ローグタウン
この町で、一人の男が裁かれる。
その男は伝説だった。
その男は財を極めた。
その男はーーーーーこの海で最も自由な男であった。
その男の名は“海賊王”『ゴール・D・ロジャー』。
彼の言葉は人を、世界を熱狂させた。
「俺の財宝か?欲しけりゃくれてやるぜ!…探してみろ!この世の全てをそこに置いてきた!」
◇◇◇
ローグタウン 港
ロジャー海賊団海賊見習いであった二人の幼い男が港にいた。二人とも泣きはらしたひどい顔であったが、目には確かな光が灯っていた。船長であるロジャーの死はとてつもなく悲しい。だが、ロジャーの遺言が二人の心に火を燻らせた。
「俺と一緒に来いよ!!バギー!」
赤い髪が特徴的な男、シャンクスは、赤くて丸い鼻が特徴的なバギーを己の一味に誘う。シャンクスはロジャーの船に乗っている最中から、独立したときに一緒に来ないか、と誘っていた。が、バギーは嫌だ、と毎回誘いを突っぱねていた。
「構わねぇ」
「えっ」
シャンクスはいつも通り断られるだろうと踏んでいたため、バギーの言葉に了承なのに面を食らってしまう。悪いもので食べたのか、とシャンクスは逆にバギーのことが心配になってくる。
「おい!なんだ、その、えっ、は!!俺様が最初の仲間じゃ不安か、このヤロー!!!」
「いや、違ぇよ!お前、いつも断ってたろ!急にどうした」
「……少し考えたんだよ」
少しの静寂の後、バギーはゆっくりと、そして力強く言葉を紡ぐ。
「俺様の力じゃ、ロジャー船長の遺した宝を手にすることも目にすることもできねぇ」
海賊王の船に乗っていて様々な人種にあい、弱かったからこそバギーの目は非常に肥えていた。自分の力と才能の限界値をはっきりと分かっていた。同様にシャンクスの才能が自分よりも遥か高みにあることも理解した。だからこそ、
「俺様はシャンクス、お前に賭ける」
「は?」
「
「…くっ、くくくく、アーハッハッハッハッ!!!!」
「お前何、盛大に笑ってんだよ!?俺様の一大決心に!!泣くぞ、この野郎!!」
「まさか、あのバギーがそんなこと言うなんてと思ってな。あー、可笑しい。まって、腹が痛い」
シャンクスはひとしきり笑ったあと、
「よし、出港だ!バギー!」
「勿論だ!シャンクス!いや、船長!!!」
後にシャンクスは四皇として、バギーはシャンクスの右腕として恐れられることになる。
正史とは異なったIFの物語。どのように紡がれるかは誰も分からない。
絶対にあり得ないIFのストーリーですが、お付き合い頂ける方はお気に入り登録よろしくお願いします。