全力で死亡フラグを回避しようとしたら、事態は加速していく   作:クリス&シェリー全力投球

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※コナンオリ主ハーレムものです。原作&CP&キャラ崩壊してますのでご理解くださいm(__)m
 
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28話

<偵光side>

 

 七槻ちゃん達が部屋から出て行った後に、俺は丸めた紙を元に戻して読んだ。

 

「親愛なる、白銀偵光君。君に面白いプレゼントを用意した。綺麗な花火が上がる時刻は、正午より半刻ほど前の時間だ。その花火がある場所は、君が夢の国へと旅立つ場所の下だ・・・か。えーとベッドの下には確かユキさんが退院する時にくれた見舞い品が・・・あったあった。

 確か中身はタオルって聞いてたんだが、時計の音がするな。中身は・・・うん、分かってたけど爆弾だな。どこで、ユキさんの物と入れ替えたんだ? 後で連絡して詳しく話し聞いてみるか。

 さて、解体道具無いから、この爆弾を持って逃げないといけないんだが、どうするかね?

 流石に病院内に仕掛けられるのは俺も予想外だったぞ。窓から外に出るしかないよな。ここ二階だし、ちょうどいい足場もあるし何とかなるだろう。問題は人がいない場所に運ぶってのと、移動手段か・・・。

 

 その時、窓の外を見ていると見知っている車が駐車場に止まるのが見えた。ナイスタイミングだよ、萩原さん♪

 俺は爆弾を抱え、外に透や美和子達刑事がいないことと監視カメラに映らないかを確認し、窓から足場をつたって飛び降り、車のとこへと向かった。スリッパだと走りにくいな・・・

 車から哀ちゃんと萩原さんが降りてきて、俺を見つけた瞬間驚いていた。

 

「ちょっと何してるのよ、貴方は!?」

 

「おいおい、どうした!?」

 

「おはよう、哀ちゃん、萩原さん。来てすぐに悪いんだけど、港の空き地に向かってもらえる? でないと俺の持ってる物がドカンと爆発しちまう」

 

「マジかよ!? 中身は・・・・マジで爆弾じゃないか。

 しかも、爆発まで時間がほとんどないし、この大きさの奴だと、被害範囲もそこそこ広いぞ! なるほど! だから港近くの工場があった空き地か! 早く乗れ!」

 

「っていう訳なんだよ、哀ちゃん。悪いけど付き合ってもらうよ」

 

「貴方ね・・・こういう形で病院から脱走して来るとは思わなかったわよ・・・今はそんなこと言っている場合じゃないわね。

 早く、その爆弾をどうにかしましょう」

 

 俺達3人は、急いで港の空地へと向かった。

 15分ほどして港に着き、爆弾を周囲に被害がでない位置に置き、人が入らないように周囲にいた人にも協力してもらい、対策した。

 爆破予定時刻になると、爆弾は爆発し周囲に大きな音を響かせた。

 

「とりあえず、これで一安心だな。解体道具あれば解体したんだがな・・・」

 

「何を言ってるのよ、貴方は。病院にそんなもの持ち込めるわけないでしょ?」

 

「ですよねー。いったん、事務所にバイクと道具取ってくるかぁ。まだ必要になりそうだし」

 

「おいおい、病院に戻らないのかよ!?」

 

「ははは、戻る訳ないじゃん。俺が戻るとまた病院が狙われそうだし、他の人を危険に合わす訳にはいかないから単独行動しようかなと」

 

「戻りたくない本音は、別にあるんでしょ? 正直に言いなさい」

 

「帰ったら美和子達に何されるか分かったものじゃないので、正直戻りたくないです」

 

「おいおい、ん、安室から電話だ。スピーカーモードにしてと。はい、もしもし?」

 

 

 やべえ。静かにしとこう。俺がいるのバレたら間違いなく殺される・・・

 萩原さんもおおかた予想付いていたのか知らないけど、俺の近くで話すのは辞めて欲しかったかな!?

