やはり俺のパートナーは・・・   作:バネア☆

25 / 33
前話投稿日にお気に入りが爆発的に増えて驚いています
拙い話ですが引き続き楽しんでもらえると嬉しいです


中々纏まらずに時間がかかりました。
GW旅行編スタート


第二十五話 GW旅行 ~その1~

5月に入ったGWの中日。いろはと共に一泊二日の旅行に出ていた。

いろはの生誕日の後、週末に検索して運よく残っていた宿の予約が取れたのだ

 

行き先は茨城県は袋〇温泉。午前中は水戸市にある偕楽園でのんびり過ごし、

15時までに水戸駅に着けるように段取りを組めば、宿には17時過ぎに着ける見込みなので

偕楽園以外にも足を伸ばすことになっても問題はなさそうだ

まずは船橋まで出て東武アーバンパークライン、柏からは常磐線で水戸までという行程だ

 

「昔は野田線だったんだよな」

 

「東北地方のJ〇も路線名がおしゃれなのありますけど、それと同じなんでしょうかね?」

 

「どうなんだろな?広報担当にでも問い合わせれば分かるかも、いや分からんか」

 

「昔は単線区間も長かったけど、複線区間も大分長くなりましたねー」

 

「もうじき急行区間が船橋まで伸びるそうだな」

 

「柏の先の清水公園、なんか凄い懐かしいです♪小学生の遠足で行った場所ですよ」

 

「おーお前もそこ遠足で行ったのか」

 

「アスレチックメインで遊びましたねぇ。水上コースは怖かったのでパスしましたけど」

 

「・・・・・小学生から小賢しかったのな」

 

「流石に池ポチャは絵面的に笑いものになりかねませんから」

 

「考えることは同じか」

 

「ってことは、八幡君もその頃からだったんですね」

 

「まぁ、そうだな・・・今更そこは言うまでもないか」

 

「ですね、それ以上は野暮ってものでしょ、折角の旅行ですし」

 

「流石は俺の妻だ」

 

「伊達に長く連れ添ってませんから♪」

 

 

        ~柏駅~

 

アーバンパークラインに乗って揺られる事30分程で柏駅に到着した。

時刻表を見ると、勝田行きは10分前に出てしまいあと20分待つことになりそうだ

 

「あ、仙台行き特急がありますよ?」

 

「そっか震災で不通だったのがこないだ復旧したんだったな・・・・」

 

「でも仙台に到着するのが4時間もかかるのは難かもしれないです」

 

「のんびり旅をする人は乗るんだろうなー後記念乗車とかする人とか」

 

「いつか乗ってみたいってのはないんですか?」

 

「どうだろうな?いわき方面は足伸ばしてないから、いや鈍行でいくのも悪くないし」

 

「どちらにせよ、期待させてもらいますね?♪」

 

「・・・・あいよ」

 

 

         ~安孫子駅・下り線ホーム~

 

「ってなんで勝田行きを待たずに、一駅先の安孫子に来たんですか?」

 

「我孫子駅って言ったら、食べてみたいものがあってだな」

 

「だから今日の朝、サラダだけにしたんですね、で、またラーメンですか・・・・」

 

「残念ながら違う、蕎麦だ」

 

「え。ラーメンじゃない?でも普通の蕎麦ではなさそうですね?」

 

「ご名答、俺もネットで見ただけだから頼むのは初めてなんだが」

 

 

_____________________________________

 

 

「なにこのから揚げ、でかすぎる・・・」

 

「実際見てみると、ほんとにジャンボだな・・・・」

 

次の電車までの10分余りでなんとか完食。

電車の最後尾で2席確保出来、水戸駅まで向かう事に

 

「こりゃ、昼要らないなぁ」

 

「でも、つゆとから揚げの相性抜群でしたね」

 

「いろはが完食するくらい気に入ったようでなによりだ」

 

「わたし基本食事は残したくないですから」

 

         ~水戸駅~

 

 

我孫子から1時間半程で水戸に到着。ここからは水戸漫遊1日フリーキップを購入。

 

「水戸と言ったら偕楽園位のイメージしか浮かばないよな」

 

「そうですね、後は県庁所在地である知識しか・・・」

 

「折角だし、15時までの時間の許す限り見て回るとしようぜ」

 

