篠ノ之束になったので配信しながらアベンジする   作:BBBs

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思い

『シノノノ様、トニー様より伝言を預かっております』

 

小さい音が鳴ると同時に3Dホログラムテーブルに表示された文字、いきなり声を掛けて驚かせないようにとJ.A.R.V.I.S.の配慮だろうか、社長からの伝言に耳を傾ける。

 

『トニー様は重要な用事があるために、数日は会いに来れないそうです』

「その間もここに滞在しといていいの?」

『はい、少なくともトニー様とお話が済むまで製造設備も含めてこのフロアをご使用下さい』

「ん、ありがと」

『何かご入用でしたら遠慮なく声をお掛けください』

「できたAIだよJ.A.R.V.I.S.は、社長にはもったいないくらいだ! うちの子にならない?」

『何バカなことを言っている』

『お気持ちは嬉しいのですが、申し訳ありませんがお断りさせていただきます』

 

だよねぇ、今J.A.R.V.I.S.が居なくなったら社長困りそうだしな。

すぐにF.R.I.D.A.Y.に切り替えそうでもあるが。

 

「使ってていいなら今のうちに武装を完成させとくかな」

 

量子化を実現させた未来ならともかく、現在では質量などを無視することは出来ない。

装備を取り付けるなら、その分の空間を使用する事になる。

そして空間には限りがあるので、色々取り付けるとバランスや装備の干渉を考えなくてはならない。

ある程度の武装の換装を想定しているが、いつでも好きな時にとはいかないだろうから大抵の状況に対応出来る武装にしなければならない。

火力を重視すれば重武装になり機動力が低下するし、機動力を重視すれば重武装には出来ない。

ロボゲーで集めたり製造した装備で機体を組み立てるのと似てはいるが、こっちは自分の命に直結するから純粋に楽しめない苦しみがある。

 

「ビームライフルとプラズマブレードはメインで、でっかいやつ対策に大型の爆発系も欲しいな。 貫通力の有るのも欲しいがあの装甲だと不安だな、回収してもらって調べてからの方がいいかな?」

 

リヴァイアサンのあの装甲は厚さを加味しても異常な耐久力を持つ、ハルクが引き剥がしてたりしたが引き剥がすのと弾丸で貫くとは訳が違う。

また超高温のレーザーやビーム粒子でも焼き切るには相当なエネルギーが必要になる、地球の冶金技術を優に超えるものであることは疑いようがない。

何と言うか、シンプルに技術的敗北を喫しているのが絶望的に痛い。

私や社長の作る装甲なら主力戦車(MBT)の120mm滑腔砲程度なら装甲が傷つく程度で防げる。

しかし向こうが本気で同じ厚さと重量の装甲を作るとかすり傷すらできない物が出来ても不思議ではない。

質と数を揃えた相手とかマジ勘弁してほしいよ、爆発半径がキロメートル単位の武装を連発とかでなければ正直相手にしたくない。

原作通りならエンドゲーム最終決戦位しか大軍相手にはしないが、私が居るせいで状況が変わる可能性が高い中、あのスペース紫ゴリラ(サノス)が同じ手を取ってくるとは思えないのが辛い。

 

「もーやだー!!」

 

悲鳴を上げつつ足をばたつかせながら、ISを完成させるべく指は仮想キーボードを高速タイピングしていた。

 

 

 

 

数日もあれば武装も一応の完成を見る、基礎は完成してるんだからあとは組み立てるだけだし。

傷付いた装甲も取り替えてピカピカの新品に、そこに武装も取り付けると少々ゴテゴテしい。

爆発範囲内を超高熱で焼き尽くすプラズマランチャーと調整可能な可変レートのビームガトリング。

それと2mmレールガンにレーザーキャノンの4種を搭載。

どれも展開式で使用しない場合は背中に隠れる形、一応背面装甲としての機能もある。

換装すれば他の武装も使える、あまり意味はないがガトリングやらミサイルランチャーを付ければ擬似ウォーマシンにも成れる。

一応の完成を見せた白騎士mark1、いや、ここは日本式で白騎士一式とでも呼んだ方がいいか。

直立する白騎士、それを椅子に座って眺めていたら、プライベートエレベーターのドアが開いて社長が降りてきた。

 

「完成したのか?」

「それなりに」

 

