バギーがもしも赤髪海賊団に入っていたら   作:花蕾

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一気に時代が飛びます…すいません。


もう既に評価に色ついてて驚ろきました。
お気に入り100人突破に感想も多数ありがとうございます。これからも頑張っていきます。


フーシャ村

あの海賊団結成の日から十数年が経った。

 

「野郎ども乾杯だ!!ルフィの根性とおれたちの大いなる旅に!!」

 

シャンクスが音頭を取り酒盛りが開始される。

 

「飲め、飲め!」

「酒が足りねぇ!」

「その肉よこせ!」

「これは俺のだ!!」

 

そんな大騒ぎの中、

 

「あー、いたくなかった」

 

「うそつけ!!」

「もう二度とすんじゃねー!」

 

シャンクスとバギーから顔に大怪我を負ったルフィに突っ込みが入る。

 

ここはとある島にある小さな港村。シャンクスたちがこの村を拠点にしてはや1年が経つ。

 

「連れてってくれよ、次の航海。俺も海賊になりたいんだ」

 

「お前が海賊になれるか。()()()()は海賊には致命的だぜ!!」

 

「ちょっと待て。それは俺にも来るんだが!!!?」

 

「うるせぇ、バギー」

 

「うるさいだとぉ。だいたい俺が()()を食ったのもお前のせいじゃねぇか!!」

 

「あー、聞こえない聞こえない」

 

「テメェこのやろ」

 

シャンクスがルフィをからかいながら、ついでにバギーをからかっていると

 

「楽しそうですね、船長さんにピエロさん」

 

「ああ、こいつらを揶揄うのは俺の楽しみなんだ」

 

「なんて悪趣味なんだ…」

 

酒場の店主、マキノが入ってくる。

小ぶりな樽を抱えており、追加の酒かとバギーたちは期待する。

 

「ルフィ、あなたも何か食べてく?」

 

「ああ、じゃあ、“宝払い”で食う」

 

「出たな、“宝払い”!そりゃ、詐欺だ」

 

「違う。ちゃんと海賊になって宝を見つけて払いにくるんだ!!」

 

「あ、マキノさん。ホットドッグくれ」

 

「ふふふ、了解しました」

 

楽しく馬鹿騒ぎが進んでいく。そんな中、

 

「ほう、これが海賊って輩かい。間抜けた面しやがる」

 

ドアを蹴破り入ってきたのは山賊。どうやら、酒が欲しかったらしい。

 

「悪いことしたなぁ。これでよかったらやるよ。栓も開けてない」

 

シャンクスが飲む前の酒の瓶を差し出すと、山賊の頭領は拳でそれを割る。中の酒がぶちまけられ、床が水浸しになり、シャンクスの服もほとんど濡れている。

 

「舐めたことすんじゃねぇぞ。これを見てみろ」

 

山賊が取り出したのは一つの手配書。ヒグマと名前が記されている。

 

「八百万ベリーが俺の首にかかってる。第一級のお尋ねものってことだ。56人殺したのさ、テメェのように生意気なやつを」

 

長々と語っているが、海賊団の誰もヒグマの一人語りを聞いていない。なにしろ、この海賊団にとって八百万ベリーの懸賞金なんて低すぎる。弱いやつほどよくなんちゃらする、だ。

バギーもシャンクスが絡まれている横で、何食わぬ顔でホットドッグをむしゃむしゃと頬張っている。

 

「じゃあな。腰抜けども」

 

そう、言い残し、ヒグマたちは出て行く。

 

そして、また喧騒が戻ってくる。

 

「はでにやられたなぁー、お頭!!」

「なんてざまだ!!」

「だめだ、腹痛い!」

 

「ハッハッハッハッ!」

 

シャンクスたちが笑いあっていると、

 

「なんで笑ってんだよ!!」

 

ルフィにはお気に召さなかったらしい。

ルフィは一通り怒鳴った後、出て行こうとし、シャンクスが腕を掴む。

 

「おい、待てよ。ルフィ」

 

「触るな、弱虫が感染る!」

 

ビヨーーーン、とルフィの腕が伸びる。それには流石に騒いでいたものたちも、噴水のように口に含んでいた酒を吹き出す。

 

「の、伸びたぁ!?」

「まさかお前!!」

 

「なんだ、これぇ!!!?」

 

