ロストエンパイア創造記   作:メアリィ・スーザン・ふ美雄

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 最近遅くなってるので今日は早めに投稿。

 


白雪姫After【白雪姫vs人魚姫】

「鏡よ鏡………世界で一番美しいのは……だれ……?

 ……

 …………

 ………………

 まだ……こんなにいる……

 私の……敵…………許せない…………

 一人残らず…………駆逐しないと…………」

 

 白雪姫は、真実を映す鏡とされるそれに問いかけ、そして答えを得た。

 鏡は曇っていて何も見えない。

 だが白雪姫には見えていた。

 魂の輝きに満ち溢れた、美しい者たちが。

 無論それは、創造神メアリィ・スーが、そのように見せているだけのこと。

 

 嘘を嘘と見抜けない者には、嘘吐き鏡は真実を語っているようにしか聞こえない。

 

 アンドール城あらため、白雪城地下、鏡の間。

 白雪姫のほか、創造神手ずから再調整されて蘇った七人の小人がそこにいる。

 七人の小人はもちろん、メアリィ・スーが用意したエキストラ。失敗作を経験した過程から自身によって都合のいい導き手を増やす調整をした結果、彼らは見事数の力で白雪姫が進む道を誤らぬよう、導いた。

 

 結果、白雪姫は見事にバッドエンドストーリーを完走。その手で母殺しを成し遂げ、ソウルは黒く穢れ、おおむねメアリィ・スーの望み想定した魔姫となったのだ。

 

 彼女はその後、黒の裁判の雛形とも言える魂狩りの存在となって、メアリィのいいように使われることになる。嘘吐き鏡から限りなく指示に近い啓示を受けて、体感時間にして1000年以上ものあいだ、ロストエンパイア構想の邪魔になる悪夢霊を、殺し彷徨う者となるのだ。

 

 

 

 ああ、そういえば。

 悪夢霊の逸話はこの作品において、一度も書いていない。

 まあ、そのうち、書く機会もあるだろうから、今はその説明を割愛する。

 

 

 

 ここから白雪姫After【人魚姫と白雪姫】

 

 

 

 むかしむかし深海に、別の鏡へと転移できる鏡の間の鏡に入り込んで、白雪姫がやってきました。

 監視として、七人の小人のうちの一人が深海に先回りしていました。

 

「白雪姫様はすごいや! 水の中でも息ができるんだ!」

「……あなたはできないの?」

「僕もできてるっ!」

「……じゃあ……みんなできるわよ……」

「そういうものなの? まあいっか!」

 

 と、こんな具合ですから、呼吸がどうこうとかはなんの問題もありませんでした。

 なんてメルヘェン! 細かぇことはいいんだよっ!

 白雪姫は深海に、人魚姫を殺しに来ていました。

 だって真実の鏡が、世界で一番美しいものとしてその姿が示されていましたからね。

 深海を泳ぐのではなく、陸地を歩くようにして、白雪姫は深海を行きました。

 

 道のりは静かなものでした。

 ごぽごぽとなにかが泡立つ音だけが聞こえていました。

 深海にさまよう古代魚が何匹か襲い掛かってきましたが、白雪姫はマシンガンでみんな撃ち殺してしまいました。

 

 王妃様を倒したあと、包丁・乙女丸はなくなっていましたから、白雪姫は今、使い勝手のいいマシンガンを使っているのです。強すぎるほうちょうはもちろん、メアリィが没収しています。

 

 メアリィは白雪姫が撃つマシンガンの挙動をみて、ちゃんと物理法則無視できてるなー、と世界の法則の移植に狂いがないことを確認できて満足していました。この道程は彼女にとってはただの"遊び"に過ぎません。遊びのルールがちゃんと働くか、確認する程度のことでした。ですがふと、マシンガンという名前がなんかイマイチ世界観にそぐわないことに気付き、別の名前を与えようとも思いつきました。

 

 さて、マシンガンが良く似合う童話などあったでしょうか?

 メアリィは脳内の童話リストをみて思案し、いくつかあたりをつけました。

 この思案がのちに童話【鉄のハンス】の二次創作に繋がり『ハンスの機関銃』の誕生に繋がるのですね。

 

 白雪姫は深海を探索して、やがて海底火山の『愛の巣』につきました。

 まだ『ポセイドンホテル』はなく、その土地は『終末の火山』を概ね使いまわしているものでした。勿論将来的には再調整されますが、いまは海底火山なのです。

 

 メアリィが土地間のつながりをどうしようかと思案しているうちに、白雪姫は人魚姫の元までつきました。人魚姫は、どこぞの"王子様"を骨の髄までしゃぶっていました。彼女は白雪姫に気付くと、にんやりと卑猥な笑みを浮かべました。

 

「……あら♡

 お姫さまぁ? 迷子になっちゃったの?

 それとも自分から来ちゃったのかな……♡」

「人魚姫……私より美しい……殺すっ!」

「あらまあ! お姉ちゃんを殺したいのお……?

 いいよ♡ おいで……♡

 お姉ちゃんの身体を好きにして♡」

 

 狂人めいた戯言を口にする人魚姫に向かって、白雪姫は容赦なくマシンガンを撃ちました。

 人魚姫は正気ではありませんでしたし、白雪姫もまた正気ではありませんでした。

 かたや愛に狂っていて、かたや美しさに狂っていました。

 人魚姫は両腕を広げて、弾丸の暴威を受け止めました。

 蜂の巣のようにされているのに、彼女の笑みは止みません。

 一方的な憎しみに、人魚姫は愛を覚えました。

 

「んんっ♡ 貫通っ……ちゃっ……たぁ!

