明久達のSAO (凍結)   作:セイイチ

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祝UA10000突破!!

本作品も読者の皆様のおかげで遂にUA数が10000を超えました!

読者の皆様に感謝です。
文才がなく、駄文ばかりの作者の腕ですが、これからも当作品をよろしくお願いしますm(_ _)m

それでは本編をどうぞ!


第十五話

ボスを倒した僕の前には、ボスである《イルファング・ザ・コボルドロード》のポリゴンの破片と、LAを取ったという報告の文字が写っていた。

それを見た事でようやくボスを倒したんだという自覚が湧いてくる。

周りでは既に喜びの声が上がっていたのだが、僕は気力を使い果たして、その場に座り込んでしまった。

「何を座り込んでんだお前は? まだお前の仕事は終わってないぞ?」

「え? どういう意味?」

雄二が話しかけてきたのだが、僕は意味が分からず雄二に問いかける。

「直に分かる」

そう言うと雄二は、また黙り込んでしまった。

一体何なんだ? これから僕は何をする必要があるんだろうか?

雄二が言うんだから、何かあるんだろうけど、正直僕には何も浮かび上がらない。

と僕が考えていると騒ぎは突然やってきた。

「何でだよ!」

一人の男が叫んだ瞬間、この場は一気に鎮まり返る。

「どうしてディアベルさんを‥‥‥他の仲間達を見捨てたんだよ!!」

今騒ぎだしたのは、ディアベルの仲間だった男だ。

そして彼は僕を睨みつけている。どうやら今のは僕に向かって言った言葉だったようだ。

「見捨てたって? どういうこと?」

「だってそうだろ!? お前はボスの使うスキルを全部知ってたじゃないか! お前が最初から‥‥‥初めから情報を教えてれば、ディアベルさん達は死ななくて済んだじゃないか!」

今叫んでいるこの人はディアベルの仲間だった人だ。

この人が言いたいことはつまり

「僕が情報を隠してたからディアベルは死んだって言いたいの?」

「事実だろ! お前はテスターだって言ってたじゃないか! だからボスのスキルも知ってたんだろう!?」

「おい! ちょっと待て!」

「あんたさっきから何を言って‥‥‥!」

雄二とエギルが僕を庇うように前に出るが、僕は二人の前に手を出し二人を黙らせる。

「君の言う通り僕は元テスターだ。だからボスの刀スキルを知っていた。それは間違いないよ。けど、これは言い訳にしかならないけど、ロードが刀を持つまで、僕はあいつの武器を湾刀だとずっと思ってたんだよ。ベーターの時はそうだったから」

「そ、そんなの信じられるか!! お前は元テスターだった奴らと手を組んで嘘の情報を流したんだ! 理由は‥‥‥そう、自分達より強いプレイヤーがいることが許せないからだ!!」

「違う!! 本当に僕はついさっきまで刀だって事に気づかなかったんだ! それにそんな事するはずないでしょ! この世界はもう普通のゲームとは違うんだよ!」

「うるさいうるさいうるさーい!!! お前の話なんて聞くもんか!! 誰がお前の話なんか! この裏切り‥‥‥」

ディアベルの仲間である、この男は自分が叫んでいる時に、自分の肩に手を置かれた事に驚いて、言葉を止めていた。

そして意外にも、この男を止めた人物とは、先日から僕の剣を買い取ろうとしていた男でもあるキバオウだった。

「もうその辺にしとき、こいつをボスから遠ざけたんはワイ等や、こいつが気づかんくてもそれはしゃーない事やったんや」

「けど!」

「こいつが元テスターやったんわ事前に分かってたんや。けどこいつをボスと戦わせようとせんと、取り巻きの相手ばっかりさせとった。そのせいでディアベルはんは死んだんや」

「だけどキバオウさん!!」

「くどい! まだ分からんのか!! こいつをボスから遠ざけたんわディアベルはん自身や!」

「!!」

キバオウの言葉で完全に沈黙してしまったディアベルの仲間だった男はその場で泣き出してしまい、その後は一言も言葉を発しなかった。

キバオウはこの場を収めた後

「すまんけど先に上に上がって第二層のアクティベートすましてきてくれへんか? 街に残ってワイ等の勝利報告を待ってる皆に早く勝利の報告してあげんと可哀想やからな」

「え? それは構わないけど、キバオウ達は一緒に行かないの?」

「はは。今のワイ等は暗すぎて皆の前に出られへんわ。せっかくのお祝いムードをぶち壊したくはないしな」

「‥‥‥分かったよ‥‥‥このまま上に上がったら第二層で出てくる新しいMobがいるから気をつけて上がってきてね?」

キバオウは一度手を振り、ちゃんと伝わったというジェスチャーをしてからは一度もこっちを見ず、一言も喋らなかった。

「明久、行くわよ?」

「うん」

僕は優子の後に続いて二層へと繋がる階段を登って行き、第一層のボス部屋を後にする。

 

