灯火の星   作:命 翼

68 / 103
お久しぶりです。書いていきますね。


譲らない攻防

「バレットパンチ!」

 

「迎え撃つぜジュラルドン!ワイドブレイカー!」

 

 私の2体目ルカリオと魔理沙さんの1体目ジュラルドンとの激突。私の指示を受けてルカリオは地面を力強く蹴り出すと、左右ジグザグに動きながらジュラルドンの懐に一気に接近。ジュラルドンが尻尾を振り回そうとしたタイミングで…

 

「ルカリオ、指示変更!ジャンプしてはどうだん!」

 

 先陣でダイマックスを使ってくるあたりこの人に普通の手は通用しない。短い尻尾をオーラによって引き伸ばすと、ルカリオに向かって鞭のように振り回してくる。事前にジャンプを指示していた私。ルカリオは指示通りにジャンプすると空中にいる間の少ない時間に波動を溜め込み、ジュラルドンに撃ち込む。

 

 魔理沙さんが少し表情を真剣にする中、はどうだんを直撃したジュラルドンから巻き上がる煙。煙が上がっている間にルカリオは地面に着地する。

 

「はかいこうせん!とりあえず周りに!」

 

「はかいこうせん!?だったらはっけい!」

 

 ジュラルドンが魔理沙さんの方を向きながら光を溜め込むとひとまずその状態から回転。光線を吐きながら動き回るジュラルドンに対して、煙によって見えないジュラルドンの死角からルカリオはジュラルドンに接近。一気にそのまま背後に回り込むと、片拳を背中に叩き込み少し怯んだ間にもう片拳をジュラルドンに叩き込む。

 

 叩き抜かれたジュラルドンはそのままルカリオに殴り飛ばされ、私の目の前にまで飛んできた。吹き飛んできたジュラルドンが地面に激突した際に起きた砂煙を見て息を呑む。するとその煙が晴れるとそこには戦闘不能になっているジュラルドンの姿が。

 

「…ふぅ…」

 

「よくジュラルドンがはがねタイプだという事を見抜いたな」

 

「見たまんまはがねタイプだったので…」

 

「そうか。じゃあコイツは分かるかな!?行くよジャラランガ!」

 

 ジュラルドンを戻す際に笑みを浮かべながら尋ねてきた魔理沙さん。私はそんな魔理沙さんの言葉に苦笑いを浮かべると、魔理沙さんは白い歯を見せたニヤリとした自信満々の表情でジュラルドンを戻しつつ、2体目のポケモンをフィールドに出す。金の鎧を身に付けたポケモン。

 

 パッと見。そのタイプというのは把握できない。分かるのはジャラランガという名前のみ。戦って把握して行くしかない。

 

「行くよルカリオ!バレットパンチ!」

 

「インファイト!」

 

「インファイト!?」

 

 しまったかくとうタイプか!私は指示を撤回しようとしたが既にルカリオは既にジャラランガの目の前。ジャラランガに対して両拳を連続して叩き込んでいくもジャラランガは痛くも痒くもしていない様子。ルカリオが異変を感じたその時。ジャラランガの右ストレートがルカリオの顔面に炸裂。

 

 ルカリオが怯んでいる間に拳の連撃を叩き込み、最後はルカリオの身体を思い切り殴り抜き私の前まで吹き飛ばす。ルカリオから巻き上がった砂煙が晴れるとそこには戦闘不能となっているルカリオの姿が。

 

「一撃…!?」

 

「ルカリオははがねタイプ。ジャラランガはかくとうタイプ。となりゃあ一撃の確率はかなり高くなるよな?」

 

「…っ!」

 

 アリスさんと魔理沙さんは本気でかかってくるとは聞いていたけどここまでとは…!特に魔理沙さんに対しては戦術がワンパターンじゃないから何をしてくるのか全く読めない…!飲み込まれちゃダメだ…どうにかして勝てる道筋を探さないと…!

 

 私はひとまず戦闘不能のルカリオを戻し、インファイトを食らわないドラパルトをフィールドへ。ドラゴンタイプだから弱点は付かれるが、今はこれしか思い浮かばない。

 

「本当にドラパルトでいいんだな?」

 

「状況が状況ですから。遠慮なく…!」

 

「そうかい。じゃあ遠慮なく行くぜ!ジャラランガ、スケイルノイズ!」

 

「りゅうのはどう!」

 

 ジャラランガが自らの体を震わせ衝撃波を巻き起こして行く中でドラパルトは口から波動を放出。両者の一撃がぶつかり合い相打ち。爆煙を巻き起こしていき、ジャラランガが全く持って見えない。それでも先手を打たなければまた勢いに飲み込まれる…!

