全力で死亡フラグを回避しようとしたら、事態は加速していく 作:クリス&シェリー全力投球
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<岳野ユキside>
私と白銀さんは休憩に入り、学園祭を色々と見て周り蘭ちゃん達の劇の開始時間が近づいてきたので、体育館へと移動し席に座り劇の開始を待っていた。
「それにしても凄い人ね。みんな蘭ちゃん達の劇を見に来てるのよね? 凄い人気じゃない?」
「そうだね。園子ちゃんが大々的に宣伝したってところじゃないかな。鈴木財閥のお嬢様だし」
「そうなの!? 全然そんな感じには見えなかったけど。こんなに人がいたらドラマの撮影してるみたいな感じね」
「ああ、確かにその感覚に近いかも。それにしても、何かさっきから注目されてない? 気のせいなら良いんだけど」
「気のせいじゃないわよ・・・」
私は隣にいる人物をジト目で見ながら答えた。ルックスは良く顔も知れている、サマーライトの従業員兼白銀探偵事務所の所長さんが、お面頭に付けて風船持って、スーパーボールが入った袋に可愛らしいぬいぐるみ達を手に抱えて飲み物飲んでたらそりゃあ注目されるわよ。
さっきから、女生徒の「きゃあ! ギャップですごい可愛いんですけど! なんなのあれ!? イケメンなのに可愛すぎる!」って声ばかり聞こえるし、女の先生の一人が顔真っ赤にしてプルプルしながら見ていたし、いったい何なのよ。
さっきの夏美さんもこんな状態だったわよね。楽しみ方教えたのはコイツだったかぁ。大の大人がここまで満喫してると、逆に凄く感じるわね。普段からの白銀さんのイメージからかけ離れてすぎてるんだけど。佐藤さん、宮本さんならこの姿知ってたんだろうなぁ。小学生の頃からの付き合いらしいし。
ヨーコや薫もそういや祭りに一緒に行ったって言ってたから、白銀さんのこのスタイル知ってたんでしょうね。なんか、モヤモヤするわね。
まあ、良いわ。今日は一緒に楽しめてるし、紳士的で優しくしてくれたし、約束も守ってくれたし、モヤモヤより嬉しい気持ちの方が大きいわね。それに、白銀さんが楽しんでるのに水を差す訳にはいかないわね。
「やっぱり気のせいじゃなかった? ん? 俺の事見てどうしたの、ユキさん?」
「別に。お祭り満喫してるなぁって思ったのと、白銀さんってこんな一面もあったんだなって驚いてるだけよ」
「そうなの? 祭り行った時とかは昔からこんな感じだよ? 透や美和子からはいつも買いすぎって怒られてたよ」
「へえ、そうなんだ。クリスさんからは怒られたりしなかったの?」
「クリスや景光、由美からは怒られたことなかったな。むしろ一緒になって買ってたし、クリスなんかはどこからかビデオ取り出していつの間にか撮影してたぞ」
「容易にその場面が想像できそうね。それにしても白銀さんって昔からそんな感じで今も全然変わってない感じね。みんなから話聞いてると」
「そうだねー。昔から変わらなすぎて、いい加減大人しくなれって言われるんだけどね。
あと、事件にどうしてそんなに巻き込まれるのか!ってのも言われるね・・・・。俺は事件に関わるの嫌なんだけどな」
「それは同感ね。私も思ってることだからね。事件に巻き込まれるたびに怪我してたりするんだから、こっちからしたら身が持たないわよ。心配する身にもなりなさいよね。
アクアクリスタルの時はそうでもなかったみたいだけど、米花シティービルの時みたいなことはもう辞めてよね。ヨーコや薫、輝美なんか大泣きしていて大変だったんだから」
「あはは。ヨーコちゃんや薫ちゃんも凄かったけど、輝美さんも凄かったよね。泣きながら睨まれてたし、ユキさんもそうだったよね」
「あ、当たり前じゃない! 私も凄く心配したんだから。意識不明の重体だって聞いて、長いこと目覚めなかったんだから。
だいたい検査入院してたのに、病院抜け出して大けがして帰ってくるってなんなのよ・・・・。ホントに心配したんだから」
「ああ、もう泣きそうになるのは辞めてもらえると助かるんですが。俺が泣かせてるみたいに周りから思われるので」
彼はそう言い、私の頭を撫でてきた。ちょっと、急にされるとビックリするんだけど!? 白銀さんの頭の撫で方凄く落ち着くわね。ヨーコや幸さん達もこれをやられると何も言えなくなるって言ってたのはホントだったのね。
これは、一回やられたら病みつきになるわね。これで、佐藤さん達も昔からやり込められたって訳ね。
「もう。急に撫でられるとビックリするじゃない。急に女性の頭撫でるのってどうなの?」
「あ、ごめんなさい。クリスとか達って、泣いたりしたときにこれするとすぐに落ち着いてたのでつい。迷惑でしたらやめますけど?」
「大丈夫よ。私が落ち着くまでもう少し撫でてなさい」
「こほん! 白銀さん、こんな所でいったい何してるの?」
「ひいっ! コ、コナン君?」
「おい、コナン! 今は空気読むのが正解だぞ!」
「うわあ、公共の場でこんなことしてるのウチ初めて見たで」
私が白銀さんが話してると、いつの間にか毛利さん、コナン君、それと高校生ぐらいの女の子がいた。二人は知ってるけど、もう一人は誰なのかしら?
