怪文書回?
シナリオがどんどんズレていってる……着地点はどこにいったのか……。
もう、
※言ってる内は大丈夫
バスの中で
「これはスマートフォンと言って、こうやって……」
『もしもし……スチュワートか、どうした?』
「離れた場所の人と連絡を取ることが出来ます」
「つまり電話ってことね!」
「その通りです」
警備府に帰る大型バスの中。二台に分かれた片方に俺は乗り、同乗していた人たちに提督から伝えられたことをそのまんま説明していた。マイクを持って前に立ちあれこれと喋る。気分はバスガイドだ。
……自称コミュ障にこんなことさせるなんて……なんで大淀さん提督と同じ車両に乗ってしまったん? ……俺が提督と同じ車両に乗るの嫌だったからだ。何してんの過去の俺。
朝食後だったこともあって緩みきった雰囲気だった人達に「大変なことが起こりました」って言って全員を集め、帰り支度を進めさせた俺と大淀さん。
あーだこーだ文句を言ってきた人には本人にしか聞こえないようにハワイが落ちたことを伝え、言うことを聞かないなら……と色々と条件を付けて支度を進めるように
『まぁそういうことだ。今はまだ五つしかないから、各自大切に使って欲しい』
前を走るバスに乗っている提督との電話が切れる。
「……はい、これが一つ目。スマートフォンでした。大戦中にもあった電話が時間をかけて高性能になった物で間違いありません。……そして二つあるニュースの二つ目。ここからが本題です」
一つ目のニュースであるスマホの紹介が終わったから、二つ目のニュースのことに入ろうとしたら、もう一つのニュースを事前に知らされていた人たちがすっごい俺の方を凝視してくる。怖い
「え~……提督が朝食後に伝えられたそうなんですが……残念ながらハワイ諸島が深海棲艦に占拠されたそうで……」
「「「……」」」
おい、なんか反応してくれよ……皆して無言で圧を発さないで! 喋り辛いんだけど。
「えっと……それで、その……
「分かったわ~……適当な理由だったらどうかしちゃってたかもだけど、そういう理由ならしょうがないわね~。みんなもそれでいいでしょ?」
座席の一番奥から龍田さんがにこやかにそう言った。それに続いて駆逐艦の人達も「じゃあしょうがないか……」って感じで納得してくれた。……龍田さんが納得できなかったらどうするつもりだったのか……この人、底が知れない感じするから怖いんだよね……。
「……ありがとうございます。……戦力増強として間違いなく遠征の頻度は増えますが、よろしくお願いします」
「えぇー……他の鎮守府ばっかり、不平等でち!」
流石に水着でもない普通の服装をしている
「そうだそうだー! 皆が遠征に行ってる間にスチュワートは座ってるだけじゃないですか! 不平等ですよ!」
「む……」
……なんか無性にイラっときた。
「大潮さん? そこまで言うなら一日だけとは言わずに、ずっと提督と書類仕事してくれませんか? ……私も出撃したいんですよ。菊月さん、貴女ならこの気持ち分かってくれますよね?」
「無論、分かっているさ……」
おお、武人気質? な菊月に話題振って良かった! やっぱりずっと戦う人を見てるだけってのは嫌だよなぁ……。俺だって下手クソだけど戦えるのに全く……溜息を吐く。
ジリリリリリ―――
座席の何処かでスマホが鳴った。スマホを触らせるために回して、今どこにあるのか分からなくなってたけどアラーム設定を黒電話にしてたから大きな音で気づきやすくて良い。
電話を取ったのは山雲だった。
「はい。提督、何でしょうか? はい……スチュワートさん、提督が伝えたいことがあるそうです!」
「はいはい……もしもし、替わりましたスチュワートです」
『スチュワート、言い忘れていた。大本営の決定で人員を遊ばせておくのは勿体ないそうだから、スチュワートの謹慎処分は解除するそうだ』
「それは……そういうことですか?」
『ああ。……安全第一で頼む』
「分かりました。……秘書艦についてこちらで話すので、決まったら折り返し電話しますね」
『ああ、分かっ―――』
提督が分かったみたいだから電話を切る。
……
「ッしゃあっ!」
出撃解禁!
出撃解禁!
出撃解禁だよ!
コレを喜ばずしてどう表現しよう! これで遠征に行ったり、出撃で深海棲艦を倒すのも自由だ。なんせ大本営から太鼓判をもらったんだからな!
