教え技おじさんとの久々の対面からの助言にてイーブィとの心の距離を少しだけ縮める事が出来た私。ポケモンセンターにてポケモンを回復させ、気合いを入れ直しいよいよジムチャレンジ突破に向けて魔法の森にへとその足を向けていた。
「魔法の森…確かナースさんが瘴気があまりにキツイからガスマスクをリーグの方から受け取って下さいって言っていたけど…」
ポケモンセンターから出る前に魔法の森についてナースさんに尋ねたのだが、言われたのがガスマスクの存在。リーグとしては6つのバッジを持つトレーナーが現れるまでは魔法の森の行き道を封鎖しているとの事らしいが、地図通りに魔法の森に向かって進んでいくと…
「誰かいるのかな…封鎖された後がなくなってる…」
チャレンジャーは入らないで下さいと書かれた看板と共に封鎖されていたと思われるロープのような物が既に取っ払われており、その残骸が近くに置いてある。肝心のリーグサポーターの方が見当たらないが、果たしてどこにいるのか。キョロキョロと私は周りを見渡していると…
後ろからトントンと肩を叩かれ、ハッとした後に私は背後に振り返るとそこにいたのはメリー。
「メリー?」
「後ろ姿を見たからつい追いかけちゃってね。蓮子はそのまま魔法の森に向かうんだよね?」
「うん。でもナースさんが瘴気があまりにキツイからリーグサポーターの方からガスマスクを貰って下さいって」
「ああ…そんな事確か慧音さんも言ってたね。あ、そうだ」
途方に暮れている私に声をかけてきたメリーは笑みを浮かべながら淡々と話すと私の言葉を聞き納得した後、持っていたバッグを下ろし開けると丁度探していたガスマスクを取り出したのだが…少しシュノーケリングのような物に見えなくはないが…
「さっきリーグの方から受け取ったんだよ。一個どうぞ」
「あ、ありがとメリー。これ…シュノーケリングじゃあ…」
「息吸う所はついてないでしょ?大丈夫だよ。アリスさんの所は魔法の森からそんな遠くないって話だしさ」
「そ、そうなんだ。公式のだったら疑っても仕方ないよね…」
確かにシュノーケリングのような息を吐き出す所は付いておらず、口元とゴーグルだけ。ホントに大丈夫かな…という不安もあるがメリー曰くそんな離れた場所にはないらしい。ひとまずそんなに遠くないという言葉を信じるしかない。少し気合いを入れた私に対してメリーは…
「頑張って。私も後で追いつくよ」
「え?一緒に行かないの?」
「ちょっと博麗神社の道の場所で張り切り過ぎちゃってさ。ポケモン達も回復させないと行けないし、お腹空かしているから進み出すのはそこからかな」
「そうなんだ…じゃあ先に行ってくるよ。メリーも頑張って」
「ありがと。それじゃまた後で!」
修行から帰って来たばっかりだったというメリーは魔法の森に向かおうとする私から離れていき、そのまま人里に向かって歩き始める。普段ならバトルを申し込んできそうだが、どこか自分のペースで進んでいるような余裕が感じられた。負けられない…!