3人がいることに全然気づかなかったんだけど。それだけ、白銀さんのことしか見てなかったってことかしら。いけないわね。これは危険すぎるわ。
それにここは体育館でたくさんの人の目があるっていうのに私ったら・・・
「小五郎さんも来てたんですね。あれ、コナン君? そんな睨まれると怖いんだけど。それと、君は、確か平次君といた・・・」
「初めまして! 平次の幼馴染の遠山和葉です。平次と大阪から遊びに来て、蘭ちゃんの学園祭見に来てん」
「初めまして、白銀偵光です。こちらは、ウチの会社で働いてもらってる、岳野ユキさん。店の休憩時間で蘭ちゃんの劇見に来たんだよ」
「初めまして、岳野ユキよ。よろしくね。さっき見てたのは忘れてもらえると助かるわ。毛利さんもコナン君もお久しぶりです」
「ユキさんもお元気そうで良かったです。それにしても偵光君は相変わらずだな。見つかってたら他の女性陣に怒られるぞ?」
「あはは。ちょっと焦ってたので、ついつい昔からの癖が出まして。女性に急に泣かれそうになると、どうしても」
「ああ、それは焦るよな。俺も英理や蘭が泣き出す時は、凄く困ってどうしていいか混乱するからな。本当は泣かせないのが一番なんだが」
「それなんですよね。こちらは泣かせる気とか全然無いんですけどね。泣かせないように意識はしてるんですけど、ついついやらかすんですよね、あはは」
「笑いごとじゃないでしょうが。心配させないってことをまず覚えるべきじゃないかしら、白銀さんは。ホント男って後先考えず突っ走ること多いよね」
「す、すみません。お、おい偵光君、俺まで風評被害受けてるんだが」
「そればかりは同感かな。白銀さんみたいな大人にだけはなりたくないね」
「うわぁ、フルボッコやん。これがホンマにたくさんの難事件を解決してる探偵なんか?
ただ、女にだらしなくて責められてるダメ男にしか見えへんのやけど」
「あはは、おかしいな。ユキさんとコナン君の当たりきつすぎて泣きたくなってきたんだけど」
「偵光君・・・強く生きるんだぞ。今日はウチにご飯食べに来ると良い。一緒に飲もう」
「小五郎さん、ありがとうございます! 優しさが凄く身に染みます!」
「そんなことは良いから、蘭姉ちゃんの劇がそろそろ始まるよ。ちゃんと見ないと怒られるよ」
「「は、はい」」
「そうね。ちゃんと蘭ちゃんの劇を見ましょう」
「せやせや」
私達はそう言い蘭ちゃんの劇へと集中するのだった。
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蘭ちゃんの劇が中盤の見せ場のシーンが終わりそうな時に会場内に悲鳴が響き渡り、男性が亡くなっていたそうですぐに警察が呼ばれ劇は中止になり観客の人達もその場で待機させられていた。
「それで、白銀さんはあそこに混ざらなくて良いの?」
「ああ、大丈夫。優秀な探偵が3人もいるからね。俺の出る幕は無いでしょ。それに小五郎さんから風邪ひいてるコナン君の面倒を頼まれたしね。ってか、コナン君は小五郎さんや蘭ちゃんの傍に居なくて良いのかい?」
「蘭姉ちゃんは僕より、他の誰かさんを探してるみたいだけどね。その割には、悲鳴が聞こえた瞬間現場にすぐ向かったよね、白銀さん」
「まあね。救助できるかと思ってすぐ向かったけど、駄目だったよ。もう、脈が無かったしね。死体の状態も確認した感じ血色が良かったから、おそらく青酸カリを飲み物内に仕込まれたってとこかな。飲み物内に入れたとしても足がすぐつくから、氷かなんかに細工はしてたんだろうけど」
「そ、そんなことまで分かったの? もしかして、犯人も絞れてるんじゃないの?」
