全力で死亡フラグを回避しようとしたら、事態は加速していく 作:クリス&シェリー全力投球
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49話
<佐藤美和子side>
「ちょっと、美和子!」
「・・・・はっ! あ、由美」
「どうしたのよ、ボーっとしちゃって?」
「大丈夫、ちょっと疲れちゃっただけ」
「ホントに? 何か気になることがあるんじゃないの? 当てて見せようか? うーんと偵光関係かな!」
「どうして偵光が出てくるのよ?」
「この間、帝丹高校で大活躍だったそうじゃない。サマーライトの出張店舗に、事件も解決したって夏美ちゃん達が言ってたわよ」
「ああ、その件ね。OBになってからも相変わらず目立つんだから。私達が学生の時から全然変わんないわね」
「確かにね。偵光の奴、伝説の人って呼ばれてたらしいわよ。私達が学生の時にやった劇が未だに有名みたいね」
「ちょっと、やめてよ! あの劇の事今でも思い出すと恥ずかしいんだから」
「そう? 美和子も偵光も凄く似合ってたわよ。劇の本番でアドリブで、偵光が美和子をお姫様抱っこしたのは、印象に残ってるわ。
それ以外の場面では、美和子の方がイケイケのお姫様だったのに、その場面だけは逆転して凄い歓声だったものね」
「もう! あれは偵光が悪ノリしたからああなったのよ! アイツがあんなことするなんて予想して無かったわよ!
それに由美だって後から偵光に頼んでしてもらってたじゃない」
「羨ましかったんだからしょうがないでしょ! それで、私の後にクリスさんも続いて、他のクラスメイト達もって凄いことになったのよね。あれは面白かったわ。安室君と諸伏君も巻き込まれたものね」
「それが有名になって今も語り継がれて伝説ってことになってるんでしょうが・・・。由美、偵光、諸伏君の三人はホントにお祭り好きだからそういう悪ノリいつもしてたじゃない」
「当り前よ。高校生とか一回きりなんだから人生楽しまないと損じゃない。それに、由美子と安室君が真面目すぎるのよ。たまには肩の力抜かないとやってられないわよ?」
「由美達がお気楽すぎるのよ。まったく、もう・・・」
「それでちょっとは元気でたかしら? 何か悩み事あったんでしょ? 由美さんに話してみなさい」
「由美には隠し事できないわね・・・・。ちょっと三年前の爆弾事件と米花シティービルの事件を思いだしてね。アイツが今度こそ死んじゃうんじゃないかなって思って。
アイツの背後に赤い死神が鎌を持って首を切ろうとしてた夢を見たのよ」
「なるほどね。米花シティービルの一件以降は、意識失うほどの怪我してないでしょ? アクアクリスタルの事件の時もケガはしたけど、元気だったじゃない。
それにアイツは私達を置いてったりしないわよ。だから、そんな泣きそうな顔しないのよ。今までもちゃんと生還してるじゃない。今は私だけじゃなくてたくさんの人が偵光を護ろうとしてくれてるわ。あれだけ心強い味方がいるんだから大丈夫よ」
「そうね・・・。心配しすぎるのは私の悪い癖ね。こんな顔見られたら、また偵光に怒られるわね」
「そうよ。だから気にするだけ無駄無駄。こういう時はリフレッシュしてストレス発散よ。今日のカラオケの約束覚えてるわよね? 偵光も珍しく来るって言ってたわよ」
「そういえば今日だったわね。そうなの? 偵光が来るなんて珍しいわね。何時からだっけ?」
「ちょっとメールしたじゃない。夜九時からよ。偵光から以外のメールをすぐ消す癖どうにかしなさいよね」
「う・・・・・偵光から以外のメールも残してるわよ」
「分かりやすい嘘つかなくて大丈夫よ。まあ、私も美和子のこと言える立場じゃないんだけど」
「由美も一緒なら言われる必要ないわよね?」
「大事な要件が書かれてるメールは流石に消さないわよ!」
「あら、そうなの。いけない、ちょっと出かけてくるわ」
「あれ? 今日は一日事務仕事だったんじゃないの?」
「ちょっと気になることがあるのよ。それじゃあ、また夜にね」
「気をつけなさいよ」
「偵光じゃないんだから大丈夫よ」
私は由美と別れ、目的の遊園地へと向かうのだった。
<佐藤美和子side out>
<偵光side>
俺は、白鳥警部の見舞いに来ており病室をノックした。
「はい、どうぞ」
「失礼します。その感じだと大丈夫そうですね、白鳥警部。高木刑事もこんにちわ」
「白銀君! どうしてここに?」
「僕が呼んだんだよ。彼のおかげで、軽い怪我で済んだからね。彼がいなかったら大けがか死んでた可能性もある。それで、聞いても良いかい? 君はどうしてあの近くにいたんだい?
