灯火の星   作:命 翼

15 / 103
ちょっと変えてみたところがあります。暇な方は探してみてください。


1人の少女との出会い

「俺たちにポケモン勝負挑んだ事、後悔しやがれ!!」

 

「ポケモン勝負しろって言ったのはアンタ達でしょうが!!」

 

 男は高々と声を張り上げた後、エレズンというポケモンを繰り出して来た。紫色をした見た事のない姿をしたがあれもポケモンらしい。一方こちらの先手は人里への道にて仲間になったリオル。私がどんな実力かを見てみたかった理由もあり、一番手として出てもらった。

 

 人里の人が大分集まって来ている中、メリーの方はもうバトルを開始したようだ。こちらもバトルを始めて旅館前の道を退いてもらうようにしよう。

 

「行くよリオル!メタルクロー!!」

 

 赤ちゃんかのような姿しているエレズンに攻撃するのは少し気持ち的に違和感があるが、今はそんな事言ってられない。私の指示を聞きリオルは身構えると、足元を強く蹴り出して一気にエレズンの間合いへ。そのまま爪を立てて引っ掻き付ける。

 

 エレズンはダメージを食らったようだが、イマイチだったようで首を傾げる始末。それを見た男が高笑いした後に…

 

「馬鹿め!エレズンはでんきタイプだ!はがねタイプの技が効くか!!

エレズン!!ようかいえき!!」

 

男の言葉で初めて相性を知り、私は少々驚いた表情を見せる。そんな中エレズンが吐いてきた毒がリオルに命中。痛がる素振りを見せたが、体はよろけてなく大ダメージを食らった訳では無さそうだ。エレズンにはメタルクローが効かない、だったら他で攻めるしかない。

 

 横目で見てきたリオルを見て私は一回頷くと、声を少し張り上げて指示を出す。

 

「リオル!!かみつく!!」

 

 リオルは私の指示に頷くと口を少し広げた状態で、もう一度足場を蹴り出して再度距離を詰めていく。エレズンが若干リオルのスピードについて行けてない間に、思い切りその肩にかみつく。エレズンは痛がっているがすぐに踏ん張ったような表情を見せる。

 

 そしてそれを見た男が予想が当てはまったのか、ニヤリとした笑みを見せた後に…

 

「かかったな!!エレズン!ほっぺすりすりだ!!」

 

 エレズンは男の指示を聞くとそのままほっぺをすりすりさせてくる。大したダメージは受けてないように見えるが、リオルは何か驚いたような表情でエレズンから離れて私の前で膝を付く。息を切らしてない感じを見ると、しんどそうには見えない。だが体がかなり震えている。

 

「今の技は…!?」

 

「ほっぺすりすり!!確定で状態異常のマヒにする技だ!!

近づいてくれて助かったぜ!」

 

 なるほど男が笑った意図にはこういう訳があったのか。してやられた。私は悔しさ混じりの笑みを見せた後に軽く深呼吸。そうしている間に「さあ反撃だ」と呟いた男の口から次なる指示がエレズンに告げられる。

 

「まずは牽制から行くぜ!エレズン!なみだめ!!」

 

エレズンが男の指示により見せた涙目にリオルは少し動揺した様子を見せる。麻痺の状態はかなり深いようで、動こうにも中々動けないような状態みたいだ。それでもこのエレズンを倒さないと先には進めない。私はリオルに「少し頑張って…!!」と声をかけると…

 

「リオル!!かみつく!!」

 

 麻痺に苦しみながらもリオルは必死に体を動かし、息を吐くとそのままぎこちない動きながら一気にエレズンに近づいていく。男の指示によりエレズンのようかいえきがリオルに少しながら命中する中で、リオルはエレズンに接近。そのまま再度かみつく。

 

リオルの必死ともいえる噛みつきにエレズンも中々のダメージを受けたみたいだ。エレズンはリオルに噛みつかれた後に少し抵抗していたが、すぐに力尽きたかのように少し白目気味になって倒れる。これに驚いたのはエレズンに指示を出していた男。どうやら少しダメージが大きかったのが幸いしたようだ。

 

