全力で死亡フラグを回避しようとしたら、事態は加速していく   作:クリス&シェリー全力投球

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※コナンオリ主ハーレムものです。原作&CP&キャラ崩壊してますのでご理解くださいm(__)m
 
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 今回は佐藤刑事との回です。



佐藤美和子との日々(新生活に向けての一歩)

<美和子side>

 

 私は公園の噴水前で人を待っていた。待っている人は誰かって? そんなの決まってるじゃない。みんなにはもちろん分かるわよね? それにしても遅いわね・・・アイツ。まあ、待ち合わせの十時まで十分ぐらいあるから遅刻している訳では無いから良いんだろうけど・・・

 たいてい待ち合わせの十五分前ぐらいには来てるのよね。今日は寝坊でもしたのかしら? 私はもちろん寝坊なんてしないわよ。楽しみすぎて三十分以上前から来ていたもの。いい歳して何をしてるのかしら、私は・・・。

 だって、仕方ないじゃない。愛する彼氏とのデートよ? そんなの楽しみに決まってるじゃない! それに今日は、特別な目的があるのよ? おかげでほとんど寝れなかったわ。ちゃんと化粧はしてきたし、服装も由美達に協力してもらって選んだ、黄緑のワンピースに白のカーディガンを着てきたから大丈夫なはず・・・よね?

 何かさっきから色々な人に見られるし、どこかおかしいのかしら? もしかして変なのかしら!? 私ってアラサーでガサツだからこんな格好は似合わないってこと!? 偵光にそんなこと言われたら、泣くし立ち直れないわね、きっと・・・・

 

「お姉さん、もしかして一人? 良かったら俺達とどこか行かない?」

 

 考え事をしているといかにもちゃらそうな二人組の男性が私に向かって話しかけてきた。まったく、なんなのよ。こんな目立つところでナンパなんかする奴がいるのね。あいにく私は彼氏を待ってるのよ、貴方達なんか眼中にないし、刑事をナンパするなんて度胸あるわね。まあ、刑事って分からないから仕方ないんでしょうけど。

 

「ごめんなさい。彼氏と待ち合わせしてるの。悪いけど、他を当たってちょうだい」

 

「こんな可愛いお姉さんを一人にさせる彼氏なんかより俺達と遊ぼうぜ!」

 

「そうだって。公園の入り口の野郎のとこに女共が群がって、お姉さん以外いないんだって。だから俺達とどっか行こうぜ」

 

 そう言いながら私に触れようと手を伸ばしてきたので、それをひねりあげた。女性が一人の男性に群がっている? まさか!?

 

「ちょっと答えなさい。一人の男性の所に女性が群がってるって言ったわよね? それは間違いないの?」

 

「ひっ!?」

 

「いたた!? ちょ、怖いよお姉さん!」

 

「いいから答えなさい」

 

 手の力を弱め、威圧感を出しながら二人組に問いかけた

 

「はい。一人の野郎に女性が集まってました! あれ? そう言えばあの男、眼鏡かけていたけどどこかで見たような・・・お前知らないか?」

 

「あ、思いだした! あの有名な白銀探偵だって! テレビにも出ていたりした! あれなら納得だわ・・・・ひえっ!?」

 

「!?」

 

「そう・・・・・ありがとう。貴方達、今回は見逃してあげるけど、また女性に無理強いするようなら分かってるわよね?」

 

「「は、はい!」」

 

「良い返事ね。それじゃあ、私はここの入り口で足止め喰らってるバカの所に行くから」

 

「「え?」」

 

 二人組に忠告をして、急いで人が集まっている場所へと向かうとそこには、たくさんの女性に囲まれて困った顔をしている偵光がいた。へえ、彼女を待たせておいて、自分は他の女性とおしゃべりしてるなんてやるじゃない・・・・・ちょっとお話が必要かな?

 

「白銀さん! 私大ファンなんです!」

 

「サインください!」

 

「きゃあぁぁぁぁぁ! 本物の白銀様よ!」

 

「イケメンすぎる・・・・・・」

 

「お持ち帰りされたい!」

 

「いいえ、むしろお持ち帰りしたい!」

 

「あはは・・・すみません、彼女と待ち合わせしていますのですみませんが・・・・!?」

 

 人の彼氏にたいして何てことを言ってるのかしら? 貴女達のではなく、私の偵光よ! あら? どうやら私の存在に気づいたみたいね。どうしてあげましょうか?