 

「ドラパルト、ロックオン!」

 

「ジャラランガ、いわなだれで視界封じだ!」

 

 ドラパルトが目を閉じ爆煙の中ジャラランガを探ろうとするが、ジャラランガの地面叩きつけからのいわなだれを前にして、思わず私は技を中断させ回避を指示。向かってくる岩を何とかドラパルトは回避すると、爆煙がそのタイミングで晴れてジャラランガがドラパルトの視界に入る。

 

「今だ!ドラゴンアロー!」

 

「ドラゴンクローで迎え撃て!」

 

 空中からドラパルトの中にいるドラメシヤを放出。そのままジャラランガに突っ込んでいくが、一体は爪を光らせたジャラランガの一撃によって地面に叩き落とされたがもう一体はジャラランガの体に突撃。ジャラランガを怯ませると私は2体のドラメシヤが離れたのを見て…

 

「りゅうのはどう!」

 

「スケイルノイズ!」

 

 空中からドラパルトは波動を撃ち込み、ジャラランガは再び身体を震わせて震動波をこちらに向かわせてくる。両者は今度はぶつかり合う事なく、ドラパルトにスケイルノイズが、ジャラランガにりゅうのはどうがぶつかり合う。ドラパルトが思わず地面に戻ってくる中、ジャラランガは倒れ込む。

 

 私がふぅ…と再度息を吐く中、魔理沙さんは驚いた表情を浮かべつつもボールにジャラランガを戻すと…

 

「まさかジャラランガまで倒されるとはな。だがスケイルノイズでドラパルトが痛手を負ったのも事実。ここで仕留めさせて頂くぜ。行くぜアップリュー!」

 

 魔理沙さんの言う通り、ドラパルトがジャラランガの一撃により痛手を負ったのも事実。場にはアップリュー。幽香さんの時で対決したポケモンだが魔理沙さんの事だ…読めない手を使ってくるのは間違いない…!私は大きく息を吐くと…

 

「行くよドラパルト!たたりめ!」

 

「牽制で来ると思った!突っ込めアップリュー!ドラゴンダイブ!」

 

 ドラパルトが目を光らせ念力にてアップリューにダメージを与えて行く中、アップリューは青白いオーラを纏いながらドラパルトに迫るとそのまま身体に激しくぶつかって衝突。爆煙を巻き起こしながらもドラパルトは地面に落下し戦闘不能に。

 

「ドラパルト!」

 

「これで3体だ。終わりじゃないよな?」

 

(戦術どうこうで通用する相手じゃない…攻めないとこの人には勝てない!)

 

「行くよウッウ!」

 

 3体目にしてまさかのタイに持ち込まれる事態に。今まで通用した流れが通用しない感じに私自身焦りを感じながらも4体目であるウッウをフィールドに出す。同じ翼を生やした者同士。戦いようはあると思う。

 

「ウッウか…行くぜアップリュー!つばさでうつ!」

 

「なみのり!」

 

「何!?」

 

 風を巻き起こしながらアップリューはウッウに空中から迫ろうとするが、私はこの状況ではあり得ないなみのりを選択。ウッウは地面を叩きつけると大波を巻き起こし、アップリューはその大波を回避。然しウッウが元いた位置にいない事に気づき…

 

「くそっ!フェイクか!」

 

「ドリルくちばし!」

 

 アップリューの後方に回り込んだウッウは身体を回転させるとドリルのような回転をしたままアップリューに激突。回転をぶつけられながら最後くちばしで突き出され、地面に叩きつけられる。

 

「…リュ…」

 

「あれぐらいでは倒れないか…!」

 

 アップリューはすくっと立ち上がり、ウッウに向かって再度飛んでくる。空中にて両者が睨み合う中、ウッウはサシカマスをキャッチし口で跳ねさせる。ニヤリと笑う魔理沙さんと余裕がない私。この勝負を観客は拍手しながら見守っていた…




見てくださりありがとうございます。ちょっと戦闘描写意識してみたんですがあまり変わってないかも。コツとかあったら教えてください。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。