 ってか、哀ちゃんの目が凄く冷たいよ

 

「萩原か!? 今どこにいる!?」

 

「そんなに慌ててどうしたんだ?」

 

「偵光のバカが病院から脱走しやがった。携帯や荷物も置きっぱなしだから足取りが追えないんだ! 俺の部下と佐藤さん達に捜索してもらっている。お前も何か知らないか?」

 

「何やってんだよ、白銀は。どうして脱走なんて羽目になったんだ?」

 

「事務所に偵光宛の手紙が来ていて、それを越水さんと持っていって見せたら、病院内に爆弾があるから探せって言われて、俺、佐藤さん、宮本さん、越水さんの四人が病院内を探し周って、佐藤さんが偵光のことが心配になって部屋に戻ったらもぬけの殻だったんだ。

 まんまと騙された。おそらく、アイツの部屋に爆弾がすでにあって、俺たちを逃がしたってとこだろうが、気づくのが遅かった!」

 

「なるほどなー。佐藤さんや七槻ちゃん達は大丈夫なのか?」

 

 うわあ、透には全部バレてるし、萩原さんまであきれた目で見てきたよ・・・哀ちゃんは更に冷たい視線を向けております。

 

「何してるのよ、貴方は。バカなの? 今頃、佐藤刑事達血眼になって探してるわよ・・・。

 そんなことばかりだから、お姉ちゃんにも散々心配かけるのよ。自分の行動を顧みた方が良いんじゃないかしら」

 

 哀ちゃんの小さな声で、言葉のナイフが私にグサグサと突き刺さっております・・・・俺帰ったら絶対殺されるなぁ、七槻ちゃん達に。

 

「表向きは大丈夫だ。内心不安で仕方ないだろうな、佐藤さんなんか特にな。アイツが巻き込まれた爆弾事件がトラウマになってるから、今回もそうなるんじゃないかって思ってるはずだ。

 佐藤さんには宮本さんが付いてるし、越水さんには俺が付いてるから大丈夫だ。萩原の方も気をつけろ。

 今回の犯人はどうやら見境ないみたいだがらな。コナン君が爆弾を川沿いの空き地に持っていって、爆発してから怪我を負った。

 そして、ほぼ同時刻に港の方でも爆発音がしたと聞く。そちらは警察が向かってるはずだ」

 

「コナンは大丈夫なのか? 港の方は、騒ぎを聞いて俺達も調べる所だ。お互い気をつけようぜ。所長に行方が分かったらまた連絡するわ」

 

「軽い怪我で済んだみたいで安心したよ。よろしく頼むぞ、何かあったらまた連絡する」

 

「ふう・・・一つ貸しだからな」

 

「ありがとうございます。何でもさせていただきます、萩原様」

 

「病院に戻るという選択肢は無いの? 江戸川君の容態も見てきたいんだけど・・・」

 

「無いな。さっきの件で見境ないのが分かったからな。悪いが俺はここから動くぞ」

 

「はあ・・・分かったわよ。江戸川君に関しては後で電話するわ。それより事務所に行くんでしょ? 早く行くわよ」

 

「俺はここに来る警察に説明してから事情聴取受けてお前達と合流するよ」

 

「いや、萩原さんは美和子達と合流してくれ。爆弾解体できる人物が分散した方が対処もしやすくなる。松田さんや山川さんが出払ってるのがホント痛いな」

 

「確かにその方が良いな。分かったよ。灰原ちゃん、白銀の見張り頼むな」

 

 

「はぁ・・・分かったわよ。全く、一番疲れる仕事を私に押し付けないでちょうだい」

 

「酷い言われようだよね、さっきから!?」

 

「うるさいわね。早く行くわよ」

 

「気をつけてな」

 

 俺は哀ちゃんに手を引っ張られながら、近くでタクシーを捕まえ事務所に必要な物を取りに戻った。

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

<萩原研二side>

 

 俺は警察の事情聴取を受けた後に、佐藤さん達と合流し情報をすり合わせていた。

 

「という訳で、俺が行った時には爆弾が爆発した後だった訳だ。白銀が爆弾を人がいない時に爆発させたってところじゃねえか?」

 

「そうね。早いとこあのバカを美和子の為にも見つけたいんだけど・・・大丈夫、美和子?」

 

「え、ええ・・・」

 

 佐藤さんはだいぶ参ってるみたいだな。宮本さんも大丈夫そうにふるまってるみたいだが、内心では凄く心配してるってとこか。

 まったく、アイツはこんだけ想われてんのに、どうして自分から心配させる方に突っ込んでいくのかね。

 俺達を危険から遠ざけるようにする為なんだろうけど、アイツには灰原ちゃんが付いてるからとりあえずは大丈夫か。俺の仕事はこの二人を守ることだな。

 

「二人とも、白銀が心配なのは分かるがアイツなら大丈夫だろう。今までどんな怪我しようがちゃんと戻ってきただろう? アイツに怪我させない為にも早いとこ犯人見つけて捕まえれば、白銀が狙われることも無くなるだろ?」