 エレズンに駆け寄る男。それと同時に隣のメリーも余裕で片方の男に勝利したようだ。メリーも何か新しいポケモンをゲットしたらしく、鳥のようなポケモンが彼女の前で笑みを見せている。私はそれを見てホッとした後に、麻痺により体がぎこちなく動いているリオルの元に駆け寄る。

 

「リオル!お疲れ様…うん…重傷じゃないみたいだね。良かった」

 

「蓮子!その子旅館より先にポケモンセンターに…」

 

 リオルが少し苦しそうにしているのを見てポケモンセンターを推奨してくれたメリー。彼女の言う通りだ。旅館の事はメリーにひとまず任せる事にして、まず私はポケモンセンターに向かう事にした。このバトルではロコンとイーブィは傷や状態異常にはなっていないので、リオルだけ見てもらう事に。

 

 走って行くうちにポケモンセンターに着いたのだが、心配なのは有料なのか無料なのかという面。有料ならこの世界の通貨を持っていない私では見てもらえないが…

 

「…すいません…!!」

 

 ひとまずポケモンセンターに入り、中央にいるナース姿の女性の方に声をかける。有料か無料かを確認する前に、抱き抱えながら連れてきたリオルの状態を説明。そしてその次に有料かなどを聞いた。女性は突然の事に驚いていた様子だったが、私の慌てように少しだけ微笑むと…

 

「大丈夫ですよ。ポケモンセンターはショップ以外は無料です。その子、預からせて頂きますね。モンスターボールに入れてもらえますか?」

 

「は、はい…!!」

 

 良かった…!ただその一心だった。私はリオルに「お疲れ様」とだけ告げてモンスターボールの中に入れると、そのモンスターボールを女性に渡す。少しお待ち下さいと言った女性はそのまま奥にある装置にモンスターボールをはめ込む。少し待てばいいようだ。

 

 私が一息吐いていると二個のモンスターボールが急に震え始め、中からイーブィとロコンが耐えかねたかのように体を震わしながら出てきた。

 

「い、イーブィ!!ロコン!ダメだよ勝手に出てきちゃあ…!!」

 

 驚く私をさておき微笑むのはイーブィとロコン。何故か嬉しそうに鳴き声を上げるとそのまま近くのソファーにへと足を運んで行くが、その道中で足が止まる。どこかを一直線に見つめている。2匹を抱き抱え、私もその方向を見つめると…

 

「アンタね。クリーム色の髪のお姉ちゃんが言っていたのって」

 

「アナタは…?」

 

 そこに立っていたのは黒髪のショートヘアをした少女。目つきが鋭く若干怒っているようにも見えるが、少女が見せた最初の行動は謝罪かのような頭下げ。どういう事だろう?と思った私が慌てながら理由を聞くと…

 

「私、魔美。ジムリーダーの義娘なんだけど…あの男達はジムリーダーの部下達で…」

 

「そうなんだ…」

 

義理の娘…この子の事情も複雑のようだ。ポケモンセンターの待ち時間で彼女の話しを聞いてみると、どうやら彼女もジムチャレンジャーらしい。目つきは若干悪く見えるが、根はいい子に思える。イーブィとロコンが魔美が連れている黄色と黒色をしたポケモンを気にしているようだが…

 

「魔美。その子…ポケモン?」

 

「え?あ、うん。モルペコって言うんだ。私のパートナーなんだ」

 

 深く話を聞いてみると生態は少し特殊なようで、普通の技のタイプがフォルムによって変化するらしい。何とまあ聞けば聞く程に興味がある話しが続くが…私が少し意外そうな表情を浮かべていると、魔美が思い出したかのように…

 

「そう言えば、お姉ちゃん…メリーさんから話し聞いたんだけど、名前は知らなくて…」

 

「そう言えば、言ってなかったね…私、宇佐見蓮子。ジムチャレンジャー同士頑張ろう!」

 

 私がそう笑みを浮かべながら呟くと魔美は笑顔で頷く。どうか自信に満ちたような笑みに押されそうになった、気合いを入れ直さないと…

そうしている内にリオルの名前が呼ばれ、魔美と別れ女性の元に急行。リオルのモンスターボールを受け取った後に、再度旅館に向かったのだった…




見てくださりありがとうございます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。