 

「来たか明久」

「お疲れなのじゃ」

「‥‥‥遅い」

僕が階段を登りきると、そこには雄二、秀吉、ムッツリーニが先に上がってきていて、その後ろにはエギルの隊のメンバーも合わせた、全員の顔があった。

「明久、ディアベルの事は残念だったけど、あれは仕方のない事だったと思うよ? もちろん僕も悔しかったけどさ」

「‥‥‥明久は良く頑張った」

「ああ、お前さんは良くやったさ。お前がいなけりゃ俺達は全滅してたかもしれない。あの状況で、あれ以上の死者が出なかったのは、どう考えてもお前のおかげだ。胸をはれ」

愛子と翔子に続いてエギルも僕に対して励ましの言葉をくれる。

‥‥‥ダメだな僕は。

皆だってキツイはずなのに、僕なんかに気を使わせたりなんかして。

「ありがとう皆。ごめんね? 気を使わさちゃって。だけどもう大丈夫だよ」

僕は皆に笑って見せて大丈夫だということをアピールする。

「なら早く行くぞ? キバオウに頼まれたのはお前だろ? さっさと行くぞ」

雄二が先頭をきってドンドン先へと進んでいく。

「雄二、貴様は僕の心配なんて全くしてなかったな!」

「は? 俺がお前の心配なんかするかよ」

「さっきの僕の感謝の言葉を返せ! 貴様に感謝することなんてないもない!」

僕はいつものように騒いで雄二とケンカをする。

皆も僕の騒ぎようを見て僕が元に戻ったと思ってくれたようで一緒になって笑い合う。

ただ一人を除いて。

 

「くっそ〜雄二め、口では負けないからって言いたい放題言いやがって〜」

僕は雄二との口喧嘩に敗れて先頭を歩いている雄二から離れて最後尾を歩いていた。

「ねぇ優子、どうやったら雄二に口喧嘩勝てるようになると思う?」

「さぁ? 雄二は頭が良いから明久じゃ口喧嘩は勝てないと思うわよ?」

「優子、それは僕がバカっていう意味?」

「想像に任せるわ」

「ちょっと! 優子!? それってもはや肯定だよね!?」

最後尾には優子がいたので、僕は優子と話しながら歩いている。だが優子はいつもとは違う雰囲気を発していた。

どうしたんだろう? 僕何かしたかな?

僕が優子に何らかの事をやらかしたのか考えていると、優子から話かけてきた。

「ねぇ明久、まだ落ち込んでるでしょ?」

ドキッ

「何が? 別に僕は何も」

「顔や雰囲気で分かるわよ。まださっきの事気にしてるんでしょ?」

「‥‥‥良く分かったね」

「当たり前でしょ? このゲームが始まってからアタシはずっと明久と一緒に行動してるのよ? これ位見抜けて当然よ」

この時僕は優子には隠し事はできないんだと悟った。

「‥‥‥ねぇ明久、明久は怖いんでしょ? 皆が、ここにいる皆が死ぬかもしれないって事が」

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」

僕の無言を肯定と受け取ったのか優子は更に話し続ける。

「あなたの仲間が誰か一人でも死ぬかもしれないって事があなたが一番恐れている事。違う?」

「‥‥‥そうだよ。僕は怖いんだ。皆がいつ死ぬかも分からない。そんな場所はこの先いくらでもある。そんなところに皆を連れて行って皆が死んじゃったらと思うと僕は怖いんだ」

「やっぱりね。‥‥‥けどね明久、皆そんな簡単に死んだりしないわよ」

「え?」

「ほら、皆の背中を見なさい」

僕が優子に言われた通り顔をあげるとそこには皆の背中が見えた。

「今見えてる背中は全部、あなたの事を守ってくれる仲間の背中、あなたの仲間を守ってくれる仲間の背中なのよ? 明久は一人じゃないんだから、一人で皆を守る必要はないの。皆で支え合っていけばいいんだから」

この言葉を聞いて僕は、僕の心の中の何かが溢れたような気がして、その勢いで涙が溢れてくる。

「あれ? なんで?」

「明久はこの世界に来てから気を張りすぎだったのよ。今は皆には黙っててあげるから思う存分泣いときなさい。けど目的地に着くまでには泣き止みなさいよ?」

そう言って優子は僕の前に立ち、二層に着くまでの道中、ずっと僕の前を歩いてくれた。

僕はこの日、SAOの世界に閉じ込められてから、初めて本気で泣いたのだった。

 

 




前々回に後一回か二回で終わると言ってましたが、やはり作者に文才がないため二回分になってしまいましたが、ようやく第一層が終了しました!
いやー長かったですね〜
毎回思いますがもっと文才が欲しいと思う作者であります。

それでは今回はもう眠くなってきたのでこの辺で失礼します。
では感想、評価お待ちしております。
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