 

「随分と楽しそうじゃない、偵光」

 

「ひっ!? 美和子・・・・・さん?」

 

「あら? いつも通り呼び捨てで呼んでくれてかまわないのよ? それとも邪魔かしら? 随分とお楽しみみたいだし」

 

 私の只ならぬ雰囲気を感じた女性達も黙っていた。今日はもう帰ろうかしら? 全然楽しくないし・・・・・

 

「すみません、皆さん。彼女とのデートなので失礼します。行くぞ、美和子」

 

 偵光は女性達にそう言って、私の手を引っ張りかけだした。

 

「ちょっと!?」

 

「良いから行くぞ!」

 

 私達は急いで公園から離れるのだった。

 

ーーーーーーーーーー

 

「ごめんなさい。だから機嫌治してくれませんかね、美和子さん?」

 

「知らないわよ。私より若いあの子達と遊ぶ方が良かったんじゃないの?」

 

「だから、しつこく言い寄られてただけだって。ずっと彼女と待ち合わせしてるって言っても聞いてくれなかったからな。あのタイミングで美和子が来てくれたから助かったよ」

 

「私が行かない方が楽しめたんじゃないのかしら」

 

 ああもう、どうして私はこうなのよ。偵光に対してとげとげしい態度取って丸っきり嫌な女じゃない・・・・・でも、仕方ないじゃない。大好きな人が、他の女の人と話してるのを見るとどうしても嫌な気持ちがでるのよ。

 こんな嫉妬深い女は嫌よね・・・・・偵光にはもっとふさわしい人がいるんじゃないのかしら。

 

「ったく。おーい、美和子こっち向けよ」

 

「何よ・・・んっ!?」

 

「んっ・・・・・・・・・俺がこうやってキスしたいって思うのはお前だけだし、お前と一緒の方が凄く楽しめるんだぞ?」

 

「ちょっと、いきなり何するのよ!? ここは街中で周りに人がいるのよ!? こっち見てるじゃない!」

 

「ほほう。どの口が言うんですかね? 人がいる所で俺の唇奪ってきた人が言うセリフじゃないだろ」

 

「なっ!? あれは・・・・・・」

 

「あれは?  理由があるなら教えて欲しいんだけどな」

 

「それは・・・・・・・・・・・・・らよ」

 

「声が小さくて聞こえないんだが?」

 

 絶対私のことからかっているでしょう!? どうしてこんなことになってるの? 私が確か嫉妬していただけよね? それがいきなりキスされて、こんな意地悪されてるの? 意地悪するなら夜の時だけにして・・・・・って何を私は考えてるのかしら!? 完全に変な方向にスイッチ入りそうだったじゃない!

 どうせ恥ずかしがって言えないと思っているんでしょ? 良いわ。そのにやけ顔を変えてやるわよ!

 

「それは、アンタを愛しいって気持ちが溢れすぎて我慢できなくなったからよ!」

 

 言ってやったわ! さあ、こう言われるのは予想外だったでしょ!? 偵光の顔を確認してみると、驚いており少し顔が紅くなっていた。やったわよ! いつも攻められてばかりの私じゃないわよ!

 

「・・・・そ、そうか。そういう返しが来るとは予想外だった。美和子に言ってもらえて嬉しかったぞ。ありがとな」

 

「・・・・・・・・・・・」

 

「どうした?」

 

「・・・・その顔は反則よ、バカ」

 

「反則って何でだよ。笑っただけだぞ?」

 

「ただ笑ったってだけの顔じゃなかったのよ!」

 

「どんな顔だよ・・・・」

 

 うー、私って此奴の無邪気な笑顔を見たらダメなのよね。カッコ良すぎて見れなくなるのよ・・・・・。実際、この笑顔で由美達もやられたもの。

 そういえば婦警内でも、スマイル探偵とかあだ名がついて、凄い人気になってるって由美が言ってたわね。後輩の女性刑事達にも、偵光のこと連れて来てくれないのか?みたいなことも言われるし、どうして

アイツが人気なのかしら?って聞いてみたら、私と接している姿が理想の旦那様って感じで人気が出てるらしいのよね。それを聞いて凄く嬉しくなって自慢しちゃったんだけどね・・・・・。由美には散々のろけるなって怒られたし。

 

「おーい、また考え事か?」

 

「っっ! 顔が近いわよ! ご、ごめんなさい。ちょっと考え事していたわ。さっきの顔についてうんぬんは気にしないで」

 

「そう言われると余計に気になるんですが!? ったく。それより早く行こうぜ、新居探し。今日の目的だろ?」

 

