次のジムリーダーの場所に向かう前に人里にあるポケモンセンターに寄る事にした私。受付の方にポケモンを預け、次のジムリーダーの情報を確認しながら待つ事数十分。アナウンスにて受付の方に呼ばれ、座っていたベンチからその場所に赴く。
「お待たせ致しました。アナタのポケモンはみんな元気になりましたよ」
「ありがとうございます」
受付の方から預けていたモンスターボールを受け取り、礼を告げると技を調整する為に丁度人里にいる教え技の方の元を訪問。一時的にでんこうせっかを忘れさせ、新たなにイーブィだけが覚える教え技を教えてもらった。準備は出来た、後は向かうだけ…
と意気揚々とポケモンセンターから出た私を待っていたのは少しアフロのような髪型をしている少年。その目つきと髪型、見たことがある。霊矢、私やメリーと同じくチャンピオンから推薦されたトレーナーだ。
「おやおや。こんな所で会うとは奇遇ですね。二つのバッジを手に入れた蓮子さん」
「その憎まれ口は直らないのかな?ドラメシヤを捨てたトレーナーさん」
霊矢の煽りのような言葉に対して同じような煽りの言葉で言い返す私。口は完全に少し不満気のように見えるが、私と霊矢二人共ニヤリとした笑みを浮かべている。この口ぶりを見せてもなお、その表情は変わる気配はない。
「ふん。僕はエリートですので、このくらいが丁度いいんですよ」
「ああ…そう。それで?私に何の用?私これから三つ目のジムに…」
「メリーさんを倒した次いでにアナタも倒してあげようと思いまして」
完全に言葉を聞き流そうと思っていた私ではあったが、メリーという言葉が聞こえた瞬間に聞き流そうとしていた彼の言葉がスーッと耳に入ってくる。メリーが元気が無さそうだったのは、霊矢に敗れたから…という見立てを今はしても良さそうだ。
「へぇ…上等じゃない。今、アンタからその言葉を聞いて丁度バトルしたいなと思っていたのよ」
「それは良かった。メリーさんよりは楽しませてくれると有り難いですねぇ…」
「逆にプライドをへし折られないようにしてね…」
親友を傷つけられて黙っている訳には行かない。霊矢と共に人里にあるバトルコートへ。今は昼の時間帯、昨日の魔美の時みたいに勝負をお預けさせられる事はない。溢れんばかりの怒りを抑えつつ、霊矢と対面した私はスッとモンスターボールを出すと…
「丁度あの後、新しいポケモンを手に入れたのですよ。それを使ってアナタに目に物見せてあげますよ」
「やれる物ならね…!!」
「もう負けはしない…行きますよネイティオ!!」
霊矢が繰り出して来たのはネイティオ。姿が似ている事から察するにこないだ対した時に出てきたネィティの進化系だろう。一方の私は初手に繰り出したのは慧音さんとのジム戦で出番がなかったロコン。ジムでは何もしていなかった上に、回復してもらったので元気は充分だ。
「ロコン如きで倒せると思わない事ですね…!!行きますよネイティオ!!エアスラッシュ!!」
「ロコン!!やきつくす!!」
ネイティオの風の刃とロコンの炎がぶつかり合うが、風の刃がロコンが放った炎を引き裂いていき、ロコンに命中。少々吹き飛ばされたのをみて、私は驚いていたが大丈夫そうなロコンを見て次の指示を出す。
「ロコン!!でんこうせっか!!」
「ナイトヘッド」
ネイティオが放って来たナイトヘッドをでんこうせっかのスピードでロコンはかわすと、そのまま思い切りネイティオにぶつかり怯ませる。ネイティオが態勢を立て直す前に…!!
