全力で死亡フラグを回避しようとしたら、事態は加速していく   作:クリス&シェリー全力投球

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※コナンオリ主ハーレムものです。原作&CP&キャラ崩壊してますのでご理解くださいm(__)m
 
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33話

<偵光side>

 

 俺は透と七槻ちゃんと一緒に英理さんの事務所へと向かっていた。英理さんから話があるから来てもらえるかと言われ来たんだが、何の用なんだ?

 捜査とか頼まれてた訳では無いしな・・・・何だろう?

 

「何か考え事か、偵光?」

 

「いったいどうしたの偵光君?」

 

「いや、英理さんから呼ばれた理由が分からなくてな。どうして呼ばれたんだろ?」

 

「心当たりは無いのか?」

 

「心当たりがあるんだったらそんなこと言わないよね。行けばわかるんじゃない?」

 

「そうだな。何もなければ良いんだが・・・・・」

 

「偵光君がそう言うとシャレにならないから辞めてよね」

 

「同感だ。気にしても仕方ない。妃さん達を待たせるのも悪いし早く行こう」

 

「そうだな」

 

「うん!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「すみませーん」

 

「あ! 白銀さん! お久しぶりです、白銀さん! 安室さんも七槻さんもどうも」

 

「お久しぶりです、栗山さん」

 

「所長がいつもお世話になっています、栗山さん」

 

「こんにちは栗山さん!」

 

「白銀さん、お身体の方は大丈夫なんですか? 先生から容態聞いた時は凄く心配したんですからね?」

 

「あはは。無事に怪我も治り、元の調子に戻してるって感じですかね。あの時はご心配をおかけしました」

 

「梓ちゃんも凄く心配してましたよ? 怪我治ったはずなのに店に来てくれないってしょげてましたし。

 もう、ホントに白銀さんは無茶するんですから・・・・・」

 

「はは・・・・・今度、顔出すようにします」

 

「それと梓ちゃんとサマーライトに行くつもりなんで、お勧めのデザート作ってくださいね?」

 

「はい・・・頑張らせていただきます」

 

「偵光君たら相変わらずだよね・・・」

 

「そうですね。昔から変わらないんですよコイツは」

 

「そんな呆れた目で見るの辞めてもらって良いですかね? 流石に傷つきますよ?」

 

「そんな目で見られたくなかったら、自分の生活を振り返って反省するんだな」

 

「それが一番なんだろうけど偵光君だから、仕方ないよ」

 

「うわぁーん、栗山さん! 二人が虐めてくるんだけど助けてくれない!?」

 

「ふふっ。白銀さんの自業自得だと思いますよ」

 

「ちくしょう・・・・・そういや、英理さんの要件って何か聞いてますか?」

 

「蘭さんのことで相談があるみたいですよ。先生はもうすぐ帰られると思いますので座って待っていてください。お茶を入れてきます」

 

「わざわざすみません」

 

「ありがとうございます」

 

「すみません、栗山さん」

 

「いえいえ。それではゆっくりなさっててください」

 

「蘭ちゃんの件で相談事って何だ? うーん・・・・・」

 

「心当たりは無いのか?」

 

「入院していた時で見舞いに来てくれた時も何か言っていた訳じゃないからな。七槻ちゃんは何か聞いていない?」

 

「私も聞いてないよ。まあ、妃さんから聞けば分かることだし気にしすぎても仕方ないんじゃないかな」

 

「それもそうか」

 

 俺達がそうして話していると、英理さんが事務所に帰ってきた。

 

「あら? 来ていたの、貴方達。ごめんなさいね、お待たせして」

 

「いえいえ、大丈夫ですよ。すみません、ウチの所員も二人ほど連れてきてしまって大丈夫でしたか?」

 

「こんにちは、妃さん」

 

「すみません、お邪魔しています」

 

「気にしないで大丈夫よ。偵光君がもし、一人で来たなら怒るつもりだったから。栗山さんも一人で来ていたら怒っていたんじゃないのかしら?

