深海棲艦出したいけど二章はほのぼのって決めてあるんです……。
出てもダイジェストみたいにあっさり飛ばすかな……
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ズガァン―――!!
凄まじい爆音と目が眩むような閃光。爆風もあっていつの間にか屈んでいた。屈まされていた、という表現が正しいような気がする。
「大丈夫ですか?」
スーちゃんがすぐ側に盾を構えて立っていた。口元だけの笑顔も無くなっていて完全に無表情。そしていつもよりも目つきを鋭くして何かを睨んでいる。
……何か只ならぬ事態になっている?
「何が起こったの!?」
「夕張さんの後ろから艦載機? みたいなのが飛んできました。盾で庇うにも結構距離があって焦りましたけど、何とかなりましたね」
気になることを訊いてみたら軽く答えてきた。でもそれを聞いた私はそれどころじゃない! こんな鎮守府近くで艦載機がきっと爆撃してきたに違いないと思って鎮守府に緊急連絡を取ろうとしたら……
『いや~スマン! 盾持ってるから戦艦ル級かと思っちゃってさ! ホントにごめんよ~』
なんて連絡が飛んでくる。この声は、隼鷹さん?
それにしたって勘違いで艦載機による爆撃を受ける私って……しかも勘違いした相手のスーちゃんではなくなんで私の方に飛んでくるのよ! なんて言いたいけどグッと我慢する。後で文句だけ言っておこう。
取り敢えず私が気付かなかった艦載機に気付いて対処してくれたお礼をする。
一応目的は果たせたんだし、スーちゃんを連れて鎮守府に戻ろう。
……なんか一気に疲れた。後でお風呂に入ってゆっくりしよ~っと。
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突如夕張の背後から何かが飛来し、すわ U.F.O かと思って夕張を庇いに行ったらギリギリで間に合った。盾を構えたら衝撃と爆音がしたので空襲みたいに爆弾でも落としていったんだろう。
たまたま手元に盾があって助かった。……それにしても、艦娘って空爆にも対応しないといけないの? 恐ろしすぎるわ。
鎮守府に戻ると、結構な数の艦娘が集まっていた。別に見世物とかじゃあなかった筈なんだけどなぁ……見世物よりも
「ホントゴメン! でもアンタもやるね~! アタシの艦載機を落とすとはねぇ~」
隼鷹が謝る。名前は鎮守府に移動するときに聞いておいた。実際、明石の用意したファイルと歓迎会だけではまだ全然覚えられてない。俺の記憶力はそこまで良くない。もっと人間関係を頑張らないと……キツい。
隼鷹のよると俺が落としたのは U.F.O ではなく、彼女の艦載機ということになる。艦載機を落としたタネは簡単。通過するだろう地点に向かってスタングレネードを投げただけだ。
高速で動くもの程一瞬の隙が大惨事に繋がりやすいって自動車教習所で教わったことを覚えている。今思うと腰の高角砲を放てば良かった。絶対にそっちの方が楽チンだってどうしてあの時気が付かなかったかなぁ……経験が足りない。
それに隼鷹の言う通り、艦載機が一機だけとはいえ対処出来たということが分かったのは大きい。その内自分の限界を知る為にも空母の皆様に声を掛けさせてもらおう。
なんて心の中で犯行声明を出していると、他の艦娘からも話しかけられてきた。
「その盾は何? また夕張が変なの作ったの?」
「スチュワートさん、貴女には見所があります。二水戦の皆さんと一緒に訓練しませんか?」
「凄いっぽい! 夕立もスチュワート
などなど……って待てい!
なんだこのセリフ軍は!? 夕張が普段から変なのを作ってることが確定したことは放っておこう。
神通からは訓練のお誘いだった。鬼教官みたいなことをどこかで聞いたことがある。前世だったか歓迎会の愚痴の中だったかは覚えてないけど、ボロ雑巾みたいになるまで扱かれそうだ。取り敢えず保留の旨を伝える。
ここまではまだ良い。だが夕立はダメだ。
無邪気な笑顔に騙されたが最後、そのお誘いに乗ったら『艦これ』の駆逐艦詐欺レベルの圧倒的火力を叩きつけられる。果たして俺の死体が残るかどうか……夕立の素敵なパーティー会場の床は俺の血肉で塗られたレッドカーペットのようです。全く笑えないんだけど?
