恒例の更新ですね。今回は閑話回です。
バトルは次から頑張ります。
アリスさんとの激闘にて傷ついたポケモン達を回復するために人里にあるポケモンセンターに再び寄った私。傷ついていないポケモンも傷ついたポケモンもまとめて疲れ等を回復させる為にナースさんに一度預け、私自身はポケモンセンター内にある椅子に腰掛けながらその時を待つ。
「アリスさんのスタジアムの先に魔理沙さんのスタジアムがあるのか…」
小さく地図を見て小さく呟くと大きく息を吐く。今見つめている天井には何もないのだが、霊夢さんから掛けられたプレッシャー、さらにメリーや霊矢が頑張っているという事を考えるとこういう1人だけでボーっとする時間も大事かもしれない。
眠ってはないのだが視界がぼやけ周りから聞こえてくるざわめきが少し小さくなったような気がする。連戦、連戦。さらにその度に緊張しているという事も考えると少し精神面が疲れ過ぎていたかもしれない。
「随分お疲れのようじゃな。ジムチャレンジャーさん」
「…?あ、おじさん…!ご無沙汰しています!」
少し疲れ切ってボーっとしていた私の元に姿を見せたのは人里のポケモンセンターにいる技教えおじさん。ふと現れたおじさんに私は驚きを見せつつ挨拶をすると、おじさんは笑みを浮かべながら私の隣に腰掛けつつとある事を聞いてきた。
「イーブィをダイマックスしたそうじゃな」
「え?何故それを知っているのですか?」
「このポケモンセンターはジムチャレンジの風景をよく専用のTVで流していてな。それで確認したんだよ。ついに壁を破ったな」
「私の言葉にイーブィが応えてくれただけです。良かったのはイーブィですよ」
「謙遜するな。ポケモンバトルはトレーナーとポケモンの共同作業で勝ち負けが決まる物だ。勝ったという事は君の指示が良かったという事だね」
ジムチャレンジの風景を流していたのか…少し恥ずかしいが褒められるのなら悪い気はしない。私自身イーブィやチームメンバーのおかげだと思っていたが、ポケモンバトルはトレーナーとポケモンの共同作業と言われた瞬間に少しながら嬉しい感情が出てきた。
「私ははっきり言うが君のエースはルカリオだと思っている。だがイーブィがしっかり君の指示、期待に応えられるならいずれチャンピオンのエースを越えられるエースにへと変貌を遂げるかもしれないな」
「私は…最後はイーブィで貫き通すつもりでいます。負けていないから言えるかもしれませんが、危機感を募る試合はいくつもありました。例えポケモンの数が圧倒的に差が空いてもです」
「ほう。余裕という感情はまるでなかったという事だな」
「ポケモン達はあったかもしれないですけどね。毎試合押し潰されそうで。ホント、みんな強いなぁって」
私のバトルはいつもポケモン達に助けられている。トレーナーの私が動揺していても焦る素振りをポケモン達はまるで見せないから。私の強さは彼らに依存しているんだと思う。拳を握りしめながらみんな強いとふと漏らした本音に対しておじさんは一息吐きながら…
「その警戒心が君の強さではないかな?」
「え?」
「油断があり隙があるポケモントレーナーはどうしてもひっくり返される事がある。だが君の場合はないだろう?私はひっくり返されるトレーナーを良く見てきたんでね。君の強さは警戒心とそこから来る粘り強さにあると思う」
「……」
「怖いのは十分理解出来るが君はもう少し自信を持った方がいい。そうしたら誰も手をつけられないトレーナーになると私は思うよ」
そういうおじさんの表情は自信あると言わんばかりに堂々としていた。そう堂々とした表情、笑みを浮かべる彼の目から私は何かヒントを得られたとは思う。自分自身かなり弱気になる部分は消していったとは思うが、どうしても勝負に対しての弱さが消えていかない。
おじさんの言葉に私が静かに笑みを浮かべた瞬間、ポケモンセンター内の放送にて私の名前が呼ばれた。
