とある転生者の番外図書(アウターズブック) 作:変色柘榴石
第二話でまさか視点もらうとは思わなかった男。
どうも、
俺は、所謂『転生者』ってやつで、まぁ……神様転生ってやつだ。
最初は舞い上がって「ハーレムだぜヒャッハー!」だったんだが、俺の師匠……『
いや、あのままだったら俺って絶対踏み台系転生者になってたわー……感謝感謝。
切っ掛けってのが……まぁ、あれだ。
『空を飛んだ』ってことで察してくれ。『舞った』じゃなく『飛んだ』な。
そのあとはテンプレ三昧。
・お前のパラメータ幸運値が最低に事故ってた。
・代わりに余生を旧、四、五次セイバーの力あげるから頑張って。
・魔力最高値(SSSな)、セイバーを三機でデバイス化
――はい、お察しの通り聖剣三刀流です。
その所為か、起源……というよりか変換資質が『斬撃』とおっかないものになっていると師匠は言っている。
斬れば防いで、斬れば放ち、斬れば縛り付ける。
下手すりゃ将来『味方斬り』とか不名誉な二つ名を付けられそうで……。
――ってそうじゃないそうじゃない。
本題は、人当たりのいいあの『無表情』の同級生だ。
――日野ひなた。
今からちょうど二年前に、両親と姉を失ったヤツ。
師匠曰く、
「日野の両親は管理局の『陸』と『海』のエース同士だった。そして姉はそれなりに期待されていた陸の局員であった」
ということらしい。
なんでそんなこと知ってんだと思いながらも、日野のそれなりに高い魔力を有していた理由にもなることに納得した。
――そして、あの腕輪がデバイスであろうことも。
日野やはやてたちと別れた後、俺と師匠、双子は帰り道の中で話し合っていた。
「あれ、
「あの腕輪だね」
「見た目歯車だったね」
「「なかなかイカス感じのデザインだったね」」
俺の肩の下がった言葉に、双子の微妙にズレた言葉が返ってくる。
……いやまぁ、確かに少しカッコいいなとは思ったけどさ。
一方の師匠は、別の話題を出してきた。
「それよりも、じゃ。莫迦弟子。今日明日には『
「大丈夫だ、問題ない」
師匠の確認に思わずネタで返してしまう。
だってあの言い方じゃあ……ねぇ。
「イーノック乙」
「天使乙」
「「失敗フラグ乙」」
「言うな。言うなよ。言うんじゃない三段活用! 俺だってわかってるっつーの!」
「ならば言わなければよかろう」
俺って素直なんです。
でも、もうすぐ原作の始まり――今夜にもユーノ・スクライアが公園内でジュエルシードを逃すはずだ。
その後で、あの異相体が二つのジュエルシードを取り込むかどうかで、TV版か劇場版かで分かれる。
劇場版の方は劇中劇――管理局製(?)の映像という設定とはいえ、全体難易度が上がるというイメージがあるのは俺の勝手推測。
早かろうが遅かろうが、なのはやはやてと共にいる限りは絶対に日野は巻き込まれる。
あの無表情で、知らぬ間に無理でもしてそうな日野のことだ。
関わったら関わったで、自分のことを棚に上げて無理をするのだろう。
だとしたら俺は、
(日野に――友人に笑顔になってほしいって思うのは……)
――俺の傲慢かねぇ?