「そうね。ねえ、同棲なんてホントに良かったの?」

 

「良いからこうして見に来てるんだろうが。クリスからも怒られたしな。彼女の方を優先させないと、無人島に連れてくわよ?って脅されたしな。お前が気にする必要はねえよ。それにこんな美人な彼女に一緒に暮らしたいって言われたら男としては答えないとまずいかと思ってな」

 

「び、美人って、何言ってるのよ!? そういう恥ずかしいことをスラスラ言うの辞めてちょうだい!」

 

「はいはい、分かりましたよ。ってか俺の方はクリスから許可もらったけど、おじさんとおばさんの方は同棲するって話大丈夫だったのか?」

 

「ええ・・・・・むしろ凄く喜ばれたわよ。お父さんとお母さんは偵光のこと息子のように思ってるし、私を嫁にできるのは偵光しかいないから絶対に見捨てられないようにするんだぞ!って言われたのよ!? いくら親だからってひどいと思わない!?」

 

「ははは。おじさん、おばさんらしいな。俺の方が美和子に見捨てられない限り、見捨てる気はねえよ」

 

「・・・・・バカ。あ、忘れてたわ。そう言えば、お父さん達が今日家に寄りなさいって言ってたわよ。何か話したいことがあるんだって」

 

「話したいこと? なんだろう? まあ、行けば分かるか。新居探しに行った後で大丈夫か?」

 

「ええ。行くとしたらそのタイミングのつもりだったから」

 

「了解。ほら、早く行こうぜ。今日は久し振りの美和子とのデートだからな!」

 

「そうね! 楽しみましょう!」

 

 彼と手を繋ぎ、デートを楽しみながら新居探しへと向かうのだった。

 

ーーーーーーーーー

 

 新居探しを終えた後、私の実家に来ていた。

 

「ただいまー。お父さん、お母さん、帰ったわよ」

 

「お邪魔します」

 

「あら、お帰りなさい。美和子、偵光君」

 

「おお、来たか。お帰り、美和子、偵光君」

 

「どうも。おじさんも今日はお休みだったんですか?」

 

「ああ。偵光君、お義父さんと呼んでくれてかまわないんだぞ」

 

「あらあら♪ なら、私はお義母さんね♪」

 

「ちょっと、お父さん! お母さんも何言ってるのよ!?」

 

「あはは・・・・・それはまだ先の機会ってことで勘弁してもらえませんかね?」

 

「偵光も何言ってるのよ!?」

 

「あらあら、まあまあ♪ ちょっと聞いた、あなた?」

 

「ああ、しっかりと聞いたぞ。良かったな、美和子。偵光君はお前を嫁にもらってくくれる気があるみたいだぞ」

 

「っっ!? 部屋に荷物置いてくるわ!」

 

 お父さんとお母さんが私の方をニヤニヤした顔で見てくる。私は偵光のセリフと両親の態度に恥ずかしくなり急いで部屋へと逃げ出した。

 

ーーーーーーーーーーー

 

<偵光side>

 

「からかいすぎましたかね?」

 

「おや、からかっていたのかい? さっきの言葉は本心なのだろう?」

 

「もちろんですよ。俺の隣にずっといて欲しいって思うのはアイツだけですからね・・・」

 

「あらあら、偵光君たら♪」

 

「母さん、夕方だし美和子と一緒に晩飯作ってくれないか? 俺は偵光君と散歩とキャッチボールでもしてくるよ。付き合ってくれるかい?」

 

「もちろんです」

 

「分かったわよ。夕飯の時に一杯おしゃべりしましょうね、偵光君♪」

 

「あはは、分かりました」

 

「それじゃあ、行くぞ、偵光君」

 

「はい。すみませんが美和子のことお願いします」

 

「気をつけていってらっしゃい、二人とも。美和子のことは任せておきなさい♪」

 

 

 おばさんに見送られて近くの公園に向かい、おじさんと長い間キャッチボールをしていた。

 

「相変わらず良い球投げますね、おじさん」

 

「もと高校球児だがらな。そういう偵光君こそ良い球投げるじゃないか。部活やってなくてこの運動神経は素直にすごいと思うぞ」

 

「小さい時から色んな意味で鍛えられましたからね」

 

「そうだな。小さい時から君は破天荒だったよ。小学生の君が、事故にあった私の応急処置をてきぱきとこなしたと妻達から聞いた時は驚いたよ。

 それに、子供らしくなくてやたら大人びていたからね」

 