「今後どんなトレーナーになるかは君次第だとは思う。だが自信を持ってあげるといいと思うよ」
「…ありがとうございます」
「いいよいいよ。さあ呼ばれただろ?行ってあげなさい。どうやら君の事を待っている人もいるようだしね」
「え?あ、はい…」
おじさんはそう告げると私がナースさんの所にポケモンを返してもらうタイミングで自分が元いた場所にへと戻って行く。預かってもらっていたポケモンを返して貰い、礼を告げてその場を立ち去ろうとしたその時。ナースさんが私を呼び止め…
「蓮子さん」
「…どうかしましたか?」
「さっき天狗の記者がアナタを探していると言ってここに来たんです。まだその時はいなかったのですが、まだ近くにいる筈です。有名な記者なのでいい記事期待してますから」
「いやいや…プレッシャーかけないでくださいよ」
ナースさんからも待っている人がいるという風に説明され、その人物が天狗の記者だった事が判明し、ナースさんから笑みでプレッシャーをかけられる始末。私は苦笑いを浮かべ一言呟く事でかわしたが、直接取材したいという事なのだろうか。何だかドキドキしてきた。
外に出るとすぐ近くで待っていたという天狗の記者が私に近づいて来て声をかけて来た。
「宇佐見蓮子さん、ジムチャレンジャーの方ですよね?」
「あ、はいそうです」
「ジムチャレンジを突破しようとするチャレンジャーに取材を行っています。射命丸文と申す者です。そんなに時間は頂かないので取材よろしいでしょうか」
「どうぞ」
天狗はこないだにも話しかけられたのだが、背中には翼が見える。射命丸さんという方らしいがナースさんがいうには有名な方だという。私が一言どうぞと呟くと射命丸さんは「では」と呟きメモ帳を取り出すと…
「蓮子さんはここまで勝ち進んで来たチャレンジャー。まだ終わってはいませんがここまで残れたという感想聞かせて下さい」
「正直言ってどこかで心が折れるかなと私個人の感想では思っていました。私がこうして魔理沙さんと戦う権利がある所まで進めたのはポケモン達のおかげだと思っています」
「自分自身の力ではないと?」
「私は指示を出しているだけです。その子達がいるので私は堂々と指示を出せているんだと思います」
有名な記者相手に取材を受けているという事もあり、周りに村人が集まって来た。記者会見みたいな感じになっているけどちゃんと喋れているかな…若干心の中に慌てという物が生まれつつも、射命丸さんは私の言葉に納得するかのように頷いている。
そんな射命丸さんが次に質問してきたのは…
「ジムチャレンジャーさんには手間を取らせないよう二つの質問だけをしています。二つ目に行きますね。魔理沙さんは幻想郷の中でトップのジムリーダーです。その魔理沙さんと対する気持ちなどはいかがでしょうか?」
「これまで戦う中で危機感、緊張感は吐き気がする程にありました。魔理沙さん相手でも変わらないとは思いますが、私はポケモンを信じれば勝てると信じているのでひとまずはその心で行きたいと思います」
私が射命丸さんの言葉に答える度に周りにいる村人達が拍手が巻き起こる。何か恥ずかしいという気持ちがありながらも射命丸さんの取材はここで終了。頑張ってという言葉を告げられると、射命丸さんは何事もなかったかのようにその場から立ち去る。
拍手の中一礼するのは私。注目されているんだという事を噛み締める。
(人が集まるという事は注目されているんだ…頑張らないと…)
一礼しその場から去って行く私を拍手を送りながら村人達は送り出す。魔理沙さんのスタジアムに向け、気持ちを入れ直した私。待っているのは幻想郷の中でトップのジムリーダーにして魔美の義母である人物。どこかやりにくさを感じつつも私は静かに闘志を燃やしていた…
見てくださりありがとうございます。