頑張って書きます。
「セミファイナルも決勝戦!残ったのはこれは運命なのでしょうか!4人のファイナリストで評価が最も高かった2選手です!」
TVから流れてくる音声を聞きながら、ふとモンスターボールに目をやる。ここで敗退するという事はチャンピオンに挑む権利を無くすという事。ふと考えた。敗退していった霊矢や魔美にも2人を応援していたファンがいたんじゃないかって。
ポケモンが流れ着いた事により文献に記載されていたイメージより遥かに違う姿で目に入って来た幻想郷。現代にいてもありそうな試合を前にするなんて想像すら出来なかった。
「メリー…」
太陽の畑への道で再戦を誓った親友とのバトルが今間近にまで近づいている。どっちが勝ってもジムリーダー達が待つファイナルにへと進出する人物が決まる。それは私かメリーかのどちらかだ。
一瞬TVを見つめメリーの姿を見直すとゆっくりと座っていた椅子から立ち上がる。覚悟は決めた。勝利するか敗北するかは神様が決める事。私に出来るのは控えるバトルに対して全力を尽くすのみだ。
「蓮子選手、時間です。バトルコートに足を運びください」
「分かりました」
スタッフの方に声をかけられ私はバトルコートに繋がる通路にへと足を運ぶ。一歩、また一歩。コートに足を向けていくたびに歓声が強くなって行く。どちらかが負け、どちらかが勝利する事を願う人々。両頬を強く叩き、気合いを入れ直すとコートへ向かって行く。
「チャンピオンの場所に挑むチャンスを手に入れるのは果たしてどちらか!まず入場してきたのは魔美選手に対して圧勝してきた超新星メリー選手!」
「対するは!世代No.1!その無敗は果たしてどこまで続くのか!ファイナル進出予想第一位!蓮子選手ッ!」
左通路、右通路と歩いてきた私達に送られるのは私達に合わせた声援。耳に聞こえても決して目に入れる事はない。バトルコート中央にて向かいあった私とメリー。そのどちらの表情も迷ったような目つきはない。
「見違えた。こっち来てからの蓮子、結構自信なさげに見えたんだけど。その違和感はまるでないね」
「メリーこそ。元々あった自信が肌にまでピリピリと伝わってくる」
「そんな力ないけど…勝つ自信がそうさせているのかな。さあやるよ蓮子。今だけは観客達は私達しか見ない。ジムチャレンジにおける私達の集大成…見せるよ!」
「分かった…!全力でやろう!」
観客達は今だけは私達しか見ない。メリーの言う通りだ。緊張を通り越して気分が昂って来た。少し距離を離して向き合う私とメリー。両者笑みを浮かべ観客達が静まり返る中、審判が私とメリーの間に入り…
「素晴らしい戦いを祈ります!レディ…ファイト!」
「行くよバイウールー!」
「行ってウッウ!」
審判からの声が響いた瞬間に静まった観客が地響きを起こすくらいの大歓声をあげる。場に出たのはウッウとバイウールー。集大成であり今しか私達に目が釘付けにならない大舞台。笑みが止まらない。私は昂る感情を抑えながら指示を出す。
「ドリルくちばし!」
「コットンガード!」
ウッウがドリルのように回転しながらバイウールーに向かって行く中、バイウールーは自身の顔が見えなくなるくらいに毛皮を全面に押し出す。ウッウのドリルくちばしがバイウールーに命中する中、バイウールーは毛皮で受け止めると同時に勢いを殺す。
そして声を張り上げながら毛皮を仕舞い込み、ウッウのバランスを崩すと…
「しねんのずつき!」
「こうそくいどう!」
ウッウが私の指示を受けて高速に移動した事でギリギリでバイウールーの突進を回避。そのままウッウはバイウールーの届かない空中へ。バイウールーが見失いながら止まったのを見た私がウッウに指示を出す。
「ついばむ!」
「バイウールー、ウッウは空中にいる!しねんのずつき!」
