引きこもりの司書はいずこへ   作:成宮

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千早は可愛い


第1話

 IS学園七不思議の一つ、いつの間にかいた司書。

 学園には大図書館と呼ばれる施設がある。その名に恥じることはなく、ありとあらゆる分野、そう最先端分野の一つであるISを含む資料と多国籍の人間が属するIS学園ゆえにその蔵書量は世界でも類を見ない膨大なものである。しかしその数の多さ、そして内容ゆえに長らくその司書の席が埋まることはなかった。

 実際多くのシステムは機械任せでたまに専門の業者がはいってメンテナンスを行う程度のもの、利用者もISの操縦者の育成を目的として作られたIS学園の関係者のみがゆえに開発・研究・整備を専攻にした「整備科」を目指すもの、もしくはテスト前くらいしか利用されることはなかった。

 

「もうすぐ閉館だから、そろそろ帰る準備し始めてください」

 

 いつもは機械音声、無機質に告げられる一言が生の声だったことに最後まで残っていた整備科の生徒は驚き飛び起きた。勉強の疲れからついウトウトするのはそれなりにあることだったが、大体最後まで図書館に残る生徒でありその姿勢から図書館の主とも噂されるほどの彼女でも、今までこんなことは一度もなかった。

 顔を上げた先には透き通るような銀髪、柔らかい物腰、線の細さ、優しげな声質、整った顔、思わず見惚れてしまうような雰囲気がその人物にはあった。

 

「あ、あの、どちら様ですか?」

 

「僕ですか、僕はここの司書ですけど」

 

「もしかして今日からの方ですか」

 

 新しく赴任されたのならば告知があってしかるべきだろう。しかしそのようなことがあったなんて聞いていない。それに僕、といったということは男性の人なのか、彼女にはとてもそう見えなかった。

 

「いえ、以前からこちらでお世話になっていますけど。皆瀬さんでしたよね、毎日閉館までご苦労様です。でも最近は暗くなってきましたし、いくら学園の敷地内とはいえ夜道は危ないから早めに切り上げたほうがいいですよ」

 

「え、あ、ありがとうございます」

 

 微笑みと共にかけられた気遣いの言葉に思わず顔が赤くなる。そして彼か彼女かわからないが、その言葉の内容に驚いた。以前からこちらでお世話になっている、確かに自分の名前は皆瀬であり毎日閉館まで残っているのも正解だが、今までこのような印象に残る人を見た覚えはない。

 

「へぇ、今はPICについて調べてるんですか。その分野はまだ研究段階ですからね、あまりこんを詰めすぎるとあっという間に行き詰ってしまうと思いますよ」

 

 更には手元にある資料を見てそんな言葉をつぶやいた。確かに行き詰まっている、その点を当てられてさらに言葉が出ない。

 

「ささ、閉館ですよ。とりあえず頭を切り替えてください。よければPICについてわかりやすい資料を準備しておきますので、時間があるときにでも取りに来てくださいね」

 

 そういってこちらに背を向け歩き出す。その姿もしっかりと背筋が伸びていてカッコ良い。まるでおとぎ話の王子様のようだ、と彼女は思ってしまった。

 

「また、明日」

 

 名前を聞くことも忘れ、笑顔で彼女は図書館から送り出された。気がついたら自室にたどり着き、ルームメイトが怪訝な顔をしてこちらを見ていた。

 

「なにどうしたの?行き詰まった?」

 

 長年連れ添ったルームメイトは茶化すように尋ねる。確かに研究は行き詰まっている。しかしそんなことよりも今日図書館であったことが夢か幻か判断つかないのだ。

 

「うん、明日って言ってたし。また行けばわかるよね」

 

「はぁ?何のこっちゃ・・・」

 

 そう、明日行けばきっと会える、そして今度は名前を聞こう。彼女は胸を高鳴らせてベットに潜った。

 

 しかし翌日彼女は図書室に向かったが目的の人物は姿を現さなかった。最後まで残ったものの、閉館を告げたのはあの無機質な機械音声であった。やはり昨日のは寝ぼけていた自分が見た夢だったのかと、彼女は肩を落とした。

 図書館から出るときそっととある一点に目を向ける。最後にまた明日、と笑顔でいったくれた人物が座っていたカウンターだ。いつも誰も使わないカウンター、そこである変化に気づく。昨日までなかった書籍がいくつか置かれていることに。

