灯火の星   作:命 翼

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今作初めてライバル対決を描いてみようかなと思います。頑張ります。


ライバル同士のぶつかり合い

「守矢スタジアムにお集まりの皆さん!此度は歴史の中の1ページになるであろう最高の舞台にお越しいただきありがとうございます!」

 

 TV越しから実況の人が守矢スタジアムに集まった観客達に呼びかけ、私達4人は男女の更衣室に分かれてその光景を横見しながら確認。いよいよ始まる。セミファイナルトーナメントの試合順は私達には告げられているが、観客達が目の前にするのは初めてだ。

 

「勝ち上がって来た4人によるセミファイナルトーナメントまもなく開催でございます!」

 

「いよいよだね蓮子。勝ち上がるのは私だから」

 

「それはみんな同じ気持ちだよメリー。まずはじっくりと戦い方を鑑賞させてもらうよ」

 

「そっか。蓮子達は第二試合だもんね。鑑賞して後悔しても知らないよ」

 

 メリー、魔美の表情からも気合いが伝わってくる中強気の発言に思わずワクワクからか私は笑みを浮かべる。同期と当たれるのは勝つにしろ負けるにしろこれが最後となる。拳を見つめながら私はTVをじっと見つめる。

 

「セミファイナル第一試合!メリー選手対魔美選手!そして第二試合は霊矢選手対蓮子選手のカードとなります!さあ皆さん気持ちを激らせろッ!」

 

 実況の言葉に観客達が大歓声を上げる中、気持ちをしっかり整えた私はメリー、魔美に少し遅れる形で更衣室を出る。メリーと魔美、私と霊矢。それぞれ違う場所に案内されていく中、スタッフの方についていきながら霊矢が私に対して呟いてくる。

 

「蓮子さん。このまま歩きながら聞いてください」

 

「何よ改まって」

 

「久しぶりに僕から離れたドラメシヤの姿を拝見しました。立派なドラパルトになって。アナタの中では欠かせない戦力になっていると思います」

 

「私自身悩んだ時期もあったけど…ドラパルトは自分の力で着いてきてくれたと思う」

 

「僕がアナタと最後に当たった時。そこにはドラパルトの姿はありませんでした。だからこそドラパルトに僕のチームが君を凌駕する所を見せつけたいと思います」

 

 霊矢からも本気という感情が伝わってくる。それだけみんなセミファイナルに賭けている。霊矢を横見でチラッと見つめながら、私達2人はスタッフの方に案内される形で控え室入り。そこからメリーと魔美の試合をじっくりと見つめる。

 

 話によれば慧音さん達ジムリーダーも今日は試合はしないものの、既にスタジアム入りをしてこのセミファイナルを観戦する予定らしい。控え室で私から離れた距離に移動する霊矢に対し、私も一息吐く。

 

「試合が近づきましたらまたそれぞれの場所に案内しますのでしばらくお待ち下さい」

 

「分かりました」

 

 スタッフの方にそう告げられ、私達はTVの方をじっと見つめる。メリーと魔美はもうそれぞれの入場ルートに入ったのだろうか。湧き上がる歓声が控え室にまで響き渡ってくる中、聞こえてくる声に闘志を燃やす。

 

「お待たせしました皆様!セミファイナルトーナメント第一試合!まもなく開幕です!」

 

「始まりますね」

 

「うん」

 

「まずは左コーナー!蓮子選手と共に幻想入りしてきた実力者!スランプに陥りながらもセミファイナル進出を果たしたメリー選手!」

 

「対する右コーナー!魔理沙選手の養子であり、その実力は既にジムリーダー級!魔理沙選手が届かなかった道に届く事は出来るのか!魔美選手!」

 

 2人の表情に当然ながら緩みはない。真剣な表情で入場した2人は中央にて対面を果たすと何かを察したかのように無言で2人共頷く。観客のざわめきと共に距離を離していく。どちらかが負けどちらかが私か霊矢の相手になる。真剣な表情で向き合う2人。

 

 その手には既にモンスターボールが握られていた。

 

「両者用意はよろしいでしょうか!」

 

「いつでも…!」

 

「バトル!スタート!」

 

「行くよバイウールー!」

 

「お願いキレイハナ!」

 

