不死身の体でヒーローになる 作:塩谷あれる
折角だしなんか番外編書こうかな……おもっくそ時間かかるだろうけど
七月二十日
修行が滅茶苦茶ハードになってきた。が、老師の攻めもまぁ目で追えるようになってきたから、大分進歩はしてるんだろう。親父とも良い勝負できるんじゃなかろうか。
七月二十一日
親父には勝てなかったよ……。
七月二十二日
今日から夏期休業。夏休みが長いのは中国も同じらしい。暑っついもんなー、アジア。先生達も休みを取りたいか。何もかんもアジア特有のこの湿ったるい気候が悪いと思う。夏の蒸し暑さはマジで異常だ。仮に次どっか外国に取材ってなったら、ヨーロッパの辺りか、北国の方にして貰えるように頼もう……どうせ次も連行されるし。まぁ、前世では外国なんて行けなかったから楽しみではあるけど。
七月二十三日
輝礼氏がヒーローや警察に協力を求めて中毒者の保護や治療に当たっているそうだ。この前匂いが同じだったのはそういう理由か?本人が直接出向いているのだろうか。政治活動を行う以上体が資本になってくる政治家が、態々危険なことするかなぁ……それに、中毒者を拘束して治療や保護も大事だけど、一番にやるべきは元を叩くことな筈だ。麻薬の中毒者は軽慶から広まってるわけだし、売人の本拠地もこの軽慶にあるのは、流石にあの人も分かってる筈なんだけど……うーむ。なんとなく、キナ臭くなってきたような気がする。親父が言ってたことが本当にならなきゃ良いが……
七月二十四日
夏期休業が始まったということで、修行も一旦箸休め、今日は念願の万里の長城に連れて行って貰った。鉄道使って1時間、景色も、言われてるほど酷いわけでもなく、良い眺めだった。んでもって万里の長城のスケールのデカいことデカいこと。昔の人ってやっぱスゲぇ。
七月二十五日
老師が『昨日の休みの分を取り戻すぞ』と言ってきた。いつもの倍死んだ。修得耐性を上回るレベルで焼き飛ばされた。尊敬する我が師周李炎よ、敢えて、敢えて無礼を承知で言わせて貰おう。覚えてろあのグラサンジジイ、いつか負かす。
七月二十七日
鱗がもうそろそろ日本に行くと言うことで、準備やら何やらで忙しそうだ。去年を思い出した。俺もこんな感じだったなぁ……
七月二十八日
元隣の席の奴と国際テレビ電話をした。スカイプって便利。義手も問題なく使えているようで、主治医の先生や特別養護学校の先生に見て貰いつつ特に問題なく生活ができているようだ。うん、良かった良かった。今中国にいると言ったら滅茶苦茶驚いてた。あとお土産をねだられた。隣の席だったよしみだ、なんか買って郵送しといてやろう。
いやしかし、久々に友達の顔を見たもんでホームシック引き起こしそうだな。奈茂鳴のあの可も無く不可も無くな光景が懐かしいぜ……
八月十五日
鱗家が日本に引っ越す当日になった。北京にある国際空港まで送らせてもらった。そこまでする必要ないだろ、と鱗は笑ってたが、アイツは何処か嬉しそうだった。素直じゃない奴め。
ま、寂しくはあるが、今生の別れって訳じゃないし、俺もいずれ日本へ帰るわけだから、またいつか会えるだろ。日本でも頑張れよ、弟弟子。
八月十六日
修行の帰りがけ、チンピラに絡まれた。そのチンピラは、なんか三合会とかいうマフィアに所属してるってイキってたが、いや知らねぇよ、と言うことで鉄拳制裁グーパンチでトンズラこいてきた。後で調べたら、三合会って中国でトップクラスの裏犯罪組織で結構ガチ目にビビったが、流石に『八歳の子供に負けた』とか恥ずかしすぎてチクれねぇだろうし大丈夫だろうと思ってる。いやでも、八歳の子供にイキり倒すチンピラのお兄さんは素直にかっこ悪いと思います、はい。
後気づいたんだが、そのチンピラの兄ちゃんからもあの甘ったるい匂いがした。輝礼氏、ヤクザにまで手ェ出してるんじゃなかろうな?
八月十七日
今日も修行休みで今度は兵馬俑に行って来た。いや、もう色々と圧巻でしたわ。ホンットに。始皇帝の墓、だったか、あれ。うん、帰ってきた後の夜で今こうやって書いてるが、未だに語彙が復活しねぇ。ほんっっとにすごかった。
八月十九日
また一日すっぽかしたか…久々な気がするな、おい。だがまぁ、はっきり言ってそんなこたぁどうだって良い。ちょっとマジで落ち込んでる感じだ。てかシンプルにショックって言うのかな。書いてて筆が重いのなんの。間違えて鉛筆へし折りそうで怖いよ。
まぁ、簡単に言うと、親父の勘と俺が日記に書いてた実現して欲しくない想像、全当たりした。輝礼氏、いや、金輝礼のクソッタレは、マフィアと組んで麻薬を流してやがった。ホント、俺の予感は嫌な方しか当たんねーな?
あと二話くらいのつもりがもう次で日記外の話になった、だと…!?と言うわけで、久々の戦闘描写です。富士見と老師がほあたーしまくります。