灯火の星   作:命 翼

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お久しぶりです。何とか落ち着いたとはいえないですが書ける状態にはなったので投稿します。


無名の丘へ

日が落ち始めて来た。幻想郷に時計がないのであまり分からないが時間が夕方辺りに差し掛かっている証拠だろう。人里から出て太陽の畑にて幽香さんと対してバッジをゲットしているから時間を食ったのは納得する。待ち受けるは六人目のジムリーダー…

 

「メディスン・メランコリー…」

 

 文書には元々人間嫌いの人形という記述がしてあった。何故人間と対さないと行けないジムリーダーになったのだろうか。疑問が出てくるがそんなの気にしていたらジムチャレンジを継続する事は出来ない。夜まで時間がないだけに私は少し駆け足で無名の丘にへと歩いていく。

 

 歩いていくと見えたのは大量の鈴蘭。無名の丘は鈴蘭だけが咲く平原らしくメディスンさんはその奥にいるという記述がしてあった。見えてきた鈴蘭を目標に足を進めていくと視界中に鈴蘭が入って来た。綺麗だがあまりに数が多すぎる。

 

「この中からジムリーダーを探せっての…」

 

 私の口元が無意識に苦笑いを浮かべていた。いくらジムリーダーとはいえメディスンという人物は人形。つまり人間よりは背丈も身長も小さい訳だ。気配を探れるルカリオが手持ちにいるが、メリー、幽香さんそして六人目のメディスンさんと3連戦になる恐れがある。

 

 出来れば遭遇するまでボールの中で休んでいて欲しい。

 

「ええい、やるわよ蓮子!ジムチャレンジ突破のため!」

 

 自分にそう言い聞かせ軽く深呼吸を挟みつつ大量の鈴蘭の場所にへと足を踏み入れる。恐らくここが無名の丘なのだろうが看板がない為決めつける事はできない。意を決して踏み出したはいい物の分かっていた事は大量の鈴蘭が咲いているという事。

 

 然もジムリーダーが人形である事から探すにも少々工夫をしないといけないだろう。周りをじっと見つめ歩いていると…

 

「…何してるの?」

 

「え…?」

 

 気を張っていた為か背後からの声にとんでもなく驚いてしまい、顔を青ざめながら背後に振り返るとそこには宙に飛んでいる人形。その傍らにはその人形より小さい人形と手には鈴蘭が握りしめられている。

 

「着物でよくここまで来れたよね」

 

「あ、はい…えっとアナタは…?」

 

 向こうは私の事はどうでもいいかのように話を進めてくるがこちらはそうする訳には行かない。問いかけに対して軽く答えた後に誰かを問いかけると人形は少しため息を吐きながら…

 

「メディスン・メランコリー。ここに住んでいる人形」

 

「メディスンさん…あ、あの…!」

 

「分かってる。ジムチャレンジに来たのよね。一応ジムリーダーだから何となくそんな事は分かっていたわ」

 

 こちらを見つめる事なく私の言葉を耳に入れると鈴蘭の方を見つめながらそう答える。彼女…と言ってもいいのだろうか。そんなメディスンさんは空を見つめながら一息吐くと私の方にへとゆっくりと振り返る。

 

「私、ジムリーダーやってるけどそのジムチャレンジについての情報については疎いの。でもアナタが順番でここまで来たというのは何となく理解出来る」

 

「幽香さんを倒しました。5人目の彼女からはアナタにそう伝えたらいいって」

 

「常に幽香はチャレンジャーを試しているから…でもあの幽香を破ったんだ。凄いね。ポケモンを持っている身からして少しワクワクして来た」

 

 厄介者という話は聞いていたが記述された頃よりは少し人間に馴染んだのだろうか。少しビックリめの表情を浮かべた後に笑みをメディスンさんは浮かべる。私から少し離れ指を鳴らすとどこからか4体のポケモンがメディスンさんの周りに姿を見せた。

 

「幽香を倒した凄いトレーナー。アナタの名前を聞かせてくれる?」

 

「蓮子…宇佐美蓮子です」

 

「蓮子ね、分かったわ。アナタにとっては連戦でしょうが、ひとまずやりましょう。夜になってからだと色々見えないし」

 