 メリーのポケモンはバイウールー。魔美のポケモンはキレイハナという対面。ポケモンが出されたと同時に三度大歓声が巻き上がる中、魔美が気合いを入れるかのように胸を2回叩くとキレイハナに指示を出す。

 

「マジカルリーフ!」

 

「コットンガード!」

 

 キレイハナが身体を揺らし、葉を浮かばせると念力で数枚を弾丸かのように放って行く。バイウールーも身体を揺らし、体毛を浮かび上がらせると体毛で葉を停止させ元に戻ると同時にキレイハナに向かって弾き返す。

 

「はなふぶき!」

 

「ボディプレス!」

 

 自分が放った攻撃を巻き起こした嵐によってかき消して行くと同時にバイウールーが空高くジャンプし、一気にキレイハナの元に隕石のように落ちて行く。

 

「ギガドレイン!」

 

「押し切れッ!」

 

「キレッ!?」

 

 バイウールーがそのままキレイハナを押しつぶすかのように落下。ギガドレインが少しばかり命中した甲斐もあり、無傷では済まなかったようだが吹き飛んだのはキレイハナ。少しぼろぼろになりながらもバイウールーを見据える。

 

「スタートからの激しい技のぶつかり合い!然し技の威力からしてバイウールーが有利でしょうか!」

 

「魔美…」

 

「ムーンフォース!」

 

「すてみタックル!」

 

 キレイハナが身体を光らせて光の玉をバイウールーに放っていく中、バイウールーは身体にオーラを纏いながらキレイハナに突進。ムーンフォースと真っ向からぶつかり合い、火花を散らし爆煙を巻き起こしたと思いきや、バイウールーが爆煙を突っ切ってキレイハナの元へ。

 

「ッ!?はなふぶき!」

 

 キレイハナが再び地面から自分の周りに嵐を巻き起こして行く中、バイウールーは構わずキレイハナに突撃。爆煙が再び上がり、吹き飛んできたキレイハナの元に審判が駆け寄る。

 

「キレイハナ、戦闘不能!バイウールーの勝ち!」

 

「まさに電光石火!一撃、一撃で圧倒したバイウールーが先勝を飾りました!」

 

「お疲れ様…キレイハナ。行くよ…オトスパス!」

 

 バイウールーが勝利の雄叫びを上げる中、魔美はキレイハナを戻すと次に繰り出したのはオトスパス。ノーマルタイプのバイウールーには圧倒的に打点を取れるポケモンとなる。両者一息吐く。そんなTVをじっと見つめている中でスタッフの方が私に語りかける。

 

「蓮子さん。案内しますので移動をお願いします」

 

「分かりました」

 

「行くよオトスパス!ばかぢから!」

 

「しねんのずつき!」

 

 私がスタッフの方の言葉で違う控え室に移動を始めていく中で、オトスパスが地面を抉りながらバイウールーに突撃していく。バイウールーも同じくオーラを纏いつつオトスパスに突撃。溜め込んだ拳をバイウールーにぶつけていくが、吹き飛ばせずに…

 

 バイウールーの頭突きをまともに食らったオトスパスが吹き飛ぶ結末に。これには魔美も驚きを見せる中で…

 

「ばかぢからまさかの不発!しねんのずつきに押し切られたァ!」

 

「ッ!」

 

 魔美は再三歯を食いしばっている。実力の差とでも言うのだろうか。そんな苦しそうな魔美に対してメリーはかなり冷静な表情を浮かべている。徐々に歓声がざわめきに変わっていく中で魔美はオトスパスに指示を出す。

 

「きしかいせい!」

 

「すてみタックル!」

 

 バイウールーが先に地面を蹴り出し、あっという間に目の前に迫り行くとオトスパスにタックルをかます。だがオトスパスは静止。そのままバイウールーを止めると顔面に思い切り拳を叩き込んで殴り飛ばした。

 

「オトスパス必死の反撃!何とかバイウールーを近くから離れさせる!」

 

「まだまだここから!」

 

「オト…」

 

「っ!?」

 

 この一撃をお土産という形でオトスパスダウン。魔美は一瞬混乱したが頭によぎったのはばかぢからを使ったという事。防御が下がっている状態からの一撃に耐えられなかったという事だ。歯を食いしばる。バイウールーの2連勝がコールされる中、片耳で話を聞きつつ私は前を見つめていた…




ポケモン新作発売しますね。またこちらもゆっくりと頑張ります。
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