 

「これって・・・」

 

 PICに関する書籍、そしてその上には読みやすくきれいな字でかかれた「皆瀬さんへ」という文字。それから彼女は卒業するまでの三ヶ月間、再会することを胸に足げく図書館に通い続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「という話をきいたのですの。一夏さんはなにかご存知ありません?」

 

「さぁなぁ。というか図書館があるなんて話、今初めて知ったんだけど」

 

 両手を机に付け、鼻息荒く話しかけてきたセシリア・オルコットに対して、織斑一夏は生返事であった。クラス代表決め後何かあるたびに一夏の近くに来るようになった彼女に少しだけめんどくささを感じる今日この頃である。

 

「おい一夏!今日も特訓するぞ!」

 

「はいはい、セシリアもくるか?」

 

「もちろん参加致しますわ!このセシリア・オルコットがビシバシ鍛えて差し上げます」

 

 いつもどおり少し不機嫌そうに現れた篠ノ之箒に右手を取られ、そしてセシリアの左腕を取られ連行される。ここ最近よく見られる風景に周りのクラスメイトもその姿を見送った。もちろん言いたいことは山ほどあるが、相手悪い。残念ながら力の弱い者は強者には何も言えないのだった。

 

「おりむーも大変だね。さって、私はかんちゃんのところにでもいこっと」

 

 連れて行かれる一夏をのんびりと見送ったあと、のほほんさんこと布仏本音はかんちゃんこと更識簪がよく出没する件の図書室へと向かう。代表候補生であるにも関わらず未だに専用機を持たない簪は、訓練の時間をISの勉強に使うため専属メイドである本音はそのサポートをするためだ。実際はあまり役に立たずそばにいるだけの事の方が多いが。

 

 

「あ、かんちゃんのお世話をするついでにさっきセッシーがいってたことついでに調べておいてもいいかも」

 

 普段あまりやる気を見せない彼女にしては珍しい姿勢だった。というのも実は生徒会長である更識楯無から少し調べて欲しいと依頼されていたからだ。以前からこの噂は生徒会の耳にも入ってきており、内容がもっと危険度の高いものであるのならば更識の力を使って早急に調べているところであるが、そこまでするようなものではない。ならば生徒会の一員であり、実質ほとんど何も生徒会の仕事をしていない彼女に任せてもいいだろうという判断であった。

 

「うんうん。とりあえず名簿とかからあたっておこうかな」

 

 まずは職員名簿から、できれば件の生徒に話を聞いておきたいが残念ながら卒業済み。これからのプランを考えながら、本音はゆっくりと歩き始めた。

 

 だが予想に反してしょっぱなから見つかってしまう。生徒会のみ確認できる職員名簿、そこに普通に乗っていたのだ。

 

「ええと、『千早』・・・これだけ?」

 

 確かに大図書館司書として登録されていたのだが、あったのは名前のみ。性別、写真、年齢、住所と個人が判明するようなものが名前以外何一つない。まるでわざわざ作られた人物かそのポジションに居座っているかのような違和感を感じるものであった。

 

「むむぅ、これは地道に調べるしかないね~。がんばろーかんちゃん」

 

「嫌」

 

 拒否する簪。自分の時間を削る気もなく、加えてその理由が姉である生徒会長からの頼みなのだ、余計にやる気が起きるわけがない。一刀両断に拒絶しとぼとぼと出ていく本音を見送る。

 

「どうせ姉さんなら把握してるでしょうに」

 

 そんな簪のつぶやきは、誰の耳に入ることもなく消え去った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 最近僕の噂が流れているらしい。

 千早は思わず頭を抱えてうなってしまう。ここに勤めて約二年、去年の冬に少し面倒事に関わってしまったが平穏に過ごせていたというのに。

 

 父との不仲から男性不信になりISによる女尊男卑によって女性不信になり、晴れて完全なる人間不信になった僕は、母の勧めととある人の策略によりこのIS学園の司書なんていうものを勤めていた。といっても姿を現すのは夕刻から深夜にかけてでほとんど奥の研究室にひきこもりっぱなしというダメ人間と言われるような生活なのだけど。

