この不幸な女神に祝福を!   作:なんさん

5 / 6
また深夜投稿です。結局投稿遅れませんでした。


優しいリッチーと出逢いを!

「さーて、今日はどうする?」

 

「じゃあちょっと私依頼見てきますね」

 

「おう、よろしく」

 

ということで依頼を見ると…

 

『墓地で発生しているゾンビメーカー討伐』

 

お、これはいいですね。あのアクアのレベル上げが出来るじゃないですか。

 

「これなんかどうですか?アクアのレベルが上げれるので、いいと思いますけど…」

 

「いいですね!…あの知力を少しでも上げられるのはとてもありがたいですよ」

 

「俺も賛成だ。…アクア達はこれで良いか?」

 

「私は良いわよ?私が活躍出来そうだし」

 

「何か物足りないな…もっと高難易度の依頼がやりたい」

 

「私の魔法が撃てないじゃないですか、嫌ですよ」

 

「多数決で三人対二人で決定だな。よし、行くぞ!」

 

「「そんなの聞いてな…」」

 

 

はい、ゾンビメーカー討伐に来ましたが、出現するのが夜中らしいのでキャンプをすることになりました。

 

「カズマ達、肉ばっかり食い過ぎよ!」

 

「あのキャベツとかのせいで野菜が嫌いになったんだよ。てかそう言ってるくせにお前も肉しか食ってねえじゃねえか!」

 

「カズマ達が食べてるなら私も食べていいでしょ?」

 

もう安心して野菜が食べれませんよ…ギルドで出された野菜スティックも動くし、掴めなくてカズマが発狂しかけてましたよ。

 

「野菜も美味しいんですから食べてくださいよ。私達のお肉も無くなっちゃいますから」

 

「そうだぞ」

 

「カズマー、コーヒー飲みたいから水出してー」

 

「いや、お前も出せるだろ…しょうがないな、『クリエイトウォーター』こんぐらいか?」

 

「あと火も出してー。「『ティンダー』はいよ」ありがとー」

 

「何でカズマは魔法使い以上に初級魔法を使いこなせてるんですか…」

 

「え、この魔法ってこんな風に使うんじゃないのか?」

 

「普通は中級魔法を始めに取るものなので、初級魔法を取得する人が少なくて使われないみたいです。なのでそのような使い方は知らないみたいですね」

 

「そうなのか。…ところでクリエイトアースって何に使うんだ?」

 

「それはですね…畑の土に使うとよく作物が育ちます。………それだけです」

 

「へ、へえ……あ、良い使い道思い付いた」

 

「プークスクス!ねえねえカズマさん、冒険者から農家に転職するんですか?運もあるみたいだし良いんじゃないかしら!天職よ、天職!」

 

頭がここまで悪いと学習能力というものがないんですね。…ずっと何かをやらかし続けたら学習できますかね?あ、今回はその頭をまだましにするための討伐でした。

 

「丁度実践の相手がいたわ。『クリエイトアース』そして『ウィンドブレス』!」

 

「ぎゃああああ!目があああ!」

 

「なるほど、そうやって使うんですね」

 

「いや、そんな使い方なんて普通はしませんよ…」

 

「私にもそれをやってくれないだろうか…」

「変態は黙ってろ」

 

「ハア…ハア…やはりカズマはさすがだな……!」

 

なに言ってんですかこの人。重症ですね、この変態(ひと)。

 

「はあ…いい加減アクアは学習してくださいよ。カズマに何かやったら仕返しされるのは分かってるはずですよね。……すみません、やっぱり無理ですよね」

 

あのソラがそんなこと言うなんて!まあ、言われても仕方がないほどの頭の悪さですが。もしかしたら、あのキャベツにすら知力のステータスが低いかもしれませんね。…言い過ぎですか。

 

「ん!……さらにソラも私を無視とは…ぜひもっと…」

 

せっかくソラが遮ったのに、それが逆効果とは……もうレベルが高過ぎて皆さん(アクア以外)ドン引きです。勿論私もですけどね。

どうやらアクアは肉に夢中なので聞いてなかったみたいです。

 

 

…と、それからも色々あって夜になったので共同墓地に向かいます。

 

「やっぱり夜は寒い…早く倒して宿屋に戻ろうぜ」

 

