「零落白夜!」
右手に握った雪片弐型からあらゆるエネルギーを打ち消すエネルギーの刃を展開した織斑一夏が、
手近な小型
「くそっ!」
後退りそうになった自分自身に悪態をついた一夏は、白式・雪羅のスラスターを吹かして
「一夏、熱くなるな!最初からその調子だと体力が持たないぞ!」
「分かってる!」
篠ノ之箒の忠告を受けて、一夏は1度大きく息を吸って肺の中の空気を吐ききって呼吸を整えてから、再び
やはり圧倒的な数だ。少し離れた場所で他の専用機持ちたちも戦っているというのに、ハイパーセンサーに映し出されるエネミー反応の数を示す数字がまったく減っている気がしない。
その圧倒的な数を前に、セシリア・オルコットのブルー・ティアーズ・オーバーライトが放つビームの弾幕でさえ押し切られかけている。セシリアの立ち回りとグリフィン・レッドラムのフォローによって近接で応戦する事態にはまだなっていないが、戦線をあまり下げられない以上いつかはセシリアも手に持っている武器が剣として振るわれる時が来る。
凰鈴音の方も
ダリル・ケイシーとフォルテ・サファイアの2人はそもそも1体に集中して確実に数を減らしていくことで第三世代初期故の低めの機体性能を誤魔化す戦闘スタイルだ。数が多すぎて手が回っていない。
更識簪は最大火力である山嵐を大型
そんな中、以外にも活躍しているのが現在戦闘教員と共に戦っているヴィシュヌ・イサ・ギャラクシーだった。クラスター・ボウによる複数への射撃攻撃が戦闘教員たちを戦いやすくしている。セシリアと違って側で戦っている人数が多いのも活躍の要因ではあるが、ヴィシュヌは率先して前に出るのも合わさって現在1番多くの
しかし、それでもやはり減っている気がしない。
「こんな時、天羽さんが居れば……。」
何か準備をしているらしい天羽飛鳥。彼女が居れば目に見えて数が減っていき士気も上がるんじゃないかと考え、一夏は慌てて頭を振ってその考えを捨てた。
「いや!天羽さんにだけ頼ってちゃダメだ!」
雪片弐型を構え直し、近付いて来た
「俺たちが相手だ!イマージュ・オリジス!」
「は――?」
突然オープン・チャンネルから聞こえて来たその声に咄嗟に一夏の体が動き、右に飛び退くように移動する。
次の瞬間、一夏が一瞬前まで居た場所を通って
「この武器は……!!」
その見覚えのある武装がやって来た方角に振り向いた一夏が見たのは、大型バスター・ソード【フェンリル・ブロウ】を右手に持ったIS、【黒騎士】を纏った
「織斑マドカ……!?
近付いて来た
「ふん。新隊長の命令で、この戦いに『モノクローム・アバター』も参戦することになっただけだ。」
「何だって!?」
ランサー・ビットで
「じゃぁ、オータムやスコールも……?」
「お前たちと鉢合わせないようにこことは離れた場所で戦っている。」
背中合わせになって
「なら、何でお前はここに居るんだ?」
「そんなもの決まっている。
「あの人?誰の事だ?」
どこか嬉しそうな弾んだ声音に、一夏の疑問符は止まらない。そんな一夏に向かって、マドカはニヤリと笑って言った。
「お前もよく知る――
マドカがそう言った瞬間、
――キュピィィィィィン!!!
青白い
「なっ!?」
「あ――――。」
そして、見た。
「――やはり、これはあまり使い勝手が良くないな。エネルギーを消費し過ぎる。」
「だが、久々の空だ。これぐらい派手じゃないとな。」
「さあ、喜べ小娘ども。」
元日本代表・織斑千冬が、伝説の機体【暮桜】を纏い、不敵に笑いながらそこに居た。