 

「そうね。早いこと私達で見つけましょう。偵光のことは刑事や交通課の方にも見つけたら連絡してもらうようにしたから、仲間に任せましょう。私達の出来ることをしましょう」

 

「・・・・分かったわ。それで、コナン君に事情聴取した目暮警部や白鳥刑事から先ほど話を聞いたんだけど、使われていた爆弾はプラスチック爆弾で、港で爆発した物も同じ爆弾だったらしいわ。

 犯人は同一犯とみて間違いなさそうね」

 

「白鳥刑事って初めて聞く名だな。そんな人いたか?」

 

「私も知らないわね。誰なの?」

 

「新しく警視庁の捜査一課に配属された男性刑事よ。さっき目暮警部から紹介されたわ」

 

「なるほどね。まあ、良いわ。それより爆弾ってまだ仕掛けられると思う?」

 

「おそらくな。爆弾の心配が無いなら、白銀の奴は病院から脱走なんかしないだろう。アイツが動き出したってことはおそらく事件は続くぞ」

 

「そうね。でもヒントも何も無いのよね・・・」

 

「いえ、そうでも無いわ。高校生探偵の工藤新一君の所にも、脅迫電話がかかってきてたらしいの。爆弾を仕掛けたって犯人からね。

 それでコナン君が代わりに対処して爆発に巻き込まれて怪我したそうよ。あと、コナン君が爆弾運ぶ時に一瞬タイマーが止まったって言ってたわね」

 

「工藤君まで狙われてるとはね・・・探偵にでも恨みがあるのかしら?」

 

「そうね・・・。偵光と工藤君が関係あったって聞いたこと無いし、探偵を恨んでいる可能性が高そうね。どうしたの萩原君?」

 

「佐藤さん、その時間が止まったって場所分かるか?」

 

「西多摩市の児童公園近くで止まったそうよ」

 

 俺は児童公園の写真を携帯ですぐに検索した。公園の画像には街灯が映っていた。この公園が何かヒントがあるのか? 灰原ちゃんの携帯に画像送っておくか。白銀から何か連絡があるだろうな。

 コナンの情報も聞きたい所だが、その辺りは安室が上手いことやってるだろうから後で聞いてみよう。

 

「この公園は何かあったのか?」

 

「いや、普通の公園だったわよ。高木君達が調べたけど特に何か出てきたわけではないわね」

 

「そうか・・・ん?」

 

「ちょっと、携帯見てどうしたのよ、アンタ?」

 

「いや、ちょっとな・・・」

 

 返信もう来たのか・・・えっと、何々? 

 

「この画像を越水さんか安室さんに送りなさい。あと、私達は調べ物も終わったし、準備が終わり次第米花シティービルに向かうわ」

 

 どういうことだ? とりあえず、言われた通りに送ってみるか。

 よし、送信完了と・・・って安室からの着信? 早くないか?

 

「悪い、安室から電話だ。はい、もしもし?」

 

 俺はスピーカーモードにして二人にも聞こえるようにして、安室と通話を開始した。

 

「この画像どうした?」

 

「いや、何かヒントになると思って送ったんだよ。コナンの野郎が、運んでいた爆弾のタイマーが止まったのがその場所近くらしくてな」

 

「なるほどな。コナン君から俺達もちょうど話を聞いていた所でな。

 先ほどの写真の画像と、森谷帝二の屋敷にあった、幻の西多摩市ニュータウン計画のジオラマの街灯が同じデザインだった。これは偶然だと思うか?」

 

「それは本当なのか!? 森谷帝二の家にも同じデザインの模型があったのか?」

 

「ああ、越水さんにも今確認したから間違いない」

 

「そうか・・・となると、動機は特定できたから爆弾を仕掛けたってのが本人から引き出せれば、捕まえれるぞ」

 

「動機が分かったのか?」

 

「ああ、灰原ちゃんと森谷関係は調べに調べたからな。おそらく西多摩市のニュータウン計画の頓挫が森谷の動機だ」

 

「そうか! 西多摩市の市長が失脚した。ひき逃げ事件だな。あれの真実を暴いたのが、工藤君だ。

 動機が計画をつぶされた逆恨みなら、今回の事件を起こしたの頷けるが、偵光の方には無いはずだぞ?」

 

「そうだ。白銀の方はおそらく、森谷の気にくわない建物の破壊を阻止したってところじゃないか? 調べたら杯戸町のショッピングモールの建築にも森谷が関わってたしな」

 