「うっ、それは、色々と事情があったので。トラブルにもよく巻き込まれていたので」

 

「それは今でも変わらないんじゃないのか? 美和子がよく愚痴っているよ。怪我をしなくなっただけマシだと言っていたがな」

 

「怪我すると美和子の奴が泣きますし、仲間にも心配かけるので特に気をつけていますよ。まあ、無茶することでいつも怒られているんですけどね・・・・・」

 

「ははは! 君は私によく似ているな。私も刑事という職業柄よく無茶をして妻や美和子には心配かけて怒られたよ。耳にタコができるぐらいにな」

 

「そうなんですね。俺の中のおじさんって、しっかりしてそうであんまりそういうイメージが無いんですけど」

 

「あはは。そんなことは無いさ。外面を良くしているだけだよ」

 

「身も蓋も無いですね」

 

「そうだな。偵光君・・・・・」

 

 今まで楽しそうに話をしていたおじさんが真面目な顔つきになった。どうやら本題が来そうだな・・・・・

 ん? あっちから向かって来てるのは・・・・

 

「・・・・なんでしょうか?」

 

「君にお願いがあるんだ・・・・・・美和子の傍にずっといてやってくれないか? アイツは君の横だと凄く幸せそうなんだ。私達といる時でも見せない顔をしている。

 それほど君の事を愛しているんだ。娘はガサツで男っぽい所もあって女らしくない所もある。付き合いの長い偵光君にはもう分かってるだろうがな。

 それでも、私の可愛い一人娘なんだ。君は娘のことを泣かせずに幸せにしてくれると信じている。そんな君になら娘を託すことができる。父親の私からこんなことを言うのはおかしいかもしれないが考えてくれないだろうか?」

 

 どうして今のタイミングでこんなこと頼まれるかね・・・・絶対おばさんもグルだろこれ。ここで言う羽目になるのかぁ・・・・ええい、ままよ!

 

「それは無理ですね」

 

「!?」

 

「何? それはどういうことかね? 娘と結婚する気はなく、遊びだと言うつもりなのか?」

 

「落ち着いてください、おじさん。遊びのつもりはないです。真剣に美和子との将来を考えています。俺が無理と言ったのは美和子を泣かせずにっていう部分に対してです。

 アイツが嬉し涙を流すぐらい幸せにしてやるつもりですから、泣かせずっての無理です。

 俺に寿命が来て、アイツより早く死んだ場合でも泣かせずってのは無理になるでしょうから、それは約束できません。すみませんが」

 

「あはははははははははははは! そうかそうか! そう言われたらそうだな! まったく、君らしいよ! 後は二人でよく話し合いなさい、美和子」

 

 おじさんは笑いながら、背後に公園に来ていた美和子に対してそう言った。やっぱタイミング良すぎじゃねえか。完全に佐藤家グルだな・・・・

 

「お父さん・・・・・」

 

「偵光君、キャッチボールに付き合ってくれたありがとう。私は先に帰っている。君たちはゆっくり帰ってくるといい。美和子、言いたいことがあるならはっきりと伝えないとダメだぞ。それじゃあな」

 

「いえいえ、こっちも久しぶりにおじさんとたくさん話せて楽しかったですよ。分かりました」

 

「・・・・・・・・・・・・・・・」

 

 おじさんが帰っていき、美和子の方はもじもじしながらずっと黙っていた。あー、やっぱり俺から話かけないとダメなパターンか? 仕方ない

 

「いつまで黙ってるんだ、美和子? おじさんにもああ言われたし、帰ろうぜ?」

 

「・・・・・・ねえ、さっきお父さんに言ったことって本当なの?」

 

「やっぱり聞いてやがったのか。ああ、本心だ。これでも信じれないか?」

 

「そうね・・・・だって偵光からそんなこと言われるなんて夢かなって思っちゃうじゃない」

 

「夢か・・・・・仕方ない。ちょっと左手貸せ」

 

「え? ちょっと急に何なのよ!?」

 

「良いから黙ってろ・・・・・・」

 

 俺はバッグに入れていた箱から、指輪をだして美和子の左手の薬指に付けた。

 ああ、今日プロポーズとかするつもりは無かったんだけどなぁ・・・ここは美和子との思い出が詰まってる公園だし、アイツにこれ以上悲しそうな顔をさせるのも嫌だし仕方ないよな。

 

「これって!?」

 

