GWはどう過ごしましたか?
私は…皐月病です。な~んもやる気が起きない……。
だから今回ちょっと短くてもきっと許してもらえる!(慢心)
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衝撃的な発表が私たちの間を駆け抜けてから数時間。
提督の部屋から出てきたスーちゃんの言葉に対する私たちの反応は3つ。
まずは提督に好意を持ってる人───金剛さん辺りを筆頭に『提督がフリーになった』と内心喜んでる人たち。
きっと今夜辺りから熱烈なアタックを仕掛け始めるだろうけど、ラブコメなら私たちの見えないところでやって欲しい。私は今色事なんて気分じゃないし、提督も暫く引きずりそうだし……
それに、ドロドロの愛憎劇に巻き込まれるのはちょっと嫌かな。
次に無関心な人たち。青葉さんが面白おかしく広めたこともあって『また変なことしてる』くらいにしか思ってないと思う。
ある意味では1番幸せなのかもしれない。
そして私と明石、大淀さんの3人。
所謂『事情を知らされてる』メンバー。
本人に知られてしまった……って感じかな。本当に変な所で勘が良いんだから。
そんな私たちは昨日、提督から1つの指令を下された。
『秘密裏に雷撃処分を執り行うこと』
一つ言いたい。
私たちは黒い仕事担当の暗殺者集団じゃないんだけど!
勿論、聞かされた時はものすご~く反対した。
私がデータを取って、大淀さんが分析して、明石がなんとかする。絶対にそうしてやるんだって提督に談判したけど、暗い顔で規則だって言われてからそうしようとする気も無くなった。
一番長く付き合ってた提督がそう言うのは、私たちが思ってる以上に苦渋の決断だったと直感で分かっちゃったからかもしれない。
私は雷撃処分の時までスーちゃんの監視。提督が言うには深海棲艦のような特徴が出るように変質していくらしい。今はまだ何か異常があるように感じないけど、いざとなったら止めなきゃいけない。
明石はこの前の作戦の時に被害を受けたみんなの艤装の修理と並行してスーちゃんの艤装も修理してた。沈める為には海に出ないといけないから『沈める為に直すのはなぁ……』なんてボヤいてた。武装は無いから修理はすぐに終わってたけど、虚しいって言ってた。
大淀さんは雷撃処分についての調整をしていて、誰が雷撃処分をするかどうかで頭を悩ませてた。私は絶対にやりたくないって言ったけど、誰だってやりたくないに決まってるよね……。
もしかしたら轟沈したら雷撃処分という処置について、他所の鎮守府の子から話を聞いてて知ってる人も居るかもしれないと思ったけど、明らかに近くで監視してる私と艤装との隔離をしてる明石に接触は無いから誰も知らないってことで良いのかな?
雷撃処分も、秘密裏に実行したとしても居なくなった事実は変わらないから絶対にバレる。だから本当は雷撃処分するってみんなに周知した方が良いんじゃないのかって相談された。
言い方は凄く悪いけど、『沈んだ艦娘の末路』として反面教師にすればみんなが深海棲艦の攻撃に注意するようになるし……でもこんなのは方便だ。
「はぁ」
スーちゃんもスーちゃんだよ。微妙に腫れた目であんなこと言っても、全然面白くないよ……。
ねぇ、本当に雷撃処分の話はされたんだよね?
それなのになんで
「ナイスアタック加古さ~ん。Yeah!」
「お? ……イエーイ!」
笑ってられるの?
自暴自棄になってるとしか思えない。
見てて辛い。
「なんで沈んちゃったのよ……バカ」
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あと一週間で地球が滅亡するなら何をしますか?
そんな問題があったら
・家族と穏やかに過ごす
・好きな物を食べて好きなことをやる
・今まで出来なかったことに挑戦してみる
・なんかデカい犯罪を犯してみる
・財団法人に全財産を寄付する
・どうせ滅亡なんてしないから寝る
こんな答えは出てくると思う。
だけど実際滅亡するのは俺一人だから後に残るような迷惑はかけられない。何かに挑戦するにも体がポンコツになってるから出来そうにないわ、大湊に居ないから色々と融通が利かないわ、そもそも艤装に触らせてもらえないわで選択肢がほとんど無い。
「ナイスアタック加古さ~ん。Yeah!」
だから今は、砂浜で繰り広げられてるビーチバレーを何となく眺めてるだけに留まっている。
やらなきゃいけないことは色々あると思うけど、夕張さんからのマークが外れないから行動に移せない。
ケッコン(仮)はリコン(
あとは誰かが提督への愛を迸らせて
すると残った問題は、俺が抜けた後の各種お仕事のローテーション表の作成とか、ジョンストンとヘレナさんから貰った艤装のこととか、俺の自室のこととか。
遺書は一度書いてみたかったって興味もあったけど……書き方とか形式とか分からないけど多分こういうことを書けばいいと思う。
夕張さんが寝てる間、深夜帯くらいしか時間が無いのが辛いところ。いくら全然眠くならないって言っても寝ないのはヤバい。
兎に角、飛ぶ鳥跡を濁さずの精神で綺麗さっぱりさせてから雷撃処分を受けたいと俺は思ってる。
まぁそれは それとして、雷撃処分までに遺書のようなメッセージを書き終わったらあとはただ沈められるだけ……いや待てよ?
1つ気になったから夕張さんに訊こうとしたら、不貞腐れたような顔のまま目を向けて来た。
凄い不機嫌そうだ。俺がビーチバレーの応援を始めてからずっとこんな感じだ。
「そもそも雷撃処分をする必要性はあるんですか?」
「待って。何を思いついたの!?」
「いえ別に」
わざわざ艦娘から沈められるくらいなら俺が沈むまで戦い続けた方がお得かなぁって思っただけだし。
別に普通に銃殺とかの人間的な殺し方をした時にどうなるか気になったとかじゃない。
「ちょっと、気になるじゃない」
「いえいえ、大したことじゃないので「務めを忘れるな」……は? え、何か言いましたか?」
なんか聞こえたような気がする。
しかも頭の中に直接。電波でも受信したかな? いやでも、あんな話されたばっかりだからもしかするともしかするかもしれない。
「え? いや大したことじゃなくても気になるものは気になるから。ほら、さっさと吐きなさい」
「いやそんな吐くだなんて……あっ」
待って。
なんか、意識が───
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「あっ」
「え?」
今まで喋ってたスーちゃんが突然、虚空を見つめたまま動かなくなった。
瞬きすらしてない。手を振っても反応しない。声を掛けても反応しない。
明らかに様子がおかしい。まさかこれがと思うと口元が引き締まる。
誰かに見られてたらどうしようかと思って周りを見渡して、誰も見て無さそうだと判断してすぐに視線を戻す。
「星が、自由が呼んでる……」
「え?」
うわ言のように何かを呟いたと思ったらバキバキだって言ってた体でスッと立ち上がった。
このまま何処かに行かせるとマズい。
そう思った時には腕を引っ張って転ばせていた。無意識のうちによくやったぞ私って褒めてあげたい。
動けないようにスーちゃんに跨り、周囲に対してのカモフラージュも兼ねて近くにあった日焼け止めクリームを手繰り寄せる。
「……夕張さん」
ほっと一息ついているとスーちゃんが声を出した。砂に埋もれて聞き取り辛いけど、さっきの謎の呟きと違ってちゃんとした声だ。
「重たいです」
全力で頭を叩いた私は絶対に悪くない。
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女性に重たいは禁句。はっきりわかんだね。
全力で頭を殴りにいかなかった夕張は優しい。
そろそろ幕間に移行しそうです。
次:ちょっと待って……