「まあね。一人怪しいって人はいるね。おそらくその人の可能性が高いかな。さっきトイレ行くのに外に出た時、雨降ってるのに気になる行動してたしね。証拠がちゃんと見つかった訳じゃないからあれだけど、そこはまあ、あの人らが見つけてくれるでしょ。目暮警部達もいるし。俺は目立たないようにここでのんびりしてるよ。警察もいるのに勝手に事件に首突っ込むと怒られるしね」
「ふーん。そういうことは弁えてるのに、行動がそれに伴って無いのはどうしてなの? それに目立たないってのは無理じゃない? そんな恰好ですぐに事件現場に向かってたんだから、その時点で目立ってると思うよ」
「ああ、確かに。白銀さん、そのままの姿で向かったから間違いなく印象には残ってるでしょうね」
「え・・・? マジで?」
「この人、自分の今の姿が目立つって気づいてなかったのよね・・・・」
「気づいてたら、お面とかは取るよね。小さい子供みたいにしか見えないわよ。あら? どうやら事件解決するみたいだよ。あの黒衣の騎士が」
「あの黒衣の騎士何者なの? さっきから事件現場やたら調べてたし、中身蘭ちゃんのクラスメイトよね?」
私達が話してると、彼の推理ショーが始まり、目暮警部から正体を聞かれ、仮面に手をかけた瞬間横の方から、ピシュっという音がして、手の平サイズのゴムボールが凄い勢いで飛んで行き、彼に直撃して彼はその場にコケるように倒れた。
「ちょっと、何してるの白銀さん!?」
「あ、やっべ。透達にやる感覚でやったからやりすぎた・・・」
「早く行かないと不味いよ、白銀さん」
「ですよねー。コナン君のフォローしただけなのに。ユキさん、説教は後で聞くから、とりあえず事件解決してきます」
「僕もちょっと行ってくるね」
「あ、ちょっと、白銀さん、コナン君!」
私は唖然としながら二人を見送ることしかできなかった。
<岳野ユキside out>
<偵光side>
俺は新一君が、仮面外そうとしていたので正体を露見させないように、コナン君に変装している哀ちゃんが改良型麻酔銃を撃つと同時にゴムボールをぶん投げて彼にぶつけ気絶させた。その後、謝りに行き服部君に彼を医務室に運ぶように見せかけて、博士の家に運ぶようにお願いした。哀ちゃんも一緒に行ってくれるみたいで、事件を解決したら顔を出すように言われた。うん、ですよね。どう説明しようかな? バカ正直ベルモットとバーボンが近くにいたとは言えないし、黒の組織にバレる可能性が高く、蘭ちゃん達に危険が及ぶってことにしとこう。それで、現場に出てきたのは良いんだけど、みんな俺の姿見てて唖然としていた。蘭ちゃんとかは俺の近くに来て「お兄ちゃん、可愛いね♪」って言ってるし、あとクリスなんかは目がキラキラして優しい目になってる。透は・・・あ、怒ってますね。このスタイルやっぱり目立つのか? 俺は気に入ってるんだけどな。まあ、良いや。とりあえず事件をとっとと解決して早く店に戻らないと夏美ちゃん達が間違いなく心配しだすからな。
「白銀君! その姿にはとりあえず突っ込まないが、君は犯人が分かったというのか!?」
「お兄ちゃん本当なの!?」
「ええ。犯人とその殺人トリックもすぐに分かりましたよ。犯人は貴女ですよね、鴻上舞衣さん?」
「なっ!? どうして私が!?」
「そうよ! 舞衣がやったって証拠があるの!?」
「証拠ですか。それは後程説明しましょう。まずはトリックについてですが、氷に穴を開けてその中心に青酸カリを入れて、細かい氷で栓をして蒲田さんのカップに入れると毒が飲み物に溶けだす前にほとんど飲み干せるって訳です。青酸カリは、水に溶けにくい性質ですしね」
「あれ? でもそれだと毒が少しカップに残っちゃうんじゃないの?
