今年一年ありがとうございました。また来年もよろしくお願いしますね。
「マジカルシャイン!」
「アイアンヘッドで打ち消して!」
モスノウが羽を強く羽ばたかせ光の弾丸を打ち込んでいく中、タイレーツは体を鋼色に染め上げマジカルシャインの弾丸に体当たりを食らわしそのまま火花を散らせながら消滅させる。モスノウに攻撃技以外覚えさせていない。このまま突っ切るしかない!
「れいとうビーム!」
「マジカルシャインから切り替えた!」
「マジカルシャインをかき消したアイアンヘッドにかき消されるのが目に見えている…!」
「きしかいせい!」
「きしかいせい…!?」
モスノウが空中でもう一度羽を羽ばたかせれいとうビームをタイレーツに打ち込んでいく中、タイレーツは体にオーラを纏わせ足場を強く蹴り出す。一瞬にして姿が見えなくなり次に視界で確認出来たのはモスノウの真下。タイレーツのいた場所の地面にはビームが当たった跡だけが見える中。霊夢さんは声を張り上げる。
「そのまま飛びつけッ!」
「何というスピード!これがはいすいのじんの効果なのかッ!」
(反撃するか…!?いや普通にやっていたらこの人には勝てない!)
「戻ってモスノウ!」
「ッ!」
相手がその手はないという博打を踏まなければ確実に相手のペースに飲み込まれる。そう確信した私はタイレーツが迫る中モスノウをボールの中に戻すときしかいせいはかくとう技とタイレーツははいすいのじんで今引き返す事は出来ない。だったらこの手しかない!
「行くよドラパルト!」
「ドラパルト!?」
「蓮子選手が出したのはドラパルト!きしかいせいが通らないッ!」
「考えたわねアンタ…!」
「反撃はさせない!ドラパルト、りゅうのはどう!」
タイレーツの目の前に姿を見せたドラパルト。当然ゴーストタイプにはかくとう技は通らない。技がすり抜けた事によりタイレーツはバランスを崩し、そのまま体に力を入れる事が出来ずに地面に落下していく状態。そんなタイレーツにドラパルトが振り向いた瞬間に私は声を張り上げた。
ドラパルトが発したりゅうのはどうは落下していくタイレーツに直撃。煙が舞い上がる中タイレーツは地面に落下しそのまま戦闘不能に。
「タイレーツ、戦闘不能!ドラパルトの勝ち!」
「何というサイクル!変えられないのを利用し霊夢選手の初手を打ち破った!」
「直感でしょうね」
「こうしたら…というのが通じる相手じゃない。いくら霊夢とはいえ教科書外の事をされたら戸惑う筈さ」
会場を大きな歓声が満たす中メリー達が拳を強く握りしめる中、ジムリーダー達が映像から笑みを浮かべる。うまく行ったがその偶然が何度も通じるような相手ではない。そのままドラパルトを残す選択肢もありだがドラパルトはまだ残しておきたい。
「ドラパルト、戻って」
「蓮子選手、ドラパルトを引っ込めます!」
(さっきみたいな作戦がゼロとは言い切れない。必ずどこかでくる筈。私の手持ちの中で何をやられても対処出来るのは…)
「行くよリザードン!」
「モスノウ!」
霊夢さんはリザードン。ムゲンダイナの一戦の時に考えたらほのおタイプ。私がモスノウを出した事が理解できない程にみんなにとっては圧倒的に不利な相手だ。会場が騒めいているのがよく理解できる。私の手持ちの中ではウッウがほのおタイプに強いが…あの後に出して来たという事は何か弱点対策をしてる筈。
大きく息を吐きグッと目の前を見据える。
「リザードンにモスノウ…圧倒的に不利じゃん!」
「無策でこの出し方をやる奴じゃない。霊夢も分かってる筈よ」
「ただ蓮子さんからしてもまだ手の内は大きくは見せたくない筈…」
観客席から違う別ルームにてその一戦を見守っていた魔理沙さん達が一息吐く。そしてその見つめられている側となっている私は大きく息を吐いていた。霊夢さんは私の考えている裏を理解しているのか。この圧倒的な有利対面でも笑みの一つすら見せない。
「手を出したくないのなら手を出させるのみ…行くよリザードン!だいもんじ!」
