インフィニット・ストラトス ~~   作:ぬっく~

4 / 14
第三話

「愛華ぁあああ!!」

 

「あら? 鈴ちゃん、目覚めたの」

 

一夏とのファイトが終わった頃、立ったまま気絶していた鈴がようやく、正気に戻るなり私に付きかかって来る。

 

「あのユニットは一体何なのよ!!」

 

あのユニットとは、ドラゴニック・オーバーロード・ジ・エンドのことだろう。

 

「来月に新しい弾が発売されるのは、知っているわよね?」

 

「来月というと、『帝国炎撃団』だったよな?」

 

「そうだよ。そこに収録されている新しい『かげろう』がこれなんだよ」

 

「まじか!?」

 

「もちろん、他の『クラン』も用意してあるわよ」

 

私は部室の片隅に置いてあったアタッシュケースをテーブルの上に置く。

開けると中には、ぎっしりとカードが詰まっていた。

 

「今回の収録『クラン』は、『かげろう』と『シャドウパラディン』、『リンクジョーカー』の3つね」

 

開発者特権で私は来月に発売されるカードを手に入れてあるのだ。

と言っても、大会とかでは来月まあで使用することはできないが。

 

「数馬のデッキが強化が出来るぐらいか……」

 

中学に上がってから作った部活である『カードファイト部』の部員の一人である御手洗 数馬だ。

使用クランは、『リンクジョーカー』のデリーター軸を使用している。

 

「今日は数馬のデッキを強化をメインにやるか」

 

そして、今日の目標が決まった。

 

 

 

 

「そう言えば、もうじきアレが行われるわよね?」

 

「ああ、そう言えばそうだったな」

 

私は一夏ともう一戦しながら、アレの話をしていた。

 

「今年もうちに来るの?」

 

「いや、今回は政府から招待状を貰っているぞ」

 

アレとは、『第2回モンド・グロッソ』のことだ。

前回は一夏の姉である千冬が優勝を決め、世界最強の称号を手に入れた。

そして、今回はその身内である一夏にも招待状が送られてきたのだ。

 

「へ~、そうなの」

 

優勝者の身内であるため、その招待状には往復分の航空券に宿泊ホテル代が入っていた。

 

「というと一夏がいない間、暇だな」

 

「愛華もその日、いないんだよな?」

 

「そうね」

 

その日、私はIS研究所に行かなければならないのだ。

カードゲームだけでは食っていけないのは目に見えていた。

私は年に1回行われるIS適性簡易検査を受け、毎年A+を出していることで、IS研究所からオファーが届くのだ。

そして、それを私は受けることにした。

その日に正式のIS適性を調べるのだ。

 

「愛華がISの道に進むなんて、以外よね……」

 

「まあ、A+なんて規格外適性じゃあしょうがないじゃね?」

 

一応言っておくと、簡易検査で調べられるランクはAまでしか存在しない。

では、何故私がA+かというと―――簡易検査でErrorと表記されたからだ。

しかも何度も調べてもErrorしか表記されないことで、私はA+ということになった。

 

「ブラスター・ブレードでアタック」

 

「ダメージチェック。ノートリガーよ」

 

そして、下校時間まで私たちはヴァンガードを続ける。

 

 

 

 

一夏がドイツへと旅立って、私はとある山奥に来ていた。

IS研究所がそこにあるのだ。

 

「お待ちしていました」

 

研究所職員との挨拶を済ませ、私は早速IS適性を調べる。

もちろん予想通りでSランクであった。

代表候補生の資格を取得する条件もクリアし、後日に正式な書類が送ってくれるそうだ。

 

「それって、もしかして……」

 

「ええ。ISのコアですよ」

 

特殊なクリスタルが台の上で浮かんでおり、私がそれがISのコアであることを一目で気付いた。

その時だった。私の両眼に激痛が走る。

 

「っ!? ああああああああ!!」

 

「どうしました!?」

 

今までに感じたことのない痛みに私は両眼を押さえる。

 

(PSYクオリアがISコアと共鳴している!?)

 

どういう理由なのか、突如としてISコアと私がもつPSYクオリアが共鳴し始めたのだ。

 

(このままでは、私の眼が焼き切れてしまう!)

 

だが、この現象を止める術を知らない。

 

『我が名を呼べ』

 

「へ?」

 

突如として誰かが話しかけてくる。

 

『我が名を呼べ。マイ、ヴァンガード』

 

幻聴でない。確かに聞こえた。

私は―――

 

「ドラゴニック・オーバーロード!!」

 

置かれていたISのコアが強い光を発し、研究所はそれに包み込まれた。

その場にいた職員もその輝きに眼を瞑ってしまう。

そして、それが収まると。

 

「一体何が起きたのだ」

 

「おい! あれ」

 

職員が私の方に指をさす。

私の手のひらの上で一枚のカードが回転しながら浮かんでいたのだ。

それを手に取ると。

 

「嘘でしょ……」

 

カードが再び輝き、一瞬にして私の身体にISが装着された。

その姿はまさしく、竜だった。赤い竜。ドラゴニック・オーバーロードの姿を模様したISだったのだ。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。