「そうですね…ちゃっと行ってさっとアクアに浄化してもらって帰りましょう」

 

「ソラにしては適当だな。…ちなみに私はまだまだ平気だぞ。この寒さもまた……」

 

何で話するごとにそっちに行くんですかね?さすがにこの域になると、自重してくれないと聞いてるこっちに被害が来るので止めてほしいんですが…

そんなことを考えていますと、

 

「…ねぇ、何か大物が出そうな予感がするんですけど。今から帰りたいんですけど」

 

ただでさえアクアの運があれなのに、そんなフラグみたいなことを言ったら……凄い気配がするんですが、墓地の方から…

 

「敵感知スキルに反応があったぞ。えーと、4体いるみたいだな」

 

「おかしいですね。普通は3体までしか出ないはずなんですが…まあ、誤差の範囲内ですかね」

 

まあ、凄い言っても魔王軍の幹部位なのでそれほどですが。被害も抑えられそうなので良かったです。ソラもいますし何とかなりますよね。

 

「皆さん、気を引きしめてくださ…「あーーー!!あれリッチーじゃないの!さっさと浄化させてやるわ!」…話聞いてくださいよー!」

 

一人でダッシュして行っちゃいましたよ。早く行かないとどっちかが危ないですね。

 

「……ちょっと止めてください!「こんなもの!こんなもの!」」

 

えっと、何ですかこの状況。

リッチーが魔方陣を描いて魂の浄化してますね。そしてそれを消すあの駄女神。悪者はどっちですかね?

 

「あんたごと浄化してやるわ!『サンクチュ…「止めろ!」…痛いじゃないの、この引きニート!」

 

危ない危ない、あのリッチー消されかけてましたよ。ところで引きニートってなんですかね?

 

「もうニートじゃねえし!というか止めてあげろよ、嫌がってんだから。完全にこの状況だとお前が悪者だろ」

 

「このリッチーが何かやろうとしてたから浄化しようとしただけよ!私は悪くないわ!」

 

「はいはい、そうですねー。…あの、大丈夫ですか?お姉さん」

 

「…はい、大丈夫です。助けていただきありがとうごさいます。私はリッチーのウィズと申します」

 

…ん?何故か皆震えてますね。ダクネスは頬を赤らめています。何かあったんですか?

 

(なあ、この人本当にリッチーなのか?)

 

(そうですけど、何かあるんですか?)

 

(マジか…てかさらっと言ったけど、どんなやつか分かるか?)

 

(分かりますよ。高い魔法抵抗力、高い魔力を持っています。さらに魔法が掛かってないと攻撃は効きません。さすがはアンデットの王ですよね。あと、リッチー専用スキルもあるらしいですよ?ウィズなら教えてくれると思いますけど)

 

((へえ…)この世界でもめちゃ強い存在ってことが分かったわ。てか何でそれ知ってて驚かないんだ?)

 

(まあ他の世界で色々ありましたからね。今更これぐらいでは驚きません)

 

(カリナってほんと凄いですよね。…と、これ以上皆を待たせるわけにはいきませんし、そろそろ終わりましょうか)

 

「えっと、ウィズ…はここで何をしてたんだ?」

 

「はい…私は見ての通りのリッチー、ノーライフキングなんてやってます。それで、アンデッドの王なんて呼ばれてる位ですから、私には迷える魂達の話が聞けるんです。この共同墓地の魂の多くはお金が無いため、葬式すらしてもらえず、天に還る事なく毎晩墓場を彷徨っています。なので、一応はアンデッドの王な私としては、定期的にこの墓場を訪れて天に還りたがっている子達を送ってあげているんです」

 

「どっかの駄女神とは違って凄いですね」

 

「どっかの駄女神って私のことよね?私はれっきとしためが…「うんうん、そうだなー。…で、いいことをやってるとは思うが、そんなことはこの街のプリーストとかに任せておけばいいんじゃないか?」

 

「それはですね、この街のプリーストさん達は拝金主義……いえその、お金が無い人達は後回し……と言いますか、そんな感じなので…」

 

「はあ、なるほどです。つまりはこの街のプリーストは金儲け優先の者がほとんどで、ここのお金が無い人達が埋葬されてる共同墓地なんて、供養どころか寄り付きもしないということですね。」

