僕等は今、次の町に向かうために通らなければ行けない森の入口付近でイノシシを狩っていた
明「ここは、リポップ率が高いわけじゃないけど
集団で襲ってくる事があるから常に周囲を警戒しといてね!」
森の付近という事もあって”原初の町”付近とは違って
モンスターの量が結構多いため
ここら辺では一度に相対する量が多くなってしまう。
群れを率いるちょっと大きめのイノシシを狩れば
しばらく量は減るんだけど
でかいイノシシはボスではない為一定時間でリポップしてしまう。
しかも経験値は普通のイノシシと変わらない為、遭遇したら倒す程度で
誰も好き好んで探して倒そうとは思はない。
明「今の僕等なら3人で相手をすると多分6体が限界だから
それ以上増えたら一度引くよ!」
と僕は現在僕等を囲んでいるイノシシ3対を倒して2人の様子を窺うと
隣では秀吉と優子が2人で3対目のイノシシを倒したところだった。
優「ふぅー2人で戦うなら何とか3体同時でも戦えるようになったわね」
秀「とは言っても、明久が1人で3体同時に相手して全くダメージを受けとらんのを見ると
それが普通な気がするのじゃが」
明「そんな事ないよ秀吉。2人とも良く戦えるようになってるよ。
普通はこっちの人数が多くて適が少ない状態で戦うの基本だからね。
こっちの方が数的に不利なんてよほどの事がない限りはするもんじゃないから
2人で3体倒せるのも十分凄いよ!」
そう、これはかなり凄い事だ
始まって初日で多体一ができるプレイヤーが何人いようか
しかも秀吉はゲームをそこまでやり込んでいたわけでもないし。
優子に至ってはこれが初ゲームだという
そんな2人がたった一日でこれだけ戦えるなんて十分凄い事だと思う
優「まぁ、それも明久がレべリングを手伝ってくれてレベルが上がったおかげね」
今は秀吉と優子もレベルが4になってる。
と言っても今日イノシシを一匹狩ったら二人同時にレベルが上がったから
レベル上げは全然時間が掛からなかったんだけど
でどうせなら戦い方を身に着けようって事で
多対一の戦闘練習するためにここまで来たんだけど
明「お腹も空いてきたし、そろそろ帰ろうか?」
時刻は1時半
ちょっとお腹の空きが酷くなってきた。
この世界では基本的にご飯は食べなくても生きていけるんだけお腹は減ってしまう。
そのため必要ない事だと分かってはいてもご飯を食べるのを止めることができる
プレイヤーはいないだろう
秀「そうじゃな。確かに腹も減ってきたし当初の目的であるレベル上げも
終わったことじゃしそろそろ帰るとするかのう?」
優「なら、早く帰りましょう
いつまでもここにいてイノシシがリポップしてきたら
また戦わなくちゃいけなくなるんだから」
と皆の意見が一致した所で帰る事にする
明「ん?」
秀「どうしたんじゃ?明久?」
僕が立ち止ったのを不思議に思ったのか秀吉が何かあったのかと聞いてくる
明「いや、別に大した事じゃないんだけど
あの集団が今いる辺りって集団イノシシのリポップ場所じゃなかったかなと思って…」
赤髪の男とその仲間っぽい人達がいる所を見て
なんだか嫌な予感がした僕は赤髪の人達の方を立ち止って見ていた
優「?リポップ場所って倒した位置で決まってるものじゃないの?」
明「普通は決まってる物なんだけど
集団モンスターだけは特定の位置でリポップしてそれぞれ自分のナワバリに向かうんだ。
とは言っても群れのデカイ奴を一回でも狩れば
普通のモンスター同様のリポップ位置に変わるんだけどね。」
誰かがデカイイノシシを一回でも狩っていれば
何の問題もなく済むんだけど誰も狩っていなければ
あそこにモンスターがリポップされる事になる