 メディスンさんはそうニヤリと笑みを浮かべながらそう呟くと彼女の周りに姿を見せていた3体のポケモンが地面の中に隠れ、火を宿したポケモンがメディスンさんの前へ。火を宿しているという事はほのおタイプだろうか、その事を見越して私はウッウを繰り出す。

 

「頼むよウッウ!」

 

「ウッウなんて…幻想郷ではあまり見ないポケモンを持っているのね。…まぁいいわ、始めましょう。シャンデラ、れんごく」

 

「ウッウ、こうそくいどうでかわして!」

 

 シャンデラという炎を宿しているポケモンは宿している炎を増して行くと、一気に放出。ウッウがいたポイントに巨大な火柱を召喚して来た。トレーナーである私ですら伝わってくる熱気だ、食らったらひと溜まりもなかっただろう。間一髪でれんごくをかわしたウッウ、シャンデラに狙いを定めると…

 

「行くよウッウ!ドリルくちばし!」

 

「おにび!」

 

 ウッウはそのまま空中からドリルのように回転し始めるとその勢いのままシャンデラに突撃。ウッウに対するシャンデラはメディスンさんの指示通りに火の玉を放つ。だがドリルのように回転しているウッウには効かずにあっさりかき消され、シャンデラはドリルくちばしをまともに食らう。

 

「シャドーボール!」

 

「シャドーボール!?」

 

 回転しながらシャンデラに体当たりをかまし、直撃を食らわせたウッウ。だがその後のシャンデラが黙っている筈もなく、メディスンさんが指示を出したのはシャドーボール。黒い玉を作り出すとそのままウッウに放出すると、驚くのも束の間シャドーボールがウッウに直撃する。

 

「反撃の隙は与えない!シャンデラ、れんごく!」

 

(ウッウが持ち堪えてくれている事を期待するしかない!)

 

「ウッウ、なみのり!」

 

 シャドーボールから巻き上がる爆煙。そんな中シャンデラが再び炎を溜め始めたと思いきや、爆煙の中から聞こえて来たのは地面を叩きつける音。爆煙を振り払う形でシャンデラに大量の水が襲いかかり、ウッウがいるポイントには巨大な火柱が出てきた。

 

「っ!ウッウ!」

 

 シャンデラもなみのりをまともに受け少し弱り始めた中、れんごくによる火柱が晴れた所にいたウッウは火傷を負った様子ながらも立っている。だが少しフラついているようで…

 

「シャンデラ!おきみあげ!」

 

 ふらついているシャンデラにメディスンさんは見切りを付けたのか。シャンデラが倒れたかに見えれば魂のような何かがウッウに降り注ぐ。ほのおタイプの技とはいえ、あれほどの火柱だ大ダメージを受けたのは間違いないだろう。

 

「ウッウ、戻っ…」

 

 ポケモンを交換しようとしたその時。ウッウはシャンデラと少し遅れたタイミングでそのまま地面に倒れ込み戦闘不能に。私は驚いた後に少しだけ歯を食いしばるとそのままウッウをボールの中に戻す。

 

「倒れるならおきみあげしなければ良かったわ」

 

「ふらついていたとはいえ、犠牲にしてまでの戦法は間違ってなかったと思います」

 

「そう…さあ次、私はこの子で行くわ。いらっしゃいヤミラミ」

 

「私の次は…」

 

 メディスンさんが自分の戦法に少し反省の言葉を述べる中、彼女の近くに姿を見せたのはヤミラミという目がダイヤのような形をしているポケモン。対する私もポケモンを繰り出さないと行けない訳だが、モンスターボールを出そうとした瞬間勝手にドロンチが姿を現す。

 

「ドロンチ!?」

 

「ドロンチ?へえ…同じゴーストタイプのポケモンを持っているなんてね」

 

 クスクスと笑みを浮かべるメディスンさんに対して出てきたヤミラミに対して向けるドロンチの表情は真剣その物。先程のバトルにて引っ込められたのが少し悔しかったのだろうか。

 

「…賭けてもいいんだね?」

 

「グオオ!」

 

「よし…行くよドロンチ!」

 

 ドロンチの勢いを買った私がヤミラミと対する。この戦いの中でドロンチに対してあんな事が起きるとは知らずに…




見てくださりありがとうございます。
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