「ゆきなだれ!」
リザードンが思い切り大の字の炎を吐きつける中、モスノウが雪を召喚し雪の壁を作り出す。その雪の壁は炎によってあっさりと溶かされる中、モスノウは壁を盾にだいもんじを回避。その横に出てくると私が声を張り上げる。
「れいとうビーム!」
「向こうは手負いよリザードン!ほのおのちかい!」
モスノウが思い切り羽を羽ばたかせ氷のビームを打ち込んでいく中、リザードンの口から炎が放たれる。ビームは炎によって消滅させられる中、モスノウにほのおのちかいが命中。爆煙が起こった後にモスノウが地面に落下する音が。私は歯を食いしばる。
「モスノウ!戦闘不能!リザードンの勝ち!」
「さすがに相性の差は覆せないか!奇襲のモスノウの戦いはリザードンの勝ち!」
(何か考えてる筈。当てずっぽにこんなのをやってくる奴じゃない)
「お疲れ様モスノウ。酷な使い方をしてごめんね」
モスノウをモンスターボールに戻しそのモンスターボールをグッと握りしめる。私の中でも酷な使い方をしたというのは自覚していた。ほのおタイプのリザードンに対せるのは…いやまだあの子は早い。だったら私の選択肢は一つだ。
「行くよウッウ!」
「クエ!」
(ほのおタイプにはみずタイプ。それは教科書通りではあるけどこちらもリザードンでやりくりできる)
「行くよリザードン!ほのおのちかい!」
「なみのり!」
リザードンが声を張り上げ口から炎を吐きつける中、ウッウが地面を叩きつける。私はそれを見た瞬間に笑みを浮かべる。地面から湧き上がった水流。モスノウが残した雪からの水蒸気はリザードンが放って来た炎を弱めた。水流は瞬く間に炎をかき消し、リザードンに水流が襲いかかる。
「だいもんじ!」
リザードンが放った炎がなみのりの水流にぶつかるが、その勢いを防ぎ切る事が出来ずになみのりに飲まれた。ウッウはその間にサシカマスを口に加える。思い切り羽を動かしリザードンは水気を払うと霊夢さんはさすがに不利と悟ったのか。
リザードンをボールの中に引っ込めた。そして霊夢さんは笑みを浮かべると…
「何もアナタだけが交代を使うと思わない事ね!行くよシルヴァディ!」
「シルヴァディ…!?」
「霊夢のポケモンにこんなポケモンは…!?」
「霊夢が選別していた7体目のポケモン…!まさか私達に見せていた以外のカードを出してくるなんて…」
白色の肌に鋭い眼光を放つポケモン。リザードンの次に出して来たのはシルヴァディというポケモン。スタジアムが騒めいているという事は霊夢さんが今回のために入れていた手持ちだったのだろう。恐らく7体目のポケモン。出してくるという事はきっと…
「シルヴァディ!ドラゴンクロー!」
「ウッウ!アクアブレイク!」
シルヴァディが地面を蹴り出しウッウに向かっていく中、ウッウは手に水を溜め込む。シルヴァディの爪がウッウに命中する中、ウッウはサシカマスをシルヴァディに吐きつけて怯ませアクアブレイクを直撃させシルヴァディを吹き飛ばす。
シルヴァディが地面を抉りながら踏みとどまる中、ウッウは声を張り上げながらシルヴァディを睨みつける。私は押し殺すような声で息を吐くと…
「ドリルくちばし!」
「マルチアタック!」
ウッウが空中に飛び出しドリルのように回転しながらシルヴァディに向かって行く中、シルヴァディは爪にオーラを纏わせながらジャンプするとそのままウッウに突撃して行く。ウッウのくちばしとシルヴァディの爪が火花を散らしながらぶつかり合う中、相打ちとなり両者吹き飛ばされた。
「痛手的にウッウの方が有利か!然しその目の闘志は消えていません!」
両者痛手を負っていたがウッウもまだ闘志を宿した状態。その目を私は信じ霊夢さんの3体目であるシルヴァディと対して行くのだった…
終盤集中が切れてしまいましたが何とか書き切れました。
次回はまた来年頑張りますね。
当初はあんまり考えてなかったこの作品も来年でラストです。
最後までよろしくお願いします。