原因は、『ゴムゴムの実』。シャンクスたちが敵船から奪ったもので、どこかで換金しようと考えていたもの。

 

「ゴムゴムの実はなぁ、海の秘宝。食べれば、全身ゴム人間!!そのかわりに一生泳げない身体になっちまうんだ!!」

 

「うそーーーー!!!!??」

 

「バッキャやろー!!!」

 

ルフィとシャンクスの声が村中に響き渡るほどの衝撃だった。

 

◇◇◇

 

「しっかし、ルフィのやつがゴムゴムの実を食べちまうとは」

「どっかの町で換金しようと思ってたんだけどな」

「いくらだっけ?」

「大体2億ベリー。さすが3億はいかねー」

 

ここは、赤髪海賊団本船、レッドフォース号。船員たちが楽しそうに話してる。

 

「そろそろ、着くぞー!!」

「今日も飲むぞー!!」

 

「あれ?いつもはいるあの人達いないな」

 

いつも迎えに来てくれる心優しき村民たちが姿を現さない。

シャンクスはおかしいと思うが、

 

「みんな忙しいだけでしょー、多分。さっさと船固定して飲み行こうぜ」

 

「いや……お前たちで固定しといてくれ。俺は村の様子を見てくる」

 

「シャンクス、おい、待ちやがれ!おい!」

 

バギーの制止も聞かずに村の方へ走り出すシャンクス。

 

「あの野郎…!!よし、俺様も追いかけてくる!固定はお前たちに頼んだ!!」

 

「ふざけんな、あんためんどくさいだけだろ!」

「先に飲みたいだけだろ!」

 

「…そ、そんなわけないよ」

 

「嘘下手くそかよ!!」

 

バギーは下手くそな口笛をヒュルル〜と吹かせそっぽを見る。

 

「じゃあな!」

 

「おい、待て、コラ!」

 

◇◇◇

 

「港に迎えがないから何事かと思えば、いつかの山賊じゃないか」

 

「船長さん!」

 

村には異様な光景があった。まだ、子供のルフィの顔を踏みつけているヒグマ、それをニヤニヤと見る山賊メンバー。

 

「海賊ぅ?まだ居たのか。ずっと拭き掃除でもしてたのか?何しに来たのか知らんが怪我せんうちに逃げ出すんだな。それ以上近づくと撃ち殺しちまうぞ、腰抜け」

 

ゆっくりと歩みを進めるシャンクス。

 

「聞こえなかったのか!?それ以上近づくんじゃねぇ。頭吹き飛ばすぞ、ハハハ!」

 

「おいおい、銃を抜いたからには命掛けろよ」

 

「はぁ、何言ってやがる」

 

「そいつは脅しの道具じゃねぇって言ったんだ…」

 

「バラバラ砲、発射ァ!!」

 

シャンクスに銃を向けていた山賊の頭に三本の小刀と手だけが刺さっていた。

 

「ハハハハハ!危なそうだったじゃねぇか、シャンクス!」

 

「おい、バギー、ここは銃で助ける場面だろ…」

 

「空気読めてないな〜バギーは」

「いつも通りだろ」

 

「シャンクスもお前らもうるさい!!」

 

シャンクスといつのまにか追いついていた船員たちは、バギーにやれやれと言った表情で弄り出す。

 

「や、やりやがった」

「なんて卑怯な奴らだ!!」

 

「卑怯?」

 

「聖者でも相手にしてるつもりか」

 

参謀であるベン・ベックマンや狙撃手のヤソップが突っ込む。バギーは一人アヒャアヒャと笑ってる。逆の立場ならバギーも卑怯と言うような気がするが気のせいだ。

 

「おいおい、お前らの前にいるのは海賊だぜ」

 

「…うるせぇ!大体、俺らはお前らに用はないぞ!!」

 

「いいか山賊ども…おれは酒を頭からかけられようがつばをはかれようが、大抵のことは笑って見過ごしてやる。…だがな!

 

どんな理由があろうと!!

 

おれは友達を傷つける奴を許さない!!