武装を付け足したことにより不足していた火力面が改善、砲口数が増えたことにより同時攻撃数も増えた。

多数を相手にしても十二分にやれる、数日前のあの襲撃時にこの装備だったら倍ぐらいのキルスコアを稼いでいただろう。

 

「随分と遅かったですが、何か問題でも?」

「問題しかない」

 

アベンジャーズのメンバーでありながら相談役もやってるんだったか、国やS.H.I.E.L.D.のお偉いさんにも色々説明しないといけないだろうしな。

 

「問題と言えば1つ、奴らの装備や死体は全力で回収してもらえます?」

「なんで僕がそこまでしないといけないんだ?」

 

白騎士を眺めながらの社長。

 

「絶対くすねる奴出ますよ、異星人が持つ未知のテクノロジーですからね。 金目当てで拾って売り払う奴が居て、それを買い取るブローカーが居て、強力な武器になるから高値でも手に入れて悪用する奴が出てくる。 ほら、これ以上ない完璧な理論!」

 

武器そのものが価値を持つ、未知の材質、未知の構造、未知のエネルギー源。

文字通り現状これ以上供給がない、需要がだだ上がりな代物。

悪用されないよう国と私たちで管理しようぜってこと、他所に渡さず独占しようとも言う。

チタウリ関連は問題が出てくるから、早めに回収しとけばヴィラン化しない人も出てくるはず。

……社長が関わると大体ヴィラン化するような気もするが。

 

「スタークさんも異星人の技術、気になるんじゃないんですか? 私は超気になってて今すぐ研究を始めたいくらい、相手を知らないってのはとっても……“怖い”ですからねぇ」

 

敵性異星人の襲来と異星人の技術を扱うテロリスト、お前らほんと頭マーベルしてるな。

年間世界の危機とかシャレになってないんですけど。

 

「確かに、一理ある」

 

白騎士の周りを一周した社長が足を止めて言う。

 

「鉄は熱いうちに打て! 国も巻き込んで頼みますよスタークさん!」

「それもそうだな、回収も保管も国にしてもらおうか」

 

コンコンと白騎士の装甲をノックする。

 

「それでこいつはどうするんだ? 持って帰るのか?」

「持って帰れませんよ、スタークさんのところで保管しててください」

「おいおい、持って帰らないならなんで作ったんだ」

「作りたかったから、それが役立ったからさ……」

 

はぁ、と小さく溜息を吐く。

アレを思い出して少々気分が沈む。

 

「社長、あれどうすんの?」

「あれってなんだ?」

「……ちーちゃん、ファイル『ワームホール』を再生」

「──おい、待て、止めろ! よせよせよせ!」

 

言葉の意味を理解した社長がものすごく嫌そうな顔で手振り。

止める気は無い、向き合って乗り越えねばならない事実。

 

「……判別出来るだけで5桁、さらに奥にもそれらしいのがぞろぞろと」

 

ホログラムで投影された、ワームホールに突っ込んだ後の映像。

社長は悍ましい宇宙の映像を見て表情を歪めた。

 

「これどうすんだよ、こんなの勝てないよ……」

 

項垂れて、両手で顔を塞ぐ。

幸いチタウリが直接侵攻してくるのは特殊な形な上、何年も先だ。

しかし猶予なんて微塵もない、こいつらを迎撃して撃退、あるいは殲滅など出来るはずもない。

文字通り全人類が一丸となり、社長が思い描いたウルトロン計画が完璧に機能すれば蹂躙されず戦いの形にはなるだろう。

しかしそれは不可能だ、200%くらいの確率で失敗する。

100%人類一丸となれず敗北し、残り100%でアホがバカやって人類同士で戦いとなる。

初めからインフィニティ・ストーンを集めに行った方がまだ成功率がある。

 

「……どうするんだ?」

 

小さく社長が漏らす、私ではなく社長自身に問いかけるような言葉。

 

「スタークさん、予想ですけど猶予はあります。 その間に何か方法を見つけるしかありません」

「……そうか、ワームホールか。 奴らがひとっ飛びで地球まで来れるならこんなものを使う必要はない」

「それでも、空間を飛び越えられるこれはとんでもない物ですけど」

 

四次元キューブ、もとい空間を超越するスペース・ストーンの力はやばい。

他のストーンも語彙力が低下するほどやばい、と言うかやばくないインフィニティ・ストーンは存在しないが。

 

