2月になって、第6回イベントが開催された。
サリーやカスミ、クロムらゲーマー組はもちろん、メイプルも初日から参加するようで、ギルドホームに入ると、ちょうどサリーがメイプルに今回のイベントを説明しているところだった。
「あっ、クラルくん!シオリちゃん!」
「やっほー!メイプルちゃん!」
「よっ。メイプルも参加するのか?」
「うん!」
どうやら、モチベーションの問題は今のところ問題ないようだ。
割と気分屋なメイプルのモチベーションがいつまで続くのかはわからないが、何も収穫がない、なんてことはないだろう。
「それなら、俺も張り切っていかないとな。PVP要素はないとはいえ、やっぱ収穫は欲しいし」
「そうやな。うちも、いっぱい走り回るで!」
「取り過ぎには注意しろよ」
さすがに、第2回イベントの時みたいに報酬が有限なんてことはないだろうが、それでもポップの時間を考えれば俺たちの分も残してほしい。
今のシオリなら、その気になったら1日でマップを踏破できるだろうからな・・・。
「そんじゃ、まずはマップに行くためのアイテム探しだな。すべての層のモンスターからドロップするみたいだから、俺たちなら入手できないことはないだろうな」
その俺たちの中に、メイプルは含まれないが。
メイプルの鈍足ばっかりはどうしようもないから、仕方のないことでもある。
「そういうわけだから、一足先に行ってくる」
「あっ、ちょい待ち!抜け駆けは許さへんで!」
「お前から抜け駆けできるわけないだろうが、バカ」
むしろシオリよりはやく出発しても、追い越される未来しか見えない。
抜け駆けがダメだと言ったら、シオリなんて抜け駆けし放題だろうが。
「んじゃ、行ってくる」
「メイプルちゃんも頑張ってな!」
そう言って、俺とシオリはイベントマップに行くためのアイテムを入手しにフィールドに出た。
「ちょっ、待て!もうちょいスピード落とせ!」
「嫌や!早いもの勝ちやも~ん!」
結局、シオリに先を越されることになってしまった。
ていうか、よくもそんなんで抜け駆け禁止とか言えたなぁ、おい。
* * * * *
シオリが真っ先にフィールドに向かっていき、その後を追うようにして俺もフィールドに出てからクローネを呼び出して背中に乗り、上空からモンスターの群れを探すことにした。
視野が広い分、効率ではシオリにアドバンテージを得られる。
「おっ、いたいた」
さっそく、20体ほどのちょうどいい蝶のモンスターの群れを発見した。
普段なら数が多いだけの旨味が少ないモンスターだが、今回は当たりだ。
「【速射】」
さっそく俺は爆発矢を3本つがえ、蝶の群れにむけて放った。
放たれた爆発矢の雨によって、この1発で蝶の群れは全滅した。
そして幸運なことに、この1発目で目当てのアイテムが出現した。
「よし、今日はラッキーだな」
俺は他のプレイヤーに取られる前に、クローネに急降下させて緑色の結晶を拾い上げた。
この緑色の結晶が、今回のイベントでマップの移動に必要なアイテムだ。
本来は低確率でのドロップなのだろうが、20回ほどチャンスがあったと考えればいいだろう。
「んじゃ、さっそく行くとするか」
幸先のいいスタートに少し興奮しながら、俺はインベントリから緑の結晶を使用した。
すると、俺の体を光の渦が視界を遮り、収まった頃には木や草がうっそうと生い茂ったジャングルに立っていた。
同時に、俺の目の前にメニュー画面が現れた。
『おめでとうございます!あなたが最初にイベントマップにたどり着きました!記念として、特別なアイテムを進呈します。』
『【神秘の地図】を取得しました』
「あ?地図?」
運営からの連絡では、マップはないという話だったはずだが・・・。
ともかく、効果を確認しておこう。
【神秘の地図】
使用すると、1分の間だけアイテムやスキルが表示されたマップを表示する。1度使用すると消滅する。
つまり、1回だけ迷わずにアイテムを取得することができるということか。
1分限りとはいえ、なかなかぶっ壊れじゃないか。
それなら、さっそく使わせてもらうことにしよう。
早めにアイテムの内容を確認したかった俺は、速攻で【神秘の地図】を使用した。
すると、俺の視界の右上にマップが表示された。
そこには、俺を中心とした100mほどの地形とアイテムらしきマークが記されている。
マップを見た限り、アイテムのある場所はそれなりに限られているようだ。
今回のマップの広さがどれくらいなのかはわからないが、第2回イベントと同じくらいと考えればこんなもんか。
とりあえず、まずは手近なところにあるアイテムを取りに行こうか。
幸い、俺もカナデほどではないが、記憶力には自信がある。いくつか位置は覚えたから、忘れていなければそこも取りに行こう。
さーて、ネタを考えなければ・・・。
ぶっちゃけてしまうと、今まで以上にぶっつけ本番で書いています。
今まではある程度構想がある状態で書いていましたが、今はある程度の構想すらない状態です。
なので、もしかしたら間をあけながら投稿することになるかもしれません。