 誰かが側にいる方が私達も安心できるのよ。ほら、偵光君って事件に巻き込まれていっつも怪我してるイメージだから」

 

「そうですね・・・先日の一件以来、誰かがついていないと出れなくなりまして。あの時は、蘭ちゃんにも相当心配かけたみたいですみません」

 

「貴方は蘭の命の恩人だから感謝してるのよ。私もあの人も。蘭に心配かけさせたことと、身の周りの人達に心配かけさせたことはダメだけどね。

 その辺りはもう、お仲間から言われただろうから言うつもりは無いわ」

 

「さすが妃さん。よく分かっていらっしゃいますね、偵光のことを」

 

「ホントにね。お二人って昔からの知り合いだったんですか?」

 

「主人が探偵し始めた時ぐらいからかしら?」

 

「そうですね。その時ぐらいからの付き合いになりますね。毛利さんにはよく飲みに誘われてました。

 最近は仕事が忙しそうで機会は減りましたけど」

 

「あの人ったら、息子ができたかのように喜んでいたわよ。また誘われたら付き合ってあげてね」

 

「もちろんそのつもりです」

 

「ありがとう。そろそろ本題に入りましょうかね」

 

「そうですね」

 

「失礼します。皆さん、お茶をどうぞ。先生、これは今日の予定です。それと下の郵便受けにこんなものが」

 

「あら、ZIGOBAね。私の好きなチョコレートじゃない。そっか、あの人が・・・・・」

 

「スイスのチョコレートですね」

 

「高くて有名な奴だね。美味しいんだけどなかなか手が出ないんだよね」

 

「そんなに高いのですか?」

 

「普通のチョコレートに比べたらだけどな。透は甘いものとかあまり食べないから分からないだろうけど、チョコレートの中じゃ、味も良くて凄い人気なんだぜ?」

 

「へえ、そうなんですか」

 

「やっぱり偵光君は、スイーツ関係の知識には詳しいわね」

 

「店やってますからね。手伝いですけど」

 

「白銀さんのお店のデザートって凄く美味しいんですよ? 女性人気凄くて行列できるんですから! 今度先生も行ってみましょうよ!」

 

「え、ええ。そうね。味も凄く美味しいって栗山さんや蘭から聞かされるし、今度行きましょうか」

 

「来てくれるんでしたらサービスしますよ。いつでも来てください」

 

「ちなみに白銀さんが店にいる日を調べて行くのがお勧めですよ、先生。白銀さんがつくる限定メニューがありますので」

 

「よく知ってるわね、栗山さん・・・」

 

「常連ですからね!」

 

「そ、そう」

 

「あ、すみません。熱くなってしまいました。そう言えば、先生このチョコレート差出人が書いていないようですが・・・」

 

「大丈夫なんですか、それ? 差出人ないなら辞めておいた方が良いんじゃないですか英理さん?」

 

「僕も同感ですね。最近物騒な事件も起きていますし」

 

「そうだね。差出人不明の荷物が弁護士事務所に届くのは怪しいね」

 

「大丈夫よ。この間旦那と喧嘩して、そのお詫びでチョコレートを持ってきたけど恥ずかしくて入れたって所でしょうね。貴方達もどうかしら?」

 

「うーん、英理さんがそういうなら大丈夫か? いや、でも・・・」

 

「何か引っかかるのか偵光?」

 

「事件によく巻き込まれるから神経質になってるだけじゃないの?」

 

「引っ掛かるってか嫌な感じがしたんだよな。ちょっと開けて確認させてもらっても良いですか、英理さん?」

 

「え、ええ」

 

「白銀さん?」

 

 俺は英理さんからチョコレートの箱をもらって確認した。外箱には変な所はないな・・・ん? この紙製の花は、どこかで見たな・・・・。思いだした、スペードのクイーンに描かれている花だ。どうしてこんな物が?

 まあ、いい。今は中身の方だな。見た目は普通のチョコレートだな。匂いは・・・やっぱりか。薬品の匂いが混じってやがる。

 英理さんや他の人に食べさせなくて正解だったな。

 

「顔をしかめてどうした、偵光?」

 

「透、悪いけどこのチョコ警察の鑑識にまわしてもらえるか? チョコレートの匂いだけじゃなく、なんか薬品の匂いもするな。食べない方が良いだろう」

 

「本当か!? 分かった!」

 

 俺はチョコの箱を透に渡し、警察に届けてもらうようにお願いした。透はすぐに行動を開始して、チョコを持って事務所から出ていった。

 他の人達は、俺達の唐突な行動に驚いていた。

 

「それって本当なの、偵光君!?」

 

「何ですって!?」

 

「そんな!?」

 

「ああ、間違いない。チョコレートの匂いに交じって変な薬みたいな匂いがしたからな。これを食べてたら危ない所でしたよ、英理さん。

 毛利さんがチョコを郵便受けに入れたように見せかけて別の人物が出したのではないかと思われます。何か心当たりは?」

 

「そうね・・・仕事柄恨まれることはよくあるけど、ここまで直接的に狙われたのは初めてだわ。最近誰かの恨みを買ったってことは無いわ」

 

「そうですか。となると愉快犯の犯行か、別の何かか・・・・・ちっ、情報が足りねえな。詮索は後回しだ。とりあえず警察呼んでも大丈夫ですかね? 

