インフィニット・ストラトス ~~   作:ぬっく~

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第八話

入学式翌日の朝八時。一年寮にある食堂で私たちは朝食を取っていた。

 

「とりあえず、座学はボチボチにやるとして、実戦をメインに取り込みたい所なんだけどね……」

 

私の一番の難解点があったのだ。

IS学園には、勿論のこと生徒にISを貸出している。

しかし、全校生徒に対して圧倒的に数が少なく、申請しても最低でも一週間はかかってしまうのだ。

 

「んじゃあどうするんだ?」

 

A定食の鮭を摘まむ、一夏が愛華に問う。

愛華はISを所持しているため、この申請を行う必要がない。

しかし、一夏にはISがないのだ。まあ、倉持技研がISを用意していることを私は知っているが、来るのは試合当日なのでどうしようもないですがね。

 

「となるとな……。剣道場を借りる他ないかぁ……」

 

剣道場と言う言葉に一夏の隣に座る幼馴染n篠ノ之箒が反応する。

私が最後に会ったのは、小学五年の頃だった。一夏から貰った白いリボンにポニーテールをした子。目つきもあの時から全く変わっていなかったので、直ぐに気付いた。

 

「なら、その役目は私がやっても構わないだろう」

 

「いや、多分、時間の無駄になるから」

 

「な!? それはどう言う意味だ!!」

 

箒が自信満々に言うが、私がそれを却下する。

 

「まず前提条件が違い過ぎるのよ。ISは主に空中戦なのよ。剣道というより剣術の方がいいのよ」

 

剣道は地面の上での戦いであって、空中での戦いでは剣術の方がいいのだ。

しかも、何でもありの戦いに剣道では分が悪すぎる。

 

「言わせておけば……私は篠ノ之束の妹なのだぞ」

 

「それが? あの人はあの人であって、貴女は貴女でしかないのよ。それとも、相手が銃からスタングレネードまで何でも使えるに対して、貴女はそれを卑怯とでも言うのかしら?」

 

「くっ……」

 

ISのルール上武器の使用制限は殆どない。

拡張領域に収まれば何でも使ってもいいのだ。

かと言う私のISの拡張領域は一本の剣でいっぱいなんだけどね。

 

「とりあえず、放課後に剣道場にお邪魔するわ」

 

少しでも戦えるようにすることが、今私が出来ることだった。

 

 

 

 

放課後、私たちは剣道場で竹刀を片手に向き合う。

胴着を借りて打ち合うが、一夏は昔やっていた剣道の癖が僅かに残っていた。

対して私は構えから剣道とは程遠く、自由な型で攻め込む。

 

「くっ!」

 

上から竹刀を振り下ろし、その遠心力を利用してそのまま振り払いに入る。

連撃に一夏が反応出来ず、そのまま竹刀が胴に入った。

 

「少し休憩しましょう」

 

「おう……」

 

成績は一夏の完敗。まだ一度も私に勝ててないどころか一撃すらいれていないのだ。

まあ、一夏が誘い技に引っ掛かり過ぎて次の手に対応できないのが、主な敗因でもある。

 

「私の動きを見てて、どう思った?」

 

「何か……、踊っているような感じだった」

 

一夏の素直な感想に私は微笑む。

 

「そう。なら、Shall We Dance?」

 

竹刀を片手に持ち、一夏に向ける。

それに答えるように、一夏が両手持ちから片手持ちに切り替えた。

 

「いいぜ」

 

何度も打ち合い、その日は終了する。

そう言った日々を繰り返し、ついにセシリアとの決闘の日になり、私たちは第三アリーナで一夏のISが搬入されてくるのを待っていた。

一夏に専用機が来ることは、千冬さんから聞かされたのだが、そのISがまだ届いていなかったのだ。

 

「約束の時間までもうないというのに、まだって……」

 

「そうだな……」

 

私たちは、沈黙してしまう。

 

「あ、いました!」

 

そこに山田先生が慌ててやってくる。

 

「来ました。織斑くんの専用機が!」

 

どうやら、ようやく到着したようだ。

 

「すぐさま、準備しろ。織斑」

 

山田先生と一緒にいた千冬さんに言われるままに一夏が、そこにあったISに乗り込む。

 

「何か問題はある?」

 

「いや、問題ない」

 

一夏は言いきる。

 

「時間が無いから、最適化は試合中にやることになちゃったけど、完了するまで逃げさい。いいわね?」

 

「わかった」

 

「よし、行ってきなさい。一夏」

 

「行ってくるぜ。愛華、箒」

 

一夏は大空へと飛び立つ。

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