私はそう拳をグッと握りしめるとメリーから貰ったガスマスクを付けて魔法の森の中に歩き始める。中を歩き始めると視界を覆い尽くす瘴気が襲って来たが、何とか前へ。幸いにも行き道から声らしき音は聞こえてくるため迷う事はないと思う。
(既に何人かこの先のスタジアムで戦っているんだ…)
声らしき音に導かれるまま、ただ霧のような濃さを出している瘴気のど真ん中を歩いていると何かをくぐった音と共に瘴気が全く持って無くなり、目の前に見えてきたのはスタジアムというか、少し洋風の劇場のようなそんな場所。ここで間違いないのだろう。
その証拠とばかりに1人のリーグサポーターが私に近づいて来た。
「宇佐見蓮子さんですね?」
「え?あ、はい」
「ここまでお疲れ様です。ジムリーダーのアリスさんから来たチャレンジャーの体調をチェックしろと言われまして。手を見せて頂けますか?」
「どうぞ」
リーグサポーターの方に言われるがまま手を差し出し、リーグサポーターの方は手の平をじっと見つめた後に納得したかのように頷き、無言で私の目の前から距離を取ると…
「okです。お進み下さい」
「ありがとうございます…」
相手が真剣になれる状態で戦いたいのだろうか。アリスさんの意図をいまいち理解できないまま、私はリーグサポーターの方に一度頭を下げて劇場の方にへと足を進めていく。自動で開いていくカーテンのような物に驚きを隠せないまま、劇場の中にへと入って行くが…
内装は今まで通ったスタジアムと一緒でただ壁紙などがカーペットのような布な感じとなっている。
「内装は一緒だけど景色は今までの所と一風違うなぁ」
ここまで進んできたという事もあり、周りをふと見渡しているとこちらを見るなりキラキラとした目を向けてくる人が沢山。すっかり有名人になった気分で悪い気はしない。少しばかり苦笑いを浮かべながら人に向かって軽く頭を下げると、そのまま受付の方へ。
「ジムチャレンジの受付ですね」
「はい」
「ここのジムチャレンジは少し変わっていまして。ポケモンに関する問題を答えて行くという感じとなっております」
「変わってないように感じますが…」
「一つの問題が三択なんですが。正解しなければジムトレーナーと戦わされた挙句、問題を出した部屋からやり直しになります」
私は思わず受付の人の言葉に対して「えっ!?」という声を上げてしまった。受付の人は一瞬クスクスと笑いながらも説明を続ける。問題は3問。全部正解したらひとまずバトルコートに通じる通路にへと進めるという感じみたいだ。
「問題は少ないですがアリスさんが出す難問です。準備が出来次第声をかけて下さい」
「分かりました…」
受付の人に言われ私はジムチャレンジの服装にへと着替えに行く。ロッカールームにて着替える際にふと目についた背番号。何となくで決めた背番号82。まだ終わってはいないが何だか感慨深い物を感じる。
「後二つ…がんばろ…!」
笑みを浮かべながらジムチャレンジの服装にへと着替え再び受付の方にへと足を運ぶ。受付の方は私に向かって一度頭を下げると笑みを浮かべながら…
「この先にどうぞ。この先の緑に光るパネルのような所からこの先に進めますので」
「あ、はい。分かりました」
受付のその先の扉が開くとそこには部屋の中央の位置に置いてある巨大なパネル。このパネルから進めると聞いていたが、踏めばいいのだろうか…?疑問に思いつつもパネルを踏んでみるとパネルが突如光り出し、意識が一瞬どこかに飛ばされるような感覚と共に先程の部屋とは全く違う場所に。
これがワープという感じなのだろうか…
「い、一瞬で移動したけどどこだろここ…」
「ようこそチャレンジャー!」
「うわあ!?」
「そんなにびっくりしなくても大丈夫よ。私はアリス。ここのジムリーダーね。とりあえずポケモンの知識を問題にしたから頑張ってね〜」
「嵐のように通信を切ったなぁ。とりあえず頑張ろ」
目の前にある看板に問題が乗っているらしく、ひょこっと見つめてみるとイーブィの進化系であるサンダースは何タイプ?と看板に書いてある。サンダース?エーフィなら見たことあるがサンダースは知らない。とりあえず三択から探るしかない。1つ目がでんき。2つ目がフェアリー、3つ目がドラゴン。
とりあえず固まる事数秒。考えても答えが出ずに…
「ええい正面突破ァ!行くぞぉ!」
と思い切りフェアリーの解答の部屋に突っ込んでいくと視界に入って来たカーテンが無くなった先にいたのはジムトレーナー。女性のトレーナーはため息を吐きつつ呆れたような表情を見せると…
「残念。外れ。私とバトルね」
「そんなぁ!?」
言い訳も通用せずに繰り出して来たのは黄色のポケモン。ピカチュウでも無ければ当然イーブィという訳でもない。ひとまず言い訳は出来ないので私は対抗してキュウコンを繰り出す。この時私はこのポケモンがヒントになっている事をまだ知らない…
皆様には簡単な問題で。蓮子には難しい問題を出しております。