 英理さんが狙われてるのなら今後も狙われないとは限りませんし、毛利さん達にも相談した方が良いかと思います」

 

「そうね。栗山さん、今日の予定はキャンセルして。警察に連絡をお願い。私は主人に電話して来るわ。

 悪いんだけど偵光君、相談事はまたで良いかしら?」

 

「分かりました!」

 

「ええ、大丈夫ですよ。僕達も調べることができましたので」

 

「ありがとう、偵光君。貴方のおかげで命が助かったわ。どんなお礼をしたら良いかしら・・・」

 

「そうですね。今度、毛利さんと蘭ちゃんと一緒にウチの店に来てください。サービスしますんで。

 それと、子供ってのは親に隠し事されると寂しいですからちゃんと話してあげてください。

 俺の家もそうだったので。本音で話合うだけでも全然違いますよ。最後のはあまり気にしないでください。俺の体験談なんで」

 

「・・・・・そう。ありがとう、三人で今度お邪魔させてもらうわね。

 それじゃあ、連絡してくるわね」

 

「はい。七槻ちゃん、刑事さん達来るまでここで待ってようか」

 

「そうだね。どうせ事情聴取があるだろうし、妃さんがまた狙われるかもしれないし、栗山さんも危ないかもしれないしね。

 そういうことでしょ?」

 

「そういうこと。って、山川さんからメール? これは・・・・・・」

 

「どうしたの? 山川さんからのメールは何て来ていたの?」

 

「この写真の剣について見覚えあるかだってさ」

 

「事件関係の何かの暗号かな? あれ? この剣どこかで見たような気がする・・・・」

 

「事件についてかどうかは分からんが、この剣については知ってるぞ。トランプのスペードのキングが持ってる剣だよ。待てよ、偶然か?」

 

「どうしてスペードなの?」

 

「スペードには死っていう意味があるんだよ」

 

「物騒な意味だね。死の13か。何気づいてたようだけど、教えてくれる?」

 

「ああ。さっきの英理さんのチョコレートの箱に付いていた紙製の花がスペードのクイーンが持っていた花にそっくりだったんだよ。

 偶然にしてはできすぎてると思ってな」

 

「クイーン・・・妃さん。偶然にしてはできすぎてるね」

 

「そういうことだ。山川さん達に詳しく話を聞きたいな。その13の剣が置いてあった件についてな。

 もし、これが偶然じゃないとしたらおそらく事件はトランプになぞらえて続くはずだ。

 まあ、あくまで俺の予測で証拠は無いけどな」

 

「そうだね・・・・・どうするつもりなの? 僕たちは怜子さんと行動するのがメインで動けないよ?」

 

「そうだな。山川さん達と情報を共有しながら、優秀なあの人達に頑張ってもらおう。俺達は俺達でやらないといけないことがあるしな」

 

「そうだね。それが一番かもしれないね。山川さん達なら心配ないよ」

 

「よし、そうと決まれば山川さんと怜子さんにちょっと連絡してくるわ」

 

「怜子さんも?」

 

「さっきから着信がきまくってんだよ・・・・・」

 

「それは早いことかけないとまずいね」

 

「だろ? 行ってくる」

 

「行ってらっしゃい」

 

 俺は山川さんと怜子さんに連絡をして事務所に来た警察に話をし、戻ってきた透と合流し怜子さんへの元へと向かった。

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

<灰原美樹side>

 

 私は、休みをもらったので志保と一緒に買い物に出かけた後、阿笠博士の家に向かっていた。

 久し振りの妹とのお出かけは凄く楽しくて、年甲斐もなくはしゃいじゃったわ。

 

 

「ごめんね、哀ちゃん。私の買い物にも付き合ってもらって」

 

「別に良いわよ。久しぶりの息抜きになったもの。それに私の服とか色々な物も買ってもらったし。大丈夫だったの?」

 