「蘭君の言う通りだ。どうなのかね?」
「ああ、それは、飲み物を飲んだ後にカップの蓋を開けて青酸カリ入りの氷を彼は食べたんですよ。だから、カップからは毒物反応が出なかったことに辻褄が合います。ミルクとガムシロップを入れるふりをして氷を入れることができたのは鴻上さんしかいないんですよ」
「ちょっと待ってよ。舞衣はガムシロップとミルクを使って無かったわよ!? それはどう説明するの? 蒲田君もポケットに入ってたのよね?」
「それは彼女が氷を入れた後で中身がコーラだと気づいたからです。コーラにミルクとガムシロップを入れると、蒲田さんが飲まなくなりそうですからね。返品させないように、飲み物を持ってきたのを劇の開始直前にしたってのもありますね」
「しかし、もしそうだとして毒入りの氷をいったいどうやって持ち歩いていたと言うんだ?」
「ああ、それは平次君が見つけてくれてましたよ。トイレ内に捨ててあったそうです。このがま口の財布をね。この中に氷を入れて運んだのでしょう。すみませんが鑑識に回してもらえますか? 毒物反応が出れば、証拠となります。貴女が捨てたんですよね、鴻上さん?」
ホントは新一君が見つけてて、さっきポケットから拝借した奴だけど、ここは誤魔化しておこう。
「さすが、名探偵白銀偵光君ね。でも忘れちゃったの? 私も蒲田君と同じアイスコーヒーを頼み、それをみんなの飲み物と一緒に渡したのよ? 彼にどっちのアイスコーヒーが渡るか分からないのに毒なんて入れられるかしら? それとも私が50%の確率に賭けたっていうなら、彩子ちゃんだって・・・」
「いいえ、そんな賭けなんかしなくても大丈夫ですからね」
「どういうことなの、お兄ちゃん?」
「ああ。どちらのアイスコーヒーにも毒入りの氷を入れてたんだよ。氷が溶ける前に飲み物を飲み干して、氷を口に含んである場所に隠したんだよ」
「それって毒が身体に入り込んで逆に大変なことになるんじゃないの!?」
「大丈夫だよ。毒が氷の中心に入ってたなら、端を噛めばいけるしね」
「ふふふ。面白いわね。それで私がもし犯人だとして、どこに毒を隠したというの? それが分からなければ証拠にならないわよ」
「それは貴女のフードの中ですよ。えっと、10円玉は・・・・あった。すみません、ちょっとこれを入れさせてもらいますね。やっぱり、錆が取れましたね。これは酸化還元反応が起こったので、ここに青酸カリ入りの氷が入ってた証拠になります。貴女がカギの締まっている化学室とか等に入って何か薬品を触りフードにかかったとかなら別ですがね」
「凄いね、お兄ちゃん! でもどうして、フードの中に氷を入れたって分かったの?」
「それは・・・」
「雨が降ったから。そうでしょ? 雨が降ってたにもかかわらず、外に出た時に私がフードもかぶらずびしょびしょになってたからでしょう? 動機は・・・」
「おそらく彼に何か殺意が芽生えるほどの復讐心があったのでしょう。ですが、どんな理由があるにせよ、人の命を奪うことだけはやったらいけないんですよ。結局そうやって人の命を奪えばどんどん悪い連鎖に巻き込まれていきますからね。貴女は、一人の命を奪ったという事実を忘れないでください。それをしっかりと認識したうえで罪を償ってください」
「そうね。とんでもないことをしちゃったのよね・・・・。でもラッキーだったわね。雨が降らなければ」
「いえ、雨が降らなくても最初から貴女が犯人だと思ってましたよ。聞いた情報から整理してね。劇が始まってる時に戻ってきて、暗い状態で飲み物がコーラに変わってるって分かりにくいですからね。怪しまれないようにするなら、ミルクとガムシロップをどうにかするべきでした」
「参ったわね。さすが、私達が三年生の時の伝説の一年生ね。降谷君、諸伏君、佐藤さん、宮本さん、そして白銀君の五人の学生時代のことは今でも覚えてるわ。貴方と4人は学年が1つ、2つ違ったのにいつも連んでいたから有名だったわよ。それに、貴方達が演劇部の助っ人で行った劇もすごかったしね。貴方は昔から全然変わってないのね」
「いえ、変わってますよ。みんな大人になりましたからね。警部、後はお願いします」
「ああ、それでは行きましょう。他の三人もすみませんが調書を取りたいので、署までご同行を願います。白銀君は・・・」
「すみません。店にそろそろ戻らないといけませんので。それにユキさんも待たせてますし。何かあったら、連絡してください」
「そうだな。何かあったら佐藤君を向かわせるよ」
「いやあ、それだけは勘弁してもらえると助かるんですけど。また事件に首突っ込んだの!? って絶対怒られます」
「全く・・・」
「ちょっと、白銀さん! 事件解決したんでしょ? 夏美さんから連絡したけど繋がらないって私に連絡あったのよ! 店が忙しくなってきたから戻ってきて欲しいって! 早く、戻るわよ!」
「へ? ちょっと、ユキさん? いきなり引っ張られるとビックリするからね! ってか顔なんか赤くない? 大丈夫?」
「ああ、もう顔近づけないで! びっくりするでしょ! 早く戻るわよ」
「あ、お兄ちゃん! ちょっと!」
「ごめん、蘭ちゃん! 今日、夜にお邪魔させてもらうから話はその時にね! 小五郎さんにもよろしく言っといて! それじゃあ、失礼します、目暮警部! ちょっと、ユキさん~」
俺は蘭ちゃん達にそう言い、ユキさんに引っ張られながら店へと戻るのだった。