僕が犯人からのメッセージに気づくと同時にかけつけて助け出してくれたよね? それを教えてくれたら、君が聞きたいことにも答えるよ」
「そうなんですか!?」
「あはは。こっちの考え分かりますか。その前に、高木刑事、外に萩原さん待ってるんで、萩原さんから渡された袋を警察の爆発物処理班に回してもらえます? 中には俺らが解体した爆弾が入ってるんで。
おそらく、俺が巻き込まれた三年前の二つの爆弾事件と同型タイプでしょうから」
「爆弾!? わ、分かったよ。萩原さんにもらえば良いんだね?」
「はい。機能は完全に失ってるので大丈夫ですよ、遠隔操作されないように、対策もしてますのでご心配なく。すみませんが、よろしくお願いします。
あ、それと美和子には俺が関わってることを黙っててください。余計な心配かけたくないので」
「わ、分かったよ! 白鳥警部、すみませんがそちらの対応をしてきます!」
「ああ、頼むよ」
「これが理由です。白鳥警部の近くにいたのは、爆弾の場所を突き止め、数個ほど解体して終わった後に、まだあると思い探してた訳ですよ。探してたら、白鳥警部達の姿が見えたから急いで来たんですよ。警察関係者が狙われるのは分かってましたしね」
「そこまで掴んでたのかい。いや、もしかして君も・・・・」
「今日解体した爆弾に『白銀偵光君 先日のメッセージは受け取ってくれたかな
さあゲームを始めよう ゲームの続きは明日の正午 終了は午後三時 君ほどのストッパーでも今回は無駄だ
最後はこちらが逆転勝利する ゲームを辞めたければ俺の元へ来い 真っ赤に染まりし空へたどり着くのを楽しみにしている』
ってカードがありましたからね。俺の場合は一足先に、犯人が言うゲームが始まってたんですよ。ちなみにこの前のメッセージと、コイツを調べてみましたけど何も手がかり無かったです。
それで、警察には何てカードが届いたかを聞きたかったんですよ」
「君の所にも送られてきてたのかい!? このことを警察には?」
「白鳥警部にしか言ってませんよ。あ、あと高木刑事にも萩原さんから説明してるんで二人しか知らないはずです。
それと・・・いえ、何でもありません。白鳥警部と高木刑事以外には話すつもりないんで協力お願いしますね」
「佐藤さんにも相談した方が良いんじゃないのかい? 今回の僕が見つけたメッセージは彼女にも教えたから、間違いなく君の所へ向かうはずだよ」
「マジっすか。ってことは早めに事務所戻っておかないと不味いな。まあ、話聞いてからだな。そこはさっきも言った通りに心配かけたくないんですよ。ウチの事務所でも最低限のメンバーにしか教えてません。他の人には黙ってます。
理由は犯人にウチのメンバーを狙われないように、他県へみんな行ってもらってるってのもあるんですけどね」
「やれやれ。僕も黙ってたら後から佐藤さんに凄く怒られるんだけど?」
「そこは命を助けた借りってことで協力してください」
「仕方ないな。僕が見つけたカードにはこう書いてあったよ。
『俺は剛球豪打のメジャーリーガー さぁ延長戦の始まりだ 試合開始の合図は明日正午 終了は午後三時 出来の良いストッパーを用意しても無駄だ 最後は俺が逆転する 試合を中止したくば俺の元へ来い 血塗られたマウンドに貴様ら警察が登るのを鋼のバッターボックスで待っている』
ってね。警察はこのヒントを頼りに、場所を特定している最中だ」
「なるほど。どうやら、同じ場所っぽいですね。言い回しは違いますが、この二つのヒント合わせて解けばいけそうですね。場所が特定できたら、連絡します」
「僕は動けそうにないから、高木君に頼むよ。高木君には僕から説明しておくから」