「あーあれか、……なんと言うか、あれだな」

 

ワームホール先の映像を消させていると、社長がなんか歯切れが悪そうにしていた。

 

「……なんです? 気持ち悪いんですけど」

「ほら、あれだろ。 こう、光の柱が上がって、空に穴が空いたワームホール」

 

ジェスチャーで交え、見たらわかるワームホールの説明をいちいちしてくる。

 

「見ればわかりますよ」

 

私の言葉にビシッと人差し指を向けてくる社長。

 

「そうだ、見ればわかる。 ワームホールを生み出したあれは四次元キューブと言うんだが……」

 

要領を得ないしどろもどろな、あまり言いたくないような雰囲気を醸し出す社長。

嫌な予感がしてきた、両手で耳を塞ぎたいが聞かないとさらに酷いことになりそうで嫌々耳を傾ける。

 

「あれな、……奪われた」

「───」

 

言葉が出なかった、覚えていた、だが忘れていた。

ショックを受けていた、別の宇宙に広がるチタウリの軍勢に肝を冷やしていてエンドゲーム展開を忘れていた。

 

「……ぉ、が、まって冗談でしょ?」

「……本当だ。 まあ、アレは僕が悪い。 いや、リアクターはちゃんとメンテナンスをしていた、不具合なく稼働していたんだ、なのに……」

「いやいやいや、ちょっとどうしてそうなったんですか!?」

「大丈夫だ、必ず取り返す」

 

確かロキとキューブを移送しようとエントランスに降りて、そこでどっかのお偉いさんと遭遇してロキとかの処遇で一悶着。

その隙にアントマンがリアクターの隙間に入り込んで小細工、リアクターが不具合を起こして社長が心臓発作を起こしたように倒れこむ。

その騒動のうちに未来の社長が保管ケースごとキューブをゲットするも、直後に階段から降りてきたハルクがドアを吹っ飛ばして未来の社長がそのドアに轢かれてケースを落とす。

最悪なことにケースからキューブがこぼれ落ちてロキの足元に、周囲が自身に注目していない事を確認してキューブを拾い上げたロキは空間を飛んで逃げ出した。

未来組の行動を抜いた記憶通りの展開を聞き、完全に時間軸が分岐してしまった事に言葉を失ってしまった。

 

「さ、探しているんですよね!?」

「勿論全力で探している、あのトナカイ君に完全にしてやられた」

 

未来組にはセプターも必要だからキャップがハイルヒドラして手に入れ、過去キャップが未来キャップと遭遇して変装したロキと報告されたんだったか。

大丈夫だよな? ロキじゃなくて未来のキャップが持って行ったんだよな?

確認しないと……。

 

「その、トナカイ君と言うのは?」

「今回の騒動の首謀者だ、セプターも持っていかれた」

 

見事なほどの失態だ、事件の首謀者に逃げられて、騒動の原因となるキーアイテムを2つとも持ち去られた。

事情を知っている私はともかく、こんな失態だと全方位から全力で罵倒が飛んできてもなんら不思議ではない。

 

「詳しく!」

「詳しくと言ってもな、君にはもう関係ない話だろう?」

「……関係ない? 全人類が当事者なのに関係ないと?」

 

社長を見ながら立ち上がる。

 

「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!」

「いいや、そんな場合であってもやるのがアベンジャーズの仕事だ」

「スタークさん、私は戦えますし、頭の出来はそれなり以上だと自負しています! 多くのことで役に立てますよ!」

「僕はアベンジャーズの相談役でもある、君が役立つとしても他のメンバーも君を入れることに反対するだろうな」

「戦うなって言うなら、スタークさんの研究をお手伝い出来ます。 出来る事があるのに何もするなは道理に合いません!」

「道理に問うからこそ、子供の君を渦中に巻き込むつもりはない。 そもそもフロアから出るなと言ったのに何で出てきた? 攻撃されているからと言って、未完成のままで出てくる君の無謀さは認められない」

「……関わらない方がいいと言うのであればお断りします、もうすでに十分関わっていますので」

「……君はそれなりに頭が回ると思っていたが、案外そうでもなかったらしい。 J.A.R.V.I.S.、お客様がお帰りだ」

 

社長がそう言うと、エレベーターのドアが開く。

 