 何しろ外に出ると面倒事に巻き込まれるのだ。以前は外を歩けばこの銀髪と容姿が目を引くのか男がすぐにナンパしにくる始末。ISの登場から女尊男卑になって楽になったかと思いきや今度は女性から命令される日々。女装して出歩くのが1番マシという最悪な状況に、ひきこもりになっても仕方がないと思う。それでも全く出ずに過ごすのは無理なのでせめてもの抵抗に、男性か女性か判断つかないぎりぎりのラインを綱渡りしている。

 

 さて話を戻そう。今僕に関して流れている噂というのは去年の冬、ひとりの女生徒とほんの少しだけ関わったことから始まる。図書館でただ一人眠っていた彼女を起こし帰したというだけのなんてことのない話なのだが、毎日毎日僕を探しにくる彼女の姿についに僕のほうが折れた。一度きりの出会いで済ませようと思っていたのに情に絆されるなんて自分でも甘いというか、まだそんなことを思える自分がいたことに驚いた。幸い彼女は僕が忌避していたような人ではなく、純粋にいい人だったのでむしろ結果オーライといったところだろうか。まぁそのせいで現在こんなことになっているのだけれども。

 僕のことを内緒にして欲しいと頼んだ結果、曖昧な情報が流れ現状に至るというわけだ。なぜ七不思議の一つとして数えられているのかさっぱりわからないが、それが女の子っていうものなのだろう、と無理やり自分を納得させた。おかげで好奇心で調べようとする人が大勢で困っている。世界中から才女が集まるIS学園だけあって一癖も二癖もある人物ばかりだ。ハッキングで職員名簿を調べるような人もいて、慌てて情報を消去したが一歩間に合わず名前が残ってしまった。それだけでここにたどり着けるとは思わないが今後はさらに用心を重ねなければならない。

 

 ティーパックの紅茶を飲む。一人で生活するならわざわざ面倒なことはしない。食事も適当なものを食べることが多い。できないわけではないのだが、どうしてもやる気がおきないのだ。

 

「だからってさー、インスタント麺はないと束さん思うんだよねー」

 

「そうですか。なら次から気をつけますよ」

 

 目の前ではふはふと湯気の立つ塩ラーメンをすするのは現在失踪中の天災こと篠ノ之束。こちらの返答に気にした様子もなく美味しそうに食べ続けている。

 

「いやぁ束さんはシーフードラーメンにミルクを突っ込んだ人は天才だと思うね!ISにもあれくらい発想の転換が必要だと思うのだよ」

 

「はぁ、じゃあ次回はシーフードを用意しておきますから」

 

「しどい!」

 

「リクエストしたの束じゃないですか」

 

 とてもこの言動からISを作った張本人とは思えない。バカと天才は紙一重というがこの人ほどその言葉を体現している人はいないだろう。

 この篠ノ之束という人物と僕の関係はそれなりに昔にさかのぼる。といっても親友とか友達とかっていうような中ではなく、言葉にするとすれば類友といった表現がしっくりくる。天才が故に他人を置いて先に進んで孤高の人となった束と、周囲の環境から否定され、拒絶した末孤立した千早。状況は違えど共にぼっちだったというわけだ。

 だからといって特段慰め合ったり励まし合ったりしたわけでもなく、互いに言いたいことをぶちまけるような間柄。罵り合ったりもしたけど、本音を言えた数少ない相手であった。

 

「でで、なんか面白いことになってるっぽいね」

 

「まぁそっちからしてみれば楽しいでしょうね」

 

「『白銀(ぎん)の姫君』だっけ?ぷっぷっぷー、男のくせに姫君とか相変わらずの道化っぷりだよね。どうどう?束さんに任せれば完全な女の子になることだって簡単だよ?」

 

「全力で遠慮させてもらいます」

 

 朝起きたら女になっていたとか本当に有り得そうで困る。様々な策略を使ってここに叩き込んだ張本人である束は、楽しそうにこちらに笑顔を向けた。

 

「で、本当は何しに来たんですか。わざわざからかいに来たわけじゃないんでしょう?」

 

「うんうん、千早ちゃんは話が早くて助かるね。実は無人機作って今度ここを襲わせる予定なんだけど、気づいても無視してね~っていう話。束さん謹製のステルス機能搭載でも流石に千早ちゃんはごまかしきれないから先にお願いに来たのだ!」

 

「それ、僕に被害は来ませんよね?」

 

「もちもち。襲うのは千早ちゃんじゃなくていっくんだから」

 