「ロコン!!おにび!!」
ネイティオが態勢を立て直す前に放ったロコンの炎がネイティオの火傷を招く。それを見て霊矢は歯を少し食いしばったが、ネイティオが態勢を立て直したのを見て再度指示を出す。
「これならどうですか!ネイティオ!おいかぜ!!」
「っ…!?」
火傷を負っているネイティオに指示させたのはおいかぜ。ロコンよりスピードがあるネイティオのスピードがさらに加速して行く。これにより普通の技ではネイティオの上を取れる事は無くなったが、これは一つのチャンスかもしれない。
「そのまま行きますよネイティオ!!エアスラッシュ!!」
「ロコン!!じんつうりきでエアスラッシュを止めて!!」
動くのは当然向こうのほうが上。それを分かった上でのじんつうりき。ロコンはこちらに向かって来る風の刃を食い止めると、そのままネイティオにお返しとして投げ返す。予測していなかった攻撃にネイティオは反応できず、そのままエアスラッシュをまともに食らうと…
「今だ…!!やきつくすっ!!」
「小癪な…!!エアスラッシュ!!」
態勢を立て直すのに時間がかかっていたネイティオがそのままやきつくすをまともに食らうが、耐えながら放ったエアスラッシュで炎を引き裂き、そのままロコンに攻撃を当てる。霊矢がもう一度指示を出そうとしたその時、私は態勢を立て直したロコンに指示を出した。
「ロコン!!でんこうせっか!!」
「同じことをしてやりますよ!!ネイティオ!ナイトヘッド!!」
ロコンのでんこうせっかがネイティオに命中。そのままネイティオが怯むかと思いきや、そのままロコンの方を見てナイトヘッドを命中させる。ロコンを宙に浮かせると、そのまま地面に叩きつけた。
「ロコン!!」
「きゅう…」
ここにてロコンは戦闘不能となり、霊矢は自信に満ちた表情をしていたがそのドヤ顔は一瞬にして消え去る事となる。ネイティオが火傷によるダメージによりダウン。それを見て霊矢はネイティオをボールに戻す。そして私もロコンを戻すと次にドラメシヤを繰り出し、霊矢はポニータを繰り出した。
「ここまで僕を馬鹿にした人は初めて見ましたよ…後悔させてやりますよ…!!」
「私も今アナタのせいで腹が立っているんだよね…全力で行くから…!!」
互いに苛ついているのは目に見えてわかる事。でもそれはポケモンバトルの前では全く関係のない事。私達二人共小さく息を吐くと、ポニータとドラメシヤに指示を出して行く。
「ポニータ、サイコカッター!!」
「ドラメシヤ!!でんこうせっか!!」
ネイティオが残した追い風により未だに相手が有利な状況。それだけに迂闊な手は取れない。そこで私はドラメシヤにでんこうせっかを指示。ドラメシヤはポニータが放ったサイコカッターをかわすと、そのまま距離を詰めて体当たりをして怯ませると…
「かみつく!!」
「サイケこうせん!!」
ドラメシヤにポニータが放ったサイケこうせんが命中したが、ドラメシヤが何とか我慢しながらポニータに思い切りかみつく。ポニータが振り払った事により、ドラメシヤは吹き飛んだがポニータに確かなダメージが残った。
「相変わらず変な手を使ってくる事…!!でもこれで終わりにしましょう!!ポニータ!!サイコカッター!!」
「ドラメシヤ!!もう一度でんこうせっか!!」
2度目のサイコカッターをドラメシヤは再度放ったでんこうせっかでかわすと、そのままポニータに体当たりを喰らわすが今度は吹き飛ぶ事なくそのまま耐え切り…
「っ!?」
「3度目の正直!!ポニータ!!サイコカッター!!」
近くにいたドラメシヤにポニータから放たれたサイコカッターはドラメシヤに命中。そのまま大きく吹き飛ばすと、ほぼ一撃で戦闘不能に。霊矢はそれを見てニヤリとした表情を浮かべていたが、私は正直言って笑えない状況。ドラメシヤを戻すと次に勝手に出てきたのはイーブィ。
勝手に出てきたイーブィを見てかなり驚いていた私だったが、イーブィの真剣な眼差しを見て私はこの場面をイーブィに託す事にしたのだった…
見てくださりありがとうございますー。