「飛行機は手配しておく、もう子供は家に帰って寝る時間だ」

「そうですか、それじゃあ家に帰ってママのおっぱいでも吸ってます」

 

手荷物を集めてバックに押し込み、ちーちゃんが入ったメモリをテーブルから引き抜いてエレベーターに乗り込む。

ドアが閉まるまで、視線は一度も外れなかった。

 

『申し訳ありません、シノノノ様。 トニー様はシノノノ様を巻き込みたくないのです』

 

エレベーターの独特の浮遊感を感じていたら、やりとりに見かねたのかJ.A.R.V.I.S.が社長のフォローを入れてきた。

 

「まあそんな感じだよね、今はまだ……」

『それはどう言った意味でしょうか?』

 

本当に関わらせたくないなら、何も話さずさっさと追い出せば良い話。

それをせずある程度話してくれた事は、多少なりとも感謝があった……のかどうかわからないか。

ともかく多少なりとも何らかの思惑があったのかもしれない。

 

「気にしないで、それはともかくスタークさんは多分トラウマになってると思うよ。 十中八九不安定になるから、崩れないよう支えてあげて」

『はい、わかりました。 お気遣いありがとうございます、シノノノ様』

「それじゃあJ.A.R.V.I.S.、またね」

 

到着してドアが開いたエレベーターから降りて、そのままスタスタとスタークタワーを出る。

社長のありがたい心遣いだが、家でじっとしていれば万事解決する状況じゃなくなっている。

逆に動いていかないと、さらに時間軸が分岐してしまう。

未来組に結構関わっているような親しげな反応をされた身としては、座して待つとか全宇宙の生命体半数を巻き込む自殺と変わらない。

しかしこれからどうするか、社長は関わらせる気はないようだし協力のアプローチをしてもなしのつぶて。

それなりに知っているから、ニック・フューリーに売り込むと言う手もある。

あの秘密主義者も使える戦力は欲しいだろうから、身辺調査の後に声をかけてくれる可能性はある。

 

「参ったな……」

 

アベンジャーズへ確実に参加する方法が今の所見つからない、結構困った状況だ。

歩道に空いた穴を避けながら歩き、街の修繕に勤しむ人たちを眺めていると鼻腔をくすぐる美味しそうな匂いが漂ってきた。

揚がったポテトの匂い、見れば世界的バーガーチェーン店があった。

手持ちは少しある、せっかくニューヨークに来たんだし日本との違いを確かめてみるのも一興か。

入店してメニューを見れば、日本にはないものが色々。

興味深く、良さそうなものを注文して受け取れば予想通り色々でかい。

道理で肥満が多くなるわけだ、肥満大国に恥じない量のセットを持ってテーブルへ。

ここはお行儀よく食べる場所じゃない、カウンター席に着いてポテトを食べてコーラを飲みハンバーガーに齧り付こうとしたところに。

 

「左失礼」

 

声が掛かって隣の席に座る人物。

どこかで聞いたことがある声とセリフ、ちらりと横を見れば少々古臭い服を着た見知らぬ男性。

コーヒーと新聞紙を持っていて、座るなり左手を口元に当てた。

 

「……問題は解決したんですか?」

 

顔は見たことがない、しかし聞いたことがある声とセリフ、そして服の上からでもわかるがっちりと鍛え上げられた肉体。

 

「……よく分かったな」

 

変装をしたキャップだ、顔の方は変装道具を使っているんだろう。

 

「ニューヨーカーとしては少々、いえ、かなり古臭い格好ですよ」

「……そうか」

「それで、問題はどうなったんです?」

 

口を動かさずに喋る、もしかするとS.H.I.E.L.D.エージェントが尾行でもしているかもしれないので読唇術対策で口を動かさない。

キャップも聞かれたくないから口元を押さえているんだろう。

 

「ああ、解決したよ」

「それは良かった、でも1つだけ言いたいことが。 ニューヨーク襲撃の主犯逃亡と使われた道具が奪われたのって、あなたたちのせいですか?」

「ああ、それについては申し訳ないと思っている。 だがそれは心配しなくていい、フォローはしておいたから君はそのまま普通に過ごしてくれれば問題ない」

「それは助かります、追い出されたのにどうにかしろと言われても困りますから」

「それについても心配しなくていい、すぐに声がかかるはずだ」

 