「なるほどな。森谷の犯行の動機が若い頃に設計した建物が気に食わなくて破壊しようとしたのなら納得だ。彼は完ぺき主義者で、気にくわない建物の破壊を試みたのが今回の事件の発端か。

 爆破や放火された現場は森谷が関わっている場所ばかりだ。ということは杯戸町のショッピングモールにも爆弾を仕掛けられる可能性が高いな・・・」

 

「完全な逆恨みって訳だ」

 

「ああ。早いこと対処しないと怪我人や下手したら死人が出るぞ・・・」

 

「あ、いた、安室さん! 大変だよ! 工藤君の所にさっき犯人から電話がかかってきて、環状線に5つの爆弾が仕掛けられたって!」

 

「なんだと!?」

 

「うん、それで警察もすぐに対応に動いたよ。僕達も行こうかと思ったんだけど、誰と電話してるの?」

 

「萩原とだ。聞いていたな?」

 

「ああ。環状線にも仕掛けやがったかあの野郎。このタイミングだと警察を引っ張ってこれないじゃねえか」

 

「環状線の方は警察に任せよう。萩原、森谷が関わってる場所で爆弾が現段階で仕掛けられていないのはどこか分かるか?」

 

「ああ、杯戸町のショッピングモール、米花町のショッピングセンター、米花シティービルの三ヶ所だ」

 

「ちっ、三か所とも場所が離れてるな」

 

「それなら、森谷の方を先に捕まえれば良いんじゃないのかな?」

 

「いや、そうだとしても時限式の爆弾を仕掛けられていたらどの道、爆発するから爆弾見つけないといけないな。

 くそっ、松田と山川さんがいないのがキツイな」

 

「解体できる人間が少なすぎる。環状線で爆弾処理班は動いてるから、確証も無いのに人員を引っ張ってくることは難しいし、爆弾の量が不明だし、その場所にいる客を避難させる必要もある」

 

「偵光の捜索にまわっている刑事達を戻せば人員は確保できるわ! その三か所のどこかにアイツは来るはず・・・その時に見つければ済むわね」

 

「そうね。その方が都合良いかもしれないわね。それにアイツは放っておいても自分でなんとかするでしょ。心配だけど、たくさんの命を守る為に行動しないと、それこそあの馬鹿に怒られるわよ。交通整理とか非難誘導は、交通課引っ張ってくるわ。

 その三か所に人員送れば良いのね?」

 

「なら俺の伝手も使う。それで人員はだいたい確保できるはずだ」

 

「流石だな、安室。となると後は、誰がどう動くかだな?」

 

「杯戸町のショッピングモールは、俺が対処しよう。伝手の人員も確保できるし、場所も一番広いからな」

 

「なら俺は、米花町のショッピングセンターに向かう。佐藤さんも俺と来てもらえるか?」

 

「ええ、分かったわ」

 

「あと、米花シティービルはどうするんだ?」

 

「僕が行くよ。警察の人と一緒に、爆弾見つけ次第、処理班が対応できるようにすれば良いんだよね? 偵光君や萩原さん達に技術や知識は叩きこまれたから大丈夫だよ」

 

「それはダメだ! 越水さん一人が動くのは危険すぎる。君は森谷に顔も割れてるんだぞ? 偵光と関りがある君が狙われる可能性が高い!」

 

「いや、七槻ちゃんには環状線の対策本部に行ってもらえるか? 犯人から連絡があったってことはそっちの対策の方が優先なはずだ。

 米花シティービルの方は、まだ確証がないしすぐに爆発することも無いはずだ。俺がとっとと、米花ショッピングセンターの方を終わらせて向かうようにする」

 

「越水さんも対策で連れていっていってもらえるように目暮警部に進言しておくわ」

 

「悪いが頼む。それで良いかい、七槻ちゃん、安室」

 

「うん、分かったよ」

 

「ああ」

 

「各自すぐに連絡取れるようにしておいてくれ。時間との戦いになるだろうがみんなよろしく頼む」

 

 俺はそう言って通話を切り、それぞれ行動を開始するのだった。




 あと2、3話で時計仕掛けの摩天楼編が終わる予定です。その後は、引き続いて劇場版の14番目のターゲットをやっていく予定です!
 第一弾のアンケートのヒロインとのデート回は、本編と並行してでき次第投稿しますので待っていてください!
 次の更新は明後日を予定しています。

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