 憎しみの愛って素敵ねぇ……あなた名前は?」

「……死なない……何故?」

「ねーえー? お名前はぁ?」

「……ならコレは?」

 

 つぎに白雪姫は、氷結の魔弾を撃ちました。

 人魚姫はその憎しみの愛を受け止めました。

 けれど、その不思議な体質で、三発のうちの一発を反射してしまいました。

 氷結の魔弾が打ち返され、白雪姫は困惑しました。

 

「く……っ! これでも死なない……っ!」

「教えてくれないなら、名前あてっこしちゃおっかなー。

 肌が雪みたいに白いから、白雪ちゃん!」

「っ!?」

「どう? 合ってる?」

 

 人魚姫は笑みを浮かべながら問いました。

 白雪姫は無言でマシンガンを『リロード』していますが、図星をつかれたその動揺は人魚姫に悟られていました。

 

 二人はいま、殺し合いをしているようで、殺し合っていませんでした。白雪姫のほうが一方的に殺そうとして、人魚姫のほうはただ受け止めているだけなのです。白雪姫は別の武器を取り出そうとしましたが、みんな鏡の間においてきてしまっていて、今は手元にありませんでした。メアリィが深海でマシンガンを使えるかどうか確認したかったので、そういう風にさせたのでした。

 

 白雪姫はまたマシンガンを撃ちました。

 人魚姫はその憎しみの愛を受け止めました。

 蜂の巣のようにされているのに、彼女の笑みは止みません。

 その弾痕は、みるみるうちに塞がっていきました。

 これでは火力が足りません。

 人魚姫を殺すことができません。

 悔しさで、白雪姫の目じりには涙が溜まってきました。

 虎の子をソウルの太矢連射を撃ちたいところでしたが、その魔法を反射されるとさすがに死んでしまいそうですから、ぐっと我慢するしかありませんでした。

 

「ああっ! 泣いちゃうなんて可愛い♡

 ねえねえ白雪ちゃん。いまどんな気持ち? いまどんな気持ち?」

「さっきからうるさい……今日はこのへんにしとく……いつか殺す……」

「はぁい、また来てね♡」

 

 白雪姫は可愛いと煽られてものすごく悔しかったですが、そのまま逃げ帰りましたとさ。めでたしめでたし。それから二人は、メアリィが新しい武器を考案するたびに、性能テスト代わりに殺し合いました。いえ、白雪姫が一方的に殺そうとして、人魚姫がその愛を受け止める間柄になりました。殺し殺される仲とは言えませんが、そんなわけでそんな風に、交流を深めましたとさ。

 

 

 

「次はどうしたもんかなー。

 あとは魔姫候補が見つければ大体下書きどおりなんだけど、もっといろいろ出来そうなんだよなー悩ましいっ! もっとイベント考えよっと♪」

 

 創造神メアリィ・スーは、かんぺきすけじゅーる帳をわちゃわちゃと書き加えながら呟きました。その内容は、常人なれば黒く滲んで何も読み取れませんが、メアリィなればこんな風に見えています。

 

 

 

 聖森(ボクや"主人公"の安置っ! 一見様お断り設定にするよっ♪)ばっちり!

 白雪城(白雪姫がいるところ)エリアは完成したけどどこに置こうかな? 今は牧場跡地地下に隔離中。

 人魚の湖(人魚姫がいるところ)深海の泉と人魚の泉をドッキングしてみたけど聖森から近すぎてイマイチ。もっと良い住所があるはず。要調整。

 城(シンデレラがいるところ)人殺し城使いまわせばよさそう。あとはキャラクターだけ。

 塔(ラプンツェルがいるところ)鉱山北に現物はある。あとはキャラクターだけ。

 沼(カエルのお姫様がいるところ)まだ

 

 捨てられの森(グースキャンプがあるところ)聖森北。今は迷子が妖精の玩具になってるだけだけど、この領域はもっと作りこめる気がする。ちなみにグースは童話入りで、まだ調整中。

 牧場跡地(ハーメルンの音楽隊の夢の痕)聖森東。なんかたまーにタチの悪い悪夢霊が入り込むようになった。人喰い鶏とケンタウロス配置。管理者作った方が良いかも?

 禁の高山(妖精の谷の末路)牧場跡地北。もう金の亡者はいらない。蟻とキリギリスは生まれてくる妖精でも喰ってろ。上級配列変換で金から強化石が出るように改変。

 黄金郷跡地(誰とは言わないけどどっかの誰かさんが弄んだとこ)童話【王様の耳はロバの耳】【白雪姫】でだいたい消費。塔はラプンツェルで使いまわすつもり。

 

 新しく武器スキル制を導入。

 新しく魔書システム制を導入。

 新しく導入した魔法の動作を確認。強すぎる魔法を削除。

 新しくスタミナシステム制を導入。すぐ削除。スタミナ管理めんどくさすぎ。

 包丁を禁止武器に。

 その他細かな調整要。

 

 メアリィは、とんとんと牧場跡地をつっついて、聖森東側の開拓は、とりあえずこれくらいでいいかもしれないと思いました。でもまた気が変わったらもう少し増やすかもしれません。

 聖森から南、西、北。

 次はどこから開拓しようか、メアリィは悩ましく頭を傾げましたとさ。

 

 

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