「佐藤美和子さん、貴女のことを誰よりも愛しています。貴女にはこれから心配かけたり、苦労させることもあるかもしれません。

 それでも、必ず貴女を幸せにすると誓います。こんな俺でも良ければ、隣に居続けてくれませんか?」

 

「ひっぐ・・・・・・」

 

「これでも夢だと思うか? それと返事もらえると助かるんだが?」

 

「ぐすっ・・・・・この手の感触が現実だって思うわよ、バカぁ・・・・こんな女でもよければ、こちらこそよろしくお願いします!」

 

「そう言ってもらえて良かったよ。ああ、ほら泣くなって・・・んっ!?」

 

「んっ・・・・・嬉し涙だから良いじゃない。ねえ、早く帰りましょう? 外も暗くなってきてるし」

 

「いきなりキスして腕に抱き着いてくるなよ。ビックリするだろうが」

 

「別に良いじゃない。偵光への気持ちを行動で現わしたのよ♪」

 

「そうかよ、ほら、帰るぞ。指輪のこと絶対突っ込まれるだろうなぁ・・・・・」

 

「お父さん、お母さんが見たら間違いなく聞いてくるわね。聞かれても同じように言ってくれるんでしょ?」

 

「ああ。今更恥ずかしがっても仕方ないしな。ただ、お義父さん、お義母さん呼びは強要されるだろうなぁ・・・」

 

「そうね。だってもう婚約したものね♪」

 

 美和子は笑顔で嬉しそうに左手に付けている指輪を見ていた。くそう、めちゃくちゃ可愛いじゃねえか・・・・この可愛さ反則級すぎない? ってか、これが美和子の同僚達にばれたら俺殺されるんじゃなかろうか? 由美達に協力求めよう、うんそうしよう。

 

「嬉しそうだな」

 

「当り前よ。だって小さい時からの夢が叶ったんだもん♪」

 

「小さい時からの夢ってなんだ?」

 

「それはね、偵光にプロポーズされてお嫁さんになることよ♪ ずっとそれが夢だったのよ」

 

「・・・・・・・・」

 

 ヤバい、もう無理・・・・

 

「んんっ!? んっ・・・・・・・・・・・」

 

「・・・・・・・・・・ぷはっ。可愛すぎだろ、お前。今日の夜はたっぷり虐めてやるから覚悟しておけよな」

 

「ぷはっ・・・ちょっと何囁いてるのよ!? それに今日は実家に泊まるかもしれないのよ!? そんなの無理に決まってるじゃない! それが無かったら、私だって・・・」

 

 美和子の奴は俺の言葉を聞き真っ赤になっていた。ウチの彼女ってか婚約者が可愛すぎて我慢の限界なのです。

 

「おじさんには、今日は泊まらず帰るって言ってるから心配しなくても大丈夫だぞ? あとは、俺の家に行くか美和子の家に行くかのどちらか決めるだけだが・・・」

 

「・・・・偵光の家が良い」

 

「俺の家で激しく運動するのが美和子さんのお望みなんですね」

 

「っっ!? バカ!」

 

「あっはははは! 美和子はからかい甲斐があるな! 早く帰って飯食おうぜ。二人も待ってるしな」

 

「なんなのよ、もう。私だけ期待しちゃってバカみたいじゃない」

 

「いじけるなって。あ、そうそう。あと、二言だけ言わせてくれ」

 

「・・・・・何よ?」

 

「明日役所行って婚姻届け書いてこようぜ。明日も確か休みだったよな?」

 

「はあっ!? ちょっと急すぎない!?」

 

「善は急げって言うだろ? だから提出しに行こうと思ったんだがダメか?」

 

「・・・・ダメじゃないわ。提出したら貴方と夫婦になれるんだもの。嫌な訳ないじゃない」

 

「そっか。ありがとな! それともう一つ・・・・さっき言ったように、たっぷり虐めて寝かすつもりないからな、今夜」

 

「・・・っ!? バカ・・・・」

 

 

 満点の星空が、俺達の新生活に向けて一歩踏み出したことを祝福してくれているように感じ、その星空の下で美和子と長い間唇を重ねるのだった。




 今回は佐藤刑事回でした。ベルモット回に比べイチャイチャ成分はちょっと少なかったかもしれませんm(__)m 
 ヒロイン回は本編より書くのが難しい(^-^;
 結婚した後の生活も書きたいと思ったので、この続きは先で書く予定です!
 次は夏美ちゃん回を予定しておりますが、二月中に書けると良いなぁ(^-^;
 本編の方も頑張って書いていきますのでこれからもこの作品をよろしくお願いします!

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