「気にしなくて大丈夫よ。お金には凄く余裕があるし、事務所ってか会社の方から給料は充分すぎるほどもらってるから。

 あれだけもらって、偵光さん達の役に立っているのか、凄く不安だけどね」

 

「美樹さんは充分にやってると思うわよ。白銀さん達だって助かってるはずよ」

 

「そうだと良いんだけどね・・・一人でいる時はどうしても不安になるのよ」

 

「美樹さんの悪い癖よ。白銀さんの前では平静を装って、陰では色々気にして泣いちゃう所とかね」

 

「今は泣いてないわよ」

 

「今はね・・・・白銀さんがそんなこと知ったらきっとこう言うわよ、バカだなってね」

 

「バカって流石に酷くないかな?」

 

「あの人のことだからきっとそう言うわよ。そういえば、あの人は元気にしてるの?」

 

「元気にしてるよ? 怜子さんの仕事の手伝いで忙しそうにしてるけどね」

 

「危険なことでは無いのよね?」

 

「うん。今度オープンするアクアクリスタルで怜子さんにステージで歌って欲しいってオファーが来たみたいで、マネージャーとして行ってるから事件関係とかではないよ」

 

「アクアクリスタルって、海上娯楽施設の?」

 

「ええ、そうよ」

 

「幅広い仕事をしてるのね。身体も完全に調子が戻った訳ではないでしょうし大変ね。無理しなければ良いけど・・・・」

 

「やっぱり心配? その辺りは大丈夫だよ、事務所や会社の誰かが側にいるようにしてるから」

 

「そう・・・・あの人、自分より他人を優先させていつも無茶してるから、いつの間にかいなくなってそうで・・・」

 

「そっか。私や哀ちゃん、他のみんながいる限り偵光さんがいなくなるってことは無いと思うわ。

 どんなに怪我しようが帰って来てくれる人だから。この間もそうだったでしょ?」

 

「うん。あんな風に誰かに守られたのって、家族除いて初めての人よ」

 

「私もそうだったかな。姉妹揃って助けられちゃったね」

 

「そうね。彼に助けられたてばかりだから、私も彼に何かできると良いのだけど・・・」

 

「偵光さんは、哀ちゃんが素直にありがとうって言うだけでも凄く喜ぶと思うよ? そういえば、阿笠さんに発明品頼んでたのはどうなったの?」

 

「ありがとうか・・・頑張ってみるわ。博士には江戸川君と同じように便利な道具と、身の安全を守れるような発明品を頼んでいるわ。

 それを使って少しでも怪我をしないようにしてもらいたいから」

 

「偵光さんが怪我しないようにさせるってのは、ウチの事務所も動いてるのよ。

 偵光さんに誰か一人はつけるって強制になったし、佐藤刑事とかも護衛も兼ねて一緒にいたりとかするようになったしね」

 

「そうなのね。誰か見てるなら、少しは安心ね」

 

「それにこの間の怪我でみんなに心配かけさせたことを後悔してたから、余程のことが無い限りは無茶しないと思うよ」

 

「それを聞いて安心したわ。話込んでたらあっという間に着いたわね・・・・・玄関のガラスが割れてる? 博士!」

 

「落ち着いて哀ちゃん! 中に早く入ってみましょう!」

 

「ええ!」

 

 私と哀ちゃんは阿笠さんの家に入った。玄関近くに阿笠さんが倒れていた。

 

「博士!」

 

「阿笠さん、大丈夫ですか!?」

 

「おお、哀君に美樹君。何者かがボウガンで撃ってきてこの通りじゃ。いたた。今コナン君が犯人を追っておる」

 

「そんな!?」

 

「すぐに救急車と警察を呼びますね! 哀ちゃんは阿笠さんの応急処置を!」

 

「ええ、分かったわ!」

 

 私は救急車と警察を呼んだ後、哀ちゃんを手伝い救急車が来るまでの間に、現場に何か証拠が無いか調べた。

 庭で一か所だけ緑色ではない場所があり、そこを調べてみると落とし物があった。

 これは・・・・・何かの飾りかしら? 阿笠さんが落とした訳ではなさそうね。

 写真を撮っておいて、後で偵光さん達に聞いてみましょう。

 現場を調べてるうちにコナン君が戻ってきて、私達は阿笠さんを救急車に乗せて病院へと向かうのだった。




 ようやく栗山さんを登場させることができました!
 次回は明後日更新予定です。

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