ある程度は胸に行くが、お腹周りもぷにぷにし始めると困る。
「太くなると抱き心地が悪くなる。」
ぷにぷにして楽しいのは最初だけである。過剰なぷにぷには触り心地と抱き心地を損ねるのだと飛鳥は言う。
「趣味にするならなのはが太らないのがいいな。」
『食べ歩きでいいのでは?』
「なるほど私だけ食べるのか……。」
結局、シャボン玉を出して遊び始めたクアンタの出した食べ歩きが採用された。
「という訳で、食べ歩きを趣味にしようと思うんだ。」
「どういう訳よ。」
ダブルオークアンタと趣味について話し合った翌日。食堂で一緒にご飯を食べていた凰鈴音にそのことを言うと怪訝な顔をされた。
「私って暇を潰せる趣味がないんだけど、何か良いのがないか昨日クアンタと話し合って決まったのが食べ歩き。」
「まずあんたがISのコア人格と当たり前の様に会話してるのはこの際どうでもいいんだけど、暇つぶしに食べ歩きはちょっと難しいんじゃない?遠出しないとどっかの店に入り浸ることになるわよ。」
「量子ジャンプでどこにでも行けるからそこは大丈夫。」
「そんなことにIS使うんじゃないわよ。ていうかそれもう旅行じゃない。」
「入国審査さえなければ海外も行くんだけどなぁ……。」
そんなことを話している2人を遠巻きから見ながら、ダリル・ケイシーとフォルテ・サファイアの2人はベルベット・ヘルとクーリェ・ルククシェフカを連れて食事をしていた。
「何やってんだ、あいつら。」
「楽しそうっスねー。」
「クーリェ、口の周りが汚れてるわ。」
「んぅ……どこ……?」
ほのぼのとした空間を形成する同じテーブルを囲む2人に笑いながら、イージスコンビは自分たちの食事を続けた。
そんな平和な時間を過ごしながら、専用機持ちたちは今日も
一方その頃、量子型演算処理システムを制作中の束となのはは。
「お腹空いたねー。」
「だねー。」
飛鳥が食事を持ってくるのが遅れているため、絶賛空腹と戦っていた。
「今日のお昼は何だろうねー。」
「ボク、なんかナポリタン食べたい気分ですわー。」
「おーいいねナポリタン。ケチャップ美味しいよね。」
昼食の献立について話ながらも、2人の手は全く休まずに量子型演算処理システムの製作に取り組んでいる。
「束さんは今無性にペペロンチーノが食べたいな。」
「たまにあるよねぇそういう日。」
「お腹さえ膨れるなら結局なんでもいいと言えばそうだけどさー、あれ食べたいなーってなって街に出ることあるよねー。ジャンクフードとか。」
「束さん月見バーガー好きだよねぇ。季節になったら毎年買ってたし。」
「なんで常設してくれないのか。」
そんな話を死ながら、2人は1時間もの間飛鳥が昼食を届けに来るのを待っているのだった……。