秀「では、大丈夫じゃろう
昨日の内にベータテスターのほとんどは町から出て行ったのじゃから
誰かがすでに狩っているじゃろうって」
優「確かにそうね
もし狩っていなかったらあの人達がかなり危険になったんだろうけど
ベータテスターのおかげで何事もなく済みそうね」
2人は楽観視してるけど僕はどうにも気になって仕方がない
確かに誰かが遭遇していれば狩っただろうけど
さっきも言った通り誰もわざわざ探してまで狩ったりしない。
という事は誰も遭遇していなかったら、という疑念を抱いてしまう。
優「ほら、行くわよ2人とも」
と優子がせかしてくる
僕はこの不安を振り払って優子達と町に帰ろうとしたその瞬間
「わぁぁぁぁあああ!!!」
「クソッ!何でこんなに一遍にモンスターが出てきやがるんだ!」
「「「!?!?!?」」」
僕等のはるか後ろの方から悲鳴が聞こえてきて僕等3人は一斉に振り返りその現状に驚いた
先ほどの赤髪の人達がイノシシに囲まれていたそのイノシシの数は約30体
とてもあの五人には対処しきれないような数だった。
明らかに助けが必要な様子、早く行動しなければ赤髪の人達は救えないだろう
早くしなきゃ!!と思っていても僕はすぐ隣にいる2人の事を気にしてしまう。
僕一人では全員を助けるのは不可能だろうから2人の協力が必要不可欠だ
だけどあんな危険な場所に2人も放り込んで2人の内どっちか1人でも死んだら…
そう思うと僕は行動に踏み切れなかった。
「「明久!!行くわよ(行くぞ)!!!」」
2人が同時に声をかけてくる!
クソッ!何を迷っていたんだ僕は!
僕が2人を守りながら五人組を助け出せばいいだけじゃないか!!
(絶対に2人は死なせない例え僕が死んだとしても)
心に強く刻み付け僕は2人に指示を出す
明「2人は僕の後ろを全力でついてきて!!
僕が敵にダメージを与えるから2人は協力してとどめを刺して!
その際スキルは絶対に使わないでね!
まずはあの五人と合流するよ!」
「「了解!!」」
2人は指示を聞いて納得してくれたようだ。
2人は僕の指示通りスキルを使わず取りこぼしなくイノシシを狩っていく
流石に双子なだけあって息もぴったりだ。
そうやって僕は3割ほどダメージをくらいながら2人はほぼ無傷で目的地にたどり着いた。
明「大丈夫ですか!?」
僕は赤髪の男にイノシシを狩りながら話しかける
赤髪「ああ、今の所は何とか死んだ奴はいないが
このままだといつ誰が死んでもおかしくねえ状況にはなっちまってる!」
そう言って赤髪はイノシシを狩りながら僕に返事をしてくれる。
明「ならこっちは僕達が引き受けますから
そっちの今僕達が入ってきた方はお任せしていいですか?」
今僕達が入ってきた方は僕等があらかた狩ったから残り8体程だ
これならこの五人でも狩れると思う
赤髪「なっ!?正気か!?そっちはまだ10対以上いるんだぞ!?
人数の少ないお前さん達じゃ不利だぞ!!」
確かに普通に考えたら僕等が少ない方を受け持つべきだろうけど僕等のレベルは4だ。
ステータス適には少々のダメージを受ける覚悟で戦えば不可能じゃないはずだ!
けどそんな事言った所で納得してくれなさそうなので
明「じゃあ、早くそっち終わらせて手伝って下さい!」
こっちの前にあっちの少ない方を早急に終わらせてくれるように頼む。
赤髪「あ~クソッ!分かったよ!!
そん変わし絶対死ぬんじゃねぇぞ!!」
明「当然!そっちもね!」
赤髪「よっしゃ!行くぞお前等!!」
そう言って赤髪の人はイノシシの群れに突っ込んでいく
明「さぁ、貧乏くじで悪いけど僕等も行くよ!!」
「「了解!!」」
そう言って僕等もイノシシの群れに飛び込んでいく