 

「はっはっはっ、許さないだと!?海にプカプカ浮いてヘラヘラやるだけの海賊が笑わせる。やっちまえ、野郎ども!」

 

ヒグマの号令とともに山賊たちが刀を抜き向かってくる。

 

「俺がやる。…一人で充分だ」

 

ベックマンがそれを迎え撃ち、鮮やかに倒していく。1分も経たないうちに山賊は全滅。

 

「自惚れるなよ山賊…ウチと戦りたいんなら軍艦ぐらいは引っ張ってくるんだな」

 

「…つえぇ」

 

「凄い…」

 

ルフィやマキノに村の人々はベックマンの強さに言葉を失う。

 

「いや、待てよ…戦いをけしかけたのはこいつだぜ!!」

 

「どのみち、賞金首だろう」

 

「…くっ」

 

ヒグマは煙幕弾を取り出し地面に叩きつける。白い煙幕が辺りを覆い、晴れたときにはヒグマとルフィがいなくなっていた。

 

「し、し、しまった!ルフィが拐われた!どうしよう、みんな!!」

 

「狼狽えんじゃねぇ、お頭。みんなで探せばすぐ見つかる!!」

 

「…ったく、このひとは」

 

「おい、探すぞ!みんな!」

 

そこまで遠くには行っていないはず。それなら範囲を狭めて探すことができる。

 

「おい、ベックマン」

 

「なんだ?」

 

「俺の頭を空に投げてくんね?空から探す」

 

「…わかった」

 

ベックマンはバギーの頭を受け取り、勢いよく空に向かって投げる。

 

「さて、と。怪しいところは、と」

 

村を上から見てみるが、ヒグマらしき人物は見つからない。

 

「あれ、おかしいな…そんな時間経ってないはずだが…待てよ、逃げるならここら辺にいるか?予想外ならところ、そう山賊なのに海とかっていたぁぁぁ!!」

 

「見つけたか、バギー!!」

 

「シャンクス!海に小舟が浮かんでる!多分、それだ!!」

 

「よし、わかった!!」

 

シャンクスは港に向かって走り出す。

 

「これで大丈夫だろ」

「じゃ、俺たちはこいつらを移動させるか」

「死んでない、これ?」

「撃ってないし、死んでないやろ」

 

残ってる船員たちは倒れている山賊を山に捨てにいく傍ら、笑い話をしていたとさ。

 

帰ってきたシャンクスの左腕がなくなっていて、バギーたちは口を大きく開けて驚いたとさ、ちゃんちゃん。

 

「いや、笑い話じゃねぇからなぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

◇◇◇

 

「この船出のあとは村に帰ってこないのか、シャンクス」

 

「ああ、随分長い拠点だったが、今日でお別れだ。悲しいだろ」

 

「うん、悲しい。連れてけ、とはもう言わないけど。海賊には自分ではなるよ」

 

「お前が海賊になれるか!」

 

「なる!!いつか、シャンクスたちにも負けない仲間を集めて!!世界一の財宝みつけて!!海賊王になってやる!!!」

 

ルフィの決意の叫びが空に海に響き渡る。

 

「ほう…俺たちを超えるのか。じゃあ

 

 

この帽子をお前に預ける

 

「っ!」

 

「おれの大切なぼうしだ。いつかきっと返しに来い。立派な海賊になってな」

 

シャンクスは被っていた麦わら帽子をルフィにかぶせ仲間たちの元へ。

 

「いいのか、あの麦わら帽子、ロジャー船長から貰ったやつだろ」

 

「いいんだよ」

 

「ふふ、あいつは大きくなるぜ」

 

「ああ、なんせ俺たちのガキの頃にそっくりだ」

 

「錨を上げろ!!帆をはれ!出港だぁ!!」

 

◇◇◇

 

「しかし、いい村だったな」

「上手い酒場もあったしなぁ」

 

「で、頭、今からどうする?」

 

「とりあえず、グランドラインに戻るぞ!!」

 

「オオォ!」

 

「久しぶりにレイリーさんにも会いてぇな」

 

「いいな、それ」

 

「だろ!」




予定としては、「シャボンディ諸島」、「世界一の剣豪 ミホーク」、「VS百獣海賊団」、「頂上戦争」の順に書いていく予定です。シャボンディ諸島は完全オリジナルストーリー、ミホークはルフィと出会う前の決闘、百獣海賊団は頂上戦争前の小競り合い、頂上戦争は原作のあの場面にバギーがいるだけ、という風な感じです。その後は未定です。
時系列がおかしいですが、お許しください。

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