とある転生者の番外図書(アウターズブック)   作:変色柘榴石

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地の文が少な目で少しわかりずらし。
ここでようやくひなたの家族が出せる……


番外図書1「それはかつての写真にて」

「おや、これは……」

 

 まだひなた達が魔法と出会う一年前のこと。

 年末が近くなってきたはやてとひなたは友人を巻き込んで二人の家の大掃除をしていた。

 はやての家の大掃除を終えた全員は、ひなたの家の大掃除へと移っていた。

 その中でひなたは押入れの奥から何かを見つけ出した。

 

「おいそこの家主。真っ先に大掃除のドツボ嵌んなよ」

「いいじゃないか。俺の家族写真のアルバムが出てきただけ――うぉい!?」

 

 ひなたが振り返った瞬間に金色の何かが目の前を通り過ぎてアルバムを持ち去っていった。

 何が通ったかは大体わかるが、まさかの不意打ちにひなたは呆然としていた。

 

「――アリサさんや。物を掻っ攫うのは日野さんどうかと思うんでせうが、その辺どうですかね?」

「そうね。こういう(たぐい)のを見つけ次第、私に献上してきたら考えなくもないわ」

「誰かやるか金剛力士像」

「よーっしその喧嘩買ったわ。表出ろハシビロコウ」

「さんをつけろよデコ助野郎」

 

 ひなたとアリサが額をぶつけっている間にはやてがアルバムを回収。

 他の掃除組を集めて鑑賞会に変わっていった。

 

 

 

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[今よりも小さいひなたとルビーレッドのセミロングの少女のツーショット]

 

「うわわ、綺麗な人だねひなたくん!」

「姉さんだ。姉さんは母さんの血が色濃く出てるからな。ちなみに俺は父さんの血がめっさ濃ゆい」

 

「ジト目なのに目がキラッキラというか……うん」

「ギラッギラしてない? これ」

「ひなのこと溺愛しとったからな、明詩(あかし)さん」

「今でもヒナニウムとかワケワカメ」

「ひなから分泌と言うか漏れ出してるエネルギーらしいんよ。摂取しなければジト目がひどうなるらしいんやけど」

「なにそれこわい」

「おう露骨に離れるなや女顔」

「誰がだコラ(しっかし、この姉ちゃん見覚えがある様な……ううん?)」

 

 

[黒髪ウルフヘアーの巨漢の腕に乗る朱色ロングウェーブの少女? のツーショット]

 

「犯罪臭がするんですがこれは」

「ああ、これ父さんと母さん」

「「はぁっ!?」」

「え!? でもひなたくんのお母さん……あれ?」

「当時で……30後半ぐらいか。確か」

「せやね。ひなのオトンも同じくらいや」

 

「親父さんデケーな……塀が脇ぐらいの高さになってるぞ」

「2メーターは行ってたか? そん時は姉さんと母さんが両腕。俺が肩車してもらって近所の公園まで遊びに言った記憶がある」

「うちのオトンもそれ見て対抗意識燃やしてギックリしてもうたんやったなー」

「全員大慌てでなー。帰りはおじさん俵担ぎだったの今でも覚えてる」

「恥ずかしくて両手で顔覆って、ちーさい声で『わりぃ』って」

「父さんが短く、『構わない』って返して当事者たち以外が苦笑いでな――」

「やめたげてよォ!」

 

 

[今と同じくらいのひなたと、同年代くらいの暗い雰囲気の少年、そして顔立ちがよく似た少女が並んでいる]

 

「あれ、湊斗に……湊斗の姉ちゃんじゃねぇか」

「五年の湊斗光(みなとひかり)さんに、三組の湊斗影明(かげあき)ね。光さんは運動部最強って噂だけど……?」

「影明も意外とすごいぞ? 裁縫とか料理とか」

「十円玉を三枚、縦に並べることができるんよ! すごかったなぁ~」

「光さんは十枚行けるそうだな。地味だけどスゲェ」

 

「家の方が結構いいとこらしくて、独自の流派があるんだと。今じゃ数人の門下生とでうちの屋敷(古城家)にある剣道場使って習わせてるんだとさ」

「「「へぇー……!」」」

 

 

 

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 大掃除を終えた後、聖刃は一人、頭を抱えていた。

――写真の人物のほとんどが、前世で見た『創作物』の登場人物そっくりだったからだ。

 

「親父さんは一撃必殺な黒騎士で? 母親は足止めの魔女ぉ? 挙句の果て、今思い出したけどお姉さんはシンフォギアのマリア似とかマジかあの家族……いや、うちの家も人のこと言えないけどさぁ!?」

 

 それから一年後。

 ひなたの戦い方を見て、思わず納得してしまうのは――この時の聖刃は知る由もなかった。

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