誰から? なんて聞くのも野暮である。

おそらくニック・フューリーくらいしか心当たりがない。

 

「そうですか」

「戻る前にタバネに声をかけたのは礼を言いたくてね」

 

他のメンバーは見当たらず、キャップ一人って事は石を返しに行った帰りだろう。

 

「私を監視でもしてたんですか?」

「いや、君に聞いた。 よくここに来ていると」

 

仕込みは上々のようだ、いつか何処かでキャップにこのバーガー店に来ることを言わないとならんのか。

 

「忘れないようにしておかないといけませんね」

「すまない、タバネには面倒ばかり掛けてしまった」

「私は何もしてませんよ」

「今はまだ、な」

 

これからやる事いっぱいやりますよ、みたいなこと言わないで欲しいんですけど。

……ん? 待てよ? 何で今の私に礼を言いにくるんだ?

未来に戻れば……、まさか私は死んじまったのか!?

 

「……未来の私は死んだんですか?」

 

聞きたくないが否定の言葉を聞きたくて質問。

 

「いや、ちゃんと無事だよ」

「それは良かった……」

 

色々駆けずり回って最後は死にました、は全力で遠慮したい。

私は死んでないと言うなら未来の私に礼を言えばいい、だがそうしないのは……。

 

「戻らないつもりですか?」

「……僕は何度君に向かって“よく分かったな”と言えばいいんだ?」

「さぁ? それはキャプテン次第です」

「数えておくべきだったな」

 

フッとキャップが笑う、だがすぐに表情は真剣なものに変わる。

 

「君に聞きたいことがある。 僕が兵士を投げ出すことを、タバネはどう思う?」

「………」

 

正直に言えば抜けて欲しくない、2023年を過ぎたところで何もおきなくなり世界が平和になるとは思えない。

 

「私が必死に説得したら戻ってくれるのですか?」

「それは……」

「私は決意を覆せる言葉は持っていませんのでこう言うしかありません。 良い人生を、スティーブ・ロジャース」

 

長年戦ってきてもう90歳超え、何度も世界を救ったんだしいい加減退役しても良いんじゃないだろうか。

本当は、心の底から抜けて欲しくはないが、スティーブ・ロジャースという人間を見た以上、兵士である前に人として幸せになっても良いんじゃないかと思ってる。

 

「……ありがとう、タバネ」

「いいえ、おそらく未来で文句を言うでしょうから気にしないでください」

「……あの八つ当たりはこれだったのか」

 

どうやら未来の私は、八つ当たりと認識されるような正当な文句を言ったらしい。

どうせ他の皆には言ってないんやろ? まあそこまで器量が狭いメンバーはいないだろうけど私は違うからいずれ必ず文句を言わせてもらう。

私は老人であっても遠慮せんからな!

 

「……もう行くよ、長居すると彼と鉢合わせするかもしれないから」

「彼とは?」

「スカウトマンさ」

 

立ち上がってコーヒーカップと新聞紙を持ち、視線ごと顔を向けてくるキャップ。

 

「タバネ、君とともにアベンジャーズで戦えたことを誇りに思う」

「こちらこそ、未来の私も誇りに思うでしょう」

 

互いに小さく頷き、キャップは店を出て行った。

このあと人目につかないところで過去に飛ぶんだろう、彼女との約束を守るために。

一人の男の人生を見送って、ハンバーガーを頬張っていると……。

 

「隣はよろしいかな、お嬢さん」

 

黒ずくめの眼帯秘密主義おじさん(ニック・フューリー)が現れた。

 




気が滅入っていない社長なら子供をアベンジャーズに入れないんじゃね?
CWではかなり参ってたしなぁ、反対されたのにスパイディ入れたし。

あと簡単なエンドゲーム式タイムトラベル解説。
バックトゥザフューチャーや作中で言ってた作品のタイムトラベルは、簡単に言えば過去から未来に続く一本線。
だから過去を変えると未来が変わる。
エンドゲーム式は基本一本線だけど過去に介入した時点で分岐する枝分かれ方式。
つまり並行世界が発生してその方向に進むんで、過去を変えても未来は変わらない。
ブルースが言っていた「過去が未来になる」と言うのは移動した過去が分岐してまた別の未来になるという事。

原作よろしくオリ束さんにウサミミは……

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