 

「良い人だなぁ…ウィズは。でもさ、ゾンビを呼び起こすのはどうにかならないのか? 俺達がここに来たのって、ゾンビメーカーを討伐してくれってクエストを受けたからなんだが」

 

「すみません、ですが、呼び起こしている訳じゃなくて私がここに来るとまだ形が残っている死体は私の魔力で勝手に目覚めちゃうんですよ。私としてはこの墓場に埋葬される人達が、迷わず天に還ってくれればここに来る理由も無くなるんですが…」

 

丁度いい人がいるじゃないですか。この駄女神が…

 

 

墓場からの帰り道…

 

「納得いかないわ!」

 

「私達は全員一致で納得しましたが」

 

「私の意見が通ってないじゃないの!」

 

「それはどうでもいいです」

 

「はあ?ふざけんじゃないわよ!「うるさいですね、近所迷惑ですよ」そんなことで静かにするわけが…「黙れ」はい」

 

ふう、やっと静かになりましたね。ゾンビ倒してレベル上がらなかったんですか?ウィズに浄化魔法を放つ前に倒していたはずなんですがね。

 

「い、いやー、しかしリッチーが街に普通に生活してるとか、この街の警備はどうなってんだ」

 

「しかし、穏便に済んで良かったです。いくらアクアとカリナがいると言っても、相手はリッチーです。もし戦闘になってたら私やカズマは間違いなく死んでいたでしょう」

 

「いや、別に大丈夫ですよ?私だけでどうにかなってましたし」

 

「へ?」

 

あ、そうだ、そろそろソラに鍛え終わった刀を渡さないといけませんね。次天界に戻った時に持ってきましょうか。

すっかり存在を忘れかけていたダクネスが、

 

「…ところでゾンビメーカー討伐はどうなったのだ?」

 

「「「「あっ…」」」」

 

 

 

 

 

 

翌日…

 

「なあ、どうやら最近近くの廃城に魔王軍の幹部が来たらしい。それでなんか簡単な依頼が無いみたいなんだよ」

 

「へえ、良いこと聞きました。今からちょっと行ってきますね…と言いたいんですが、天界から呼び出されまして。…絶対にあれが呼び出したと思いますが……。まあ、つまり何日かいないので頑張ってください」

 

「お、おう。分かった、そっちも頑張ってくれ」

 

「あとキャベツの報酬はカズマが受け取っておいてください」

 

 

 

 

 

 

カズマ視点

 

はあ、マジか…カリナがいないのはかなり辛いな。…てかコンビニ行ってくるような感じで廃城に行くなんて言ってたな。カリナもカリナでちょっとおかしいかもしれん。まあいいや。

 

カリナ幸いなことにソラがいるからまだましな辛さだけど、何かやらかさないか心配だなぁ…

 

「あれ、カリナがいませんがどこに行ったんですか?」

 

お、めぐみんか。そういやめぐみんって最初の最悪な印象から大分良くなったな。まあ、名前を馬鹿にされたぐらいでお礼参りに行くとか頭おかしいことはやってるが。そして俺が謝りに行かないといけなくなるし…十分ひどいわ。

 

「ああ、カリナは用が出来たから何日か帰らないってさ。あいつ苦労してるよな、ほんとに」

 

ソラとダクネスも来たな。…カリナ無しじゃ高難度依頼は無理そうだ。うーん、最近休んでないし、カリナが帰ってくるまで依頼を受けるのは休止しようかな。

 

「簡単な依頼が無いみたいだし、何日か休みにしないか?カリナもいないし」

 

「賛成です」

「反対だ」

「反対です」

 

「反対した理由はなんだ」

 

「私から言わせてもらおう。今の時期は一撃が重くて気持ちいい…じゃない、強いモンスター多く、報酬を得やすいからだ」

 

「欲望丸出しじゃねえか!高難度は低レベルの俺達だけじゃ無理に決まってるだろ!高難度の依頼しかないから休みにしようって言ったんだよ。あとキャベツの報酬ももうそろそろで貰えるし、数日ぐらいなら何とかなるからな」

 

「えーっと、私は賛成にしますね。レベル的にも辛そうですし、私の魔法は皆さんに迷惑が掛かりますしね」

 