「分かりました。それと、捜査関係者に美和子から目を離すなって言ってもらえますか? 三年前の爆弾事件が関わってるとアイツ何しでかすか分かんないんで」
「分かったよ。そちらは目暮警部に頼んでおく。君の所へ届いたカードの名前の所を伏せてなら公表しても良いかい?」
「ええ。俺もそうしてもらうつもりでしたから。すみませんが、お願いします。俺は美和子が事務所に来るでしょうから戻りますね」
「ああ、分かったよ。事件が終わったらちゃんと佐藤さんのケアするんだよ?」
「分かってますよ。それでは失礼します」
俺は白鳥警部の病室から出て萩原さんと共に事務所へと戻り、事件について作戦会議をしながら美和子を来るのを待つのだった。
<偵光side out>
<山川光side>
「それで、偵光。佐藤さんは何だって? お前の状態見たらだいたい予測はできるが」
「この事件には絶対に関わるなだとよ。どんな事件なんだって聞いたら、あなたは知らなくて良いの!って凄い剣幕で怒られたよ。ああ、怖かった。
爆弾事件のメッセージが警視庁にも届いたらしいし、警察の監視も無くなるから、美和子が釘を刺しにきたってとこだろうよ。公安の方もそれ所じゃないだろうし、これで好き勝手に動けるな」
「監視があったとしても白銀の場合は関係ないだろう? いつも上手いこと逃げてるじゃないか。
俺達も協力してるの後で佐藤さんにバレたら絶対ヤバいよな? クリスさんとか秋庭さんにも知られたら三年前のトラウマが蘇るんだが・・・」
「あの時はやばかったな。今回もばれたら同じことになるだろうな。バレなきゃ大丈夫でしょ」
「そう言っていつもバレるだろうが。バレないってのは難しいだろうな。明日動くつもりなんだろう?」
「まあね。今日はゆっくり休んでもらって明日は、めちゃくちゃ働いてもらうからね」
「分かったよ。それで明日はどうやって動くんだ? どうせ二人一組で行 動するようになるんだろう?」
「そうだね。俺の考えでは、俺と山川さん、松田さんと萩原さん、透と伊達さんのメンバーって考えてるんだけどどうかな?」
「それで良いんじゃないか? 俺達は警察学校時代からの付き合いだし、誰と組んでも問題ないだろうしな。
白銀と山川は付き合いはもっと長いから更に問題ないだろう陣平ちゃん達には伝えたのか?」
「うん。さっき三人に連絡して問題ないって言われたから、あとは萩原さんと山川さんの了承だけかな。
あ、それと三人とも解体は全部終わったから、直帰して休んでもらうようにしたよ」
「そうか。俺も萩原と同じで問題ないよ。それで、どのグループがどこを周るようにするんだ?」
「俺と山川さんが東都タワー、萩原さんと松田さんが杯戸町のショッピングモール、透と伊達さんが米花中央病院から南杯戸駅周辺かな。透達が場所広いのは、公安の戦力も考慮してからだね。
この三か所に絞れたのは良いんだけど、問題は爆弾の量がどれだけあるかなんだよね。そればかりは現場に行ってみてからだね」
「そうだな。まあ、解体道具も含めてフル装備で動くようにしておこうぜ。何か起こってもある程度対処できるしな。それじゃあ、俺も今日は帰るわ。お疲れ」
「お疲れ様、萩原さん」
「ああ、お疲れ様」
「それで、山川さんは帰らないの?」
「書類を少しまとめたら帰るよ。それで、お前は行かなくて良いのか? 七時前だぞ。宮本さん達と約束があるんじゃなかったのか?」
「やべっ、もうそんな時間か。急がないと由美と晩飯食う待ち合わせの時間に遅れちまう。遅刻したら間違いなく機嫌が悪くなるからな。
それじゃあ、また明日ね、山川さん。お疲れさま」
「ああ。宮本さんと佐藤さんによろしくな。また明日」