「可哀想に。まあどうでもいいんですけど」

 

 いつも通り暗躍するつもりらしい。まるで一枚噛まされたような気分だが、どうせ何言っても無駄なのだ。世の中「だいたい篠ノ之束のせい」と思っておけば気分はかなり楽になる。実際いくつかはそのとおりなのだから仕方がないし。

 

「あんまり悪巧みもしないほうがいいですよ。いつか痛い目にあっても知りませんからね」

 

「この束さんがそんなヘマすると思う?この完全たりゅ私が!」

 

「はいはい」

 

 完全とか言っててもいろいろ抜けている彼女におざなりに返事を返す。今手元にある本の方がそんなことよりもよほど気になる事象なのだ。

 半ば適当に返事をしたことに腹を立てたのか、後ろから抱きついてきて無い胸を揉み始めた束の頭に、手元にあった本を叩きつけた。

 

 

 あーだこーだ喋りまくる束に対し適当に相槌を打っていると生徒会室から一つ、まっすぐこちらに向かってくるコアがあることに気づいた。IS名は《 霧纒の淑女 ミステリアス・レイディ》、生徒会長である更識楯無の専用機。その迷いのない足取りからここに向かっているのは間違いなさそうだ。

 

「おやおや、何かあったのかな?」

 

「どうせ知ってるでしょうに」

 

 わざとらしくニヤつく束を無視して席を立つ。この部屋はISのセンサーに反応していない作りになっているが、だからこそ気づかれる。一般生徒や軍人くらいならいざ知らず、相手は対暗部用暗部というぶっちゃけ引いてしまうほどのスペシャリスト。下手な面倒になる前に適当に言い訳しておいたほうがよさそうだ。

 

「というわけで束も面倒なことになる前に帰ったほうがいいと思うよ。じゃあね、ばいばい」

 

「おぅ、相変わらず淡白だね。まぁ今日のところは引いてやるぜ、アデュ~」

 

 相変わらずキャラブレブレな束はエコーとともに霧のようにこの場から消え去った。ご自慢のステルスだろう、演出といい芸が細かいというかなんというか。でもそういう無駄に全力なところは嫌いじゃない。あれだけ騒いで、喋って、うるさい奴に友達がいないとは全く世の中理不尽だ。

 

「作れないんじゃなくて、作る気がない、か」

 

 以前言っていた『束さんは、箒ちゃんとちーちゃんといっくんと千早ちゃん以外には全然誰も興味がないもーん』とは本人談。そこに僕がなぜ入っているのかはわからないが、それでもああやって生きている彼女に少しだけ嫉妬してしまう。僕は女々しくも時たまつながりが欲しくなってしまうのだから。

 隠し扉に手をかけ、誰もいない閑散とした図書室に出た。カーテンは閉めておらず、月明かりが室内を照らす。この世界がまるで自分ひとりになったかのような感覚は、結構好きだ。今夜は部外者が来ているのが残念であった。

 

「あら、あなたが千早さん?」

 

「ええそうですよ。始めまして、生徒会長さん」

 

「あら、ご存知だったの」

 

「それはもちろん。私はこの学園の紛れもなく職員であり、ここの司書なのですから」

 

 本来の自分とは違う仮面をかぶる。理想の女性像の投影、演技といってもいい。そうすることで人間不信である自分でも人と接することができる。

 

「それで、こちらにはなんの御用で?」

 

「本を借りに、と言いたいところですがウワサの真偽を確かめに来たんです。『白銀(ぎん)の姫君』、そうウワサされるだけあってお綺麗ですね、千早さん」

 

 その言葉には嘘はないようだ。特技というほどではないがある程度その人が嘘か本音かを見破ることができる、と思う。微妙に自信がない理由は面と向かって問いただしたことがないから。でもある程度自信がある。

 

「それは、ありがとうございますといっていいのでしょうか。ウワサだけで会ったこともないのにここの生徒はよほど想像力豊かなのですね。銀髪、というキーワードだけでそこまでウワサを発展させることができるのですから」

 

 尾ヒレが着きすぎだ。『白銀(ぎん)の姫君』とか性別もはっきりとしていないはずなのに女性と断定しているのは女尊男卑の成せる技だろうか。

 

「へぇ、結構皮肉屋なのかしら。あなた面白いわね」

 

「失礼、少々憤ってまして」

 