だったら戻ったら後回しにしていた俺の艤装を妖精さんに作ってもらわなくちゃいけない。普段使いをするなら普通ので良いんだよ。盾とか投擲物は決戦兵器っぽい感じ……切り札として取っておこう。普通に戦えて、しかも変なものも使いこなすというスマートさも身に着けるときがきたな。
それに仮に時間が出来たら休日に外に出かけることだって出来る。ようやく俺の部屋にも彩りが出るってモンだ。
「ウヘヘヘ……ヒヒッ……」
「「うわぁ……」」
「酷い顔なのです……」
「スチュワートのそんな顔、初めて見たよ……」
……バスの昇降口に隠れて喜びを噛みしめてたら後ろから暁型の四人に覗き見されていたらしく、ドン引きされていた。……俺は素直に喜んじゃいけないのか?
「……覗き見なんてレディーらしくありませんね……」
「ウッ……」
そう言って暁を軽く睨むと目を逸らされた。おい、レディーを名乗るなら相手より先に目を逸らしちゃいけないだろ。自然界じゃあ先に目を逸らしたら敗北者だぞ?
「大潮さん? 今の電話で……私の謹慎処分が解かれました。どうです? 秘書艦の席に着いてみます?」
「うぅ……それはその~……」
大潮が逃げ場が無くなって息が詰まってる感じの顔をし始めた。……イラっときたからって、ちょっと虐めすぎたかな?
「あら、スチュワートさん。あんまり大潮姉さんを苛めてあげないで? 謹慎処分じゃ秘書艦するしかないものね。仕方ないわ……それはそうと、スチュワートさんが出撃した時は、荒潮が秘書艦の席に座ってもいいのかしら?」
「ええ! ご自由にどうぞぉ?」
「そう? それじゃあ遠慮なくそうさせてもらうわ♪」
荒潮がそう言った瞬間、バスの空気の温度が下がった気がした。
でも、水の中に居るみたいで居心地が悪かったから、運転手と天気の話とか世間話をして気分を紛らわせた。
結局、みんなは後ろの方で長時間、疲れて寝るまで揉めていた。勝手に決まるって信じてた俺は止める気はなかったけど、龍田さんも面白がって止めてくれなかったんだ……。静かになったから結果的にオッケーなんだけど。
「それにしても……」
一月そこらでよくそんな執務室の取り合いになるくらいにまでなったな……。やっぱりゲームがベースだからか? 好感度ってのがあるのか知らないけど、やっぱりそこら辺バグってんだろコレはよ……。
『艦これ』にはケッコン
「……そろそろ着きますよ」
「あっ、有難う御座います」
運転手が到着が近い事を教えてくれた。
「それにしても、こうやって騒いだりして……艦娘だって普通の女の子なんですね……」
「いや、提督なんて一人の男性を取り合う中学生っぽい年齢の女子供って真面目に考えたら結構マズいと思うんですけど……」
「ハハハ! こんな可愛い子供たちに親しくされるなんて、世の男がその席を奪い合ってもおかしくはないですよ!」
「まぁ、ちょっと派手な人もいますけど、見た目は完全に人間ですからね……それと、前のバスにはもっと女性に近い人が多く乗ってますよ」
「……」
運転手がハンドルを握る手に力が込められたのが分かる。ハンドルの革がギチッ……って音を立てたし、握る腕が五パーセントくらい太くなってる。怖い。
「み……皆さ~ん! そろそろ着くそうなので、支度してくださいね~?」
警備府に着いてバスから降り、警備所の前まで来た。
他の人はさっさと歩いて行ってしまったが、俺だけが立ち止まっているから「どうしたの?」なんて声を掛けられるけど「どうぞお構いなく」って言い続けて、最後尾になった。
「フゥ~~……よし」
のんびり出来たは別として、のんびりするのはここまで。
心機一転、また頑張ろうじゃないか!
でもまずは……
「どうぞ、お土産です」
慰労にも行かずに警備所に詰めていた人にお土産を渡すことから。
いつもお世話になっておりますぅ……。
提督も後でお土産を渡した模様。
カワイイ or 綺麗な人達から言い寄られる提督は実際世の男の大半敵に回してる。
ネットとかで絶対に叩かれてますね……。
スマホを紹介して、人手不足から謹慎が解除されて、その間の秘書艦はどうするっていう火種が投下された回。
……誰だって良くない?(サボりはNG)