「は~い。梅の時期も終わってるから八幡君の嫌いな人込みも避けられますしね(ニヤッ)」

 

「・・・・むしろ、時期を過ぎてるのに行くのかって言われると思っていたんが

気遣いのできる妻で助かるわ」

 

「ふふん、もっと褒めてもいいんですよ?」

 

「ふむ・・・なら、今夜は楽しみにしててくれ」

 

「(あ、珍しく八幡君からお誘いですね。えへへ・・・)」

 

_____________________________________

 

            

             ~偕楽園・ 好文亭表門~

 

入場料と共に貰ったガイドブックには

「『偕楽園は金沢の兼六園、岡山の後楽園とならぶ「日本三名園」のひとつで、

天保13年(1842年)に水戸藩第九代藩主徳川斉昭によって造園されました。』

とあるか。でもって、ここから入っていくのがオススメのようだな」

 

「『陰と陽の相反するものの調和によって、万物は健全育成するという原理に基づき、

人間もまた屈伸して身体や心の調和を図り、修養につとめよ』ですか

偉人の遺した言葉ってのは結構胸に残りますね・・・。

それにしても陰と陽ですか・・・・・・・・・」

 

「どうしたんだ?」

 

「いえ、陰と陽、わたしたちにも当てはまるなって思いまして」

 

「俺は陰で、いろはが陽で絶妙に調和してるってことか」

 

「でも、そうなれたのはあなたのおかげですよ?

生徒会長になって支えが無かったら陽にはなれなかったと思いますよ」

 

「ああ、そうだな。俺は黒子として動くのが性にあってるからな」

 

「もし・・・・もし、信任投票で落選になってたらいじめが助長されて

耐えきれずに転校なんて未来もあったかもしれません。

そうなると本当にあの時が人生のターニングポイントですよねー」

 

「もし、たられば言っても意味はない。人生過去に戻ってやり直しなんて

ゲームみたいな事は不可能なんだ。だけど依頼人の意向に添わない形で

代替案を提示。押し切った形が今に至る未来を紡いだ結果でしかない。

そして俺を受け入れてくれて、いろはが俺の妻であること、俺にとっての陽。

それは誰がどう見ても歴然としてるだろ?」

 

「八幡君はなんで不意打ちでストレートにものを言いますかね・・・」

 

「え、事実を言ったまでだが?」

 

「(自覚なしに言うんだから、天然はこれだから困るんですよ・・・)」

 

 

陰の世界とやらを抜け、陽の世界に当たる『好文亭(こうぶんてい)』まで

辿り着いていた。日本遺産に登録されるだけあって陰の世界のもたらす

マイナスイオンと好文亭の様式といい、納得させられるものだった

 

 

「今の時期は、キリシマツツジやドウダンツツジなど約380株が咲き誇ってるみたいですね」

 

「ツツジの一種ってことか。赤と白の色合いが見事なもんだな」

 

ツツジが植えられた東西梅林というエリアをのんびり巡りっていると園内に入って1時間半が経過

正午に差し掛かる時間帯になっていた。

 

 

「後行ける場所と言えば一つか二つだな・・・」

 

「茨城県立歴史館にしません?一番近いですよ」

 

「後時間があれば、徳川ミュージアムにも足伸ばしてみるか」

 

 

 

         ~茨城県立歴史館~

 

常設展は原始・古代から近・現代までを13のテーマで区分されていた

 

「常陸国って言ったら徳川光圀のイメージが強かったが」

 

「平将門の乱が茨城を含めた関東一帯だったのは忘れてましたねー」

 

「それを鎮圧した平貞盛の子孫達が常陸国を収めていったのか・・・・・・」

 

「戦国時代に入ると群雄割拠で佐竹氏が大大名として生き残るも、関ヶ原で旗印を

鮮明にしなかった為に戦後、秋田久保田に転封となり、常陸から去っていった。

そして江戸時代になり徳川氏がという流れですか・・・・」

 

「・・・・・・歴史って奥深いな」

 

「ですねー・・・・」

 

 

俺達は今まで知らなかった歴史の波乱万丈さに気安い言葉が出ずにただただ

圧倒され魅了され時間を過ごしていった

 

 

 

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。