 危ない微妙に本性出かけた。慌てて言葉を正し、心を落ち着かせる。しかし面白いとは皮肉を言ってそう返されたのは二度目だ。もちろん一人目は束。

 

「で、ウワサの真偽はご確認できましたか?そろそろ私も仕事をしなければならないのでできれば失礼させていただきたいのですが」

 

「ええ、と言いたいところですが申し訳ありませんがそれはできません」

 

「できないというのは、生徒会長としてですか?それとも」

 

「ええ、ご想像通り『更識家の当主』としてです。いくら情報を洗っても名前以外出てこない謎の人物、そしてそれがスルーされている現状と全く不可解です。ここにいる目的、吐いてもらえませんか?」

 

 取り出した扇子で口元を隠す。そこには『暴力賛成』の文字。拷問も辞さないですかそうですか。もちろん抵抗するつもりもなく両腕を上げる。

 

「聞いても何も面白くありませんよ?」

 

「それは私が決めることですので」

 

 その後性別、素性、経緯、本物とダミーを駆使しつつ話していく。もちろんダミー情報に疑われる余地なんてなにもない。それを用意したのは天災篠ノ之束なのだから。余りにもあっさりと話すものだから、当初更識楯無も疑っていたがすぐさま裏が取れたのだろう、予想以上に簡単に解放された。

 

「全く紛らわしい。引きこもるならこんなところではなく自室にでも引きこもってなさい!」

 

「ごもっともですね。ですが母との約束を守るために致し方なかったのです。それに最低限仕事は果たしてますからそこまで言われる筋合いはありませんよ」

 

 とある欧州のマフィアボスの隠し子、世間知らずの極度の人見知りのため過保護な親が世界でも有数の安全地帯であろうここIS学園に就職させた。このことは誰にも言ってはならず、父にもこれ以上迷惑をかけないと亡き母と約束してここに来た。これまで姿を見せなかったのは主にその人見知りによるもので、ちょっとした冒険が大騒ぎになってしまったことに自分も驚いている。

 そんなシナリオを話すと、この容姿も相まってかそれなりに説得力があったようだ。ちなみにダミーで渡した情報のボスは幾人もの隠し子がいて今更一人くらい増えてもわからないだろうとのこと。本人に会って直接確認しない限りは気づかれることもないだろう。

 

「ということでできればこれまでどおりそっとしておいてもらえませんか」

 

 この部分だけは本気の懇願だ。ただでさえ今後束が色々とちょっかいをかけてきそうな気配がするのだ。巻き込まれてはたまったものじゃない。だがしかしそんな儚い願いは気まぐれのように打ち砕かれる。

 

「ダメ、ダメねそんなの。このままじゃあなたのためにならないわ!」

 

「え、えっと・・・」

 

「いつまでもここにいられるわけじゃないし、状況も変わるわ。こんな状況じゃ社会に出たらどうするの!」

 

「ここを出たら人の少ない田舎にでも行こうと思っていたのですが」

 

「あっまーい!そして勿体無いわ!あなたのような美人さんが引きこもるなんて人類の損害、いやそれ以上よ!」

 

 なぜだろう、先程までの氷のような様子から一転ハイテンションキャラにクラスチェンジしてしまった。ものすごくおせっかいです。

 

「生徒会長である私が何とかしてあげる。ええ、うん、面白くなってきたわぁ!」

 

 後悔が胸に渦巻く。追い出されたほうが遥かにマシだったかもしれない。次々と今後の持論を展開していく楯無を見て、笑顔を貼り付けたまま心の中でひっそりと泣いた。




書きたいと思ってなかなか進まない今日この頃
ほか作品を待っている人いたらすみません ええ完全に詰まってるんですごめんなさい

できる限り早めに上げれるようにしたいと思います
仕事がァ・・・胃にぃ・・・





以下妄想の産物 見る人注意
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IS学園幻のクラス!

そのメンバーは・・・

小倉朝日
山田妙子
妃宮千早
渡良瀬準
和久津智
深山瑞希
双見あやめ
月丘晶子
干支名真恵

そして担任を務めるのは宮小路瑞穂
IS学園なのにクラス(担任含む)全員男の娘というカオス
一夏よ、お前が求めていた男の友情はきっとここにある!
さぁ今すぐこのクラスに編入するんだ!



え、無理?
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