ウッウが羽を強く羽ばたかせ、バイウールーに落下して行く。バイウールーはメリーの言葉を聞き、上を見上げると頭に念を纏いウッウが落下してきたタイミングを狙って頭上に頭を突き出す。嘴と頭がぶつかり合い、火花を散らす中バイウールーが押し切りウッウを吹き飛ばす。
「激しいぶつかり合いの末、吹き飛ばしたのはバイウールー!然し一体目から息を呑む攻防!その表情は楽しんでいるようにも見えます!」
「なみのり!」
「すてみタックル!」
ウッウが嘴を地面に叩きつけ、地面を揺らしながら津波を巻き起こして行く。地面を力強く蹴り出したバイウールーが熱を纏いながらウッウに突撃。なみのりがバイウールーを飲み込んでいく中、一瞬にして吹き出した蒸発した水。そこからバイウールーが出てくるとそのままウッウに突進。
バイウールーがウッウを視界に捉えたがその嘴にはサシカマスの姿が。メリーがそれに気づくがウッウに突進をかまし、吹き飛ばしたが口からサシカマスを放出。バイウールーに直撃させた。
「ウッウのうのミサイル直撃!然しウッウも大ダメージを食らったッ!」
「ウッウ、大丈夫!?」
「クワ!」
「しねんのずつきッ!」
「来るよウッウ、ドリルくちばし!」
再び頭に念を纏わせるバイウールーが地面を蹴り出して空中にいるウッウに飛び掛かる。一方のウッウも回転しながらバイウールーに向かって行く。両者がぶつかり合うが今度は爆発する形で相打ち。バイウールーとウッウ両者が地面に墜落し、そのまま倒れ込む。
「!」
「ウッウ、バイウールー共に戦闘不能!引き分け!」
「まさかのダブルノックアウト!激しすぎる攻防は波乱の幕開けとなった!」
「お疲れ様、ウッウ。後は任せて」
「ナイスファイト、バイウールー。ボールの中から応援よろしく…!」
ダブルノックアウトで始まった一戦。私達それぞれボールにウッウとバイウールーを戻すと、次に繰り出したのは私がドラパルトでメリーはオレンジの狼のようなポケモン。見たことがある、妹紅さんが使っていたウィンディというポケモンだ。
「2体目はウィンディとドラパルト!蓮子選手は早くもドラパルト投入です!」
「昂って来た…!行くよウィンディ!とおぼえ!」
「ドラパルト、りゅうのはどう!」
ウィンディが咆哮を上げる中、私はドラパルトにりゅうのはどうを指示。ドラパルトから吐かれた波動がウィンディに直撃し爆煙を起こすが、ウィンディはかすり傷を負っただけで怯み傷にはならず。身体を震わせるとドラパルトを見据える。
「しんそくっ!」
「しんそく?」
私が疑問に思っているとウィンディが地面を力強く蹴り出し、ドラパルトの間合いに一瞬にて迫ってくる。これを見たメリーが少しばかり笑みを浮かべ…
「かみくだく!」
「接近だけが狙いか!ドラパルト、ドラゴンアロー!」
ウィンディがドラパルトに噛み付く。ドラパルトは痛そうに口を開けたが、何とか反撃する形でドラメシヤを放出。一体目がウィンディを引き離し、2体目がウィンディを突進にてドラパルトの前から吹き飛ばす。吹き飛ばされたウィンディは地面を抉りながらドラパルトを見つめる。
「たたりめ!」
「かえんほうしゃ!」
ウィンディが炎を吐いてくる中、ドラパルトが目を光らせ闇の念波をウィンディに送り込む。ウィンディが少し歯を食いしばった事により技は中断。ドラパルトが尻尾にて残火をかき消して行く中…
「ドラゴンアロー!」
「しんそくでかわして!」
ドラパルトが再びドラメシヤをウィンディに向かって発射する中、ウィンディは2体のドラメシヤの突進をしんそくにてかわす。かわされた事に私は一息吐いたが、必死なのは向こうも同じ。だがその笑みは崩れる事はない。大歓声を聞きながら私達は気を引き締めた…
見てくださりありがとうございます。
また次回もしっかりと頑張ります。