良かった、納得してくれたか…ダクネス以外。

 

「じゃあキャベツ報酬を貰いに…「何でよー!私は少なくとも10は捕まえたわよ!なのになんでたったの10万エリスしか貰えないのよ!」はあ…忘れてた、あの駄女神を…」

 

「それがですね、アクアさんが捕まえてきたのはほとんどがレタスでして…」

 

「何でレタスが混じってるのよ!」

 

ちなみにレタスはキャベツの1/10である。まあ俺があいつの立場だったら文句は言うから今回はしょうがないな。

 

「はい、カズマさんの報酬です!質の良いものがとても多かったので追加報酬を入っていますよ!」

 

ある意味高い幸運値は生まれ持ったチートがもしれんな。130万は入ってるな、これ。

 

「あの、カリナさんの報酬はどうすればいいですか?今はいないみたいなので…」

 

「あ、カリナから受け取ってくれって言われたので俺が代わりに貰います」

 

「分かりました、では渡しますね。……どうぞ!」

 

袋大きすぎじゃね?俺のやつの1.5倍はあるぞ…どんだけ収穫(?)したんだよ。

そういやあの時超でかい竜巻が起きてたんだが、ひょっとして……うん、深く考えないようにしよう。

 

「あのー、カズマさんは今回の報酬はおいくら万円?」

 

「円じゃないだろ。まあざっと130万かな」

 

「ひゃ、ひゃくさんじゅうまん!?」

 

「そんなに驚くことないだろ。ちなみにカリナはこれの少なくとも1.5倍はあるぞ。…言っとくけど金貸さないからな」

 

最後の言葉を聞いたからか、だんだんと絶望の表情へ…

 

「ねえ!私、今回の報酬があると思って酒場で飲み食いした分をツケ払いしちゃったのよ!お願いよー!20万貸して!じゃないと酒場でツケの分を払うまでバイトしなきゃいけなくなるの!「そうか。頑張れよ」いやー!」

 

自業自得じゃねぇか。たまには自分でどうにかしろよ。…もう女神の欠片すら残ってないな、こいつ。

 

「ごめんなさあああい!お金貸してくれないとほんとにヤバいの!お願いよー!貸してくれないなら、馬小屋で寝泊まりしてた時に隣でゴソゴソやってたのバラしてや…」

「分かった!分かったから、お金貸してやるから黙れ!」

 

 

 

はあ、マジ疲れた。おまけに1/6近く持ってかれたし、最悪だ…

 

「なあカズマ、今回の報酬で鎧を新調してみたんだが、どうだ?」

 

「うん、似合ってるぞー」

 

「たまにはちゃんと褒めてほしい時もあるんだが…」

 

いや褒めただろ、棒読みで。

真面目に反応するのなんて疲れて出来ないわ。

 

「じゃあ俺は宿に帰って寝るわ。じゃあな」

 

「ちょ、ちょっと待ってください!…あの、爆裂魔法を撃ちに行きたいので一緒についてきてくれませんか?」

 

………。

上目遣いで頼まれたら断れるわけないだろ。

 

 

 

 

 

 

街の外に出てから5分ほど…

 

「なあ、まだ着かないのか?もうここら辺で撃って帰ろうぜ。今日も色々疲れたし…」

 

「いや、ここら辺だと街に近くてまた怒られてしまうので、もう少し先でないといけません」

 

「お前またってことは前にもやったんだな…」

 

そんな会話をしていると、廃城が見えてきた。

廃城?何か忘れてるような…ま、気のせいにしとこう。

 

「お、あれなんかどうだ?爆裂魔法を撃っても一発じゃ壊れなさそうだし」

 

「いいですね!では詠唱を始めます……『エクスプロージョン』ッッッ!!」

 

うっわ、いつ見てもすげえな。

 

「最高でぇす…」

 

最後に倒れるのが無ければ完璧なんだがな。

 

「じゃあ帰るぞ」

 

動けないめぐみんを背負って宿へ帰った。

……美少女を背負うのっていいな……

とか思ってないよ?本当だよ?

こうしてめぐみんとの爆裂散歩をするようになった。




次回も日曜日に投稿します(多分)。
進み具合によっては早くなるかもしれません。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。