気狂いの食人衝動   作:火桜 葵

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久しぶりの投稿で、前までの文章の書き方が思い出せません……頑張って前より面白いクオリティーを書けるように頑張りますっ!!


カボチャの秘密

 

不思議な、摩訶不思議な話。

この世の中には喰種という、人を喰らう生物が存在します。

その喰種は人間ならば誰だって食べます。勿論子供だって……ですが、そこでその悪行を許さぬと、一人の喰種が立ち上がりました。

そんな子供達を救うために、その喰種は同族を殺し

ときには人を虐殺しました。

 

しかし、その喰種の見た目は小さな子供──助けに来たと言っても子供達は安心はしないだろうと、考えました。

そこで、喰種は考えました。いっそのこと姿を隠してしまおう──と

 

しかしそれでも、体は小さい──子供達は安心してくれないのではなかろうか?それでも、大人の姿を取ればそれはそれで子供達は安心するとは限らない。

考えに、考えた結果…その喰種は人の姿を捨てました。

頭には大きなハロウィンにあるようなカボチャを模した仮面を被り、白い肌を黒い外套で覆い隠し、口調を陽気なものに──少し不気味ではあるものの、子供達はいつしかそのカボチャ頭に希望を見始めました。

 

助けられた子供達は、歳を重ねていつしか大きくなって大人になっていく。

そうして、助けられた子供達はネットや人伝いで、噂を広めはじめました。

子供を助けてくれるカボチャがいる。正義のヒーローがいる。それとは違い、カボチャの悪魔が居る等々

様々な噂が流れる。

カボチャ頭に憧れ、警官やCCGを目指す者も居ます。

 

△▼△▼

 

薄暗い部屋に、親子が二人。

 

「お母さん……お母さんはカボチャ頭さんにあったことあるの?」

「そうね、お母さんもカボチャさんに助けてもらったわ」

「へー、どんな人だったの?」

「そうねぇ、不思議な人だったかな。それで優しくて、ヒナミが助けてって困ってるときも、きっとカボチャさんが助けに来てくれるわよ?」

「え~?本当かなぁ~?」

「えぇ、本当よ。カボチャさんには沢山頼れるお友達が居るもの」

 

 

 

△▼△▼

 

「へくちっ」

「ど~したの~?風邪~?」

「んー、いや花粉症?」

 

チーンと、ティッシュに向けて鼻をかむ。

ぽいっと、ゴミ箱の方に投げ入れる……が、既にゴミ箱は沢山のゴミが入れられており溢れだしている状態だった。

部屋のなかを見渡したあと、床をみれば辺り一面、ゴミゴミゴミゴミ。ゴミだらけだった。

 

「はぁ~」

 

ため息も出てしまうのも仕方ないだろう。

 

「気を付けてね~」

「気を付けてね、じゃなくて。なんでこんなにすぐ部屋が散らかるの?」

「あ~、てへ?」

「てへ、じゃないよバカ。はぁ、人がせっかく片付けたのに……ほら、エト退いて部屋掃除するから」

「え~?めんどくさ~い」

 

ぐでぇと、机に顔を乗せて脱力しきってるエト。

家主がこのようでは家も可哀想で仕方ない。

赫子を使って、ぐでったエトを運ぶ。

この体はパワー型ではない、貧弱ボディなのだ。

 

「おわぁ~」

「はいはい、そこで大人しくしててね~」

「ウィリーの赫子ってやっぱりなんか黒いよね」

「あ~、確かにそうかもね。赤色とか多いみたいだけど、こういうのって希少なの?」

「んーどーだろー。私もそこまで詳しいわけじゃないしなぁ~」

「青色とかは見たことあるよ、あと白色。まぁでも希少ってわけでもないか。赫子の色は人それぞれだもんね~」

「んへへ~、そうだね~。私はウィリーの赫子好きかな~。ウィリーは私の赫子は好き?」

「んー、なんかキモい」

「ひ、酷いよ…っ!?」

「赫者だっけ?私もそれになったら、キモくなるのかなぁ。今の状態より更に強くなるんだっけ?」

「そうだね~、まぁ強くはなるかな~。私からしたらなんでウィリーが赫者になってないのか不思議なんだけど、ウィリーならなっててもおかしくないと思うんだけどなぁ」

「でも、赫者になったら赫子変わっちゃうんだろ?なら俺はこのままでいいかなぁ~。思い入れあるし」

「ん、そっか。ウィリーっていまいくつなの?」

「元々持ってたのが1つ~、リゼのが1つ~、霧のやつが1つ~、アイツのと、もう1つは使い勝手いいやつ捕ったので1つだから。5つかな?」

「思ってたより多いね……、私のも入れたいなぁ~」

「え~、要らないかなぁ~」

「本当に遠慮なくて酷いよ…」

「それが俺だから。別に俺はいいんだけど、わたしたちが嫌だって」

「ぬぁ!?ジャックかっ!!またお前なのかぁ!?」

「おかあさんはわたしたちのおかあさんだもん。お前のじゃないから…」

「ムカッ、自分がウィリーに好かれてるからって調子に乗らないでほしーなぁ?」

「むかっ、なに?わたしたちのおかあさんに、わたしたちが好かれてたらダメなの?」

 

ぎゃーぎゃーぎゃーぎゃー、なんか言ってるなぁ~

掃除したいのになぁ。

ジャック?替わってほしいなぁ~

 

「ダメ」

「ジャックはいいから、早くウィリーと替わってよ」

「わたしたちとおかあさんの体だから。べつにわたしたちが出ててもいいでしょ?」

「ウィリーはいま私の家を片付けてるんだから、替わってよ」

「そんなの、お前が部屋を汚くしなかったらいいだけ」

 

あー、今日も長引きそうだなぁ……寝よ。

おやすみなさい。

 

 

 

 

 

 

ジャックについて

  • そのうち分裂できるようにする
  • 主人公の体に入ったまま
  • 主人公に吸収される
  • ジャック死亡、座に還る
  • オルタ化 分裂する ヒロイン続行

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