そんな果たし状だか死の宣告だか分からないものはここで安請け合いするわけにはいかない。砲の代わりに盾を装備した俺の攻撃力はクソだから一方的に殴られるのは目に見えている。そんな実質サンドバッグの俺をタコ殴りするのは虐めと変わらないだろ。
そもそも盾を持ってるからちょっと防御寄りなだけで死ぬときは死ぬんだよ。
「神通さん、訓練はまた別の機会にお願いします。夕立もその~、私は強くないので演習はちょっと……」
「う~ん。なら仕方ないっぽい。訓練頑張るっぽい~!」
これは上手に断れたんじゃない? 訓練を受けること
でもそう、まだ艦娘としては新人も新人の俺には何よりも経験が足りてない。盾が欲しいなんて言っておきながら、艦載機や魚雷のことを全く失念していたのはよろしくない。敵は水上だけではなく空中と水中にも居たんだ……夕張の実験に付き合わされて良かった。ありがとう夕張、ありがとう隼鷹…
腰の艤装は砲を更に減らして高角砲を増やす。ソナーを搭載するなどすれば多くの攻撃手段に対応できるんじゃないだろうか。やっぱり男にはこうゆうロマンが必要だよね?
なんて、爆撃されたこともすっかり忘れて談笑や考え事をしていた。まだ午前中だというのにめっちゃ濃い1日になった。これが毎日続いたら胃が潰れそうだ。
だけど、想定外はいつだって突然やってくる。
「スチュワート、素敵な盾は頼もしいのですけれど、慢心はいけません。航空母艦、赤城がお相手致しましょう」
アカギ……赤城!? ありえない、何かの間違いではないのか? いやホント、神通と言い俺は何かハードモードのスイッチでも押しちゃったワケ?
「……。 ……ハイ。胸を借りさせていただきマス。よろしくお願いします」
艦娘歴一ヶ月程度、盾装備歴1時間未満の俺が一航戦という大ベテランの相手になる訳が無い。
断ることを許さない雰囲気から演習の申し込みに頷いたけど……胸を借りるって言ったけれども! 流石にレベル差があり過ぎてヤバい。これがゲームだったら絶対に負けイベの類でしょ。
しかし無情にも時間は進む。
『私は準備完了です。いつでもかかってきなさい』
通信で聞こえてきた声に身体が硬くなる。
もう言動が強者なんよ。
「 勝てる訳ないじゃん…… 」
だからと言って始める前から諦めるのは良くない。どうせ誰も俺が勝つなんて思ってないんだ。やれるだけやってみるしかない。
嬉しいことに先制は譲ってもらったけど、射程や攻撃力は赤城の方が数段どころではなく上だろう。俺が勝っているのはせいぜい速度、あと防御力くらいか。だったら速攻で片を付けるように近づいて行くべきか?
いいや違うだろう。相手は大ベテランだ。当然俺がそうしてくることくらいは読んでるだろう。そもそも歴戦の艦娘が俺ごときの速攻でやられる訳がない。
なら、勝つんじゃなくて負けないことを目指そう。
となると大事になってくるのは如何に赤城の攻撃を捌くかだけど、こっちもこっちで難易度が高すぎる。でも赤城を攻撃してダウンさせるよりは簡単に思えてくる。
それに、スタングレネードなんて夕張以外は知らないであろう初見殺しの隠し球もあるからワンチャン行けそうに……いや無理だわ。艦載機による爆撃で蜂の巣にされる。
勝つのも無理、負けないのも無理。
じゃあ俺なりの目標でも決めよう。
できるだけ長時間生き残ること。赤城の艦載機を出来るだけ落とすこと、この2つをスコアにしよう。
とにかく沈められないことと、艦載機を一つでも多く堕とすこと。
「分かりやすくなっていいね。……さて」
あまり長い時間待たせるのは良くない。そろそろ行こうか。
赤城目掛けてに魚雷を放つけど、距離が空いてるから余裕をもって避けられる。
そしてそれを開戦の合図と捉えたのか、赤城が居る方から3機の艦載機、戦闘ヘリが飛来してきた。
「速過ぎだろ……ヘヘッ、大ベテラン相手に新人が生き残るスコアアタックの始まりだ」
もう苦笑いするしかない。
とことんやってやるよこの野郎
盾で殴る……ように見えたけど実際は上に盾を構えただけ。
二章のラスボス枠は赤城さんでした。
様々な艦娘からタコ殴りにされる主人公。