俺は偵光を見送り、書類をまとめ家へと帰り休むのだった。
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翌日、車で偵光を迎えに行き、東都タワーへと向かっていた。
「ふぁーあ。眠い」
「おいおい、大丈夫なのか? まさか、オールでカラオケしてるとは思わなかったぞ」
「ちくしょう。美和子の奴が、事件のことを由美にも話してて、俺が事件当日に動けないようにする為に、オールに付き合わされたんだよ。家に着いたのなんか、山川さんが来る少し前だったよ」
「佐藤さんに手を打たれたって訳か」
「そうだね。まあ、カラオケ店内で仮眠は取れたから大丈夫。今日の事件をとっとと解決したら、帰って寝るようにするよ」
「そんだけ心配されてるってことだよ。宮本さんには何か言われなかったのか?」
「いーや。アイツも眠気が来て爆睡してたからな。おぶって家まで送って、ベッドに寝かせてきたし、起きない限り大丈夫だろうよ。
あの感じだと、徹夜で麻雀した時と同じで、起きるのは今日の夜ってとこだろうよ」
「それなら大丈夫そうだな。宮本さんは未だに徹夜で麻雀とかしてるのか?」
「普通にしてるぞ。休みが合う時に俺と萩原さんはよく誘われるし、捜査一課の連中も麻雀する人多いからな」
「ベルモットには怒られたりしないのか?」
「女性と夜遊びして朝帰りする訳じゃないなら、全然良いわよって怒られたりすることないな。連絡し忘れると怒られるけど」
「やれやれ。この歳で同居人がいると大変だな。会社の寮で一人暮らしとかはしないのか?」
「あの保護者様が許すとお思いで? 今では旅行とかで外泊するのに何も言わなくなったけど。昔なんか家に俺がいないのが耐えられないとか泣きついてきてたからな。
いい加減、息子離れしないとホントに家出て一人暮らしするぞ!って脅したら、落ち着いた」
「あのベルモットのイメージからだいぶかけ離れてるんだが。いや、俺達の前では昔からそんな感じだったな。むしろベルモットの時の方が逆に違和感しか無かったよ」
「幼馴染連中の前では素の部分隠さないからな。それより、近いうちにアイツ何かしでかしそうなんだよな。帝丹高校に先生に変装して潜入してるし。警察調書も調べてるそうだ。おそらく狙いは・・・」
「哀ちゃんか? ベルモットが動く理由といったら、それしか無いだろう」
「そうだね。それと厄介なのがFBIも動き出してんだよなあ。FBIとことは構えたくないんだけど、ベルモットの動き次第では、FBIともやり合うかもな」
「ベルモットの命を護る為にはそれも致し方なしか。FBIってことはライも動いてるはずだぞ」
「赤井秀一ね。組織のボスが警戒する銀の弾丸か。あの人、景光が自殺しようとした時にいたよな、確か?
お前回収するのに邪魔だったから、透と同じで即座に気絶させたけど。顔を合わせたのは、その時ぐらいか?」
「そんなこともしてたのか、お前は。顔を合わせたっても偵光は着ぐるみ着てただろうが」
「そうだねー。いや、まだあったわ。確か十年ぐらい前だっけ? クリスと有紀子さん達と海水浴に行った時に会ったことあるわ。
赤井さん一家に小さかった新一君に蘭ちゃんもいたわ」
「ああ、お前が海水浴に行って事件に巻き込まれた件だな」
「そうそう。まあ、ベルモット関連のことはとりあえず置いときましょう。今は爆弾事件を解決するのが先だよ、山川さん」
「ああ、そうだな。もうそろそろ、東都タワーに着くぞ。正午までの二時間が勝負だな」
「そうだね、早いこと解決してゆっくり休みましょうや」
俺と偵光は東都タワーへと到着し、爆弾を捜索するのだった。